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[肉球或る猫の足音より
静かに歩むは、時間稼ぎ
本末転倒に。新鮮な笑みを見せる彼を
このまま浚う事も、一瞬浮かんでいた故
目的地に誘えば、離そうとした手を引き止めたのは
黒髪を掴む彼の指]
――― …………、
[
何方かを出は無く、自分自身を
求めて貰えることが、受け入れられることが。
こんなに喜ばしいなんて、初めて識れた。
それから]
――……名前 、
奥の席でも、読んでくれる?
[トレイルの弱々しい声に、隠れた主張に弦月を描く唇。
彼の恥辱を理解しながらも、繋げた瞳は誘う色。
己の稚気を受け入れるよう、捏ねる駄々は稚く。
離れていく指を追うよう
頭部から毛先まで、銀色が髪上を走った]
[開いた夜の扉、トレイルの後に続いて侵入
近くに店員、または店主が居れば、簡素に]
とりあえず酒に合う つまみ。
トレイルも口にできるモノを。
[寝癖の残った彼の襟元を見つめて銀糸を揺らし
着いた奥のテーブルに腰かける前に
指を名残惜しく離そうとしながら]
仕事以外で、此処に来ることは稀だろう
……… 緊張するものか
[スーツケースを机下に仕舞い
漆黒に似た双眸は、ジッと、間近から彼の顔貌を覗いていた。]
メモを貼った。
―夢―
……、――
[ゆらゆら、ゆれる獏。
なんだか、揺りかごみたいだ。
手のひらでゆっくり撫でる]
――、ん。
[大切だった。
そう、大切。きっと今も。]
……うん
[
黒くて長い獏の鼻顔を埋めるような、ありさま]
[長く長く伸びる影。
ほっと、する。あたたかい。]
―――、エフ……
[見てろ、なんて、
ずるい。涙が溢れてしまう。]
――……――っ
[
そろりと、見上げる。
つぶらな目が俺をみている。
押し付けられた鼻先、抱きしめた。]
……、見る。
―――あんたの方、……だから
[あんたも。見ててほしい。
小さいわがままは、抱きしめた鼻先に行きと一緒にとけた。
気づくのが遅すぎた知られざる恋は、顧みられることなく朽ちたから。]
―自室
[――どれくらいか。
夢の中の黄昏のゆるやかに、
明けるころ。
現実の、ベッドの上でも、
泣いていた。]
……ぁ、…
[ぼんやりと目を開いたとき。
エフの腕を強く抱きしめていたのに気づいて、幾度目かの羞恥におそわれたのだった**]
メモを貼った。
【人】 放蕩者 ホレーショー[その日は何故か随分と疲れていて、業務が少なかったにもかかわらず、閉店業務の諸々を終えた途端、シャワーも浴びず眠ってしまった。 (10) 2015/08/09(Sun) 21時頃 |
[身体の一部を繋ぎ、
歩く足並みは微妙にそろわない。
ずれる度に揃えようとして、次第と速度を落とす。
最後にこうして歩いた相手は養父で、
その時のトレイルは今よりずっと小さかった。
庇護を受けるのでなく。導かれるのでもなく。
少しでも近くで、触れたい衝動。
触れたら、離れがたくなる願望。
混ざる体温に、感情も共有されたのだろうか。
囁きに頷くかわり、指先に力を込める。
いつかの、エフとリツの姿が重なった。
彼らもこんな気持ちだったのかもしれない。]
――…用事が、あったらね
[名前を。呼んだだけで。
そんな反応みせるなんて、ずるい。
店の中だけでいいの? とか
そもそもどうして、という疑問は音にならない。
タネも、仕掛けもなく黒から銀への変化に見惚れて、
誘うような瞳に吸い寄せられて、
紡ぐ言葉を瞬間失ってしまったようだ。
結果、可愛いおねだりには態とそっけなく返し。
それでも繋がりは解かずに扉に手をかける。
そうでもしないと衝動にまかせ、
何もかも放りだしここでないどこかへ
駆け出してしまいそうで。]
[来店の予定は、店員たちには既に知れ渡っている。
ケイが何やら妙なことを口走っていたっけ。
予想に反し、他の客と同等の出迎えを受ければ、>>*0
僅かに緊張をほどき、
普段常連客が占拠している奥のテーブル席へと向かう。
注文は千冬のそれに、空のグラスを2つ追加しただけ。
4人掛けの。昼間ゴロウ達と歓談した其処は
今は落ち着いた照明の元、静かな佇みを見せて。
向かい合う形で腰かけるために、
絡まりをほどくように離れる指先から銀糸、
その先の昼より鋭さと妖艶さを増した双眸を見つめ。]
そりゃあ……稀っていうか。初めてだし
緊張は、してるよ
ここに、人間を招き入れるってことは
それなりに、意味があること、だし
[種族が違う者同士連れだっての来店は、ままある。
しかし相手が人間となれば、また別だ。]
――…千冬
千冬。その……そっち、
ちょっと詰めて
[スーツケースを置き、奥に腰掛けた彼の。
向かいに行きかけた足を止め。
その手前の――つまりその隣の、椅子を引く。]
【人】 酒屋 ゴドウィン― トワイライト ― (11) 2015/08/09(Sun) 21時半頃 |
[背に翼を収めた彼には窮屈を強いるかもしれない。
でも、それでも。
一旦縮めた距離を、今は少しでも離したくなくて。]
千冬
ごめん、さっきちょっと嘘ついた
[彼に向けてやや斜めに身体を傾け、
肘をついた先に顎を乗せながら
覗き込むような角度で、隣の男に語り掛ける。]
ここに客として来るのが初めてだから
――…じゃなくて
千冬の、隣にいるから
緊張っていうか、なんか、どきどきしてる
[きっと場所が何処だって、それは変わらないと。
悪戯を懺悔するように、困ったように眉を潜め。
一旦離れた掌を掴むと、自身の手首に導く。
時計の針と違い、不規則に脈打つ鼓動を伝えるように。]
俺、どうしちゃったんだろ
[苦笑いを浮かべるように、くちびるの形を変えて。
独白めいた自嘲を、繰り返す。
ね?と。首を傾げた表紙に、
結わえた前髪が僅かに零れた。]*
【人】 若者 テッド――Twilight―― (14) 2015/08/09(Sun) 22時頃 |
メモを貼った。
――― 夢 ―――
[触れるリツ
眠たくはない――― 眠たくはないが
自然と、目蓋を降ろして、人間態と似た、半目。
擡げた鼻先には、面差しが触れて
濡れた感触を得て、それを拭う、押し付ける。
泣いていると理解しても
顔が近過ぎて、その泣き顔を見ることは叶わず。
たが、涙の感触だけを、拭い続けた。]
はは。
……… いま泣かせたのはどっち、だろうねえ。
[過去の大切なものか、それとも、違うのか、と。]
メモを貼った。
【人】 酒屋 ゴドウィンやぁ。コテツ君。こんにちは。 (15) 2015/08/09(Sun) 22時頃 |
[獏の身体は、重たくはない。
獏の身体は、体温があった。
何時までも落ち切らない黄昏の温度と、同じ。
腕を回すことは出来ない、短い腕で
傍目から見れば、これはこれで、事案だ。
拭っても拭っても溢れる涙
地味に慌てるのも、おれの方。]
うん。
[今は、そのことばは、飲み込んだ。
その代わりに。]
あんたが生きてる限りの、責任は取る。
ああ、 ……… うん?
[すこし、間抜けたおと
あんたも、おれも、と、彼が言うから。
抱き締められた鼻先を揺らして、目を瞬かせて。]
見てた。
見てる。
また、探すさ。
[とろりと崩れる、夢の終わりに。
確かに、そう、答えたんだ*]
――― 部屋で ―――
[目覚めたのは、変わらず、リツの部屋。
気付けば、朝陽が差し込んでいて。
現実でも泣いた跡
拭っていなければ、今度こそ、指で拭いたがる。]
おはよう。
[食わなかった夢は、彼の記憶に残っている筈だが
いつものように、そう告げて、笑った。
部屋を出て行くのは、完全に陽が昇ってから。
――― 数日後には、また、喫茶店に誘うのだ。
公園で待ち構えて、と言うよりも、寝こけて。
まさかその時間が、客と店員に変化を齎しているとは
思いも寄らない、のだった。]
メモを貼った。
【人】 採集人 ブローリンー 夜と夜と夜と ー (16) 2015/08/09(Sun) 22時半頃 |
【人】 学園特警 ケイイチ ―――回想――― (17) 2015/08/09(Sun) 22時半頃 |
【人】 採集人 ブローリン
(18) 2015/08/09(Sun) 22時半頃 |
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