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[ いや。
彼らは戦闘を楽しんでいるようにすら見えた。
――――元々、ロクヨンが好きで入ってきているだろう連中だ。
戦うことそれ自体は楽しいのだろう。
自分もそのはずだった。
ヴェスパタインの毒舌に時には苦笑しつつも、
二人が追いかけっこをするように何処かに消えるまで
眺めていた ]
[ ”このロクヨン”で、ラルフはまだ誰も殺していない。
いつものロクヨンであれば、
相手が戦闘準備OKであれば、いつだって
楽しんで戦うことができた。
炎を吐いて架空の敵をなぎ倒して
『YOU WIN!』の文字が出る瞬間の至福感――。 ]
[ ここは何かが違う。
相手キャラクターを破壊することが躊躇される
その違和感の正体にまだ気づけず、
一人悩み続けて
そして――――彼が来た。
― 床彼大学・音楽講堂(5d回想後半) ―
[ アラートと共に現れたのは、黒豹ジェームズ。
場の空気が一瞬にして変わる。
立ち姿だけでも流れ出るオーラ、
相当に強いのだろう。
何の前触れもなく話しかけられれば、
こちらも挨拶なしに会話を投げる。 ]
……そうだな、芙蓉はそういう人だ。
[ 舞台に上がってくるジェームズ。
それでも動かずに、続ける。 ]
守れてないけどな。
自分でもどうしてああなったのか分からない…
紅に移れば彼女と戦うこともあるかもしれないと
最初は思っていたくらいだし。
[ 紅に移れば、の部分の意味は、
ラルフを白寄りと思っているであろうJMSには
通じていないかもしれない ]
でも、俺は所詮人間だ……
このラルフは……中身のない、戦闘人形のラルフじゃない。
ログアウト出来ないこのロクヨンで、
戦うことの意味もわからないまま流されて
仲間を失いたくなかった。
[ 今はっきり、芙蓉のことを『仲間』と呼んだ。
ジェームズを取り巻く空気が一気に変わる。
叩かれた鍵盤は戦闘開始の合図か――、
舞台袖から飛び出してきたバイクを、
モップを軸にして飛び、躱した ]
[ バイクの轟音が音楽講堂に鳴り響く。
隙をついて黒豹に変化したジェームズの咆哮が
ステージの上で反響して、
まるでミュージカルのようだった ]
――、あんたは、やるしかないよね。
運営だか何だかに、紅とバラされているのだから。
[ 完全に味方と信用できる相手以外は――
戦っていくしか、ないのだろう ]
炎上乱撃…っ!!
[ 喉元に飛び込もうとしてきた黒豹を、
ギリギリのところで躱して炎のモップで滅多打ちにする。
黒豹の毛並みは黒く輝き、燃えることもない。
火の粉を払いながら再び向かってくる。
もしここでやられたら―――どうなるのだろう? ]
[ いつの間にか客席にはセシルがいた。
どうせなら、ピアノの観客として来てほしいよな。
などと、呑気な事を思いついて
迫りくる黒豹の眼を見た瞬間、
――――喉元に、齧りつかれた。
ぱっと赤い血が散って、目の前が紅に染まる ]
[ 手にしていたモップで黒豹の眼を一撃するくらいなら
おそらく出来ただろう。
が、それはしなかった。
喰いつかれた体がよろけて、黒豹ごとピアノに寄りかかり
大きな不協和音を奏でる。
震える手がいくつかの鍵盤を不規則に鳴らして――、 ]
[ 白と黒の鍵盤を、紅の血で染めつつ
意識は途切れていく。
音楽講堂の崩れるアラームが鳴り響いて。 ]
[ 喉元を離れる黒豹に、手を伸ばしたが、
届くことはなくパタリと力を失った。
ステージ13:床彼大学・音楽講堂が
*崩れ落ちていく。* ]
メモを貼った。
【人】 保安技師 ナユタ―床彼大学1号棟屋上庭園― (110) 2013/07/11(Thu) 20時頃 |
【人】 保安技師 ナユタ[ヴェラに赤いの気づかれたら、 (112) 2013/07/11(Thu) 21時頃 |
メモを貼った。
【人】 保安技師 ナユタ―発電所跡地― (113) 2013/07/11(Thu) 21時頃 |
【人】 保安技師 ナユタ[仔猫の姿を探しかけて――、 (114) 2013/07/11(Thu) 21時頃 |
―
[ 気が付くとそこは、元の町――――
――――……の筈もなく、
ロクヨン内の床彼町のどこか、だった。 ]
………
[ 起き上がり、周りを見回して、自分を見た。
掃除屋さんラルフのままだった。 ]
……死んでねーし。
てか……観戦モードだな。
ここは……明之進のホームか。
― 床彼城址公園 ―
[ふわりと降り立ったところは城跡公園。
きょろりと周囲を見渡す]
……ここは、お城、か……
[首をかしげて周囲を見やり。
ふと、騒がしい声
誰か、いる?
[ゆっくりとそちらに近づきながら声をかける]
メモを貼った。
【人】 保安技師 ナユタ―サンタワールド・迷子案内所― (115) 2013/07/11(Thu) 21時半頃 |
――あれ、ダーラ?
[見えた姿に一つ瞬き。
その姿に驚いたようにまじまじと視線をむけ]
そんな格好で……ってことは、こっちにきてないのかな。
[不思議そうにみやり。
相手に気づかれればさらに驚いて]
え、あれ。
こっちのことがみえるの?
誰もいないのか…。
[ モップをひゅんひゅん回してみたが、戦闘するわけではなく
肉体の状態を確認しただけだった。
特に問題ないと判断して、社の中を歩きだす。
移動メニューも普通に開ける。
が、自分の居場所は光点として表示されていなかった。
時々、おーい、と誰かを呼んでみながら、
しばらくメニューをいじりつつ社を探索。** ]
[オスカーをじっと見る。睨んだりしたらきっと逃げてしまうから、笑む形のまま]
そんなに怖がらないでってば。
なんでも良いから情報が欲しいの。
[一歩後退るオスカーを詰めることはせずに]
それとも、オスカーはここに、自分と同じような人たちが増えて欲しいの?
……私は。誰とも知らない人たちに身体を使われるのは嫌だ。
これで死んでしまうかも知れないって事よりも、いやだ。
だから、終わるまえに何とかしたい。
メモを貼った。
すいません痴女じゃないです通報しないで!!
……って、ダーラ?
[呼びかけられたのは、「俺」じゃない。
振り向いて見えた顔にも覚えがあって、ありすぎて、]
え。レイヤーさん?
いや見えるも何も、そこにいるじゃん。
うわレベルたけえ、まんまミルフィ……
………………あ?
[ものごっつい違和感に、首を傾げた。]
………………すいません。
俺いま、すっげー混乱してんだけど。
もしご存知なら、今の状況を優しく三行にまとめてください……
[困ったときはこう言うといいって、ネットの誰かが言ってた。
違和感が頭痛みたいで、頭抱えてしゃがみ込む。]
メモを貼った。
【人】 保安技師 ナユタ[軟膏型回復アイテムを手に取ったが] (121) 2013/07/11(Thu) 21時半頃 |
え? え?
[ダーラ
見えるといっているのに、理解していない様子に首をかしげ。
続く言葉になるほど、と頷いた]
そっか……混乱してるってことは、中の人か……
――あたしもよくわかってないけど。
ロクヨンの中に閉じ込められて、しんじゃって、観戦モードになった。
[端的に告げるとすごく短かった。しかも優しくない]
ダーラも、あたしが見えるってことは観戦モードになったみたい。
――大丈夫?
[しゃがみこんだ様子にダーラのそばによって顔を覗き込んだ]
残念取り逃したようだ
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