60 ─昨夜、薔薇の木の下で。
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[ぴちゃぴちゃと耳元の水音が羞恥を煽る。皮膚の薄いそこは、ぞくぞくと背筋を跳ねさせるような快感を伝えた。]
だって、変な声出る……。
[子供じみた、ともすれば少女のような高い声は、自分がしていることのおかしさを思い知らされるような気がして。きゅっとまた手を握りしめた。 ねとりと糸を引いて下着が離れ、外気に晒される、その感覚にも身震いして。]
んっ……! 知り、たい、 もっと、気持ちいいの欲しい……。
[一度放ったそこは、すぐに堅さを取り戻す。まだ桃色の茎は、白濁と先走りにまみれ、てらてらと濡れていた。そしてだらだらと溢れるそれは、隘路を伝い快楽を覚えたばかりの後孔を濡らしてゆく。]
(225) 2011/08/08(Mon) 03時頃
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[ザックの名が出れば、少し前までの怯える小動物の表情で、びくりと震える。]
……あるよ、いっぱい。 痛かったけど、でも、もうだいじょうぶ。
[薔薇の香りを纏わせて、少年はこくりと頷いた。塗り込められる白濁に、応えるのは悲鳴ではなく嬌声。指が入り込んでくれば、早く欲しいというようにきゅうきゅうと締め付け奥へと誘った。]
(227) 2011/08/08(Mon) 03時頃
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[慎重な動きは焦らされているようで。腰は勝手に揺れるけれど、気遣われていることに幸福感を抱く。 柔らかな金の髪に、エメラルドの瞳に、高い声に、似て非なるものを通じて別の人を見ていることには気づかないまま。]
だいじょぶ、おねがい、欲しい……!!
[三本目の指が入るころには、上も下も涙でぐしょぐしょになっている。 感じるはずの痛みは薔薇の毒で消されてしまって、白い喉を反らせてアディンセルのシャツに爪を立てた。]
やっ、ぁっ、気持ちいぃ……!
[喘ぎ声は次第に意味をなさない嬌声に変わる。与えられる快楽を全身で享受して、温もりに溺れ。]
アディンセルせんぱい……!!
[果てる間際、約束を忘れ、相手の名を口にした。**]
(233) 2011/08/08(Mon) 03時半頃
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ジョージは、嬌声は既に抑えようともせずに**
2011/08/08(Mon) 03時半頃
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[ぐったりと弛緩した身体は、熱い息をこぼしながら虚空を見つめ余韻の中にいる。 身体が離れてゆくのも、腹を汚した熱を拭われるのも、すべてされるがまま。]
服……だいじょぶ……
[なんとか答え、まだ濡れたままの視線を向けた。]
せんぱ……
[ゆっくりと焦点を結び始めた意識は、懐く相手の声をとらえるけれど、その会話の意味を聞き取れぬまま、未だ夢うつつのしどけない姿をさらしている。]
(262) 2011/08/08(Mon) 14時半頃
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[幾度もしゃくりあげるように泣いて零す涙は、
いったい何度重ねた夜の分なのだろう。
誰かの温もりに縋りたくても、縋ることが出来なかった。
大人に話せば、いらぬ騒ぎを呼んでしまう。
上級生たちも手引きした彼も罪に問われ、それはきっと自分の身に仕返しとして返ってくる。
かと言って、友人たちに話すことも出来なかった。
きっと軽蔑されてしまう。
男に無理矢理犯されて、はしたなく喘ぎ乱れる淫乱なのだと自覚してしまったから。
蔑まれ、輪の中からはじき出されるのが怖くて、何も言えなくて。
それでもこの人ならきっと…と思い詰めて打ち明けた保険医にすら、
屈辱的な診療中に、無防備な君が悪いのだと叱られて…
言えぬまま、癒えぬまま、
ただ心の奥で化膿した傷口から目を逸らして、
忘れたことにすることで生きてきたのだから。
やっと表面に見えたそれは、あまりにも深くて酷く痛んだ。]
「…エヴァンス先輩!」
[二人の様子にかけられた悲痛な声は、長い銀髪を揺らしたヨーランディス。]
「ダメです、先輩は僕のなの!
先輩を僕から取らないで!!!
毎晩薔薇の木にお願いして、いつか叶うって信じてて、
やっと願いがかなったんだもん。」
[その姿は薔薇の毒を、薔薇の呪いを、自ら望んで受け入れて、
長い銀髪の毛先は、燃え上がる恋心に赤く染まった荊棘の蔦。
頭にも胸元にも艶やかに花を咲かせて、
まるで…薔薇の精にでもなってしまったかのよう。]
[幼いままの先輩を抱きしめて、落ち着いてきた頃だろうか。
そっとぎゅっと腕に力を込めて、壊さないように大切に。せめてその傷口を……]
[そんな二人だけの時間を壊す声]
ヨーランディス。
ヴェス先輩は「もの」ではない。
お前は何を言っているんだ。
[そんなに親しい訳ではなかったのでこの後輩がどんなだったか詳しくは知らないけれども。
どこかおかしい言動、ここにも茨に囚われたままの姿が一人]
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──回想・ルーカスの部屋──
[先ほどまであんなに近くにあった熱は、今はフィリパの元へ。 その彼は、食堂でキスしたときのように怯えているけれど、逃げる様子はない。 そして、ルーカスの教えてくれた優しい愛撫と、ザックの乱暴でおざなりなそれを比べてしまって、その続きを、考えないようにする。
ぐるぐると何か考えることは言葉にならず、ルーカスに促されれば、こくりと頷いて汚れた衣服を身に纏った。べたつくそれは気持ち悪いけれど、どこか快楽の残り火を煽りもする。]
フィリパ先輩……。
[廊下に彼の姿はまだあっただろうか。もし立ち去っていないなら、精にまみれた姿に似合わぬ無邪気な笑みで、大丈夫ですよ、と告げるだろう。]
(318) 2011/08/08(Mon) 23時半頃
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