3 ビー玉坂〜卒業式の前に視るその場所は…
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(どうすればよかったか。)
(そんな答え、わかるわけない。)
(わからないから、探してる。)
(じたばたしてた。)
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キャロルさん、そんな…。
[言葉が続かない。彼女を最後にみたのは、 オスカーと同じ過去の中庭での駆け去る姿。 その頃はまだ、こんな…。]
………!!
[広がる闇に、ただ息を飲んだ。]
(115) 2010/03/08(Mon) 21時半頃
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[安易な安寧に縋って、溺れ堕落していくなど…あいつはどう思うだろう?
愚かしいと思う。以前の自分ならば、愚かだとそう切り捨てたに違いない。
けれど、この暗く冷たい闇の底では、共に在る事だけがあまりに甘美でいとおしい。]
しあわせ だよ。
[囁く言葉は、ゆるぐ事無き本心。
それ以上何も無くても、
絆。
それだけがあれば、他に何もいらない。]
――ちがうよ。
[センセに殺す(そんな)こと、
されるほうがこわれそうだ、と。]
…あんなこという君が、化物なはずなんてないよ。
[嗚呼、運命が命が魂が、細い細い切れること無き糸で結ばれたのは、
結ばれることが出来なかった、運命に引き離され、命を奪われ、魂を囚われたあの子の、
片恋いのささやかな願望だったのだろうか?
殺され、闇の中に一人閉じ込められたが故に、共に死ねることにすら憧れたのだろうか?
そんなことも、今はもう分からない。
葡萄色の瞳は、日の沈んだ後の空の残滓によく似ている。]
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−伝説の木近辺→北棟へ−
[ドナルドのオスカーへの叫び声で我に返って、 オスカーの方を見ると、>>119北棟へ向かうと。]
うんっ!
[勢いよく返事はしたものの、足がふらついて走るのは厳しくて。]
先に行って。私は後から行くから…。 [そうオスカーに言って、慎重に歩みを進めようとしたところで、 オスカーに抱え上げられれば、慌てて首にしがみついただろう。]
(123) 2010/03/08(Mon) 22時頃
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[どこからか、ピッパの声が聞こえた気がした]
[常世を写す、ぼんやりとした光を見る。
否、もしかしたらもうそれは見ているのではないかもしれない]
……大丈夫。きっと扉は開くさ。
[だって、生きてる彼らは綺麗だから。
闇に犯されても、どんなに染まっていても、ただ生きてるってだけでまぶしい]
[まだケイトのことは許せない。
他人を引きずりこむ位ならもっと苦しんで、寂しがっていればいい。けれど、彼女がこの闇から抜け出せないなら、きっと自分達も光の場所へはいけないと思う。だから、願う]
なぁ。
[口が動くうちに。声が自分のものであるうちに]
産まれてきてくれてありがとな。
生きていてくれてありがとう。
綺麗なもの見せてくれてありがとう。
一緒にいてくれてありがとう。
[多分、自分は一人でも結構幸せで。きっと人類の唯一の生き残りになってもそれなりに生きていけたと思う。だけど、その上で死後に闇の中で彼女の手をとった]
[それは随分とぼやけて、篭った、黒い声]
[きろりと闇の中で、眼を動かした。
伝説の木。何度も何度も、描いたそれ]
……諦めんな、よ………
[いつかと同じ台詞を口にして、それでもその語尾は闇に溶けた]
[寄り添う獣の背を うなづきながら、撫でて]
――その姿、気に入ってらっしゃるんですか?
[小さくぽつり と]
(ん?)
(いや、別に……)
(でも、むさくるしいオジサンよりかはいい気もしますな。)
なら、私と一緒に来てよ
一緒にいてよ
さみしいの
あの人も 鬼も 誰も私を求めてくれないの
ミッシェルはずっと一緒にいてくれるよね?
私のものになってくれるよね
[闇色の瞳は友人の姿を見据えて離さない]
(失くしたビー玉)
[それは失くした訳でなく
渡したからないだけ
気薄な残滓はそれは思いだせない]
(拾った奴は大事にして欲しい
大地は冷たくない温かいって事を
そしてどんな奴らも帰る事を許してくれる事を
思い出させる大地の色)
[残滓の悲しみと闇の哄笑]
―――……、
[哂う少女の こえ か細い糸は届かない]
[やまない滴は まだ一粒、零れて散った]
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−→北棟1階・東階段−
[オスカーの手の震えや揺らぎには気づけなくて、 こんな時なのに、オスカーの顔が近くて胸が熱くなる。 北棟へ辿りついてすぐの、オスカーの言葉に、]
あ、ごめん。重かったでしょ。 歩くよ。早く見つけよう。どの辺を探せばいいのかな? [そう言いながら、東階段を見上げた。]
(132) 2010/03/08(Mon) 22時半頃
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どちらでも、いいですけれど。
[まどろむように体を預ければ、
やまない滴、少しでも こぼれ落ちるのを留めようと、
闇の中、天と認識する場所を見上げた、
夜空を思う、当然、星などなかったけれど。]
[かさりとポケットから落ちる一枚の絵。お守りにとずっと入れていた老人の絵]
…そうね ジェレミー、あなたの世界でいつも扉は開かれていた
暖かい光に満ちていた
もう自分達には信じて待つしかできないかもしれないけど…闇の中でも祈る
ケイトの世界の扉が開く事を
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[名を呼ぶ声がして、振り向けば、壁伝いに歩いてくるセシル。
何者かに憑かれて一人になりたいと逃げようとした、 自分を呼び止めようとした従兄の姿と被ったか。]
シェリー君!?大丈夫?
(138) 2010/03/08(Mon) 22時半頃
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(どっちでもいいですか。)
[ちょっと嬉しい。]
[でも身を預けられれば、ふさふさのほうがいいのかなぁ、とか、考える。
滴はぺろぺろ舐めてから……。]
[向こうの風景をまた眺めた。]
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−北棟1階・東階段付近−
[めいっぱい否定するオスカーに]
だったら、いいけど…。
[そう答えながら、何故だか口が綻んで。]
改築の記録…。図書室にあるような気もするけど…。 オスカー君のしたいようにするのが一番だと思う。 確かめたいことって?
(142) 2010/03/08(Mon) 22時半頃
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……そか、おなじだね。
[手を伸ばし、顔にかかる金色を梳いた。
彼の姿を確かめるように白い指が顔を、首を滑る。
あの廊下を走って写真を撮った、そのときと代わらぬ姿。
一眼レフは、あのフィルムは、闇の中にはない。
目に焼き付けるよう、鳶色は瞬きをせずに
――カメラを片手に駆け寄った。
彼の胸に飛び込んでも許されるのではないかと思えるほどの勢いで。
シャッターを切った後に、何故か嬉しくて微笑んだ。
その記憶は、褪せない。]
そばにいる…
[そっと闇色に溶けていく手を握る…。]
あたしにはなんにもできない…見ている事しか出来ないけれど
[そばに座り少し考えて]
ねぇ ジェレミー、あたし思うけど・・
あなたが 誰一人本当に愛することなんてないって
---やっぱり間違えだと思う。
だって あなたの描いた絵の中にはいっぱい光が溢れてて、風景も、人もみんな愛に満ちてたもの
[こてりと肩に頭を乗せた]
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−北棟・東階段付近−
[セシルから伝説の木は違うだろう、ときいて、 確かに、ここですら清浄な空気を醸し出していたような、と。 そしてやっぱり思い出す、あの指切り。]
印刷室…。 そういえば、あの用具室があった位置だし。 何かあっても不思議はないね。 [それにしても演劇部は行動範囲広いな、と、 こんな時だけど、心の片隅で考えたりして。]
図書室より近いし、とりあえずそちらへ。 [自分が言い出すよりも先に、既に話は進んでいるかもしれない。]
(148) 2010/03/08(Mon) 23時頃
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[肌へと触れる細い指に、微かに吐息を漏らして。
─あの時、走るなと叱り飛ばしたのは、きっと心配の裏返し。
規則を守れという大義名分はあったけれど、
きっと、転びそうなら迷わず抱きとめていたに違いないから。
真っ直ぐ見つめてくる瞳を見下ろす。
全てを奪い尽くしたい衝動に焦がされる胸は、行為に傷ついた軽蔑と嫌悪とで、狂おしいほどに葛藤していた。]
ずっと だよ
すっと一緒だよ
もう 離さない
いつまでも 一緒にいようね
そうすれば 寂しくないよ
[少し揺れてるだろう尻尾、そっと触れてみる]
――冷たいでしょう?
[頬を舐める舌、くすぐったい。
涙を拭われるなら、人の姿の方がいいかもしれない]
[散っていく。教師としての思いも人としての思いもエミール・スティーブンスとしての思いも。
もう抗うことはない。
静かだった。音も声も聞こえない。
後は闇と同じになるのだと、どこかで思った。
黒い目に、少女の姿が映った。
一度だけ瞬いて問う]
ケイト・グリフィズ。もし鬼がすべていなくなって貴女の姿が見つかったら、皆を返すことは、出来ませんか。
貴女の姿が見つかれば、貴女もここから開放されるのでは、ないのですか。
それなら友達も必要なくなるでしょう?
それとも、皆と一緒なら、ここに居ても構わないのですか。こんなに、暗い場所なのに。
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入り口…。 [はしゃぐケイトを思いだした。胸が痛む。]
楽しくない…結論。どういうこと?
[それでも、辿りつかなければ、終わらないから。 先を促すようにオスカーの方をみたが、 オスカーの視線を追って、自分もセシルの方へ。]
(158) 2010/03/08(Mon) 23時頃
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