人狼議事


308 【R18】忙しい人のためのゾンビ村【RP村】

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【人】 卐黒帝會卐 ハルミチ

 ……まぁ、そうだよな。
 食い殺されて苦しんで、下手したらゾンビになっちまうくれぇなら……って。

[ぽつりと漏らす。
 自分は、その選択をすることはできなかったが、否定する気にはなれなかった。]

 なぁフウタ、どうするよ、このあと。
 だよなー、このままやられっぱなしってのは癪だよな!

(13) 2020/10/26(Mon) 19時半頃


[ 扉を開けたわたしを、
 あの子はじいっと見つめていた。
 何も言わずに、ただわたしだけを。]
 



  ……ジャーディン、

[ 犬たちと寄り添いあうようにして、
 ジャーディンは足を投げ出していたわ。

 切れ長の目はこちらを向いていたけど、
 そこにあまり力はなかった。
 どこか気だるげにも見えたのね。

 緩慢な動作で傍らの犬の毛を梳きながら、
 それでもあの子はゆっくりと口を開いたわ。
 平坦でいて咎めるような声色が、
 はっきりわたしに向けられているのが分かった。]
 



  ……殺すの?
 



[ ああ、ジャーディン。
 あなたはこのまま死ぬほうがマシだというの?]
 



  ジャーディン、わたしは……、

[ わたしは……何と言いたかったのかしらね。
 あの子に何を伝えたかったのかしら。

 あなたに生きていてほしいってこと?
 それを伝えることに意味があるかはさておき、
 確かにそれはわたしの最大の望みだった。
 あの子が望むと望まざるとにかかわらず。

 けれどね、
 わたしがそれを口にすることは叶わなかった。

 しびれを切らしたお隣のご夫婦が、
 様子をうかがうように部屋の中に入ってきた。]
 



[ この間のように、
 わたしが犬を連れだす算段だったのね。

 けれどわたしはちっとも出てこないし、
 あの子が部屋に居ついていることは、
 当然彼らも知るところであったから、
 自分たちで直接説得しようと思ったのかも。

 とにかく、彼らは部屋に入ってきて、
 それでもあの子はわたしを見つめていた。

 視線ひとつとして揺らすことなく、
 ただ、わたしの答えを待つようにして。]
 



[ そのときだったわ。*]
 



[約15日。
 二週間と一日。
 土日がたったの二回きり。

 世界がこうなるのにかかった時間。]
 



[終わりなんてあっけないもんだ。]
 


[あれから俺は何度か元帥と外に出向いて
 無い食料を探してはゾンビを殺し続けた。

 ちょっと昔のホラーゲームに
 主人公が永遠にゾンビを殺すエンドがあったけど
 ちょうどそんな風に、どこからともなく沸き続ける連中を
 殴って殴って殴り続けた。

 都内ってこんなに人住んでたっけ。
 こじんまりしたかつての首都の中に
 滅亡とゾンビがみっしり詰まってる。]


[元帥は相変わらず
 何事にも関心がなさそうな冷たい目をしてたけど
 たまにゾンビを殺す俺を複雑そうに見るようになった。

 聞いてみたら、元帥もまた、
 ゾンビになった恋人を殺したんだそうな。

 俺にシンパシーでも感じてんの、と笑ってやったら
 そんなわけねえだろ、とそっぽを向いていた。
 へんなやつ。]


[ショッピングモールの中で
 元気に遊んでた子供たちが倒れだす。

 大人も動くことが減った。
 「このままじゃもう保たない」と叫んで
 バリケードの外に出ていこうとした男が
 ゾンビの襲撃を恐れた人間たちに撲殺された。

 限界がすぐそこに来ていた。
 崩れるのはあっという間だ。

 俺の楽しい大学生活が
 ゾンビに侵された時のように。]



[――だからその日は、ほんとにあっけなくやってきた*]
 



[ それは終わりを告げるサイレンのようだった。]
 



[ 犬たちがけたたましく吠え出したの。
 はじめは一匹。呼応するように次々と。

 普段はそんなことなかったのよ。
 そりゃ来客も少ない家だったから、
 彼らを刺激するものも少なかったけど。

 それにしたって、
 思わずその場にいる誰も硬直するくらい、
 尋常じゃない勢いだったの。

 わたしたちは揃って数秒間、
 あっけにとられたように固まっていたわ。
 ジャーディンでさえ心底驚いた様子だった。]
 



[ その間も彼らは吠え続けた。
 じきにガウガウと吠えたてる声に、
 あおおおおんと遠吠えまで混ざりだした。

 そのころになってようやく、
 ご主人が慌てた様子で窓に駆け寄った。
 ジャーディンも同じように窓を振り返った。
 わたしと奥さんもあとに続いたわ。
 犬たちはまだ叫び続けている。

 どん、どん。
 鈍い音がどこからか聞こえてきたの。
 音は次第に大きくなる。どん、どん。どん。

 わたしたちの見下ろす窓の向こうには、
 門扉に群がる無数の影があったわ。
 犇めき合い、波立つように押し、押され、
 まるでひとつの大きな塊のようにも見えた。]
 



[ どん、どん、と何かのぶつかる音がする。
 音? いいえ、地響きのように、
 わたしたちの体の奥へと響くようだった。
 鳴りやむ気配などまるでなかった。

 やめさせてくれ!≠ニご主人は叫んだ。
 叫んだはずよ。わたしにはそう見えた。
 けれどその声さえも飲み込むように、
 周囲には犬たちの鳴き声がこだましていた。]

  ──裏戸が。

[ つぶやいたのはわたしだった。
 門扉が破られることは早々ないとしても、
 裏は鍵をかけているだけの木戸なの。

 きっと聞き取れなかったんでしょう。
 ご主人が怪訝そうにこちらを見たわ。]
 



[ ああ、どうしましょう。
 そう思ったときにはわたし、動き出していた。
 たったひとり、ジャーディンの腕だけを取って。]
 



[ あっけにとられているあの子の手を引いて、
 犬の声のこだまする廊下を進んだわ。

 一生懸命走っているつもりだったけど、
 ジャーディンは速足ですいすいとついてきた。

 階段を降り切ったあたりで、
 弟さんのお嫁さんが血相を変えて駆けてきた。

 上階から響く犬の声と、
 家を取り囲むような鈍い音、
 それから誰かの悲鳴と銃声。
 ありとあらゆる音が重なって、
 彼女の声はとぎれとぎれに聞こえたわ。]
 



 ね  ンビ い の かに る の 
 



[ きっとわたし、立ち止まるべきだった。
 立ち止まって彼女の声を聴くべきだったわ。

 でもね、わたしはそうはしなかった。
 立ち止まろうとするあの子の腕をぐいと引いた。
 足早に廊下を進んで、ひとつの扉を開けたわ。
 そして、中にあるデスクの引き出しから、
 迷いなくあるものを取り出したの。]
 



  ──行って、ジャーディン。
  ここはもうだめ、持ちこたえられない。
 



[ さっきまで引いていた手の中に、
 わたしが強引に握らせた小さなものを、
 ジャーディンは一瞬不思議そうに見た。
 そして次の瞬間、勢いよく顔をあげたわ。

 泣きそうな顔をしていた。
 何かに怯えているようにも見えたわ。
 本当に利口な子。その意味をきっと分かってる。

 それは車の鍵よ。おじいさんの車の。
 古臭くてぴかぴかの車を動かすための鍵。]
 



[ そして、それがわたしの答えよ。]
 



[ ジャーディン、あなたを生かすためなら、
 ほかの何を犠牲にしたって構わないわ。]
 



[ わたしはジャーディンを急かすように、
 入ってきたばかりの扉をまたくぐった。]

  早く逃げて。とにかく一度車の中へ。
  身を隠せるわ。音のほうに来るはずだから。

[ そう告げながら、廊下へ出たのね。
 ガレージのほうへと導くつもりだった。

 そのとき、おかしな音がしたわ。
 音っていうのかしら、声? 低い声よ。
 そう、家を取り囲むあいつらが出すような。

 そして、ふとおかしなことに気付いたの。
 どうしてさっき、銃声がしたの?
 木戸が壊されて窓やドアを破られて、
 家の中まで入ってこられるには早すぎる。]
 



[ わたし、声のするほうを振り返ったの。*]
 


【人】 墓守 ヨーランダ

[調達したのは軽トラ。

それにサブマシンガンやらアサルトライフルやらを載せて。
いざとなったら使うように手榴弾も裏ルートから入手していた。

世界の果てを目指して往った連中のように。
自分らもこの軽トラに乗って何処かを目指すのも悪くはない。

そう、思いながら。]

(14) 2020/10/26(Mon) 21時頃

【人】 墓守 ヨーランダ

[

何処かって。何処だろうな。

]

(15) 2020/10/26(Mon) 21時頃

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