298 終わらない僕らの夏休み!
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……は?
[「まるで人がたくさんいるみたいだ」 観念して部屋を出た俺が見たのは、昨日とまるで同じ。親戚連中がどたどたと歩き回りああでもないこうでもないと騒ぎ立てている。]
…昨日帰ったんじゃないのかよ。
[通りがかった母に小さな声で尋ねると、母は怪訝な顔をして「忙しいのにわけのわからないことを言わないで。」と一言だ。
そうすればそれを見た親戚が「またつまらんことばかり言って母さんを困らせている」と大笑いや叱責をして俺で遊び始めるのだ。勘弁して欲しい。
大方皆でもう一日とか、 大雑把でクソな提案が通ったのだろう。 嫌だ。大嫌いだ。]
(27) 2019/09/02(Mon) 03時頃
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[最悪だ、最悪だ、最悪だ。
今日から学校で、帰っても親戚がいる?!地獄だ!!
──俺はヤケクソの気分で制服に着替えて、随分早い時間から家を飛び出した。**]
(28) 2019/09/02(Mon) 03時頃
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−自宅・洗面所−
昨日…剃ったっけ。
[洗面台の鏡を、俺はまじまじと見つめた。 いつものぱっとしない顔に、ヒゲはまだうっすらとしか伸びていなかった。撫でてみると肌の感触がぞりぞりと痛い。]
昨日……
[そうだった。俺は昨日、祭りの道すがらに明加先輩を見かけて有頂天になって、そしてどん底に落とされた気分のまま、とぼとぼと帰ってきたんだった。冷蔵庫にあった親父のビールをくすねて、飲んでふて寝したんだった。最悪の夏休み最終日。]
(29) 2019/09/02(Mon) 08時頃
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−外−
[気乗りしないまま、俺は学生服に着替えて外に出た。人生何度目の始業日だか知らないけど、こんなに気分の重い日もなかっただろう。俯き加減のまま学校の門前にまで来た。けれど門が閉まっていて入れなかった。狼狽して辺りを見回して、気が付く。]
街の雰囲気。休日っぽくね?
俺…なんか間違えた?**
(30) 2019/09/02(Mon) 08時頃
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─回想・神社─
[参拝を済ませて、屋台がある方へと向かう。秋山は連れの状態なので基本行動を共にして、雛子も一緒に行くなら声を掛けた。
夜空に星が瞬く時刻。 星を見るのがいつからか好きな俺は(ロマンチストみたいに言われるのが嫌だから、人には言わないけど…)、屋台の明かりから離れて夜空を見上げていた。]
海の上だと、星を頼りにするんだよな。
[ぽつ、と呟いた独り言。 秋山は、その言葉の意味する事を知っている少ない友人だった。]
(31) 2019/09/02(Mon) 10時半頃
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[バニシングツイン。 これは俺の記憶の全くない時の話。何せ胎児の時だから。けれども、俺にはもう1人兄弟がいたらしい。
双子だとわかった時、親は1人には「航」、もう1人には「海」と名付けるつもりだったんだと…聞いた。 由来とかは忘れたけれど、ただ、出会う事が出来なかった片割れがいた事実をずっと抱えている。寂しいとか悲しいとかそういった感情は別に湧かないけれど、居たらどうだったんだろうな、みたいに妄想する事はたまにある。
俺の知らない事としたら、両親が海が消えたという事を知った日が ────9月1日だという事だ。]
(32) 2019/09/02(Mon) 10時半頃
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[親は何処にでもいるような2人だ。サラリーマンの父親と、専業主婦の母(日中、よく出かけているけど俺はよくわからない。)ただ、母さんの家の都合?で、うちの親父は婿養子というやつらしい。父親の兄弟が多くて(親父は3番目の弟らしい)、親戚の家に休みとなると行く事が多い。ガキの頃は何で俺は名字が違うのかわからなかったけど、別に気にしちゃいなかった。正月に親戚のおじさん達から貰えるお年玉は貴重だったし。
けど、中学、高校とかになると子供の成績とか進路がどうのとか…父親達の話の中に俺は存在したくない事が増えてきたものだから、近所の親戚──根岸の家に俺は殆ど行かなくなっていった。]
(33) 2019/09/02(Mon) 10時半頃
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─??─
[変な夢を見た。 真っ白い空間で、雲の中みたいな場所。 俺の目の前に、俺がいた。 正確には、俺にどこか似た俺だ。
何か喋っているけれど、 はっきりとは聞こえない。
ただ、その俺に似た俺の顔が 悲しそうな、心配そうな顔で 俺を見ていて────]
……、か
[声を発しようとした時、目覚ましの音で俺は目覚める事となった。]
(34) 2019/09/02(Mon) 10時半頃
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─9月1日・朝─
あれっ?
[夏休みも同じ時間に起きていた為、起床時間の違和感はなかったが…自分の机の上を見て声を上げた。 確か学校に行く支度をしてから寝たはずなのに、何故かそれがなくなっていた。]
??なんで、
[寝ぼけて全部片付けた?いやまさか。そんな思いと共に鞄にペンケース、教科書とノートと順々に入れて支度をし直す。 次に赤本を解いたノートを入れようと中を確認するが
そこには昨日解いたはずのものが何一つ書かれていなかった。]
……………………、なんで?????!??
(35) 2019/09/02(Mon) 10時半頃
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[次にスマホを手にして、時計と日付を見る。
今日は9月の2日のはずなのに、スマホの画面には1日と表示されている。3度見くらいしたけれど、やっぱり1日だ。]
……、……。
[疲労で頭がおかしくなったのかもしれない。本気でそんな事考えかけた。 とりあえず、スマホを手に持ったまま、翔にメッセージを送ってみた。]*
(36) 2019/09/02(Mon) 10時半頃
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──9月1日/朝──
[ 顔を洗い、歯を磨く。 制服に袖を通したあたりで、 どうにも家が静かだなって気付いたのだ。
お母さんが寝坊するのは、 ときどきあることだからいいとして、 中学校だって今日からあるはずなのに、 年子の弟が起きてくる気配がちっともない。
まったく仕方のないやつ。 ってふうに、千早はため息をついて、 弟の部屋の扉をノックしてやったのだ。]
(37) 2019/09/02(Mon) 12時頃
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竜太! アンタも今日から学校でしょ。
[ 開けるよ、と予告して開いた扉。 ベッドに寝っ転がったままの弟は、 不機嫌そうなしかめっ面して言う。
なに寝ぼけてんだよ。 明日からだっつーの、バーカ!
しっかりと制服まで着込んでいた千早は、 だって、昨日の記憶がしっかりとありますので。
弟こそひどい寝ぼけ方をしている。 なんて思って、「あっそ。勝手にしな」なんて。
スマホもテレビも確認せずに、 いつもと変わらぬ時間に学校へ向かったのだ。]
(38) 2019/09/02(Mon) 12時頃
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[ 始業時間にだいぶ余裕をもって登校する。
それはいつものことなんだけれど、 こんなにも気の重い朝ははじめてかもしれない。 と、千早は胃のあたりを抑えながら歩く。
それにしても、なんだかおかしい。 このくらいの時間なら、朝練のある部活の人や、 登校が早めの人とそれなりに出くわすはずなのに──、
それにしては、制服姿が少ない。ような……?]
(39) 2019/09/02(Mon) 12時頃
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[ 疑問の芽を育みながら、 通学路を歩くこと少々。
前方にようやく見つけた制服姿>>28に、 思わず「あっ」っと声を上げて、 追いつこうと地面を蹴って駆け出した。]
すみません! そこの、そこの……根岸先輩?
[ すこうし近づいてみて、 どうやらそれが知った顔であると気付く。
慌てて見知らぬ人に話しかけるモードから、 顔見知りへの挨拶へと口調を切り替えながら、 走ったせいで滲む額の汗を手の甲で拭った。]
(40) 2019/09/02(Mon) 12時頃
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おはようございます、あの、 今日って学校……ありますよね?
[ 少しマシになったとはいえ、 猛暑の気配を残す9月入り。
部活でしっかりと日焼けをし、 今も汗を拭っている千早に対し、 なんだか夏を感じさせない人だな。 なんて、どうでもいいことばかり考えて。**]
(41) 2019/09/02(Mon) 12時頃
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師範棋士 千早は、メモを貼った。
2019/09/02(Mon) 12時頃
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─9月1日・朝─
[翔へ送ったメッセージは既読が付かないままだったので、仕方なく制服に着替えてから部屋を出て、リビングへと向かう。 自分の姿を見た母親が目を丸くして、それからカレンダーを確認してから]
……
[学校は明日からよ。と言い笑った。 父親の姿を探すと、根岸さんのとこでしょ、とまた笑われた。]
………………
[俺が、間違っているのか???] [頭の中で思考をしても答えが出てこない。ダメだ、考えるのはやめよう。わからん。]
……、……
[椅子に座っていると、昨日と同じ朝食が並び、昨日と同じテレビが流れ始める。 なんというか、これは、少しばかり、気持ちが悪いな、と、内心思い始める。]
(42) 2019/09/02(Mon) 14時頃
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[それから、ふと、自分みたいに間違えて登校してきた生徒がいたら、と…思い至る。
翔からの返事はない。 それを確認すると画面を暗くして、制服のポケットへ突っ込んだ。]
ごちそう様。 ちょっと…今日は外で勉強してきます。
[夜のお祭りは行くの?と、昨日と同じ質問が飛んでくると、エッ?という喉元まで出かけた声を飲み込んで、翔と行ってくるよ、と、伝えると学校に向けて歩き出した。*]
(43) 2019/09/02(Mon) 14時頃
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─ 9月1日・朝 ─
[いつもより随分早く家を出たとは言え、制服をこんなに見ないなんてことがあるか?もしかして今日まで夏休みだったんだろうか。]
でも月曜、だよな…?
[いつも通学路、地面しか見てないと思っていたけど意外と周り見てたんだな、違和感を感じる程度には。思いつつ、スマホを取り出した。]
1日…
[スマホの角度を何度も変えながら画面を確認する。見間違いじゃないのか? 光の反射で文字がおかしく見えてないか? ………ううん、間違いなさそうだ。
なら俺が本当にうっかりしていただけか。 ああ、嫌だ。これじゃあ帰ったらまたうっかり者だと親類総出で笑われる。]
(44) 2019/09/02(Mon) 15時頃
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…うわ。 なんだ、岸か。
[後ろから駆け寄る足音に気づくことは出来なかった。(>>40)声を掛けられて振り向けば、そこに居たのは同じ塾の岸だ。]
…岸も日付間違えたのか。 こういうポカするの俺だけじゃないんだな。
[少し安心した。安心がてら、岸に待受画面を見せる。 ──9月1日(>>41) 確かに画面にはそう表示されている。]
災難だな。 ……お互い。
[正直、違和感は拭えていない。 俺は31日と1日、二日分の祭りを覚えている。それぞれの日に起きたことも。納得はいってないけど…]
(45) 2019/09/02(Mon) 15時頃
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とりあえず、俺は学校行ってみるけど。
[家に帰っても家があれじゃあ。 誰も居ない学校のほうがまだマシってもんだ。 岸がどうするかを聞くとかは、しなかった。 けどまあ、一応目配せだけはした。ついてくるなら来るだろう。 スマホをポケットに仕舞って俺は歩き出した。]
(46) 2019/09/02(Mon) 15時頃
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[校門の前にやや丸みを帯びた人影が見えた。 ほぼ間違いなく鹿崎だろう。(>>30)]
……はよ。
[寝る前には、もう少しこう、気のいい挨拶をできるようにしたいと少しはおもったのだが。俺の顔はいつもよりも強張っていただろう。上手く行かないな。 岸と、鹿崎。俺以外のうっかりもの二人に出会って最初は自分のただのうっかりかと思っていた違和感が少しずつ強くなっていく。**]
(47) 2019/09/02(Mon) 15時頃
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ちょっと出て来る!
[リビングの中に居る母に言い置く。 休みだってば、と繰り返される言葉には生返事だけを寄越して慌てて脱ぎ捨てたスリッパを揃える事もせずにローファーに足を突っ込んだ。
気が急いてつま先をトントンと床の上で弾ませながら──靴が汚れちゃうし形が悪くなる気がするからいつもはしないのだけど──靴箱の扉に取り付けられた鏡でみっともなくない程度に髪を整えた。]
どこいこ……
[どこか、人が居る所……と考えればやはり学校しか思い浮かばない。 よれてしまったブラウスの襟を引っ張ってきちんと直してから外へ飛び出した。]
(48) 2019/09/02(Mon) 16時半頃
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[少し小走りに進む町中には祭りの法被に身を包んだ町内会の大人たちが歩いていたり、神社へ続く道なりに飾られた祭り提灯が揺れていたりとまるで昨日の再現のようだ。
とは言え昨日は友人達が構ってくれない心細さに足元ばかり見てにふらついていたわけだから、景色が全く同じかどうか自信は無い。 知らないようでいて、昨日意識の端っこで見たり聴いたりしていたような、そんな町の姿にううん…と小さく唸った。
その途端、鞄の中からスマホの通知音が鳴り響いてビクッと背筋を震える。 きっと他人にとってはそれなりの喧噪に紛れただろうけれど、自分にだけは特別なそれ。
友人達と連絡を取り合っているグループチャットのアプリに個別の着信があったのだ]
エミ、ちゃん……。
[昨日、お祭りに行こうと能天気に誘いをかけた雛子に対してまるで稚い子供に言い聞かせるようにしてお小言を送って来た友人の顔を思い浮かべながら立ち止まって、アプリを開く。 かくして読んだのと同じ文面が丸々表示されているのを確認して、息を呑んだ]
(49) 2019/09/02(Mon) 16時半頃
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ワタルは、サミュエルはどうしてっかな…って想いを馳せつつ学校へ向かう。
2019/09/02(Mon) 16時半頃
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[零れ落ちてしまいそうなものを堪えて口元を抑える。 ヒュウ、と変な音だけが漏れてしまったかもしれない。
暫く震える指が上手く動かなくてアプリを操作できないまま、またスマホを鞄に突っ込んだ。 ああ誰かに会って確かめられたなら──しかし、同じ一日を繰り返しているかなどと誰に訊けるだろうか?
真面目に取り合ってくれる人などいるのかと思案しながらも、やはり足が向くのは通い慣れた夏呼西高校の学び舎だった。]
………あ、
[とぼとぼと歩んでいた足が、校門前に集まる数人の学生の姿をみとめて止まった。 どうしよう、声を掛けなければ会話も何もないけれど、会話に割り込むのはなかなかハードルが高い。 思えば自分は友人達に乗っかって行動するばかりだったから]
(50) 2019/09/02(Mon) 16時半頃
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[どうしようかと逡巡しかけたが、彼らの顔に見覚えがある事に思い至って『あっ』と声が零れた。
ああ、あれは、つよつよでやばやばなガン飛ばして来た子(>>47)と、野球部の試合を見に行った時に献身的に立ち回っていた──少なくとも自分にはそう見えた──マネージャーの女子(>>41)と、それと、ああ、もしかしたら一度だけ話した事があるかも。 エミちゃんだか、誰だったかの元カレの後輩のなんとか、って言う男の子。(>>30) ふっくらした輪郭はそう言えば昨日神社前で見かけたかもしれない。
すぐに会長や秋山を見付けて其方に気を取られてしまったけれど──うん、間違いない。昨日、少なくともすれ違った筈だし、マネージャーの彼女も屋台で騒ぐ野球部達と会っているかもしれない]
ね、ねェ君たちさァ、昨日居たよね!?神社!
(51) 2019/09/02(Mon) 17時頃
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[お前とお前とお前!とばかりに思わず行儀悪く指さしてしまった。 ギャルは傍若無人にとか傲慢にとかそんな教えが身に付いていたからとかでは全然ない。 焦ってしまって、思ったままが口から飛び出す。 ずんずんと詰め寄るように歩み寄って───その内に、ああ、思い出した。]
キミけんちゃんでしょ、けんちゃん、私の事おぼえてる?おぼえてないかな、ヒナコだよ!
[鹿崎をケン、と呼んでいたのは彼の先輩だったか。 威圧的でオラオラしてて、何だか全然いい先輩って感じじゃなかったけど、シャレにもならない理不尽な物言いをのらりくらりと笑顔でかわしていた後輩の子。 かわいそ、ともうまくやってて偉いな、とも思った。
ねえおぼえてないかな、と昨日の事なんだか雛子自身の事なんだか自分でもごっちゃになりながら鹿崎の顔を背伸びをしながら見上げてもっと良く顔を見せようと**]
(52) 2019/09/02(Mon) 17時頃
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― 自宅・自室 ―
いや、オレがおかしいのか、それとも周りがおかしいのか…………?
[オフクロだけではなかった。時計もスマートフォンも、何ならテレビの画面でさえも、9月1日を示している。 流石にそこまで手の込んだ悪戯をすることは無いだろう。 そうなると、]
(53) 2019/09/02(Mon) 17時半頃
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じゃあ、『昨日』のアレはいったいなんだったンだ?
[『昨日』過ごした『9月1日』は一体何だったのだろうか。
ただ、これは単なる夢だったのでは無いか? オレは首を傾げながら、]
(54) 2019/09/02(Mon) 17時半頃
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CC レイは、メモを貼った。
2019/09/02(Mon) 17時半頃
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……どうせ休みなら、図書館にでも行ってみるか。
[野球漬けの生活が終わって以来、疲れがまだ抜けきっていないからかもしれない。
肉体的にも、精神的にも。
もう、『あの試合』から立ち直ったかと言われれば、ウソになる。正直。 だからあんな夢を見るんだろう、少し疲れを取るストレッチ法でも図書館で調べよう。
そう思いオレは図書館に出掛ける準備を始めたのだった**]
(55) 2019/09/02(Mon) 17時半頃
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― 自宅・朝 ―
[シーツの上で身を捩る。 いつものように目覚ましのアラームが鳴る前に目を覚ました。 肌にじっとりとパジャマが張り付くほどの、ひどい寝汗もいつも通り。 朝が弱く、頭に靄がかかったようにうまく働かないのも。 どうしようもないくらいにいつも通り。 だから、スマートフォンに表示された日付とか、昨日片付け忘れたアイスのカップが消えているとか、卓上のカレンダーがまだ8月になっているとか、そんな違和感に気づくことはできずに。 汗をたっぷりと吸ったシーツとパジャマを洗濯機に投げ込んで、シャワーを浴びて登校の準備を始めた]
(56) 2019/09/02(Mon) 18時半頃
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