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―― 三日目・教会 ――
[教会に着いて辺りを見回す。ヨーラに手をひかれたフィリップ、ヨーラに抱きつくリンダ、宿の受付をしているアイリス、そしてクラリッサの姿が見えた]
(むう…どう伝えたらいいだろう…)
[生者と会話しているヨーランダの邪魔はしたくない。なんとか一人のタイミングを狙えないだろうかとウロウロ彷徨っていたら、壁を殴る男の姿が見えて
おい、やめろ!どうした!
怪我してるじゃないか!
[いくら声を掛けても、届くはずがなく]
―― 三日目・教会 ――
[結局何もできないまま、傍にいることしかできなくて。クラリッサが彼を見つけて、ハンカチを差し出してくれたのをみてほっとした]
(クラリッサは本当に良い子だな…)
[俺の妹にも爪の垢を煎じて飲ませたいよ、などと苦笑しながら二人を見守る。――けれど…]
(………金髪)
[彼の手を優しく拭うその仕草からはとても想像がつかないが、しかしこの村にこれほど美しい金髪は彼女くらいしかいない]
……まさか、な。
―― 三日目・→猫の前足亭 ――
[ヨーランダ一行が猫の前足亭に移動するようなので、自分も後を追った。
亭につけば、中でソフィアがパンケーキを焼いて待っている頃で
けれど彼女が大切な人を亡くす痛みを知っていることを、男は知っているから。
せめて誰かが、彼女の支えになってくれたらと、男は強く願った。
すると自分と同じように、窓から中を覗くコリーンの姿が見えて。こちらには気付いていないのか、何かを呟いた後、消えていってしまった。
きっと彼女もまた、自分と同じ気持ちなのだろう]
メモを貼った。
―― 三日目夕刻・再び教会 ――
[事態は少し、ややこしくなっていっていた。
分かった事は、ヘクター・ソフィア・アイリスが人間であったこと。
――フィリップが占い師だということ。
しかし、状況は好転しなかった。不安と焦燥で疑心暗鬼に囚われている村民には、はいそうですかなどと素直に受け入れる余裕はない。
「占い」という特別な能力を持ちながら、何故人狼を引き当てられないのか、偽物なのではないか。フィリップにぶつけられる視線や言葉は全て責任のなすりつけであった。
そして響く、彼の悲痛な叫び
……どうして信じてやらないんだ……
[彼の生い立ちがなんだというんだ。家名がなんだというんだ。あの目はもうほぼ見えていないのだろう。そんなボロボロになりながら、村の役に立とうとしている人間をどうしてそう責められるんだ]
[男にとって、死んだことというのはさして問題ではなかった。人間いつかは死ぬのだし、自分が死んだことで大切な人が生き延びることができるなら構わないとまで思っていたのだ。
……先刻までは。
しかし、ヨーランダの涙を拭えないこと、新聞配達の男を止められないこと、フィリップの傍で盾になること]
……何もッ…できない!
[――ただ、見守るだけ]
[男は握りしめた拳をどこへぶつけることも出来ずに、投票用紙が開票され、今日の処刑人が決まるのを待っていた]
―― 三日目・了 ――
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【人】 手伝い クラリッサ[パウンドケーキをもぐもぐして、宙を仰ぎつつ。>>71] (77) 2013/08/04(Sun) 15時頃 |
―風車小屋―
[からり、から、からり。
今日も晴れない霧に包まれ、風車は重い音を立てる。
風車小屋の屋根の上に男は座り、村を眺めている]
おらは死んじまっただ〜♪
[どこかで聞いた歌のフレーズを口ずさむと、手足放り出し寝転がった]
晴れてたらきもちぃんだろなぁ。
[秋の情景を想像する。けれど、晴れたとして、黄金色の小麦をそよがせ、優しく頬を撫でる風を感じる事はもうできない。風を教えてくれるのは風車の歌だけだ]
ほんと誰だよ、人狼。
[やり残した事が沢山ある。人狼には父とまともな人生だけでなく、全てを奪われた]
【人】 手伝い クラリッサ[腹話術をして。] (79) 2013/08/04(Sun) 15時頃 |
メモを貼った。
―― 処刑場 ――
[目の前で起きた出来事を、男は目を見開いたまま未だ信じられずにいた]
なんで……お前が……
[開票された投票用紙に一番多く名前を書かれていたのは、「モリス」という男の名前だった。一体誰の事なのだろう、とりあえず自分の知っている人間でなくてよかった、そんな身勝手な感想を抱きながら、処刑が終わるのを待った。
しかし、見ず知らずの人間とはいえ、これからは自分らと同じ亡者仲間だ。労いの言葉ぐらいはかけに行こう、そう思って処刑場までやってくれば]
こんな形で…お前の名前を知りたくなかったよ。
[涙が出ないのはわかっているけれど、男の心は悲鳴を上げていた]
[男は急いだ。これ以上村人を、自分の知っている人々を死なせてはいけない。
先に犠牲になったものとして、今生きている人間を守るのが使命だと思った]
この時間ならヨーラは家か…!?
[次の犠牲者が出る前に、一刻も早く自分の見た記憶を伝えなくては!と急ぐ男の頭には、果たしてそれを信じて貰えるかどうかなどということは頭になかった。
――フィリップが人狼に襲われる前の事。]
【人】 手伝い クラリッサ[仲間は、私が死んでも大丈夫、と勝手に納得したのだけど。 (84) 2013/08/04(Sun) 15時半頃 |
[墓地へ向かおうとしていたら、自宅の方向からソフィアが歩いてくるのが見えた]
……?どうしたんだこんな時間に。
[夜道に女の子ひとりで危ないだろ、と説教しそうになるのを、どうせ聞こえないんだったと諦めて。彼女が何をしに行ったのか気になった男は一旦自宅に帰ってみることにした]
まさかいきなり死ぬとは思ってなかったからなあ。
[2日目、家を留守にした状態のまま何も変わらない我が家を眺めながら独りごちる。ここの始末はどうしようか。ヨーラに頼んで、村長に妹宛ての手紙を出してもらうことにしよう。
そんなことを考えながら、リビングのテーブルに見覚えのないものが乗っているのに気付き]
……パンケーキ?
[そこで全て合点がいく。妹の面影を重ね、大事に思ってきた少女の優しさに、男の胸は締めつけられた]
ありがとう。ソフィア。
いただきます。
[しばらく住み慣れた我が家で物思いに耽っていたら、だいぶ空が白んできた。眠れないこの身体は、確かに自由に思えたけれど、普段ならば寝ている時間をじっと起きているのは些か疲れた。
この時間ならば、ヨーランダも起きているだろうかと自宅を出ようとしたら、どこからともなく聞こえてくる歌声に
……この声は、モリス!?
[バッと外に飛び出して辺りを伺う。屋根の上にいるモリスから、男の姿は見えただろうか]
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【人】 手伝い クラリッサ[そうして] (88) 2013/08/04(Sun) 16時頃 |
……おお?
[身体を起こすと、ちょうど家からケヴィンが飛び出してくるのが見える]
ぃょーーーぅ
[上から声をかけ、反応があれば小さく手をあげる。
屋根から降りていくが、途中でポンと手をうち、降りるのをやめ、滑り降りればあっというまに土の上]
ぃょぅ、魚くん。
……すまん。
[「何を」は濁した。色々とありすぎた]
[人の心配をよそに、モリスは陽気な挨拶をして
…馬鹿野郎…!
[そのままモリスを抱き締めた]
【人】 手伝い クラリッサ― 朝/銀狼とゆずり葉亭 ― (95) 2013/08/04(Sun) 17時頃 |
ほぶ!?
[いきなり抱きしめられ、目を見開いた]
な、にしやがる!
[口元が楽になったとたん、大きな声をだした]
[なにしやがる!と大声を出されようが、暴れられようが、男は暫くモリスを離そうとしなかった。そのやせ細った肩口に顔を埋めて]
俺は…お前には死んでほしくなかったよ。
[ぎゅうっとさらに腕に力を込めて]
へ、へへ。
[大きな身体に大人しく身を預ける事にした]
お前こそ、何喰われてんだよ……
[顔をあげ、また俯いた]
泊まりにいきゃよかった。
[何食われてんだ、といわれて]
ん?ああ…すまん。
美味そうに見えたんじゃないか?
[何しろ魚だからな。と悪戯っぽく笑って見せる。続く言葉には]
ああ、そうだ。
草むらなんかで寝やがって。
[と、身体を離して軽く小突いた]
げぇっ!?
見てたのかよ、と、と
[小突かれ、少々後ろによろめいた]
狼って魚食うっけ……?
[突然、眉間にしわ寄せ首をかしげた]
[軽く小突いたつもりが簡単によろけるモリスを、すまんと謝りつつ腕を掴んで支える。モリスの疑問には]
さあ…?
食うんじゃない、か?
[と、くくっと笑いをこらえながら答えた]
それより、お前。
モリスっていうんだな。
ようやく知ったよ。
[知った経緯は置いておいて、やっと「新聞配達の男」から名前を呼べるようになったことが嬉しくて]
ああ……モリス、か。
[小さく笑い、遠い目をした]
死んじまったしもういいか。
そりゃ偽名だ。
[もうなくなったであろう村が目に浮かぶ]
エリック。
エリック・ローマン。
父さんがくれた名前だ。
メモを貼った。
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