308 【R18】忙しい人のためのゾンビ村【RP村】
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あんねー、
秋葉原に知り合いの店があんだけど
そこに行って酒が飲みたいかにゃー。
あとあと、
でっけーピザとコカ・コーラを宅配で頼んで
空調の効いた部屋で元帥呼んでさあ
終末ものの映画みんの
「最低か?」
最低だよ
[くく、と笑って、俺は大窓から階下を見下ろす。
人通りのない荒れた町の中を、
時折ゾンビらしき影が過っていった。]
[こんなに身近にある滅亡を、
笑い飛ばせる日が来たなら、
それ以上の幸せなんて、あるもんか。**]
[ 娘も、その夫も、おじいさんも、
向こうのご両親も逝ってしまって。
あの子にはわたししかいないと思うたび、
使命感に奮い立たされるのと同時に、
どれだけ心細かったことでしょう。
いつかわたしも向こうにいくとき、
優しい立派な大人になったでしょうと、
胸を張って言える日を夢見ていたわ。
そんな日が訪れるって信じていたの。
……信じていたいの。最後までずっと。]
[ 一夜明けても状況が好転することはなかった。
時折門扉を揺らすガシャンという音や、
裏戸を叩くような荒い音が響いたけれど、
誰もいちいち反応することはなくなっていた。
慣れてしまったのかしらね。
それとも、頭が働いてないのかも。
眠いけれど、空腹で眠れなくて、
なんだかずっと、ぼうっとした気分なの。
きっと皆そんなふうだったわ。
水が止まっていなかったのが救いね。
砂糖を溶かして飲んだりして、
あの手この手で空腹をごまかしていた。
もう本当に残り僅かな食糧を、
どうにかして温存しておきたかったのね。]
[ そんな中、わたしは廊下を歩いていたわ。
いつも以上にゆっくりとした足取りで。
コンコンと数度扉をノックしたら、
やつれた顔のお隣のご主人が扉を開けた。
髪の毛はぼさぼさで、シャツは皺になっていた。
改めてこうして見ると、ひどい有様だったわ。
きっとわたしも似たようなものね。
水シャワーを浴びたりはしていたけれど、
もう身なりに気を遣う余裕なんてなかった。
ご主人は何も言わずわたしを見下ろしていたわ。
後ろから、奥さんも様子をうかがっていた。
わたしは少し躊躇ってから顔を上げたの。]
一晩よく考えたんだけど──、
……確かに、あなたの言うとおりだわ。
今は……生き延びることを優先しないと。
[ 疲れ果てたようなご主人の瞳に、
一瞬、強い光が宿った気がしたわ。
わたしにいいんですね≠ニ念を押したけど、
後戻りなんて許される様子はなかった。]
……ええ。
[ わたしは自分を納得させるように、
もう一度しっかりとうなずいて見せた。
いいわけなんてなかった。
けれど、ほかの方法が見つからないんだもの。
せめて間違った選択ではないと信じるしかないわ。]
[ わたしの意思を確認したあとは、
彼らの手際は非常によかった。
武器として準備していた刃物であるとか、
バケツだとかを粛々と取り出したのね。
今からやるの? と怖気づいたわたしに、
ご主人は有無をいわさない口調で告げたわ。
こういうことをするのにも、
体力がいりますからね。
少しでも余裕のあるうちというわけです
シャツを汚さないよう肌着姿になって、
戸惑っている間に準備が整えられていた。]
[ 行きましょう≠ニ奥さんに言われたとき、
なんとなく、本当になんとなくだけれど、
ようやく合点がいったような気がしたの。
お店から食べるものがなくなってしまって、
家にあるもので食い繋ぐしかないと悟ったとき、
どうしていいわね≠ネんて言われたのか、
わたし、これっぽっちもわからなかった。]
[ できるだけ大きいのにしましょうと、
ご主人が声量を抑えた低い声で言ったわ。
わたしは段取り通りにひとりで部屋に入り、
休んでいる犬たちの中からその子を探した。]
……クーパー、こっちへおいで。
[ うつ伏せになって目を閉じていたのに、
クーパーは耳をひくりと揺らして、
のそのそと機嫌よさそうにやってきたわ。
ゆさゆさとその立派な尻尾を振って、
真っ黒なきれいな瞳をわたしに向けていた。
わたしはその首筋から背を撫でてやった。
こうなってからはあまり、
ブラッシングもしてやらなかったと、
少し脂っぽく束になった毛並みに思ったの。]
[ いつもならもう何匹か、
構ってほしそうに寄ってくるんだけれど、
犬たちも消耗しているのか、
今日ばかりは皆関心を示さなかった。
わたしはクーパーの首輪をつかんで、
部屋の外へと誘導したわ。
ここから誰も使っていない、
客間のバスルームに連れていくことになっていた。
クーパーは不思議そうにしていたわ。
客間に入れてやることなんてなかったから。
けれどバスタブの存在にシャンプーだと思ったのね。
バスルームの中に連れて入ろうとすると、
いやいやするように足を踏ん張って抵抗するの。]
[ できるだけ静かにことを終える必要があった。
お隣のご主人はわたしに、
クーパーと一緒にバスタブに入るよう言ったわ。
指示された通り、クーパーの首輪を引いて、
空のバスタブに一緒に入ったの。
ご主人はクーパーを抱きしめているよう言った。
そして自らもまた、クーパーを抑え込むよう、
片方の手を体に、片方の手を鼻先へと伸ばしたわ。
そして、奥さんが手早くナイフを突き刺した。
クーパーの喉元を狙った手つきに躊躇いはなかった。]
[ 当然、クーパーはひどく暴れたわ。
大きな声で吠えさせないようにと、
鼻先をつかんでいたご主人は手を噛まれた。
それでもご主人は叫び声もあげず、
クーパーとわたしに覆いかぶさるようにして、
獣の体を抑え込もうと躍起になっていた。
逃げ出そうと藻掻く四肢が、固い爪が、
何度となくわたしの皮膚を破いていった。
それでもわたしは必死にしがみついていたの。
奥さんが片手でクーパーの頭を抑えて、
繰り返しナイフを突き立てるたびに、
生臭い液体がわたしに滴り落ちてくる。]
[ 彼が動かなくなったとき、
旦那さんは思い切り蛇口を捻った。
水がわたしたちの上に降り注いで、
バスタブに飛び散った赤を薄めていく。
奥さんの息は上がっていた。
ぜいぜいと肩で息をする彼女に、
ご主人は彼女の弟を呼ぶよう言ったわ。
それから救急箱を取ってくるようにも。
奥さんは何も言わずにナイフを置き、
代わりに外に置いていたバケツや、
鋸やハンマーなんかを中に引き入れた。
そして、弟さんを呼びに行ったわ。]
[ わたしはもう何も考えられなかった。
クーパーの亡骸を抱えたまま、
呆然と座り込んだままのわたしを、
ご主人は見下ろして静かに言ったわ。
このあとは我々でやりますから、
ケガの手当てをして、着替えて、
少し休んでくださって結構ですよ
その言葉の意味を、
ゆっくりゆっくりと咀嚼しているうちに、
奥さんが弟さんを連れて戻ってきたの。]
[ 彼女は部屋に戻ってきたあと、
動けないわたしの腕を取り、
バスタブの中から引っ張り出した。
その間も、傷の手当をされるときも、
わたしはされるがままだったわ。
最後の決断をしたのは自分のはずなのに、
心も頭もどこか遠くに置いてけぼりで、
この現状に追いつけていないようだった。
無意識に涙を流していたわたしに、
奥さんは一度だけ固い声で、
ごめんなさいね≠ニつぶやいた。*]
[ お隣のご主人と、奥さんの弟さんは、
わたしたちにビニール袋を渡して、
一度車でどこかへ出て行ったわ。
何かを処分するためかもしれないし、
子どもたちへのカモフラージュのためかも。
誰も詳しくは聞こうとしなかったし、
彼らはそう時間を置かず帰ってきたわ。
その一方で、
わたしと奥さんと、お父さんのお嫁さん。
3人で口数少なく作業を進めていた。]
[ どんな味でどんな食感なのか、
誰も知っているわけがないから、
どちらもわからないように、
ミンチにして濃い味をつけることにした。
例えば独特の風味がして、
何の肉かと話題になるのが怖かったのね。
電気がもう来ていないから、
どうやって火を入れるかという話だけど、
外に窯があるからそれを使うことにした。
やっぱりもう長いこと使ってなかったけど、
おじいさんのいたころは晴れた日に、
そこでピザを焼いて庭で食べたりしたの。]
[ ああ、懐かしいわ。
つぶやいたわたしの声は平坦で、
一緒にいたふたりは何も言わなかった。]
[ 冷凍のパイシートが、
電気の来なくなった冷凍庫の中に、
でろっと柔らかくなって残っていたの。
わたしたちはそれを、
ちぎれてしまわないよう慎重に広げて、
ミートパイを作ることにした。
他に入れる野菜も何もなかったし、
仕上がりは不安だったけれど、
生地に包まれて中身が見えないというのも、
わたしたちには都合がよく思えたのね。
生焼けになるのが怖くって、
わたしたちしつこいくらいに火を通した。]
[ 大した量でもない、うまく膨らまず平たい、
てっぺんのひどく焦げ付いた、
丸い不格好なミートパイがひとつできたわ。]
[ わたしたちは3人そろって、
疲れ果てたような顔をしていたと思う。
ふと振り返るとカーテンの陰から、
ウィレムがそうっとこちらを見ていた。
咄嗟にわたしは微笑んで、
大窓のほうへと歩いて行って言ったわ。]
今日は、少しだけれど、
ちゃんとごはんがあるからね。
ほら、皆を呼んでらっしゃい。
[ 数秒置いて理解したように、
ウィレムは踵を返して駆けてった。]
[ その背中を見送って、
わたしたちは食卓の準備をしたわ。
9人で食べると、
ほんの一口、二口ね≠ニ、
奥さんが疲れた声でつぶやいたの。
だからわたし、何気なく言ったわ。]
……わたしの分はいいから、
子どもたちに多めに切ってくださる?
[ ええ、深い理由なんてなかったわ。
そして、言い切ってから顔を上げたの。
すると、奥さんはじっとわたしを見ていた。
感情の読めない、深く暗い目をしていたわ。]
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