23 きらきら夕日と、なかまたち
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[何かあったのか、と声が流れて初めてトランシーバーを腰につけたままだった事に気づく。
――痛い。 ――言ってしまいたい。 ――助けて、と。
あるいは、何でもない、と明るく返せたら。
どちらもできなくて、無言のまま地面を見つめた]
(73) 2010/07/29(Thu) 22時頃
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巫女 ゆりは、メモを貼った。
2010/07/29(Thu) 22時頃
巫女 ゆりは、メモを貼った。
2010/07/29(Thu) 22時半頃
[公民館の机にトランシーバーを載せれば。
自分の顎を机にひっつけて、それをじっと見る]
なんだよ…。どうすりゃいいんだよ。
[ぼそりと呟いたそれは、誰にも聞こえなかっただろう]
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[小さい頃は、泣く時はいつでもここにきた。最後に来たのは、祖母が亡くなった時]
…しっかりしなきゃ。わたしが、しっかり…。
[言い聞かせるように。だが、その場から動けない]
たす、け、て…
[つい、小さな弱音が無意識に口をついて出た]
(80) 2010/07/30(Fri) 00時頃
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[トランシーバーから聞こえてきた、囁くような声に、はっとする。
ポケットから自転車の鍵を取り出し、ぎゅっと握り締めれば]
勝丸!
俺、ちょっと出てくる。
スグ戻るから、アイスでも食って待ってろ。
[財布から100円玉を取り出して、勝丸に投げれば、トランシーバーを引っつかんで外へ]
[夏の暑い日ざしが、村を、公民館を包む。
むわっとした熱気が足元からも伝わってくる。
一度、空を見上げ、帽子を被りなおして]
ゆり。
そこにいろ、絶対みつける。
[百年杉。
いや、森に向かって、自転車で猛ダッシュしはじめた]
……おう。
[辰次の傍に居たせいか
トランシーバーから漏れる音は其れなりに耳に届いていた。
投げられた百円玉をキャッチして緩い頷き。]
辰次、気をつけろよ。
[自転車で走り行く姿を見送った。]
アイス、だってよ。
[手の中の百円玉へ視線を落として苦笑い。]
みんな頑張ってる中で一人だけ
そんな思いできねえよなあ…
[別れる前の源蔵や日向を初め、
みんなの表情を思い出して、百円玉を握りしめた。]
[手持ち無沙汰に百円玉を宙へ投げる。
トランシーバーは此処には無いから
みんなの『音』は届かない。]
…
[百円玉が掌に戻る音が響けば響くほど、
この場所に独りなのだという事を実感した。]
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