25 花祭 ― 夢と現の狭間で ―
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[やがて曲を終えて、
褒美のように伸ばされた腕に擁かれた時
聞きなれた鈴の音が
彼方から、此方から
聴こえた]
かりょう
[囀りが遠く聴こえ
少年は呟く。
困ったような笑みを浮かべて]
……あの時既に
ボクも、キミも 変わってたんだよ
冬の香は、私が偽ったに過ぎぬと知っても
未だおなじ事を思うかどうか
私欲でない願いなどどこにもありはせぬ。
それが人の為であったとしても、回れば己のためであり。
…お前のそれも。
お前だけのものではなく。
[腕の中の花を優しく包む。
聞こえた鈴の音。
こちらだと気づいたのはまだ僧の耳にはあちらの音が届かぬから。
ようやく。
現世の声が耳に届くと、死した姿をじいと見た。
もう届かぬ花。今は腕の中にあるもの。
腕に感じるぬくもりは魂のそれかと、友の名を呟く花を見る]
……利用されたと謂うのに
怒らない
主さまはやはり、おかしいひと
充たそうといいながら、私は貴方を隠れ蓑にした
冬無き変化を、主得ん為と
其は真となりましたが。
[不思議そうに見上げる眼差し。
聴こえる友のこえに、冬色もまた
応接間に横たわる亡骸と、触れる鳥の姿を見る。
また、鈴の音がした]
――白き鳥の舞は、其の通り同じ結末を?
[泣く音。悲哀を感じるそれは、やはりこちらのもの。
あちらの音は小さく届いていたから]
どなたかが、此方についたのでしょう。
この鈴の音は…。
鵠?
[姿はまだ見えぬ。音がするほうへと眼を向けた]
怒るという思いは、すでに忘れてしまいましたから。
ああ。
お前が誰かに召されていたら――。
それは私の身を包んだかもしれぬ。
[見上げてくる眼差しに触れるか触れないか、唇を寄せて]
利用ならいくらでも、
人に使われることは徳を積むことにも成り得る。
そのようなことでいちいち腹を立てるはずもない。
それに、利用されてなくばお前はここに居ぬかもしれないのだから。
…… ―――誰 だ
[―――静かに、
消え入りそうな声がした。]
……聴こえてるよ、迦陵
ボクは冬の蕾のままだけど、此処はとても暖かい
[秋色撫ぜられた感触は無く
それが少し寂しいと思う
振り払っていた過去を微かに悔いて
ふと、落ちてくる主の唇
小さく困ったような笑みを浮かべた]
でも主さま、私は叱られるようなことをしてきたのです。
ひとつ
望みを叶えてきてしまった
イビセラの、血を受け継ぐ種を……桜の腹に
[線香くゆる其の先に、
冬が憧れた先の花がひとつ]
……名乗る礼儀は、無きや?
[消え入りそうな問いに
返す複雑そうな声音]
[沈黙。
知っている声だった。]
……鵠。
[ぽつり、と呟くように名が落ちる]
種を。
それは、困りましたね。
身をもたぬここでは、些か感情が出やすいのかも知れぬ。
お前だが誰ぞと契ってきたなど。
私の身に宿して欲しかった。
[見下ろす眼に僅か燃ゆる嫉妬。
死した身ではそれは叶わぬことだと、思えばそれもやがて鎮まる]
…ですが。
お前の生きた証が残るのなら、私はそれでも良いと、思う。
鵠。
やはりか。
何故、貴方がここに。
疑いでも向けられましたか。
[冬を抱いていた腕を解く。けれども肩に手は乗せたままで]
もう、言うても遅いことか。
私が居らずとも
私の子が
次の代へ、其の次へ
望みはひとつ
願いはひとつ
肉を喰らって血を啜り
人の身に種を植え付けて
――――幾日かけても
幾年かけても
必ず果たす
不条理なこの世を壊す為
[主の瞳に灯ったいろ。
見詰めた花が満足気に笑みを浮かべて、詠った]
……主さまの背がもう少し低ければ
私にも襲えたやも。
主さまは
現世に残すもの有りや?
[擁かれていた腕が解かれ、それでも傍は離れない。
肩に乗った手に首傾けて、名乗った方へと名を告げる]
私はイビセラ、ロビン
ひとつ目論見叶ったと謂うてみよう
主さま居らねば
喰らうは高嶺の華ひとつと
……そう謂う案もあった故
現世に残すもの…
残さずとも良いと、思っていたから。
何も。
背など、横になれば関係ないように思うのですが。
[花を見下ろして、少しばかり考える。
肩に置いた手で、首筋へと触れる。
目論見を語る言葉に触れた指に少し力が篭る]
その案が通らず、良かったと。
――ロビン。
[欲しているのは自分かと、裡に篭る思いに片方の手を自身の胸に当てた]
…――――白鳥は、
伝承から
逃れられなかった、らしい。
[さらり、と
黒髪が流れ俯いた。
言葉少なだった鵠はしかし
――イビセラの言葉に目を見開き、紫苑色で、睨む]
そう、――睨まれますな。
それが病からか本心ゆえかは別として。
いま現には高嶺様は生きていらっしゃるのだから。
それよりも。
いまだ残る獣にかからぬかの方が心配でしょう。
何も……?
血の繋がりもあったでしょうに
……背は、そうやもしれません
実の所
唆しも後押ししていましたが。
[首筋触れた指、促されたように顔を上げた。
それから、白い鳥に視線を流し]
案はどの道先送り
先ずは忌わしき使者の片割れをと
……謂うてあったのを
二人に独断で
私が主さまを。
高嶺さまには、
選んだ花の一輪散ったさまを
見せ付けて
そう煽ったのはかの人
私は其れに乗っただけ
其の後どうする気かまでは知らねども
嗚呼、元は花故に
人を誘い捕らえる術は
芽吹いたばかりの私とは、比べようも無い
今も
……声が
…―――――
[睨んでいた眼が、
一瞬、揺れた]
霞月夜
か
それは……―――
[りん、と鈴が鳴る]
……髪を同じに結えば良いと
かの人に。
[鈴の音にそうと取れる答え]
ボクの、巣箱から
雛鳥を浚っていった月は
私の花開くを待っていてくれたひと
真意は知らぬが
彼も、彼も
望みは望んだ数だけ
願いは願った数だけ
手に入れる
血など。
今の世にはさほど重要ではありはせぬ。
それに、どちらにしても残せなかったのですから。
[父はどうであろうか。
自分が亡くなれば、又新しい子を作るのかも知れずと]
元は花、霞の方か。
あの方は――。
[夢で契った相手。夢と思えばこそ。あれはただ一度だけのもの]
嗚呼、そうだ
ひとはもう
血を受け継ぐものでは、ありませんでしたね。
今の世ならばこそ
私の血は必ず、後へ残さねば
[霞の。
主の口から出た言葉に、淡い笑みを浮かべた。
冷たい色の瞳が見上げる]
……その霞の方が
良い体つきと、褒めていらっしゃいましたよ?
[そう謂って、視線を外す]
知って、いらしましたか。
褒めてくださったのならそれは嬉しいことでしょう。
花は花主だけのものですが、花主は、一人の花のものではなく。
けれど今は。
私にはお前しか映らぬと言うのに。
[はずされた視線を追う]
何故、…そんなことを。
[怪訝そうに
ロビン、を、イビセラを、見た。
髪結いを叱られた、なのに]
もう
届かない
[唇を噛んで、俯いた。]
――――、朧様…
…かげつ…
[自分を抱くようにしながら、俯いた。]
誑かしてはと、煽ってくれたものですから。
ただ
私は未だ、人食いの花としては未熟もの
すっかり主さまのもと根付いてしまいました。
……花主は一人の花のものでなく
けれど今は、主さまには私だけ
[外した視線は白い鳥に]
もう、届かない?
これまでも
届いていたとでも、思うの?
さあ……何故そんな事をしたのか
総てはあの方の手の内やも
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