254 東京村U
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[話す前に、息を整える。 やや強張った顔つきで入間は昨日のことを話した。]
二度目に家に戻った時―― えと、アタシ、キルロイ先生と最初に電話したあと、 るいく――従兄と連絡をとったんです。
従兄とサンマルクで会って、その後二人で東中野に。 家、東中野なんです。 従兄が「警察と一緒に行ってみよう」って言ってくれて。
東中野についたあと、交番にいきました。 交番のひとに着いてきて貰うことにしたんです。
交番のひと、やっぱり昨日の昼の、イタ電と思ってたみたい。 信じてもらえないかもって思ったから、 警察のひとは従兄に説得して貰いました。不法侵入だろって。
それで――家に帰ったら、まだ居て。
(287) 2016/10/02(Sun) 22時頃
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―明治神宮前―
[小一時間ほどで同僚との話は終わった。話自体はたわいもないものだった。前職の上司の愚痴、次の職の事、明日の面接の話、彼女がどう、結婚がどう…そんな事ばかり。
ただ一つを除いては。つまり、話をしていた当の同僚というのは東大出身だったのだ]
(288) 2016/10/02(Sun) 22時頃
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……桜井安吾。東大の博士課程在籍中に交通事故で死亡。 当時は上野中下アパートの5階に在住していた。
あの部屋に居住中に死んだ3人のうち、最も最初に死んだのがそいつ。 研究内容は文化人類学。研究対象は……
[同僚も桜井安吾という人間の友人とかそういったものではなく、一度共通の友人を介して一緒にコンパをやった事がある程度だったらしい。そんな人間の名前を一一覚えているのはさすが東大といったところか。]
研究対象は北米先住民族……ネイティブアメリカン。一度出かけると何か月も向こうで滞在し、現地の人間の家に泊まりながら研究を行っていたらしい、か。
(289) 2016/10/02(Sun) 22時頃
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[静謐な明治神宮の敷地内で昼食のカツサンドとカフェオレを頬張りながら考え続ける。]
ともあれ、わざわざ赤門くぐりに行かなくて済んだのは幸いだったが……
[あの通風孔の中に何かあるのだろうか。もし全てを霊の仕業とかそう言ったもので片づけるのなら、こんな疑問には何の価値もない。 しかし、この不可解な現象を人間の世界の出来事の中で解釈するのであれば、最も有効な説はやはりあの部屋に何かがある、という事だった]
……ドッペルゲンガー。消えた知らない街ニキ。 東京で人が蒸発するのはそりゃあ珍しい事でもないだろうが… ここは本当に、俺の知っている東京なのか?
(290) 2016/10/02(Sun) 22時頃
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[空を見上げる。カツサンドの最後の一切れを頬張ろうとして…… 妙に辺りが静かなことに気が付いた。 誰もいない。平日とは言え、高齢者や小さい子供連れの母親はいるのだ。境内に人はいる。
それが、空間を切り取られたようにふと、誰もいない。
―――その一瞬。 周囲に羽音が響き渡った]
(291) 2016/10/02(Sun) 22時頃
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家で――ごはん、作ってたみたいで。 普通に生活しようとしてるっぽくて。
[気持ち悪い――入間は胸元のリボンを掴んで俯いた。]
出たのは、女のほうでした…… 従兄に誰だあんたっていわれても、トボけてて…… それで……えと。気味わるいんですけど…… 従兄の下の名前も……知ってました。
警察のひとは、アタシたちがまた悪戯で言ってるのかもって、 疑ってるみたいでした。
(292) 2016/10/02(Sun) 22時頃
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あと……その時。 近所のひとも廊下に出てきてました。
うち、近所づきあいなんて殆どなかったはずで。 だからアタシも知らない人です。 見た事あったかも……わかんない。ないかも……。
なりすましの女に、近所のひとが、挨拶……してて。 どうしたの?みたいなこと、言ってました。 なんか、前から付き合いあったみたいな……そんな感じ。 従兄はグルかもって。
そのあとそのオバサン、野次馬かなんだかわかんないけど ずっと廊下に出てました。 アタシが来てるって、なりすましのオバサンにバレた後 こっち見続けられてるのが―――もう、気持ち悪くて。
(293) 2016/10/02(Sun) 22時頃
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身分証みるよう従兄が警察のひとにも頼んでくれました。 でも警察のひとは「もう確認したけど」とかいってて…… 「なりすまし」のほうも、 身分証出すの、べつに嫌がってはなかった……のかな…… ごめんなさい。アタシ怖くて逃げちゃったからわかんない。
(294) 2016/10/02(Sun) 22時頃
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『K H A A A A A A ――――――!!!』 『G Y H A A A A A ――――――!!!』
[けたたましい鳴き声が聞こえる。見ればいつの間に傍にいたのか、10羽ほどのカラスが山岸五郎の周りを取り囲んでいた。 大カラスはいない。恐らくは明治神宮周辺に元々住んでいるカラス達なのだろう。
それが束になって、こちらに舞い降り、鋭い爪のついた足を伸ばしていた]
(295) 2016/10/02(Sun) 22時頃
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ちょっと……待て!! おい!どういう事だこれっ……!!
[考える間もなく手を振り払う。持っていたショルダーバッグを振り回す。その手の甲に激痛が走った。]
くっ……そおぉっ……!!
[カツサンドを持ち直す余裕などない。ショルダーバッグだけをもって、その場から走りだす。カラスの一群がなおもこちらを追撃し、髪を引っ張り、嘴で突こうとしてくる。]
確かメトロは……!
[原宿の明治神宮駅前に向けて必死で走り抜ける。地下鉄の駅に逃げ込もうとして……しかしその手前、人が多い道路沿いまで走り抜けた頃には、カラス達の追撃は止んでいた]
(296) 2016/10/02(Sun) 22時頃
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はあ、はあっ………
[全力疾走して息が切れている。思わずガードレール沿いにへたり込んだ。それなりの値段した服が所々むしられている。それによく見ると糞も2か所ほどにかかっていた。手の甲は嘴で突かれて出血している]
カラスは知能が高いから他の個体とコミュニケーションを取れたり、共感めいたものまで示せるってのはわかってたが……
にしてもこんな事ってあるか?あの大カラスならともかく、今のは多分全然違う群れだったんだぞ…… そんなの、もう野生の生物の領域を超えてやしないか…?くそっ…
[早く家に帰りたいのはやまやまだったが、この分だと直接アパートに戻るのは少し危険そうだ。メトロで上野までは行けても、そこから自分のアパートまでは結構距離がある]
(298) 2016/10/02(Sun) 22時頃
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……とは言えさすがにカラス、さすがに夜になれば寝るしかない連中だ。いくらなんでも生物としての生態には逆らえんだろ……
[さりとて、夜まで待ってから帰ったのでは今度は隣室を覗きにくい。何より、明日は面接なのだ。下らない事でコンディションを崩してはならない]
……ひとまず、手当はいるよなあ……
[服も替えた方がいいだろうか。ひとまずメトロに入る。まだ日は高いし予定はない。考えられる場所が欲しかった。]
(299) 2016/10/02(Sun) 22時頃
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─ 新宿不動産 オフィス ─
[キイ、と背もたれに身を預ける。時計を見上げて現在の時刻を確認する。今日は早上がりの日だったが、東蓮寺が休んだことと、また新しく起きた「事件」のせいで、やるべきことが増えてしまった。]
主任、私そろそろ
[主任にそう声をかけてから席をたつ。ああ、と答える三十半ばを過ぎた男の顔はだいぶ疲れていた。はあーと深いため息が吐かれる。]
(300) 2016/10/02(Sun) 22時半頃
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従兄とは――まだ連絡とれてません。 ずっと電話かけてるけど繋がらなくて。 夕方二人でサンマルク出たあとも、 一回、西口で二人で道に迷っちゃって…… 見たことない通りに出たりしてたから、 方向音痴で、最初ははぐれたのかな?って。
どこいったんだろう――
[懐いているのだろう、入間は一度手のひらで顔を覆うようにすると、息を吐いから、ゆるゆると顔をあげた。]
たぶん――こんな時だし。 こっちに無事なら連絡しないようなひとじゃない。 だから、――だから、なんかあったのかも……
[寝不足の入間は、やや青い顔をして首をふった。]
(301) 2016/10/02(Sun) 22時半頃
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[理由は明白だった。上野中下アパートに続いて、新宿不動産所有のマンションでも、事件──あるいは事故が起きたせいだ。そのうえ、急な東蓮寺の欠勤まで相俟って、だいぶ胃に来ているようだった。今日は、しきりに腹のあたりをさすっている。]
真嶋さんのところと、 大丈夫そうなら、 病院にもお見舞いによっていきますね
[住宅の欠陥ではないか。という点への追及はまだなされていないが「まだ」なだけかもしれず、その様子を見るのにも、一度マンションの方に顔を出すつもりでいた。それが終われば今日は直帰予定だ。]
(302) 2016/10/02(Sun) 22時半頃
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あぁ……そっか。次、アンケートのことでしたね。
[入間は次の質問に関してを喋り始めた。]
……電話で何言ったか、あんまり覚えてないや……。
[疲れた表情は自嘲気味だ。 既に言ったことでも許してほしいと言った。]
……アタシ、朝、親が喧嘩してたからイラついてたんです。 理由は、浮気かな? ……どうでもいいけど……どうでもいいのにね。
(303) 2016/10/02(Sun) 22時半頃
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家にいるとムカつくから。すぐ家でました。 歩いてたら、東中野駅の駅前で、 アンケートお願いできませんかって言われて。
八つ当たりのつもりだったんです。 ……勢いだったから、内容は、曖昧なんだけど……
「喧嘩しない親がいる未来がいい」みたいなこと書いて…… ……こんなつもりじゃ、なくて。
別にいなくなってほしいなんて、思ってないのに……。
[顔を俯かせる。ため息をつきながら、泣かないようにしなきゃ、と、思った。今日もこれから忙しく探し回るつもりなのに、化粧が朝から崩れてしまう。]
(304) 2016/10/02(Sun) 22時半頃
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書いたときは、夫婦喧嘩とか恥ずかしいことしてるって、 世間にバラしてやったみたいな感じがして…… ちょっと、……、スッとしたんです。
[入間は、アンケートに関してを答えながら、叱られているような、恥ずべき部分を抉り出されているような、言い訳をしたいような、逃げ出したいような心地になって、]
この話はべつに……なんでもないですよ、キルロイ先生。 アタシが……後悔してるってだけ。
コトダマ?とか言うじゃないですか。 べつに信じてないけど……こんな事になるくらいなら……
[最後の呟く声は、ひどく暗かった。]
……アタシは、喧嘩にうんざりしてただけ……
(305) 2016/10/02(Sun) 23時頃
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みょんこは、イルマに話の続きを促した。
2016/10/02(Sun) 23時頃
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今日はこのあと――えと…… このカードにかけたら出てくれた人と会うつもり。
[そういって、入間はプラチナ色の会員証をキルロイ先生に渡した。]
雪野瀬さんて人。 ……まー……パパの浮気相手っぽいんだけど。
そのひとも、「にせものの自分」に困ってるんだって。 同じなりすましだったら、協力しあえるかもだし。 被害者同士一緒に警察へいったら、 もしかして、動いてくれたりするかもって思ったんです。
だから、話聞かせて貰いに行ってきます。
(306) 2016/10/02(Sun) 23時頃
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[そうして入間は、4つの質問に答えた。]
(307) 2016/10/02(Sun) 23時頃
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ジリヤは、イルマミオンについて思いを巡らせている。
2016/10/02(Sun) 23時頃
みょんこは、ジリヤにもあげた飴玉と同じもののうちの一つを開封して口に含んだ。
2016/10/02(Sun) 23時頃
イルマは、ジリヤとの待ち合わせの時間を気にし始めた。
2016/10/02(Sun) 23時頃
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[澪音の話が終わるまで、口を開くこと無く聞いていた。 澪音の仕草を観察するようにしながら。 すべての話を聞き終わった後、ゆっくりと口を開いた]
その知らない人達、の振る舞いからすると周辺まで手が回っている、もしくはグルということになるね。 あるいは、職場までも……。 更に、個人情報まで調べ上げていることから、何者かの手によってなされているなら壮大な話になる。 しかし、そこまでしておいて何故、娘や甥には手を回さなかったのか。 戸籍の乗っ取り何かをするにしても、不可解だ。
(308) 2016/10/02(Sun) 23時半頃
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[新宿の街を歩いていると、働いている人も働いていない人も眠っている人も、色んな人がいて、でも、その誰も私には気づかない]
何で私、ここにいるんだろう……。
あ、れ?
[駅の改札口から出てきた姿には見覚えがあった。
パパ、だ。私がいなくなっても、普通にお仕事には行くんだ、なんて少し思ったけど、違う。
パパは時間を気にしてるみたいだった]
そういえば昨日は早かったんだっけ……。
[パパの後をついて行くと、少し大きなビルへと入っていく。
知らないビルで、パパの働いているビルじゃない。
営業回りではなかったはずだけど、不思議に思ってそのままついて行った。
もちろん誰も、私が見えないみたいだった]
[受付で話すパパの声は、焦っているような、緊張しているような声。
受付の人が示した場所を聞いてパパはエレベーターへと消えていく。
その後はもうついていけなかったけれど、受付のお姉さんが話していた言葉から察するに、「面接」に来たらしい。
なんとなく合点がいって、右手の方を見る。
女の子は、――顔は見えないけれど――どこか嬉しそうに笑った気がして]
「パパさん昨日話してたの。「おしごと」のこと」
「行ったフリ」「ゴメン」「明日メンセツ」
「ふふ」
[嬉しそうな声に、私も少し嬉しくなった。
でも、あなたは誰なの? って聞きたかったけど、聞かなくても良い気がしてきた]
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―新宿周辺―
[ひとまず人が多そうな場所、そして近くにカラスの集まりそうなものがない場所。 考えつつ、ひとまず新宿まで来た。]
……これからどうすっかな。
[不動産屋が昨日アパートに様子を見に来ていたらしいという事は聞いている。もっとも、直接話はできなかったが。]
状況は把握してるんだろうが…どうするかな。
[カラスの件は不動産屋とは直接関係のない事だ。 とは言え、カラスの被害に困っているようなら連絡を、という東蓮寺の言葉もあった]
(309) 2016/10/02(Sun) 23時半頃
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従兄に関しては……そうだね、一晩開けても連絡が来ないとなると何らかのトラブルに巻き込まれた可能性があるね。 とりあえず、今日も合流できないかもしれないという事は頭にいれて動いたほうが良いかもしれない。
[その知らない人たちに捕まったりしたのか。 それとも、別の何かに……。 もう、これ以上奇妙な話が増えても不思議には思わない。 それだけの体験を一日でしてしまった]
(310) 2016/10/02(Sun) 23時半頃
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…連絡だけ入れておくのもいいか。
[確実に大カラスはこちらを尾行しているだろう。となれば、すぐにアパートに戻るのはどのみち憚られた。考えた末、新宿不動産の方に足を運ぶことにした]
(311) 2016/10/02(Sun) 23時半頃
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アンケート……。 喧嘩しない親がいる未来……。
[澪音がなんでもないと言った話。 それが、強く引っかかった。 そんな噂を最近聞かなかっただろうか。 その噂ならば、澪音には手を出さなかった理由が付くのではないか。 ただ、本人が信じていないと言っているし、そうするとまた不可解な問題が発生するため口には出さなかった。 何のためにそのアンケートを取る団体は希望を叶えるのか]
(312) 2016/10/02(Sun) 23時半頃
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……なんで、そんな……。
[誰かが自分たちの情報に関して、事細かに、自分たちのしらないうちに調べ上げ、その積み上げた情報で入間澪音の両親としてふるまっている。父のお金が目当てなのだろうか?派手ないやがらせ?それとも他に何か目的があるのだろうか?]
そう――そうなんですよね。
[キルロイ先生の言葉に頷いた。]
アタシは……乱暴とかは全然、されて、なくて。 ていうか最初から、意味不明だったんですよ。 泥棒とかなら、なんで、親のフリなんてするの? だからアタシ、頭おかしいと思って――
[まるで当然の事実であるかのように、自分を娘と扱う。]
アタシが親じゃないだなんて、見てわかるはず、なのに。
[そしてかけられる言葉は――「どうしちゃったの」というもの。 知らない街、という単語が脳裏に浮かんで、うすら寒い。]
(313) 2016/10/02(Sun) 23時半頃
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ああ、それじゃあ別行動だ。 また、夕方か夜にでも連絡をくれると嬉しい。 今日もホテルに泊まるかどうか考えないといけないからね。 気をつけて行っておいで。
[そう言ってから、澪音側から何か話がなければ会話を打ち切った]
(314) 2016/10/02(Sun) 23時半頃
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