199 Halloween † rose
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ドナルドは、ニコラスだっこしてねる*
oranje 2014/10/31(Fri) 01時半頃
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—— その後・街中 ——
[街中をニコラスと共に泳ぐ>>12。 彼が追いかけるその存在に、ついに触れることは叶わず けれど、その手を離すことはしなかった。
見慣れた風景の中に混じり、改めてハロウィンの光景を眺めた。 何度も繰り返し、見慣れてしまっても仕方がないそれらは それでもやはり、愛おしい街並に違いはない。]
どうした、
[名を呼ばれ、その距離が狭まった>>13。 男は唇に笑みを引いたまま、彼の唇を受け入れる。 ざわつく街の中であっても、今だけはと、ニコラエの背を引き寄せる。]
……ん、
[吐息と共に一度伏せた双眸を、軽く開く。 冷えた舌の感覚に、思わず笑声が零れる刹那]
(31) oranje 2014/10/31(Fri) 21時半頃
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————……、っえ?
[その動きは止まる。 それはよく知った、幼い声>>14。]
(32) oranje 2014/10/31(Fri) 21時半頃
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[よくよく辺りを見渡せば、見知った顔が、馴染みの顔が、そうでない人も、こちらを見ている。 ニコラエが問う>>15、それに頷く小さなシーツのお化け。 まるでそこだけ、時が止まったかの様な錯覚。 否ーー正確には、動き出しているのだけれど]
は、……は、
[否応無しに羞恥で顔が、身体が熱くなる。 それでも繋いだ手は離さぬまま、傍らのニコラエの弁明に続けて]
(33) oranje 2014/10/31(Fri) 21時半頃
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ハッピー ハロウィン!
[どうして、このタイミングで繰り返しが解けてしまったのか。混乱する頭はハロウィンに全てを委ねて、手を引かれ走り出す。 小悪党とて外で見せつけるような経験もなく、できることなら壁を通り抜け解けてしまいたいと思ってももうそれはきっとできない。 それでも、]
謝んじゃ、ねぇよ!
[時折隣から聞こえる謝罪の声に、男は赤い顔のまま笑った。 見られたことがリセットされて、人々の記憶から消えることはない。 若干春までの生活が不安になれど、これで前に進むことができるのだ、と。]
(34) oranje 2014/10/31(Fri) 21時半頃
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—— ガラス雑貨店「Curcubeu」——
[ようやく辿りついたのは彼の店だった>>16。 あの場所からでは男の家には遠く、選択肢として間違ってはいないのだが、ここで彼と出会ったのだとここ数日のことを思い出せばやはり、気恥ずかしさを感じる。]
はあ、びっくりしたな…… ん、どうかな、行けっかな。色々聞かれるぞ?
[主に、酒の肴として。 走り抜けた心地よい疲労感を全身に感じながら息を整え、軽く首を傾いだ。 空いた手の甲で、額に薄らと浮いた汗を拭う。]
……だから、謝んじゃねぇって。 な?
[人の道に外れたわけではない。 小さくとも大きくともない街だ、その噂はいつか知れ渡ってしまうかもしれないけれど、自らの意と反したことをしたわけではない。 二つの緋色を伺うように見つめ返し、その背に手を回した。]
(35) oranje 2014/10/31(Fri) 21時半頃
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[首もとがくすぐったくて>>17、笑みと共にため息を漏らす。 彼が離れて行ったあとも、しばらく余韻に浸るように佇んでいたのだが、そろそろとカウンター前の椅子に腰掛ける。 彼は風呂を沸かしに行ったのだろう、確かに運動の後ということもあり入りたい気持ちはある、しかし]
ニコラエ、なんか手伝えね? [彼が入るなら——、とその先を考えてしまって 芽生えた欲求を打ち消すかのように、声をかけた。]
(36) oranje 2014/10/31(Fri) 21時半頃
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小悪党 ドナルドは、メモを貼った。
oranje 2014/10/31(Fri) 21時半頃
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[この街で生まれ育ったのだ、下手すればおねしょの回数すら覚えている顔馴染みさえいる。 教師という立場上は多少問題になるかもしれないが、教師の前に人間である。だから、気遣いの言葉に>>37ゆると首を振った。
椅子を引き、立ち上がる。 戻って来たニコラエに手を伸ばし、その指先を絡め]
悪ィな、ありがとう。
[ほらまた、彼の心遣いは優しく>>38、笑みを深めた。 初めて一歩、プライベートスペースへ足を踏み入れれば、心音が早まるというもの。 後ろへと流した髪に指先が通される>>39くすぐったさに、目を細めた。 彼が口にしない、望みにはまだ気がつかぬまま。]
(46) oranje 2014/10/31(Fri) 23時半頃
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—— バスルーム ——
[扉を開けば、ふわと熱気と湯気が身体を襲う。 服を着たままに爪先立ちでバスタブに近づくと、手のひらをそっと浸す。 少し熱めの湯温は心地よく、波立つ水面を覗き込む顔は満足げに笑みを刻んだ。]
丁度いいよ、気持ちいい。
[再び踵をあげたままバスタブを離れ、ニコラエの元へと戻る。 緋色の瞳と、視線を合わせ。 —— 一度離し、また、合わせ。]
……先、入るか?
[唇は迷うように、微かに空白を持たせて]
それとも、一緒に。
[疑問符がつかなかったのは——欲のせい、だろう。]
(47) oranje 2014/10/31(Fri) 23時半頃
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小悪党 ドナルドは、メモを貼った。
oranje 2014/10/31(Fri) 23時半頃
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[赤ワインの香りが湯気の中にふわと立ち>>54、 口にしてもいないのに、酔いそうになる。
問いというよりも願いを唇に乗せた、その返答を待つ間は期待と、やや不安に満ち。 ニコラエの声音は、男の耳を擽り一拍遅れて初めて理解に及ぶ。 それが了解の言葉であったと>>55。 その色の変化した頬に、湯に浸した指先を添えた。 ——あまりに、愛おしかった。
ワインボトルを受け取って、赤い液体を注ぐ間に。 聞こえた声と、微かな衣擦れは男の手元を狂わせるには十分で]
あ、お、……う。 お願いしても、いいかな。
[だばだばと赤が注がれ、慌ててネックをあげ、答える。 大幅に遅れてやってきた恥ずかしさを隠すように、ニコラエに視線を向けぬままバスルームから出た。]
(62) oranje 2014/11/01(Sat) 00時半頃
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[裏路地で——ニコラエによって到ったとはいえ、男性相手の経験は今までにない。 いや、そもそも一緒に風呂に入るだけなのだから、意識をする方がおかしいのか。 だんだんよくわからなくなってきて、ジーンズの上で尻尾が跳ねる。
それでも、ジャケットから腕を抜く。 恥ずかしさは真実、けれど、彼をもっと知りたいと思うのも、真実。]
—— 先入ってて、いいから。
[口にして、今度は照れで目元が熱くなる。 こういうとき気が利いた言葉が探すことができるならいいのにと、教科書には書いてなかったことを、場違いに恨んだ。]
(63) oranje 2014/11/01(Sat) 00時半頃
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[導かれて指先は冷えた>>72——はずが 柔らかなその感触に、その動揺が伝播する。 もっと深く、触れ合ったこともあるというのに、それはまるで初めての恋の様な。]
迷惑なんか、
[そんなことはない、と顔を逸らしながらも紡ぐものの ニコラエを中心としてタイの引かれる音に、思わず吐いた息は熱い。 緩慢な動作でインナーを脱ごうと裾を捲り上げる刹那、]
(75) oranje 2014/11/01(Sat) 01時半頃
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—— ッ、……あ
[近づく空気に、甘い香が混じり>>74 否応なくその緋色が色違いの瞳を射抜く。 一度、二度、と鼓動が大きく鳴りて。 その願いを——拒否する術を、男は知らない。]
…………、いい、よ
[だから、——染まりいく頬の色に笑みを深めて。 柔らかく、頷いた*]
(76) oranje 2014/11/01(Sat) 01時半頃
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[上着に触れたニコラエの手>>80は離れることはなかった。 彼の願いを、拒絶するはずがない。 恥じらいはあるけれど、厭だと思うわけがない。 触れてほしいと思う欲は、ずっと自らの奥で燻っている。
だから、彼の礼を述べる声に小さく頷いて、 その繊細な手が衣服を脱がすそれに身を委ねた。 身体を覆うものが少なくなればなるほど、恥じらいの色を浮かべずにいることは不可能で、湯船につかる前だというのに顔が熱い。 ジーンズが尻尾に触れ、ぴくりと頬が強ばった。一緒に風呂にはいるだけだと言い聞かせても、欲は深まるばかり。 反応しないようにと意識を逸らそうとしても、愛おしい人に触れられ、脱がされ、これが反応せずにいられようか。]
——……、ああ。 下手でも、怒るなよ。
[下着に触れられ、その刹那息を飲む。 なんとか息を吐きだして、耳元をくすぐった声音に、言葉と裏腹に小さく笑声を零して]
(89) oranje 2014/11/01(Sat) 08時頃
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[プラスチックのボタン一つ一つに両手を沿わせ、ボタンホールにその小さな塊を押し出す。 一つ一つ、ボタンを外すたび、男よりも白い肌が、首筋が晒される。 襟を引き、腕を抜いて貰おうと素肌に触れれば、その滑らかさに微か、喉を鳴らした。
衣服を一つ一つ籠へ落とし——スラックスはなるべく皺にならぬよう——、最後に残したのはやはり下着。
年甲斐もなく、片手で口許を覆い俯く。 視線は合わせられぬまま、「脱がせていいか」と尋ねた声は、果たして彼に聞こえたかどうか*]
(90) oranje 2014/11/01(Sat) 08時頃
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—— バスルーム ——
[湯をかければ落ち着くかと考えていたものの、どうやら逆だったらしい。 赤ワインの香りが浴室に立ちこめて身体を包み、頭の芯から酔わされるよう。 促されるまま>>82椅子に座ると、跳ねる鼓動を落ち着かすように深く息を吐いた——のだが]
……、 いや……ニコラエが嫌じゃねぇなら、
[背中以外、その言葉は、男の鼓動を叩くには十分で、椅子に垂れ下がっていた尻尾は大きく揺れた。どこを現れるのか。完璧に勘違いをしていることは、気がつかぬまま。 背に、泡が、スポンジが当てられ滑っていくその心地よさと触れ合う感覚に、集中するように目を閉じる。 一糸纏わぬ中に抱きつかれれば、「ああ」と声に出さぬため息だけが漏れた。]
(91) oranje 2014/11/01(Sat) 08時半頃
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毎日は……心臓が、持たねぇ。
[今でさえ、苦しい程だというのに。 けれどそうしてほしいと言わんばかりに、回されるニコラエの手の上から己の手を重ねた。 ひどく静かな空間に、互いの呼吸と声だけが響く。]
そうだな。たくさん、作ろう。 最初は不味いのばっかかもしれねぇけど。 美味いのができたときは、
[笑みを浮かべ、そう遠くない未来を想う。 いつかはステアだけでなく、シェーカーも使えるようになるだろうか。 振る舞うのは勿論彼にだけ。 満足いく仕上がりのものができたなら、]
(92) oranje 2014/11/01(Sat) 08時半頃
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……褒めてくれるか?
[指先に力が入って、泡を、彼の指の形を確かめるように滑らせた。 教師が、まるで子どものように、甘えるように問う。 洗われている途中なのだから大人しくするべきだろうに、首を捻ってニコラエを伺う。 いい歳をして、これではまるで子どものようだ。
しかしそれも、彼だけにしか見せないもの**]
(93) oranje 2014/11/01(Sat) 08時半頃
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小悪党 ドナルドは、メモを貼った。
oranje 2014/11/01(Sat) 08時半頃
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[背に感じる、肌の心地よさ。 柔らかく弾ける泡と、身じろぐたび擦れ合う感触は艶かしい>>95。 どんなカクテルを好むだろうか、そちらに頭を切り替えようとするものの、うまくいかない。回された腕に、思考は搦めとられていく。
はなまるは、教え子が一番も喜ぶもの>>96。 今までは描くばかりであったけれど、今度は彼が与えてくれる。 笑みが浴室に反響して、肌をも震わせるよう。 だから男も、つられて笑声を零したのだけれど]
——、……う、ぁ
[重ねていた手のひらが動いて、男の手は取り残された。 その降りていく先が予想はできたというのに、その両手は彼を止めることはなく。
なぜなら、]
(102) oranje 2014/11/01(Sat) 17時半頃
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仕方ねえ、だろ、 好きなヤツの裸見て、我慢できるほど人間、できてねぇ し、
[——男もまた、求む欲があったから。
問い>>97に答える、言葉は滅茶苦茶に途切れ 合間に息を吸う、その音すら響いてしまう。 耳元に掠めた吐息すら、下腹部に熱を集めた。]
ッ、……っは、 ニコラエ、 俺だけじゃ、ねぇよな、
[滑らかに細い指先が熱を包み、上下する。触れてほしかった、けれど、やはり刺激は強くて顎をあげ息を零してしまう。 彼の名を呼び、求むのは、]
お前も、——一緒、だろ?
[同じように、彼をも愛でたい。 指先は届かず、けれど、声音はただ貪欲に彼を求めた*]
(103) oranje 2014/11/01(Sat) 17時半頃
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小悪党 ドナルドは、メモを貼った。
oranje 2014/11/01(Sat) 17時半頃
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[包む手のひらが滑るたび、響く水音は増す。 それが石鹸のせいだけではない、自らの流す雫が溢れこぼれ落ちて行く。]
——……、 い、
[いいわけがない>>104、そう告げたかったけれど、思いのほか浴室に響く自らの声が色を孕んで、息をのむことしかできなくなった。 それでも、声を抑えることができぬ程の快楽が上り詰める。 瞬きすら、忘れて。
触れているのがニコラエだから、きっとここまで苦しいのだ。 あまりに気持ちがよくて、鼓動が早くて、気を抜くと全て飲み込まれてしまいそうで。 喩え彼がどんな姿形をしていたとしても、求むのは変わらなかっただろう。]
(119) oranje 2014/11/01(Sat) 23時頃
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ッあ、ぐ……
[彼の指先が、自らが、奏でる音に微か首を振る。 唇を噛んで思わず飲み込もうとして、肩口に感じた甘い刺激が唇を震わせた。 後ろの尾をも御されてしまえば、ただの呼吸すら喘ぐように、浅く早く吸い込んだ。
耳をも嬲る舌先とその声>>106は、魔法のように脳髄まで染み込み。 彼が求むのなら応えたい。 共にでなければ、意味がない。 熱の先から最奥まで、辿られる指先は跳ね続ける鼓動と共に、痺れにも似た悦を奔らせる。]
(120) oranje 2014/11/01(Sat) 23時頃
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——、ん、……待、て
[小さく頷き、椅子の上で身体を捻る。 身体ごと彼に向き直ることができたなら、色違いの瞳はその緋色を真っ直ぐに見つめて]
……見てる、ずっと 見てっから、
[手を伸ばし、肩に触れた。 その感覚を刻み込むように指先を滑らせ、ニコラエの熱源へと這わせていく。 忙しなく息をしていた口許を一度引き締め、ふと、笑みを零して 同じように、けれど幾分不慣れでぎこちなく、ゆっくりと手を動かす。]
ニコラエも、目——離すな。俺から。
[それはひどく傲慢な願い、けれど彼が「一緒」だと告げた言葉に、欲は深くなるばかりで]
(121) oranje 2014/11/01(Sat) 23時頃
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小悪党 ドナルドは、メモを貼った。
oranje 2014/11/02(Sun) 00時頃
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[狭い室内に響く自らの名は、甘美な音>>158。 背面に感じていた彼の息吹を、正面から受け止める。 合わされた緋色>>159は、想像以上に蕩けていて、思わず喉が鳴る。]
……好い、顔、
[初めて出会ったときの、掴みどころのない表情。 想いを交わしたときの、微笑み。 そして今、自らを見つめる、全てを曝け出した貌。 どれもがニコラエで、どれもが愛おしく。 片手を反る熱の塊に、片手は太腿に添えて、擦れ合う感触を一つ一つ刻むように、ゆっくりと蠢かす。]
ん、……俺も、見てるから お前だけ、 ずっと、 ——、
[その唇から零れる声>>160すら、奪いさってしまいたい。 擦り上げる指先に、赤ワインを孕んだ蒸気とも違う、熱い雫が流れ落ちた。 彼が喉を震わせば、不慣れでも自らの手が彼を悦ばせているのだと、安堵と嬉しさとが満ちみちて。]
(170) oranje 2014/11/02(Sun) 08時半頃
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っぁ、ふ、 ニコラエ、……っ
[彼の手がまた、己の欲に触れた。芯が掴まれ、全身が大きく震え、跳ねる。 求むまま、求められるがまま、只管に溺れて行く。]
は、 っ、…… っぅ ——ん、……好き、 だ
[ニコラエの腕に引き寄せられるままに、二つの身体はもっと近くに>>161。 至近距離で覗く舌の色が、男をさらに煽っていく。 下腹部が、そして唇が。触れ合って熱さを増していく。 もう我慢ができない程に男の雄は涎を零し、ニコラエの手を汚していく。 擦れ合う快感に、さらに求めるよう腰が跳ねた。]
っぅ、 あ、……我慢でき、な ニコラエ、ッ…… な、ぁ
[瞳を閉じることすら忘れ、伸ばされた舌を舐る。苦しさは、呼吸ができないそれが、今にも果てそうな切なさが、募っていく彼への思慕が、引き起こすもの。 だから——]
(171) oranje 2014/11/02(Sun) 08時半頃
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——…… 一緒、に、 ——い、きたい、
[快楽と、恥じらいと、愛おしさと。 唇を離す僅かな合間、小さな声で囁いた**]
(172) oranje 2014/11/02(Sun) 08時半頃
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小悪党 ドナルドは、メモを貼った。
oranje 2014/11/02(Sun) 09時頃
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[欲は底なしに深く、深く。 二つの緋色の瞳が身体の振動で揺らめくたび、背を甘い快楽が駆け抜けていく。 こうして知らなかった彼をまた一つ知る。 恥じらいの声をあげる>>175様子に、ため息とともに笑みを零すが、それすら重なった唇の合間に消えてゆく。]
っく、……ぁ、気持ち、 い、 ……ふ、まだ、……もっと、 ぁ——
[彼の声だけが脳を支配するように、自らの声を飲み込もうとしても、 重ねられた熱が、擦り合う指先が、さらに男を追いつめる。 粘膜が絡まりあい、ぷつりと離した>>176。 いつか一つになることができたら、焦がるる想いはなくなるのか——そんな行き過ぎた想いすら、過る中。
水音に混じる声音はさらに甘やかに。 至近距離で涙の玉が緋色に浮かぶ、まるで、闇夜の月のように。]
——……ッん、 ニコラエ、
[綺麗なのは、 ——ガラスより繊細で、愛おしい君。]
(201) oranje 2014/11/02(Sun) 22時頃
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[一際大きく響く声>>177と、揺れる身体。 彼の指を覆うようにあてていた手を、その背に回し]
ぁ、 ん ——……あ、ぁッ! ……、!
[爆ぜる熱が、散っていく。しなやかな背に彼の鼓動を強く感じた。 男もまた、ニコラエとともに欲を吐き出して、息をすることも忘れ]
っ、は、……ふ、ああ、…… あ、……ん、ニ……コラエ、
[息も絶え絶えに、まだ熱く震える唇を重ねた。 このまま余韻に浸って閉じてしまいたい双眸は開いたまま、ニコラエの蕩けるような相貌を見つめる。 彼が己の名前を呼んで、愛を囁いた>>177。その声音を、忘れないように心に刻んで]
(202) oranje 2014/11/02(Sun) 22時頃
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愛してる、ずっと、……—— 一緒だ
[悦楽に揺蕩うまま、それでも尽きぬ欲を 言葉にして、再びの誓いを**]
(203) oranje 2014/11/02(Sun) 22時頃
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—— 来る、11月1日 ——
[目を覚ましたのは、自宅のベッド。 いつもよりももっと遅い、目覚めであった。
あれからしばらくニコラエを離すことはできなかったが、やがてこの地を去るのなら一人で行いたいこともあるだろうと、男は一人戻ってきた。 目覚めたその場に、彼の温度は存在しない。 抱き合って眠った何度めかのハロウィンのように、白いシーツの上に手のひらを滑らせても、彼にぶつかることはない。]
…………、ああ 終わった……んだな。
[カーテンを引けば、窓から見える風景にもう、オレンジ色は混ざらない。 まるで夢を見ていたかのように。
——けれど、“夢ではない”と囁くように ベッドサイドでガラスの靴が *緋く輝く*]
(204) oranje 2014/11/02(Sun) 22時頃
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小悪党 ドナルドは、メモを貼った。
oranje 2014/11/02(Sun) 22時頃
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—— 11月1日 その後 ——
[ニコラエがいなくなる日。暫しの別れの日。 理解していながら——男は、必死に机に齧りついていた。
見送って果たして、己の決意が揺らがぬか。 堅牢だと思っていたそれも、あの緋色の前では無に帰してしまいそうで]
用法容量を守った上で、1度の施術で8割方快方。 痛みや違和はなし。液体の色に抵抗はあったものの、テクスチャは濃く眼球を覆う質感が保護の点でも大変優れていると感じた。 副作用……、尻尾。発症は点眼から3時間程。 同時に点眼した左目を中心に全身に熱が広がり、意識を失う。 尻尾はレッサーパンダ科レッサーパンダ属のそれに似ており、自在に動かすことも可能。 感触は、……書くべきかな……
(232) oranje 2014/11/03(Mon) 00時半頃
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