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―処刑場―
[引き立てられながら思い出す、昔の事。
今回とそっくり同じように事件は始まった。
村人が無残に殺された。そこまでは同じだった。
村で慕われていた司祭が『占い師』だと名乗って父を人狼だと言い立てた。その結果、親切だった村人たちは鬼と化した。
二人暮らしの父と子は村を逃げ出した。
先に捕えられたのは子である、モリスだった。
子を解放する条件は、父の死だった]
[子は解放された。
ただし、大小無数の石を投げられ、『追放者』の墨を入れられてから。
投票の後、吊るされるだけだというこの村のシステムは、とても平和だと男は思った]
ー少し未来ー
[村をさ迷い歩き、ケヴィンが側に居れば何か話していただろう。銀狼とゆずり葉亭の前を通った時音楽が聞こえてきた
…これは、…ヴィオラ……?
という事は、セシルの音かな…??
[死者の為に奏でているレクイエムとも知らず、聴き惚れていた]
…セシル…、
とても綺麗で……暖かい音だね……
[音には人柄が現れる。女はまるで彼が目の前に要る様な感覚に陥り、ふふっと笑った。
彼の音で歌えなかったのが、心残りだった。
女は、息を深く吸い込み、声を重ねた。彼の音を聴いて、心で感じた気持ちをそのまま声に乗せる。胸を震わすこの共鳴感を彼にも味わってもらえたら。それは、叶わないと解っていても。
女は、演奏が終わるまでその場にいただろう。そして、またこの村を、さ迷うのだ]
[結局、父が死んでも子が追放されても、犠牲者は出続けた。
その村は半壊したと、風のうわさで聞いた。
『占い師』など嘘だ、と男は思う]
おい、忠告だ。
[刑吏に話しかける]
俺を人狼だと言い立てる『占い師』がいたら、
そいつが人狼だ。
[黙れと一発殴られて、鼻で嗤った]
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ー少し未来・村の何処かー
[女はずっと歩き続けていた。不思議な事に、眠らなくても、食事をしなくても、長時間歩いても、身体はピンピンしていた。
しかし、心は満たされない。死んだはずの男を捜して、村を歩き回っているが、未だに会えない。自分は彼の死体を確認したのだ。ならば、自分と同じような存在になり、村の何処かにいる筈。それを信じて、女は村を歩き回る]
……どこかに居るはず、絶対…っ!
[信じて止まない女は、飽きずに”彼”を捜し歩く]
[嗤った事が刑吏達の怒りに触れたのか、
村長が止めに入るまで一しきりの暴行を受けた。
結果、破れて用を成さなくなった上着を剥かれた姿で吊られる事となった。
『追放者』の入れ墨の噂はあっという間に教会に伝わるだろう*]
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ー未来・早朝(何処かの道)ー
[この道は何度歩いただろうか。そんな事をぼんやり考えていると、前方からホレーショーが歩いてきた
そうだった……
[チラと見えた顔は少し疲れて見えて]
旦那っ…いい男が台無しよ?
[聞こえる筈もない彼の背中に声を掛けた。
ふと、風鈴の事を思い出した。また、あの小さな鐘の音が聴きたくなって、特にする事がなければ、鼻歌混じりで自宅へ向かっただろう]
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【人】 牧人 リンダ―前日・回想― (34) 2013/08/04(Sun) 04時半頃 |
【人】 牧人 リンダ―前日・回想― (35) 2013/08/04(Sun) 04時半頃 |
【人】 牧人 リンダ―前日・回想― (38) 2013/08/04(Sun) 05時頃 |
【人】 牧人 リンダ〔紙を隠すと、入口での騒ぎが収まらない内に教会を後にした。 (40) 2013/08/04(Sun) 05時頃 |
【人】 牧人 リンダ〔昨夜は興奮してとうとう寝付けなかった。犯人は現場に戻るの鉄則通り、リンダは朝早くから教会へ向かっていた。 (44) 2013/08/04(Sun) 06時半頃 |
―― 三日目朝・コリーンとの会話 ――
[貴方はなぜ死んだの?
…恐らく、殺人犯にやられたんだろう。
[記憶が中途半端な状態で、人狼の仕業だとは言えなくて]
俺の死体がどこかにあるはずなんだ。
俺、それを探してくるよ。
[そう言ってコリーンと別れれば、先ずは自宅へと向かうだろう]
―― 三日目朝・自宅へ向かう途中 ――
……ん?何してるんだ、あいつ。
[見ればタバサが樽に腰掛け、ぼーっとしている]
今日は酔ってないんだな。
[ふ、と笑って]
……死ぬなよ。
[そう声をかけて姿を消した]
【人】 牧人 リンダどうしてこんなことを酷いことをするんですか?!! (45) 2013/08/04(Sun) 07時頃 |
―― 三日目朝・風車小屋そば ――
[風車小屋までやってくると、すぐそばの草むらに人が倒れているのが見えた。(俺の死体か!?)と思い、急いで近寄ってみたら、それは男が最後に言葉を交わした人物で
中で寝ろって言ったのにな……
[どんな遠慮の仕方だ、と笑いを噛み締めながら、男をしばらく見下ろしていたが、早く死体を見つけなくてはと家の中に入る。しかし風車小屋にも自宅にも探し物はなく。ふと、男の頭の中にここ数日目を覚ましていた池の畔を思い出して]
あそこか…?
【人】 牧人 リンダ〔何とか村人を言いくるめ―否彼らは少しも納得などしていなかったが―とにかくその場しのぎだが、治療を理由に逃げるようにして立ち去った。〕 (46) 2013/08/04(Sun) 07時頃 |
ー3日目朝ー
[
殺人犯…っ!?
[この村は、知らない内に何て物騒な所になってしまったのか。誰がケヴィンを殺すというのか。何のために。
そして、探してくるという言葉に]
…うん、気をつけて!
[あっ…と言い終えてから気付く。もう死んでいるのだから、何を気をつける事があるだろうと、少し楽観的な女だった。確かに、自分の最後の姿は確認した方が良いと思い、ケヴィンを止める事なく見送った]
―教会―
[気づけば、ここ数日で一番酷い喧騒の中にいた。今までの占いを否定する、二人目の占い師が現れたらしい。
フィリップが男を人狼だと訴えている]
くくく、だから言ったじゃねぇか、
占い師なんて大ほら吹きだってよ!
[暴力を受けるフィリップを眺め、ひとしきり笑った後、屈み込んだ]
……俺は人狼じゃない。
俺は人狼じゃない。
俺がサイモンや――ケヴィンを食うわけ、
ねぇだろが
[わめいた。が、最後はしぼんでいった。]
なぁ……どっちが本当なんだ?
[占い師ではないもう一人、まるで処刑された男を調べたようなメモは、男を人狼と言う]
なぁ、父さん。
父さんは、俺は、何者なんだ……?
俺は、人間だ!
[疑念を振り払い、叫んだ]
俺達は、俺は、人狼じゃない。
そうだろ、父さん?
[フィリップが教会から連れ出されると、どこかへ姿を消した*]
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【人】 牧人 リンダ〔道中、よっぽどあのメモ >>39 を書いたのは自分だと、フィリップに言ってしまおうかと思った。 (61) 2013/08/04(Sun) 12時半頃 |
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―― 三日目・池の畔 ――
[“それ”はやはりそこにあった。
自分の死体を眺める事になるなんて想像もつかなかった。かなり珍妙な体験である]
随分派手に食われたな。
[血溜りの中に横たわる自分の身体を見て、そんな他人事のような感想を抱いた。それと同時に、頭の中にフラッシュバックしてくる映像。
フラフラとまた誘われるように池の畔まで歩いてきた自分。信じがたいことだがその時、人狼に食われたいと願う自分が居たのは確かだった。
水の誘惑に抗うことなく、水面に一歩一歩近付いて行ったその時――]
金の…髪…
[髪の毛だったかは定かではない。しかし獣の気配に気づいて振りかえった際視界を横切ったのは確かに月夜に照らされ、キラキラと光る金色だった]
あれが…人狼?
――だとしたらヨーラに知らせなくては…!
[どこにいるだろう、教会だろうか。男は煙のように姿を消した]
―― 三日目・教会 ――
[教会に着いて辺りを見回す。ヨーラに手をひかれたフィリップ、ヨーラに抱きつくリンダ、宿の受付をしているアイリス、そしてクラリッサの姿が見えた]
(むう…どう伝えたらいいだろう…)
[生者と会話しているヨーランダの邪魔はしたくない。なんとか一人のタイミングを狙えないだろうかとウロウロ彷徨っていたら、壁を殴る男の姿が見えて
おい、やめろ!どうした!
怪我してるじゃないか!
[いくら声を掛けても、届くはずがなく]
―― 三日目・教会 ――
[結局何もできないまま、傍にいることしかできなくて。クラリッサが彼を見つけて、ハンカチを差し出してくれたのをみてほっとした]
(クラリッサは本当に良い子だな…)
[俺の妹にも爪の垢を煎じて飲ませたいよ、などと苦笑しながら二人を見守る。――けれど…]
(………金髪)
[彼の手を優しく拭うその仕草からはとても想像がつかないが、しかしこの村にこれほど美しい金髪は彼女くらいしかいない]
……まさか、な。
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