人狼議事


296 ゴールイン・フライデー

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視点:


【人】 公安部 カガ

[以前と同じように妹を連れてこればよかった。
 話し相手がいる。
 ただそれだけで気は紛れるものだ。
 
 友人を誘えばいい?
 冗談は顔だけにしておいて欲しい。
 もしその友人が惚れてしまったらどうする。
 そしてその友人が女性であったなら?

 ――酷い嫉妬に溺れてしまいそうだった]

(12) 2019/05/19(Sun) 19時頃

【人】 公安部 カガ

[店内は賑わっている。
 生ハムとチーズの燻製をワインで楽しむ。
 近くの客が頼むマルガリータピザを横目に
 白ワインを混ぜ合わせて運ばれたアペロールは
 既にあの人を映し出す鏡となっていた。
 ぷりぷりとした海老のオイルマリネは、
 仄かにローズマリーと白バルサミコ、タイムの風味。
 フィオーレディサーレの香ばしい味が食欲を誘う。

 メインのポッロ・ポモドーロは
 レモンオイルが良いアクセントとなり
 添え合わせの茄子とパプリカが色鮮やかに映えさせた。
 ニンニクとオリーブオイルの味を吸った
 鶏肉も柔らかくトマトとジェノバで作られた
 ソースが絡み合って兎に角美味い。

 胃を満たす食事に舌は踊る。
 この瞬間だけは全ての面倒毎から解き放たれる。
 恋なんて煩わしくて愚かしい感情に見向きせず
 心踊るままワインの煌めく色に夢中になれた]

(13) 2019/05/19(Sun) 19時頃

【人】 公安部 カガ

[そんなものも、――――全部嘘]

(14) 2019/05/19(Sun) 19時頃

【人】 公安部 カガ


[嘘。まやかし。幻。全て虚像だ。
 確かに美味い。それにこの店の雰囲気は好きだ。
 ずっと浸っていたくなる中毒性があった。

 だが、違う。その理由はディナーにある食事だけではない。
 覗き見たその人。薬指を見て何度も安堵した。

 素敵な人だから誰かと婚約していてもおかしくない。
 いつも見ていたのは顔だけではなくて、
 傍に女性がいるかどうかも気になっていた。
 酷く女々しい自分じゃ夢の中でも会いないなど
 思っていたとしても臆病風に吹かれて夢想すら困難。

 見て欲しいわけじゃない、覚えて欲しいわけじゃない]

(15) 2019/05/19(Sun) 19時頃

【人】 公安部 カガ

[これも、嘘だって、――……自覚していた]

(16) 2019/05/19(Sun) 19時頃

【人】 公安部 カガ


[見て欲しいに決まってる。覚えて欲しい。
 もっと声を聞いて、もっと近くで顔を見たい。
 出来れば触れて、同じ世界で生きてるんだって
 指先から伝わる温度を感じてみたい。

 金曜の夜の、タヴェルナでの姿しか知らない。
 何処で、どんな仕事をしていて、
 どんな暮らしをしているのかも。

 それが、辛いなんて、年甲斐が無さすぎる。
 初めての恋に戸惑うあまり怒りさえこみ上げそうだ。
 彼に対しての理不尽な呪いを吐き続けて
 いっそ、筆を執って残してしまおうか。

 そうすれば不純なだけの恋文が売れた時よりも
 よっぽど、それらしくていいじゃあないか]

(17) 2019/05/19(Sun) 19時頃

【人】 公安部 カガ


[三十路を超えたおっさんのラブレターが
 綺麗事として蔓延る今
 実の妹にすら美しい夢を抱かせている実態が
 こんなにも女々しくてどうしようもないもので
 きっかけすら掴む勇気もない意気地なしだ。

 誰にも打ち明けなど出来ない子どものような感情。
 もし、それをあの人に気づかれたらどうする?
 パリッとしたシャツを着こなしたお堅いあの人じゃ
 きっと気味悪がられてしまうに決まってる。

 言えない。言いたい。言いたい。言いたくない。
 話したくない。話したい。聞きたい。聞きたくない。

 自嘲気味な口許はそのままに口に運ぶのは
 ピスタチオのジェラート。
 彼の眸と同じ色のデザート]

(18) 2019/05/19(Sun) 19時頃

【人】 公安部 カガ


[含んで、咀嚼する。
 広がる甘さと溶けて消える氷菓。
 美味しさに無性に泣きたくなった。
 やっぱりティラミスを頼めば良かった。

 ああ、でもティラミスもよろしくない。
 だって、ティラミスの意味など考えて
 それを寧ろ彼が知ってしまったその時は
 顔を覆って隠れてしまいたくなるから。

 それでもそうだな。
 もし願いが叶うならただの一度でもいい]

(19) 2019/05/19(Sun) 19時頃

【人】 公安部 カガ

[星を、眺めてみたい。それから、]

  名前を呼ばれてみたい、……な。

[硝子に覆われたあの目を思い出して笑った]**

(20) 2019/05/19(Sun) 19時頃

【人】 公安部 カガ

[土曜日の朝。
 昼過ぎに起きるのは常のこと。
 だが、目を覚ましても冷めやらぬ動悸に
 思わずシーツを握る手が力んだ。

 探し人はいつも先に店にいて
 視線がかち合う前に逸らしてしまった。
 デートだと浮かれる少女>>1の素直さが
 羨ましくて目映い。

 溜息をつきながらも起き上がればカーテンを開ける。
 憎いほどの青空が変わらず広がっていた]

(50) 2019/05/19(Sun) 23時半頃

【人】 公安部 カガ

[まずはコップ一杯のミネラルウォーターを。
 喉さえ潤えば後はエスプレッソに砂糖を落とし込む。
 一つ、二つと甘ったるいコーヒーが完成すれば、
 デスクに向かって作業へと取り掛かった。

 カタカタとキーボードを弾く音が響く。
 書き出しの文は既に決まっていた]

  今日で最後だ。

[綴りながら口ずさんでしまう癖は消えない]

(51) 2019/05/19(Sun) 23時半頃

【人】 公安部 カガ


  偶然を装った必然だ。
  みっともないったらありゃしない。
  恥を偲ぶように自からの唇を噛むも
  並ぶ同じ料理に緩む口許を隠せなかった。

[思い返す昨日の出来事。
 彼に気づかれていなければいい。

 いつも彼を超えて前の席に腰掛ける度
 呼吸が浅くなって大変な事も
 気づかれて、――いや、気づいてくれたら]

(52) 2019/05/19(Sun) 23時半頃

【人】 公安部 カガ


  視線を感じてワイングラスを覗き込む。
  あの人は今日もジェラートを頼んでいた。
  甘くてつめたい氷菓子を、……、はは。

[音が止まる。
 口角を上げてからくしゃりと前髪を乱した]

  もう行かない為に書いてるのに駄目だな。
  いっそ、綺麗な女性と結ばれてくれたら、
  …………諦めがついたら後悔しないか。

[ぽつりと落とした呟きと共にまた唇を曲げる。
 世の中小説のように回らない事は分かっていた。
 だからこそ矛盾した想いを飼っている。

 たった一週間の逢瀬では足りなくて
 結婚しろと願う癖その薬指に輪っかが
 いつまでも、いつまでも、光らない事を
 願って、祈って、望んでしまっている]

(53) 2019/05/20(Mon) 00時頃

【人】 公安部 カガ


  ……どうしようもない。
  どうしようも、……ないんだよ。

[自分だけをずっと見ていて欲しいって。
 
 昨日祈ったはずの一度だけすらも
 容易く裏切りそうな願望は止め処なく]

  あの人は普段どんな風に過ごすのかな。
  仕事は、交友関係は。……恋人には、

  どんな声で、どんな事を、囁くんだろう。

[知らない誰かが羨ましくて仕方がないから
 また噛み締めた唇が鉄錆の味を届ける。
 恋とは、愛とは、一体何なのだろう。
 分からない。まだ、昨日の余韻が強すぎて]

(54) 2019/05/20(Mon) 00時頃

【人】 公安部 カガ


  あの人も全部俺と同じなら……、
  よかったのにな。

[この想いも内に秘めた願いも全て。

 強欲な心を抱えたまま痛みに目を伏せる。
 この背に翼があったなら飛んで行けた?
 少女が読む小説のような想像をした自分に
 呆れたように空気を震わせた]

  同じように恋してくれたら
  俺のこの想いは……報われた?

  なんて、無理だよな。
  俺じゃ……あの人の隣に相応しくない。

  わかってる。そんな事、ずっと。
  ただ、今を失いたくない……のは、本当で、でも。

(55) 2019/05/20(Mon) 00時頃

【人】 公安部 カガ



  あの人の指にも、触れたいなん、て。


[莫迦げた問いに答えるものはおらず。
 落としたつぶやきは溢れ転げていった。

 催促の連絡に目を通して返事を認める。
 また担当者に怒られてしまうなと肩を竦めた]**

(56) 2019/05/20(Mon) 00時頃

【人】 公安部 カガ

[手に入らないもの程焦がれるとはよく言ったものだ。

 この数日間過ごした日々の中で彼を思わなかった日は
 一度だって現れる事はなかった。

 固く襟の詰まったシャツはネクタイを紐解けば
 隠された首筋が見えるのだろうか、だとか
 撫でつけられた髪を下ろした瞬間が見たいだとか
 眼鏡を外した先の眸はどんな色をしてるのだとか。

 想像は膨らむばかりで後を絶たない。
 困った事にこの心臓は好き勝手がなりだし
 呼吸する事すら下手くそになってしまう。
 恋の病など可愛らしい表現じゃ足りない。
 まさに恋に殺されてしまうような感覚だ]

(108) 2019/05/21(Tue) 01時半頃

【人】 公安部 カガ

[同じものを味わえと願うのは、
 まさしく彼に対して死を願っていて
 出来るならあの人にはそんな想いをして欲しくない。
 なんて、矛盾を孕んだ嘘を重ねていく。

 時刻は刻一刻と迫っていて、
 タヴェルナのディナータイムが始まる頃合い。
 
 このまま今日は引きこもって土曜日を迎えよう。
 そう決意した瞬間思い出すのは
 作業中によく耳にするラジオのとある言葉]

  ……人を好きになるのは、自由、か。
  こんなに爛れた思いでも?
  青臭い事ばっかり言うよな。

[今更思い返しては鼻で笑ってしまった。
 もう二度と行かないと決めた誓いは
 立ち上がり扉の閉まる音と共に消えた]

(109) 2019/05/21(Tue) 01時半頃

【人】 公安部 カガ

[星々が瞬く夜を一人歩く。
 風が店先に並んだ花弁の香りを届けた。
 あの人に捧ぐ花は何が似合うだろう。

 ピセッロ・オドローソなんて願望が過ぎるし
 ナルチーゾなんて悲願じみて痛々しい。
 ヴィルッキオ辺りがいいかもしれない。
 カンナなんて今の自分そのもの過ぎるから
 アチェロを贈って美しい思い出にするか。

 男に花をなんて思いながらも
 ミモザの花束なんて一生渡せないだろうし
 夢みるくらいは勝手だろう]

  ヴィオラもいいかもしれないな。
  夢想の羽根だなんて、叶わなそうで。

[呟きながら唇を噛み締めそうになる。
 踵を返そうとした時中年くらいの女性が
 此方に気づいてしまった]

(110) 2019/05/21(Tue) 01時半頃

【人】 公安部 カガ


  あー……。ちょっと、花を見ていただけで。

[「プレゼントに?」その問いかけに首を振る]

  いや……そんなんじゃなくて。

[言い淀んでしまうならそのまま適当に断り
 立ち去ってしまったら良かったのに。
 女店主は此方を見てちいさく笑ってしまう。
 思わず怪訝な顔をしたのが良くなかった]

(111) 2019/05/21(Tue) 01時半頃

【人】 公安部 カガ



        [「あなた、恋をしているのね」]
  
  

(112) 2019/05/21(Tue) 01時半頃

【人】 公安部 カガ


[頭から冷水を浴びせられたような
 重たい衝撃を受けたような感覚。

 ぶわりと爆ぜるように熱が広がる。
 否定しようとして居た堪れなくなった。
 眉間の皺を寄せたまま口端だけは笑って]

  これを、恋と言ってもいいんでしょうか。

[本物なのか偽物なのか分からないこの感情を
 そんな尊いものと同じにしてしまってもいいのか。
 尋ねながらもどうしようもなく視界が揺れた。
 泣き出しそうになるその肩を女性の
 柔らかな手が撫でてくれた]

(113) 2019/05/21(Tue) 01時半頃

【人】 公安部 カガ



[どうしたって、とてつもなく逢いたくて仕方がないんだ]**
  
  

(116) 2019/05/21(Tue) 01時半頃

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