60 ─昨夜、薔薇の木の下で。
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[伸ばされる指先。 自身は扱えずとも。 それが楽器を使う者の手だと理解は出来る。 少し。ほんの少し。 羨ましい、その手]
……あ、いえ…… その、シャワー……浴びてきた、ものですから。 多分、少し湯当たりしただけで。
[燻る熱も、きっと]
(3) 2011/08/05(Fri) 00時半頃
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……っあ……!
[耳朶に触れる指先。 反射的に声が漏れる。 高音の、熱を帯びた、欲に濡れた声が]
い、え……あの…… 少し、じっとしてれば…… よくなると、思います、から。
[何故こんなに疼くのか。 分からない。理解出来ない。 けれどこのままでは。 また、誰彼構わずに縋ってしまうから]
(9) 2011/08/05(Fri) 01時頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2011/08/05(Fri) 01時頃
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あ……それ、なら……
[廊下の少し先。 開いた扉から覗く新たな顔。 ――気のせいだろうか。 脳が痺れるようなこの香り]
……医務室で、少しだけ。 休めばきっと、すぐよくなりますから……
[だから大丈夫だと。 これ以上触れる前に。 求めてしまう前に。 けれど、腕が伸ばされれば。 体格差も然ることながら。 この体は抗うという事を知らないから]
(19) 2011/08/05(Fri) 01時半頃
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えっ、ちょ…… そこまでくらい、歩けます……から……っ!
[抱きかかえられ上げる声。 けれどそれに拒絶の色は無く。 触れられる温もりに。 強くなる薔薇の香りに。 全身に震えが走る。 濡れ、熱を帯びた黒曜が相手の目を見つめた]
(29) 2011/08/05(Fri) 01時半頃
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[横たえられた体。 肌蹴られる胸元。 けれど熱は逃げること無く。 むしろ、じわじわと。 全身を侵していく]
ヴェス、くん……
[あと少し。 もう少し、暴いて。 赤く色づいた果実が見えるまで。 そうして、そこを。 ――……]
(39) 2011/08/05(Fri) 02時頃
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[囁かれる言葉。 火照った体。 今までの何処よりも強く感じる薔薇の香り。 全てが。 狂わせていく。 溶かしていく。 理性を。 自身を]
…………せんぱい……
[過去さえも、溶かしてくれれば良かったのに。 口の中で呟かれた言葉は何処まで音になっただろうか]
(40) 2011/08/05(Fri) 02時頃
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ぁ、あっ……ッ!? ひぅ……ン……
[幾年かけて最たる性感帯となった場所。 そこに指が掠めれば堪えきれない声が漏れる。 唇で塞がれればびくびくと震えたまま。 声として漏らせぬ快楽に全身を浸していく]
[室内に新たな声が増えようと。 涙の滲む瞳が僅かにそちらを向くだけで。 もう何も考えられない。 何も分からない。 薔薇の毒が、耐え難い快楽が。 思考などというものを全て溶かして]
(56) 2011/08/05(Fri) 02時半頃
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…………しい……
[欲しい]
さみ、しい、よ……
[温もりが欲しい]
おね、がい……
[偽りでもいい]
《私》の事……狂わせて……
[今だけでも酔わせて欲しかった]
(57) 2011/08/05(Fri) 02時半頃
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――……
[口を開きかけ。止まる。 答えられない。 だって。 あの人は自分をリリーと呼んだ。 けれど本当は。 ずっと、ずっと呼んで欲しかった。 名前を。 セシルと。 自分を求めて欲しかった。 だから、どうしても、答えることができなくて。 口から漏れるのは、意味を成さぬ喘ぎだけ]
(65) 2011/08/05(Fri) 02時半頃
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[全身の何処よりも。 本来の性感帯である性器以上に。 敏感な果実を転がされれば。 電気を流されたように。 背が浮くほどに、体が跳ねる。 自分で触れるのとは比べようもないほどの快感]
あ、ぁ……イィ……っ…… すご……感じ、ちゃ……!
[蕩けた、甘ったるい女の声。 表情は放蕩とし、口の端から唾液が零れる。 声も、顔も、何もかもが別人のようで。 けれどもはや、境目など分からなく]
(76) 2011/08/05(Fri) 03時半頃
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いい、よ……きて…… 私の、なかで、気持ちよくなって……
[笑みを浮かべ、誘うように両手を伸ばす。 足を広げ、娼婦の如く。 長らく受け入れていないとはいえ。 かつては無茶苦茶に使い込まれたそこは。 さほど慣らす必要も無く。 たとえ無理矢理であろうと。 相手の雄を受け入れ、そして貪るだろう。 熱を。体温を。快楽を。 置き去りにされた心と体は、乾ききっているから*]
(77) 2011/08/05(Fri) 03時半頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2011/08/05(Fri) 03時半頃
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は、っ……んぅ……!
[強引で乱暴な動き。 顔を枕に押し付けられ漏らすくぐもった声。 慣らさず押し込まれるそれはまるで体を引き裂くようで。 けれど同時に空っぽだった体を満たしていく]
あ、ぁ、っは、悦い……イイ……っ もっと、犯してくださ…… 今日、は、ナカ……だいじょ、ぶ、だからぁ……!
[喘ぎの合間、紡ぐ言葉。彼が求めた台詞。 男であれば無用な心配。 本当は分かってる。分かっていた。 あの人が抱いていたのは、求めていたのは。 自分《男》ではないと。 それでも良かった。構わなかった。共に居たかった。 だから何をされても。 優しさが偽りだとしても。 体だけでも、繋がっていたかった]
(103) 2011/08/05(Fri) 10時半頃
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[刻まれた爪痕から毒が沁み込むように。 全身を侵して、浸していく。 女の声で喘いで、女のように腰を揺らして。 乱暴にされようと体は貪欲に快楽を貪る]
っく……イく、イッちゃう、わたし、もぉ、イク……!
[だらしなく開かれた唇。 唾液が枕を汚す。 外聞無く喘ぐ様はまるで娼婦のよう。 幾年ぶりの熱が中に広がれば、指先までもを震わせて。 腹の下、白いシーツに白い液体が散る。 一人慰めるのとは違う、比べ物にならない快楽。 全身を小刻みに震わせ、その余韻に溶けて行く。 背中に落ちる雫すら、甘美な響きをもたらして*]
(105) 2011/08/05(Fri) 10時半頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2011/08/05(Fri) 10時半頃
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[白のシーツに身を沈めたまま。 虚ろな瞳から流れる涙の意味は。 苦痛?快楽? 満たされたから?満たされないから? 分からない。 何も考えられない。 何も考えたくない。 薔薇の香が、毒が、愉悦が全身を支配する。 きっといつしか。そう遠くない先に]
わた、し……
[――俺を]
……ぃ、して……
[求め、狂い、そして囚われるのだろう]
(110) 2011/08/05(Fri) 13時頃
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セシルは、ヴェスパタインが去る気配を感じながらも、動くことができずそのまま目を閉じた。
2011/08/05(Fri) 13時頃
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[漆黒の瞳を開く。 久々の行為が齎す倦怠感。 それを押さえ込み簡単に身を清め]
…………っは、ぁ。
[触れられた体は。 付けられた痕は。 ずくずくと脈打つような熱を持つ。 ああ、けれど。それでもなお]
[《私》が満たされるほどに]
[《俺》の心は乾いてしまう]
(181) 2011/08/05(Fri) 21時頃
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セシルは、ふらり。医務室を出て何処へ行く?
2011/08/05(Fri) 21時頃
奏者 セシルは、メモを貼った。
2011/08/05(Fri) 21時頃
セシルは、医務室を出て直ぐに、向かってくる面子と鉢合わせするだろうか。
2011/08/05(Fri) 23時頃
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……あ。
[まだ重い体を引き摺って出た廊下。 幾人かの後輩の姿。 その中に認める、先の相手。 視線が泳ぐ。 相手が背を向ければ感じるのは安堵か、それとも]
……え、っと…… ランディ君、どうかしたんですか……?
[結局口から出るのはそんな無難な問いかけ。 男としては高いけれど。 情事の時とは全く別の声で紡ぐ]
(216) 2011/08/05(Fri) 23時半頃
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セシルは、ヤニク達に微笑みかけた。
2011/08/06(Sat) 00時頃
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俺は……少し、疲れてただけなので。
[その身に纏う倦怠感は別の理由からだけれど。 まだ少し熱を帯びた瞳。 腕の中、動かぬ後輩を見つめる。 眠っているらしいその姿。 そう、ただ眠っているようにしか見えない。 囚われていることなど分からない。 いずれ自分もそうなりえるなどと。 気付いているはずもない]
(232) 2011/08/06(Sat) 00時頃
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ええ、もう良くなったので大丈夫ですよ。 ……大丈夫。
[2回目は小さく呟いて。 薔薇の香りが、毒が。 体を疼かせて心を揺さぶる]
(247) 2011/08/06(Sat) 00時半頃
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――ヘクター、君。
[先も見かけた姿。 途中部屋を出たとはいえ。 その後を想像出来ぬほど子供ではあるまい]
……少し、休んだので。 その。平気、ですよ。
[視線が泳ぐのは。 どこか後ろめたさを感じているからか]
(248) 2011/08/06(Sat) 00時半頃
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アルコール……
[後輩の言葉にちらと視線を向ける。 料理用として酒が置いてある事は知っている。 一部の生徒はこっそり飲んでるらしいとも。 とはいえ、自分には関係の無い話。 特に何を言うでもなくまた視線を逸らす*]
(273) 2011/08/06(Sat) 01時頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2011/08/06(Sat) 01時頃
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[淫行、と聞いて。僅かに体が跳ねる。 けれどそれは気まずさ故の反応ではなく]
――……足りない。
[呟かれた声は誰かの耳に届いただろうか。 芳醇な毒に浸されつつある体は。 自覚してしまった。 足りない。 満たされない。 心の隙間を埋めて欲しい]
[愛されたい]
(347) 2011/08/06(Sat) 10時頃
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[仮初でも構わない。 一時の夢でも構わない。 満たして。 そして――壊して。 もう何も感じなくなるように。 これ以上寂しい夜を重ねないように。 甘美な永久の夢へ、堕ちてしまいたい]
……俺、は。 もう、大丈夫……ですから。 ……ランディ君も、きっとすぐに目が覚めますよ。
[眠り続ける銀髪の少年から目をそらし。 覚束ない足取りで、扉へと。 これ以上此処に居てはいけない。 居られない。 “上級生”の顔など保っていられない]
[本当は いつだって 縋りたくて仕方が無いのに]
(348) 2011/08/06(Sat) 10時頃
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セシルは、自室に戻る気にはなれず、向かう先は食堂。
2011/08/06(Sat) 10時頃
奏者 セシルは、メモを貼った。
2011/08/06(Sat) 10時頃
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……サイモン君?
[見かけた人影。 纏う香りは残り香か、あるいは植えつけられたそれか。 相手の思惑など知るはずも無く足を止める。 何か用事があるわけではない。 けれど、深層が孤独を自覚して。 一人の時間が酷く恐ろしかった。 医務室から逃げ出したのを後悔するほどに。 だから、無意識に誰かといる時間を求めてしまう]
(353) 2011/08/06(Sat) 10時半頃
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……いえ。 俺は、香水とかつけてない、ですし……
[寮内に充満する香り。 その香りを強く持つ者達と幾度接触した為か。 最早麻痺してきて自分ではよく分からない。 自分の身に起こってる異変も。 心の異変も。 それが原因だなどとは知る由もなく。 だからただ、どこか辛そうな相手の方が気になって]
気分が、すぐれないんですか……?
[後輩とはいえ自分の方が身長で劣る。 少し上目遣いに相手の様子を窺って。 そっと伸ばす手。 薔薇の香が微かに香るだろうか]
(356) 2011/08/06(Sat) 11時頃
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[手を弾かれ、僅かばかりに目を見開いて。 けれどすぐに苦笑する]
俺は……さっきまで、休んでましたから。 だから。だから、もう。大丈夫……ですよ。
[細い指を絡め、胸元を押さえるように。 ともすればそれは祈りの姿にも似ていた]
(358) 2011/08/06(Sat) 11時半頃
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えっ、ぁ…… ……あ、そういうつもりでは。
[伸ばされた手。 容易に掴まれ、その形を崩す。 敬虔な者もいれば逆の者もいて。 そういえば、彼は。 異端信仰だと聞いたことがある気もした。 そういう自分はといえば、所謂無神論者で。 目に見えぬものよりも、見えるもの。 触れられるもののほうが、信用できる。 だから……そう。 今、触れてる、手を。 離したくなくて]
(360) 2011/08/06(Sat) 11時半頃
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さ、そってなんか……!
[震える声。 それは拒絶や恐怖ゆえではなく。 望んでいる。欲している。 沁み込んだ薔薇の毒が逃げるという意思を溶かして。 腕の中に誘われれば、もう逆らえない。 他者の温もり。 それは何よりも甘い美酒。 体が疼く。 胸の頂きは既に硬く膨らんで。 服の下、擦れるだけで脳髄を溶かしていく]
(362) 2011/08/06(Sat) 12時頃
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…………あ……
[誘われる手。 触れる、熱。 指先が震える]
[欲しい]
[欲しい。欲しい。欲しい]
……ほし、い、です…… おねがい……わたしに、あなたの、ください……
[澄んだソプラノで奏でる声。 男を誘うために囀る]
(364) 2011/08/06(Sat) 12時頃
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――……えっ……?
[告げられた言葉。 戸惑う。 女の声で、女として。 抱かれた事しかないから。 ……本当の自分で愛されたことなど、ないから。 だから戸惑う。 それでも空き部屋の中、身を滑り込ませ。 望むものを与えられれば。 思考など、何処かへ飛んでしまう]
(366) 2011/08/06(Sat) 12時半頃
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んっ……っふ、ンぅ……
[前をくつろげ。些かの躊躇いもなく口に含む。 舌先で裏筋を舐め上げて。 小さな口で限界まで頬張り顔を動かす。 微かに漏れる声は、普段よりは鼻にかかり高いものの。 まだ男の声と分かる、それ。 慣れない。 自分の耳に響くこの声の違いに]
(367) 2011/08/06(Sat) 12時半頃
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