129 【DOCOKANO-town】
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―床彼サンタ・ワールド―
………!!
[ 何気なく見ていた移動メニューの中から、
朽ち果てた社が、消えた。 ]
……これは……明之進のホーム……
― 救護室前 ―
[フィリップが仮面をはずす様子に、あ、はずせるのか、などと呑気に考えていた。
怪我している様子にびっくりするけれど、ダーラの叫びでそういった装備があるのかと思い]
へー……装備品なのか……
[なるほどと呟きつつまじまじとフィリップを見やる。
装備だと言うのにかなり精巧なそれは真物のように見える]
いでっ。
んだよ、暴力女ーっ!
[ 脛を蹴られてぴょい、と跳ねる。
ロクヨンで見る女キャラはだいたいが暴力キャラだ。
…ミルフィとか、クリスマスとかの癒し成分は別として。
ついでにいえば、このフランシスカは絶対にヤローだと思うけど]
…じゃあ、どこで決着付けるんだよっ。
俺は、絶対に戻れるって思ってっから。
……多分。
[信じるには、JMSの様子は頼りにはならない。
白の連中を信用しているわけでもない。
だから、願うは…ヴェスパだけなのかもしれないが、でも、それでも]
わかったよーなこと言うなーっ!
[最後、ぐさりと痛いところを突かれてむきゃーっとした]
他に消えたステージは無い…
明之進、ひとり?
[ 明之進が落ちるという事は、ナユタでも庇ったのか。
人数の光点を見るに、明之進のホーム一か所に集まっていた
ようだったが……。 ]
[傷に驚くダーラに口元に手を当ててまた笑った。]
ほら、こうやって敵を驚かす効果があるからつけてる。
……なんてね。
[嘘だ。
外さなくていいと言われて、頷いて。
それから話し始めた。]
……ジャニスがさ。
いつの間にか倒されてたんだよ。
[突然ジャニスの名前を出したが、恐らくダーラもミルフィも訳が解らないだろう。続ける。]
僕は、彼女に初めて会った時に嘘を吐いてね。
最後に会った時に、その嘘を認めたら悲しまれた。
そのままいなくなった。
誰に、何処で、どうやって倒されたのかも解らないまま。
[少し目を伏せて、眉を寄せる。]
それが、なんか、嫌だったんだ。
……自分でもよくわからないけど。
……ジャニスは、味方だったから結論突き詰めれば生きていてほしかった、になるのだけど。
でもダーラは敵なんだろうって、最初に会った時からわかってたから。
…………誰かに倒されるくらいなら、僕が、って。
そう思ったんだ。
……できれば、1対1で全力で戦ってみたかったけどね。
[と、肩を竦めた。言っていることはただの戦闘狂であり、やや偏執狂めいてもいる。]
ま、殴られたのも、君を倒すのも、全部僕がそうしたいと望んだことだから。
それに付き合わされてくれて、ありがとう、ごめんねってこと。
[そう言って、口の端を上げて笑った。]
避けるな蹴らせろついでに殴らせろ
[みぞおち狙って拳を振るう。
なんだかふざけてるような気もしてきたが、スピードは本気だ]
多分、なァ
紅が勝ったら戻れンのかね
……つか仔猫ちゃんどっちよ
[終了条件も、ドロー推測条件も知らない。
散々戦って、最後には共闘までしたというのに。
今初めて、セシルの色に興味を持つ]
いや、お前がへたれなのばればれだし
クリスマスだってわかってるし
[尻尾が立ってるようだ、とさすがに口にしなかった]
[桜吹雪と火の粉が螺旋を描き舞い躍る。
それは夜空に吸い込まれるように、立ち昇り]
あっはははははははははははははは!!!!!
[炎に包まれて、両手を広げ。
身を裂く苦痛を受けながら、それでも笑っていた]
[この世に、奇跡なんてない]
[この世に、救いなんてない]
[でももしあると言うのなら]
[それを信じると言うのなら]
…………絶対に……叶えて……見せ、て、よ……ッ!!
[そうして、命は呪いによって引き裂かれる。
それでも最期まで……悲鳴は、あげなかった**]
は?ちょまて おま げふっ………
[おいそこのAGI(敏捷):A、なにさらす…。
咄嗟の腕の振りは避けられず、まともに食らって膝をついた]
ドローに したら って…
クリスマスが、言ってたけど…
[鳩尾を押えてぺ、と唾を吐く]
あの、ノラネコ なに考えてっかわかんねーし…
ナユタだっけ?
あいつはこんなことになる前にしか、会ってないし…
どーなるかなんて、わかんねーけど。
[でも、なんとかなるって思わなかったら、やってられない]
俺は、紅だ。
今更きーてどーすんだよ。
[呆れたようにフランシスカを見上げ―]
へたれじゃねーし!
クリスマスなんてしらねーし!
[むきっとなってよくわからないことを言った]
ジャニス……?
[始まった話は、長いようで、でもそうでもなかったのかもしれない。
ゆっくり聞いてる俺の表情は、たぶん、かなり真面目だった。]
は。
[話し始めと、締めが。
傷のある顔の、笑みだった。]
[一呼吸。ふた呼吸。
1秒、たっぷり時間とって。]
……いーめーわくだぜ。
お陰で怪我するたんびにお前思い出してんだよバーカ。ばかやろ。
[ぼそぼそ、言う。
初めは恨み事から。]
……でも、
[けど。]
今の話に、嘘なさそうだったし。
ちゃんとありがとうとごめんねって言ったから、許す。
[腕くんで、言い放つ。
何様かって、ダーラ様だ。]
[過去や未来の俺が馬鹿って総出で突っ込みいれるかもだけど、
今の俺がいいって言うから、いいんだ。]
ばかばかいうなばか!と宙にむかって叫びたくなった。
そうそうそのまま膝ついとけ
[ふふん、と鼻を鳴らし腕を組み直した]
ドロー…?んなあまっちょろい話が出てんのか
アホか
[リーダーは二人ともよくわからない。
そもそもJMSは顔を見てすらいないから、存在すら怪しい]
ドロー目指して全員終了とか、ありそうじゃね
バカか
[そう、吐き捨てて]
いや、白だったら
自分殴りたくなる、つか此処で殺そうと思って
[命拾いしたな、と今度はでこぴんをくらわそうと。攻撃手段じゃないからそんな素早くは繰り出せないが]
仔猫ちゃんはへたれだから仔猫ちゃんなんだろ?
なに、お前
COMに惚れてんの?
胸か、胸がいいのか
[それは確かに仕方ない、とか一人で納得している]
[噴水の水の中に、浮かんでいた]
……。
[痛みは、もうない。
実際に受けた痛みも、一瞬の後に死んでしまったから。
声も、よく出せなかった]
どう、なったんだろう。
[そこに関わることは出来なくても、見届けなければ、今の痛みすら忘れてしまう]
[ステージ一覧を開く。
と――]
……杜が、消えてる。
[確か、明之進のステージだ。つまり]
明くんがやられた?
[思わず飛び起きた]
ダーラの決断の速さに、流石ダーラ様だとか思ったとかなんとか。
[ごめん、と言いかけて、でもと言われたので口を噤んで続きを聞いた。]
うん、……馬鹿でごめん。
許してくれて、ありがと。
[ちょっと目尻を下げて笑った。ダーラ様だ。]
[二人の話がなんだかいい方向に終っているのをにこにこ眺めている。
何があったのかは知らないけれども、口を挟んだりする事は無くて。
話が終った頃に二人を見やり]
ステージ、大分減っちゃったけど……
これからどうなるんだろうね?
[まだ終了条件は知らぬままに、二人へと問いかけた**]
……言えてよかった。
[天運に任せるつもりではあったが。
運命がそうなるなら仕方ないと思ってはいたが。]
…………。
[嘘をつく代わりに、真実を言う代わりに、口を噤んだ。
"ゲームが終わったら、どちらかが死んでもう会えないから"。
――まだ、ドローになる可能性の話は*聞いていない*。]
ミルフィにわからないと首を傾げつつ、明之進のホームが消えていることに気づいた。**
うっせー。
[エラそーに腕を組んでいるフランシスカへ、ぺ、と唾を吐く。
まだ呼吸がきゅーってなって、立ち上がれない]
だって、クリスマスだし…みんなの味方らしいじゃないか。
俺だって、白の連中みんな落としてやりたいけどさ…
あまっちょろかろーが、からいことになろーが、
こっからじゃどうにもならないじゃないか。
それに、ドローになれば…とりあえず、みんな戻れるかもしれない。
それでうまくいくか確証はないけど、
どちらかが勝ったら、負けたほうは永遠にこの中だし、
身体勝手に使われちまうかもしれないんだぞ。
[そんなん、やだよ]
[水の跳ねる音。
水面から顔を出す]
……ナユタくん、大丈夫かなぁ。
[とりあえずは、集合する話になっていたサンタワールドを選ぶ]
……結構、みんないるっぽ。
あー、でもおば様とセシルくんには会いたくないなぁ。訂正しても信じて貰えそうにないし。
浮いてこ。
[サンタワールドに辿り着くと、高く浮かんで、空から見下ろし回り始めた]
だから、殺せるもんなら殺してみろって…
HPとか、みあたんねーのに、どうやって殺すんだよっ!
血なまぐさいノーミソしてんじゃねーって。
[デコピンは、ふしゃーっと威嚇して手でぺしっと払い落とす]
だからっ。
ほ、惚れてるとか惚れてないとか、ねーし!
AIのNPCに惚れるとかわけわかんねーし!
だがあの胸はいい!
[柔らかいだろうし、いいにおいだろうし。
ついでに言えば、ダーラの胸もよかった]
[きたねェな、と顔をしかめるが
仔猫の甘い言葉は、黙ってちゃんと聞いていた]
可能性にかける、ってか
まァ、そうなったらそれは、それで
……まァ、な
[甘ったるい考えだけれど、それが普通だろう。
あがくのが、普通で、きっと正しい]
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