人狼議事


3 ビー玉坂〜卒業式の前に視るその場所は…

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――回想 虚ろな少女――

[―――……それでも? と、濃紺は問う]

 それでも 貴方がほしい
 貴方を私のものにしたい

[希い願う虚ろな少女に セシルの叫びなど届かなくて]

 寂しいの
 貴方で私を満たして

[満たされようと一歩近づけば
虚ろな少女を殺そう(壊そう)と 愛しい人の腕が伸ばされる]


[その闇を切り裂こうと 振り下ろされた鉱石の腕でさえ
触れられれば甘い痛みが ぽかりと開いた胸の穴を満たす]

 もっと 触れてほしい
 もっと 私を求めて

[もっと 触れて――私を 求めて 虚ろな少女は願う
やがて薄紫の少女の命が摘まれ、世界は暗転した]



  やみ…… 心地いい

           でも

              あのこの こえ  が……                   
                [ きこえてしまう ]


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[もの言わぬ蝶が
緋色の指先で静かに羽を震わせれば
蒼い燐粉が光を曳いて、闇の中を流れた]


[蝕む闇、戻ってきた苦痛。
この身に相応しいから、心地いい]

……、――…

[はらはら零れる涙は、痛みのせいではなくて。
流れてゆく慰めのような蒼、淡く瞬く翅を静かに見つめる]


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[黒い花、闇の花、ふわり香って顔を上げる。
こえ は 聞こえないのに 沁みるような絶望が]



                   ごめん ごめん ね…


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 わぅん

        わぅん


              わぅん


わぅん


          あぅん


     ばうばう


             わうあう


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………ピッパ?

[気がつくと、視界は全て闇。
 目の玉がどろりと闇に溶けたのか、それとも、ずっと近くにいてくれた彼女が見えなくなったのか、よく分からない]

[ただ、彼女の苦しむ声だけが闇の中から聞こえる気がした]

いるよ。俺はまだ、ここにいるよ。
大丈夫、これはピッパのせいじゃない。
だって、あんたはとても綺麗だ。

[体は徐々に闇に溶けて、探しにいけない。
 多分、その苦しみも寂しさも、彼女のもので自分が立ち入っていいものじゃない。けれど、ピッパは自分の苦痛に、常に共に在ってくれたから。自分を選んだことで苦しんでいる]

おいでよ、ピッパ。手をつなごう。

[もう手の形なんてきっとはっきりとはしていないけど。
 でも、そう彼女の名前を呼んだ]


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[人を愛する感情は、憎むことと似ている]

 ……。
 ケイト。
 ケイト・グリフィズ。
 貴女は彼らが貴女を見つけたとしてもすぐには返さないのではないですか。

[鬼が見つかるまで]

 いえ。
 帰れたとしても。

[思う。「彼ら」は帰ってそのまま生きていけるのだろうか]


[呟く言葉は彼女へ向けてではなく。ただ言葉として発せられただけ。

その魂の中に元々の彼であったものはいくら残っているのか。
いくらも残っていないのか
「教師」であったことしかのこっていないのか

暗い感情は今も残る。それは、闇が侵蝕していてもはっきりと確かに。

憎悪。

相反する気持ちは、侵蝕され続けて、その名を紡ぐことでしか保てない。

――もう

 わすれてしまおう

その気持ちがあるから自分は闇に染まれないのだと、黒く塗られた裡で囁かれる]


[ケイトに問われる言葉。誰を心配していたのか、それももう]

 「生徒」が心配です。
 もちろん、貴女も。

 貴女がどうしてそこまで闇に染まってしまったのか、わかりません。
 今の私には、心配してもどうすることも出来ません。
 できませんが。

 貴女への言葉も届かないのなら。

 今の私は「教師」でもないのでしょう。

[名を、呟くことをやめる。手放したくないと思った想いは、緩やかに散っていく。
今は、想いを留めるための器もなく]


 ですから。
 私は貴女の嫌いな「せんせ」ではもうありません。

 詭弁ですけどね。

[「エミール・スティーブンス」であることを、手放すのは、今の彼にとってとても簡単だったのかもしれない。

こちらに来てからはただ、教師であろうとしていただけだったから。

全ての想いが散ったとき、あの異形と同じものに*なりはてるのだろう*]


[手に濡れた感触、闇の中なのにあたたかさを感じる。
その感覚はきっと偽り、幻想なのだと思うのだけれど。]

――……   ……ッ、

[その獣を抱きしめて、目に映る毛並み頬を寄せた。

深い かなしみ に浸されたまま、
ひと時の安堵に感じる 罪悪

あかい こえ が 聞こえない ]


ケイトの声に悲しそうに、*笑みを作った*





 あなたは あの子が見つけてくれる わ
 夜明けのいろ の うすむらさき

 [ひいろ の こえ に 呟いた ]




 うん、あの子がきっと、
 この ながい ながい 夜を
 終わらせて くれる  ……

 [夜明けの色、かれ が言っていた
 それは 濃紺の夜 を 導く色 ]


[薄紫 を 夜明けの色だ と]
[そう言った少年の いろは ]
[ひかりのない ふかい ふかい 闇へ ]

                      [ 変じて ]

  ―――…あの子 を たすけて

[ 散る涙 ]
[ 冷たい 滴  ]


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[黒い花は緋色の傍らで 寂しいと呟いて]

私を奪ったとき
あんなに嬉しそうに哂ってたよね
満足だよ って言ったよね

だから貴方のものにして
私のものになってよ

みんなを送りたいんでしょ?
私が手伝ってあげるよ

だから 私を求めてよ

[闇色の瞳が 闇を捕らえて 昏く揺れる]


[左腕の約束はいつの間にか消えていた。
隠していた、古い傷跡、いつの間にか開いていて。

命を失った体からは、あかい血ではなく、
闇の欠片が、砂のようにこぼれ落ちていく。

手首から流れる 凍てついた闇は、
            陰鬱に 輝いて。

やみ の中で尚、己の形への執着は強く
女の姿は 煙る月のように 仄白く やみ に浮き上がる

ずっと焦がれていた 世界 にいるというのに



まだ こころ を あちらに 残している]

[ あかい こえ が きこえない ]


[教師である以上、生徒に想いを抱くのは許されない。
口にすることなどあってはならない。

だから。

口にしなかった。
想いに気づかなかった]

 想いを抱いたと言う点においては私とあの生物「教師」は同じなのでしょう。
 このまま闇に落ちたら本当に同じになってしまうでしょうから。

[だから、想いを手放した事で「私」という存在が消えても構わない。

くらい闇にぬれた眼でケイトをみる。

最期まで教師として在りたかったから*]


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あたしが願ったのは…

フィリップ そんなこと望んでなかった
あなたに 望んだのは闇に囚われない事

鬼でも違っててもどちらでも…
鬼ごっこが終わっても

闇に囚われたままなら 意味はない

ケイトの闇は開くかな
ケイトの扉が開くといい

「寂しい」
「寂しい」
「寂しい」

どこかから聞こえる哀しい声



 [ 白 に 込められた願い は
 
                  光  だと、知らぬまま。

 闇 の 中で 淡い 月光を纏う  

                女  は ただ泣いている。]


[蒼い蝶は何も知らず

分かたれた虚ろな少女の言葉を
翅を震わせ告げるだけ]





  ――……ッ だめ、やめて

[聞こえる ひいろ に、俯く面を上げれば、
凍てついた つめたい 滴 が 流れ散る]


貴方がほしい ドナルドもほしい

――寂しいの
――――寂しいの

[人の形をした闇に向かって 希い願うように]


─もう、戻れやしないのだから。
[さざめくは闇。囁くは闇。責めるように、蝕むように。

殺してしまった者。
             壊れてしまった者。

守れなかった者。
             救われなかった者。

変わってしまった者。
             抗えなかった者。

届かなかった者。
             掴めなかった者。

踏み躙った者。
             拒絶された者。]

諦めてしまえばいい。…割れた硝子は元になど戻らない。
[密やかに沁み透る闇は、ざわめく様に笑った。]


だから、このまま身を委ねて。
…堕ちて染まって、その先でひとつになろう?

[腕の中で感じる気配へ、甘く囁いた。]



 ……――ッ、ぁ…

[足元、そう認識した場所から、絡みつく。
魂を侵す 闇 の 心地よい苦痛。

闇の胎に溶け出そうとする意識、
沈んで より ふかく 落ちても



届かなかった白い糸、
一筋の光のよう]


[砕けた魂の残留思念か、ビー玉に託された思いか]

(お前の手の中にある限り、温めてやる―、だから―)

[希薄な気配は呟きも残せず
 思いを漂わせる]


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