人狼議事


241 線路上の雪燕

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【人】 看板娘 櫻子


 「お前は、お転婆すぎていけないよ」

 「またこうやって怪我をして」

 「……櫻子」
.

(27) gurik0 2015/12/03(Thu) 22時頃

【人】 看板娘 櫻子

― 車掌室 ―

 ……おにい、さま。

[最初に見えたのは天井であった。
周囲からは慌ただしい人の気配と、呻き声]

 いったい、わたくしは。

[床に頭を打ち付けて、それから先の記憶がない。
ふと横を見ると。屈強な男が数人、傷だらけで呻いている。
彼らが鉄道警察官だと気付くのに多くの時間はかからなかった。
車掌室は今や、即席の救護所となっている。
櫻子は意識を失い、ここに運ばれてきたのであった]

 いたっ。

[頭が酷く疼いた。酷く寒気がする。
誰か知り合いが運ばれてきてはいないかと、
辺りを見回しただろうか**]

(28) gurik0 2015/12/03(Thu) 22時頃

【人】 看板娘 櫻子

 ……九重様?

[がらり、と扉が開いて>>34
姿を見せた九重の姿に、櫻子は目を丸くする。
その表情は、酷く慌てているようにも見えた]

 ご心配をおかけしましたわ。
 わたくし、その。頭を打ってしまって。

[それから九重を安心させるように微笑んで]

 これで、九重様とお揃いになってしまいましたわね。

[赤く腫れた上がっている自分の額を、軽く撫でるだろうか]

 ……あの。
 これはいったい、どういうことなんです?

[傷ついた鉄道警察官たちを見回して。櫻子は首を傾げた]

(35) gurik0 2015/12/03(Thu) 23時頃

【人】 看板娘 櫻子

 いえ、わたくしのお転婆が過ぎただけですのよ。

[お気になさらないで、と。
慌てて九重に付け加えるだろう]

 ひとおおかみ……?

[九重の言葉>>40を、そのまま復唱する。
妖怪だなんて、今のご時世にそんな非現実的なものが?
しかし、列車の窓から確かに見えたあの光景は。
紛れもない現実で]

 やはり。「家出少年」というのは嘘だったのですね。
 まさかバケモノとは思いませんでしたけれど。

[鉄道警察たちの異様な雰囲気。
家出少年を相手に銃とは、おかしいとは思っていた]

(41) gurik0 2015/12/04(Fri) 00時頃

【人】 看板娘 櫻子

 返り討ちに? まあ、恐ろしい……。

[急に、ぶるりと体が震えた。
周りに寝かされた、血だらけの鉄道警察官を見回す。
自分は恐怖を感じているのだ、と初めて気付いた]

 わたくし、列車の外に出なくて正解でしたわ。

[ひとつ間違えれば、自分もこうなっていたかもしれない。
小刻みに震える肩を両手でつかんだ]

(42) gurik0 2015/12/04(Fri) 00時頃

【人】 看板娘 櫻子

 ―――でも、九重様がいてくださって良かった。

[九重の瞳を見つめて、小さく微笑んだ]

 同郷の方がいらっしゃらなかったら。
 わたくし、きっと不安に押しつぶされていましたわ。

[本心が、ぽつりと漏れた] 

(43) gurik0 2015/12/04(Fri) 00時頃

【人】 看板娘 櫻子

 ……外に出ていた乗客も何人か?

[浮かんだのは、キャロやペラジーやイアン。
外に飛び出していった人々の顔]

 皆さん大丈夫なのかしら。

[九重の言葉>>45に、櫻子が顔を青くしたときだろうか。
年配の乗務員がひとり近付いてきて、
キャロライナからの伝言>>75を伝えてくれるだろう]

 ……キャロにまで。
 ご心配をかけてしまいましたわね。

[申し訳なさそうな表情をすると同時に。
彼女がどうやら無事らしいことを確認して安堵の息を漏らした]

(92) gurik0 2015/12/04(Fri) 23時頃

【人】 看板娘 櫻子

 ……九重様?

[何だか九重の顔が少し赤い気がして>>46、櫻子は小首を傾げた。再び口を開きかけた時だろうか。
車掌がスウェルグへの到着>>#4を告げたのは]

 到着しましたのね、スウェルグに。

[よろよろ、と頭を押さえながら櫻子は立ち上がった。
車窓を見れば、どこまでも青い海が広がっている]

 たった1日の列車の旅とは思えませんでしたわ。
 ……その、色々なことがあって。色々な方と出会えて。

[爺やとはぐれたことで始まったお嬢様の列車旅は、
こうして終わりを告げる]

 これから、九重様はどうなさるのです?

[寂しくないと言ったら、嘘になる。
その気持ちを押し隠すように、九重に微笑みかけた]

(93) gurik0 2015/12/04(Fri) 23時頃

【人】 看板娘 櫻子

 ……そう、お仕事が。

[口振りから九重がしばらくこの街で仕事をすることが窺われて。
それなら、と。櫻子の口元が少し綻ぶだろう]

 わたくしも、兄の情報を探して。
 しばらくこの街に滞在する予定ですの。

[だから、と前置きして]

 お仕事の合間にでも、またお会いできると嬉しいですわ。
 九重様には、なにかお礼がしたいですし。

[にこり、と上品に微笑んで。
それではお付きの者が待っていますので、と。
深々とお辞儀をするだろう]

(118) gurik0 2015/12/05(Sat) 15時頃

【人】 看板娘 櫻子

 ―――ああ、それと。

[それから、何かを思い出したように九重に顔を近づける。
ちょこん、と背伸びをして。九重の頬に軽く口づけをした]

 これが西洋での別れの挨拶だと、爺やに聞きましたわ。

[爽やかに笑みを浮かべた]

 ……ごきげんよう、九重様。

[くるりと九重に背を向けて、車掌室を後にしようとするだろう。
少しだけ頬を赤くして。はしたなかったかしら、と。
旅の開放感が自分をそうさせたのだ、と言い訳をしながら**]

(119) gurik0 2015/12/05(Sat) 15時頃

【人】 看板娘 櫻子

 ……ふふ。

[またいずれ>>121、と九重は言った。
だから、これが本当のお別れじゃない。
未だ感触の残った唇を指でなぞって、微笑んだ]

 さて、こんなものかしら。

[自室で荷物の整理をしていた櫻子は、
バッグを持って立ち上がる。
いよいよ雪燕とはお別れだ]

(180) gurik0 2015/12/05(Sat) 23時頃

【人】 看板娘 櫻子

[自室から出た所で、ルーカスの部屋が目に入った。
こんこん、とノックをした。返事はない]

 ……もう降りてしまわれたのかしら。

[結局。捨て置かれたシルクハット>>4:130に気付くことはなく、櫻子はその場を去った。車掌室にいなかったのだ。きっと兄に似たあのお方も無事だったのだろう、と]

 あら、この香りは。

[列車から降りると、潮の匂いが鼻腔を擽った。
兄と過ごした故郷の屋敷から見える海と、同じ香り]

 まずはお付きの方と合流しないといけませんわね。

[櫻子の兄探しの旅はまだ終わらない。
むしろ始まったばかりだった*]

(182) gurik0 2015/12/05(Sat) 23時頃

【人】 看板娘 櫻子

― 十年後 ―

[専務、社長からお電話が。秘書が短く告げた]

 まあ、お兄様から?

[電話を取ると、まだ年若い専務は上品に微笑んだ]

 もう、お兄様ったら。最近、連絡をくださらないのだから。
 櫻子は心配しておりましたのよ。
 ちゃんとご飯は食べておりますの?
 もちろん夜更かしはしておりませんわよね?

[矢継ぎ早の質問に、電話の向こうの相手が苦笑したのが分かった。櫻子ももう人妻になったのだから、俺なんかのことに構ってくれるなよ。冗談めかして言われれば、口を尖らせただろうか]

 まあ、それもそうですけれど……。

[結婚したって何だって。兄はいつまでも兄なのだ]

(183) gurik0 2015/12/05(Sat) 23時頃

【人】 看板娘 櫻子

 ああ、そう言えば。
 例のスポンサーの件、許可していただいて嬉しいですわ。

[すっと顔を引き締めて、仕事モード]

 なにしろ、世界的な冒険家の後援ですもの。
 スポンサー企業として名を連ねれば、
 必ずや我が社にプラスとなると思いますわ。

[櫻子の手元には、「冒険家バートン、世界最高峰に挑戦」という新聞記事が置かれている]

(184) gurik0 2015/12/05(Sat) 23時頃

【人】 看板娘 櫻子

 ええと、お兄様の方のご用件は……?
 あら、海外の新聞社からの取材ですの。

[若き女実業家、各社からの取材の問い合わせは多い。
しかし、その新聞社と記者の名前を聞けば、
櫻子は微かに顔を綻ばせるだろう]

 サラグニッド・タイムズ……?
 分かりましたわ。お受けするとお伝えして。

[スウェルグ駅の潮の香りがした気がした。
あの一夜の旅は、今も櫻子の心の中に残っている*] 

(185) gurik0 2015/12/05(Sat) 23時頃

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