人狼議事


265 無病息災を願う村

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【人】 地下鉄道 フランク

― 土曜 夜・電車 ―

[帰宅等で人の多い時間帯だ。
座ることはできず、下道はつり革につかまっている。]

(……頭いてぇ……)

[ずきずき痛む寝不足の頭は重たく、一日中普段より高かった体温は、夜になってなお上がっているらしく寒気が止まらない。

足に力がはいらず、立っているのがつらい。
つり革を持つ腕にも、今日は自分の体重がずしりと重い。
恥も外聞も関係なくなることが出来れば、マナーポスターに描かれた学生よろしく座り込んでいるところだが、今のところ理性が勝っている。大人なので。そして家まで理性を勝たせるつもりでいる。大人なので。

つり革につかまった腕に、重たい頭を寄りかからせるようにして俯いた。大して楽な姿勢ではないが、単に真っすぐ立っていられないのだ。

視線の先には椅子に座って口を開けて眠っている男子学生。
羨まし気に彼を見て、下道は静かに草臥れた溜息をついた。]

(16) gekonra 2017/04/03(Mon) 20時半頃

【人】 地下鉄道 フランク

[マスクで覆った自分のぜいぜいする呼吸も、電車の音もどこか遠い。寝不足の充血した目は、眠たげに長い瞬きを繰り返している。]

(はやくつかねえかな……)

[切実に。
顔を俯かせていると、洟がたれてくる。
鼻をぐずぐずいわせて、咽るように弱弱しく2、3咳をした。]

(17) gekonra 2017/04/03(Mon) 21時頃

【人】 地下鉄道 フランク

[目的地の駅を恋しがりながら暫し。
やっと電車のアナウンスが、到着を告げている。]

 ……。

[降り口は左。銀色の扉が左右に開いて、ひとが幾人か降りていく。
下道は立ち尽くす屍のようになって、ぼーっとしたままつり革につかまっている。]

 ………、……

[のろのろ顔をあげる。]

 ……?
 …………!

[赤い眼で駅名を確認して、大慌てで電車から降りた。
どうにか扉が閉まる前に電車から飛び出したが、危うく寝てもいないのに乗り過ごすところだった。]

(18) gekonra 2017/04/03(Mon) 21時頃

【人】 地下鉄道 フランク

[少しどきどきする胸をおさえて、大きなため息をつきながら、どっかりとホームのベンチに座り込んだ。]

 …………

[膝に肘を乗せて、ふとい血管のういた手を組んで、アスファルトをじっと眺めた。]

 ……。

[立ちたくない……帰らなければ……でもぜんぜん立ちたくない……寒いから帰ろうぜ……でもぜったい立ちたくない……けど早く寝たいから帰ろうぜ……でも立ちたくないっていうかもう立てないこんなの……]

(19) gekonra 2017/04/03(Mon) 21時頃

【人】 地下鉄道 フランク

[カバンから取り出した飲み物をちびちびやりながら、たっぷり五分は葛藤してしまった。
一回座ったら立てなくなるパターンだった。

五分の休憩を終えて、渋々立ち上がって、情けないが顔をしかめて息切れさせながら、ホームの階段を上りきる。
改札をぬけて、駅前に出る。

雨である。

なんなんだこの天気は。いつまで降るつもりなんだ。お前は桜をどうしたいんだ。余りのしんどさに天気相手に苛つきながら、家から今朝持ってきていた傘を開く。
家まであと少し。よくやったぞ、頑張っていこうと自分を鼓舞した。

飯を食べて薬を飲んだほうがいいだろうから、食事のことも一瞬考えるも、コンビニ寄り道する元気もなかった。
どうせ家に帰ったらすぐ眠ってしまうだろう。真っすぐ帰宅することにする。]

(20) gekonra 2017/04/03(Mon) 21時半頃

【人】 地下鉄道 フランク

[足がもつれて歩くのが遅い。家が今日はやけに遠く感じる。
信号で立ち止まるたび、痛むこめかみを揉む。
水たまりを避けそびれて、ズボンの裾が濡れている。
寒いし煩わしいし気持ち悪いししんどい。]

(めっちゃタバコすいたい)

[眉間にしわをつくりながらそう思った。
そこからの歩く速度は、少し上がったように思われた。
濡れた道路を走る車の音を聞きながら、やっと家に到着した。]

(21) gekonra 2017/04/03(Mon) 21時半頃

【人】 地下鉄道 フランク

[暗い部屋に電気をつける。
傘をいい加減に立てかけると、すぐに傘の先に小さな水たまりができた。
濡れて脱ぎにくい靴をもたもたと脱ぐ。
脱げた拍子に靴が散らかったし靴下が脱げた。靴下だけ回収して、玄関すぐに置かれている洗濯機に突っ込んだが、靴はもうきちんと揃えて置く気もおきない。

邪魔なマスクを引っ張るように剥がしてティッシュでふかふかしているゴミ箱に捨てる。
カバンをめんどくさそうに床に放り出し、ベッドに座った。
ベッドに座って真横に倒れた。服が濡れているが構うものか。]

 あ゛ー…… けふっ……けふっ

[動きたくなさがすごい。ベッドの近くにおちていたティッシュ箱に、だらしなく寝っ転がったまま腕を伸ばして拾い上げて、なんべんか鼻をかんだ。]

(22) gekonra 2017/04/03(Mon) 22時頃

【人】 地下鉄道 フランク

[それから5分くらい眠っていたらしい。
疲れすぎていて眠りが浅いのか、目がさめた。

だらだらと起き上がって、眼鏡をはずして目をこする。
起き上がって「しんどい」以外の感想がない。ただつらい。

本格的に寝るために着替えることにした。
職業柄スーツでなくてもよい職場であるため、羽織っていたパーカーを脱ぎながら洗濯機の前に向かう。
それにしても濡れた服を脱ぐというのはどうしてこんなに不快なのだろう。
脱ぎにくい。濡れてつめたい箇所と、人間の体温に微妙にあたたまってぬるいところと両方あるところがまたきもちわるい。えいやと洗濯機に濡れた服を突っ込んだ。

本当なら服脱ぎついでに風呂に入るのがベターだろうが、なにもかも面倒臭い心地なのでやめた。起きてからにしよう。

服も着ずに猫背になって部屋にもどり、引き出しから出したスエットを履いて、Tシャツをかぶった。]

(23) gekonra 2017/04/03(Mon) 22時頃

【人】 地下鉄道 フランク

[タバコを吸い始めたのはそのあと。
ベッドを背もたれに、床に座り込んでいる。
床に灰皿と缶ビール。

片手で額を触る。体温の想像はつかずに首をかしげる。
膝をついて体をのばし、引き出しに手をかけて、ずいぶんぶりに体温計などをだしてみた。
タバコを口にくわえて手を自由にしてから脇にはさんだ。]

 ふー………

[煙をはいて、ビールをひとくちのんだ。
冷蔵庫にあったときは美味しそうに見えたのに、いざ飲んでみると冷たいし風味もわからないし漠然と甘いだけだし炭酸が喉に痛いし、あまり美味しく飲めなそうだ。
冷蔵庫をあけて目に入ったら飲みたくなっちゃったので仕方ない。]

(29) gekonra 2017/04/03(Mon) 22時半頃

【人】 地下鉄道 フランク

[灰を灰皿におとして、またタバコを口にくわえた。]

 ……、……んぐふっ、んぐっ!?
 ごほっ、ごふっ、ごっほ、ごぉっふ、げっ……げっほ、
 げえーっほ、げええっほ、げっほ……っ

[煙を吸い込んだ拍子、盛大に咳が出た。
俯きながら咳をやり過ごそうとするのだが、喉や肺が震えて痛むくらい大きな咳は、唾液が喉のへんなところに入って咽たようになって、なかなか止まってくれない。]

 げほっ、げほっ、げんっ、げんっ

[へんな音の咳が出てきて息が出来ない。涙は出るわ、こめかみ辺りがぎゅうっと押し込まれるように痛むわで顔をしかめる。呼吸困難であちこち変な力が入って血管が浮く。]

 げんっげんっ……はっ、げんっ、けんっ!
 はっ……げほっ、はぁ、げほ……げほ……はあ……

[暫く咳き込み続けてようやく落ち着いたころには、頭に若干血がのぼり、息も絶え絶え。
頭痛は孫悟空の頭の輪っかのように頭をぎりぎり締め付けていて、涙が出た拍子に鼻水まででていた。
タバコの続きを吸うのもひとやすみ。火はたばこを無為にじりじりと燃やし続けている。]

(30) gekonra 2017/04/03(Mon) 22時半頃

【人】 地下鉄道 フランク

[そうこうしているうち、体温計が電子音を鳴らした。
洟をかんだティッシュをゴミ箱に放り投げて、Tシャツの襟のところから腕を突っ込み、脇から体温計をぬく。]

 ……

[眼鏡の向こうで目をほそめるようにして体温計の数字をみた。
38.5℃とある。
咳き込んだりなんだりで脇から微妙にずれたり体温計をしっかり挟んでもらえなかったせいもあって、実際きちんとはかった場合は38.8℃くらいになったのかもしれないが、残念ながら下道はそこまで正確な温度を気にしなかった。

体温計をケースにしまって、適当に机の上にのせる。]

 ………

[だいぶ調子が悪いと思ってはいたが、すごく調子が悪かったことを自覚した。
月曜日の快気がやや心配になってきた。]

(31) gekonra 2017/04/03(Mon) 23時頃

【人】 地下鉄道 フランク

[タバコを吸い終える。
ビールはまだ残っているが、横になりたくなってきた。
起きて蹴ってこぼさないようビールの缶を机に乗せて、背もたれにしていたベッドによじのぼる。

ビールは眠くさせるというよりは、ただ体の力をさらにぬいて、体の重みを増させただけだ。
ぐったりとベッドに横たわり、毛布をすっぽりかぶって縮こまった。

足先が冷えるので、手の指先で暫しあたためる。
枕にふれた息が熱をもつのを気にしながら目をとじているうちによ、意識はすこんと眠りへ落ちていた。]

(32) gekonra 2017/04/03(Mon) 23時半頃

【人】 地下鉄道 フランク

― 日曜 ―

[鼻が詰まっているのが気になって起きること3回。
トイレに行ったのが2回。
2,3時間のぶつ切りの睡眠が延々続いている。

体はずしりと重く、目がひりひりしている。
枕に触れた息は昨夜と変わらず熱く湿って、そのたび乾燥した鼻の下が熱い息に触れて痛む。

日曜は疲れて寝て過ごしていることが多いので、熱や咳は多少の物珍しさもあって諦めやすかったが、この鼻づまりだけは本当に煩わしい。

何度も寝返りを打っては溜息をついたり、唸ったり。
布団や枕にからだをこするようにして、もぞもぞしては、疲れたように息ついて目をとじて、気づいたら寝ている。

眠りが浅いせいか、夢をいくつか見た気がするが、内容は殆ど忘れた。電気料金と水道料金未払いで電気も水も使えない夢を見て一回焦ったのを覚えているくらいだ。]

(33) gekonra 2017/04/03(Mon) 23時半頃

【人】 地下鉄道 フランク

[半身おこす。頭がくらくらと揺れて、膝をたててそこへ突っ伏す。]

 ふー………
 ぇふっ、ごフ、ごほ……ぜー……ごぉほ……
 ぜっ、ごぉほ……ひぅ、ひぅ……ごっほ……

[昨夜咳き込みまくったせいか、咳がひどくなった。
濃い痰が絡んでいる。
頭痛の鋭さが増して、つきんと痛む瞬間につい顔をしかめる。]

(34) gekonra 2017/04/03(Mon) 23時半頃

【人】 地下鉄道 フランク

[これは今日は眠って過ごすしかなかろうなと観念する。
下痢もしてるし消化のいいものを食べて、出来るだけ汗などかくため水分をとり、薬をのんで……などなど今日やるべきことを考える。
明日は月曜。直さないと……と思うに、なんだかこれも納期みたいに思えてきた。]

 ……はあ……

[よせばいいのに馬鹿馬鹿しい想像をしてしまった。
落ち込んだような疲れたような溜息をつく。
眼鏡をかけた。昨晩食べてないし、何か胃にいれて薬を飲むところからはじめよう。]

(35) gekonra 2017/04/04(Tue) 00時頃

【人】 地下鉄道 フランク

[翌日月曜。

下道なりにではあるが、体を頑張ってやすめた結果、結局熱は一応朝はかったところ七度後半におさまり、無事(?)仕事に出ることと相成った。

治りきってはいないけれど無理をすることで
ぶりかえすなんて展開があったかどうかは……]


 ……ぅ…… えっ……くし!


[また別のおはなし。**]

(38) gekonra 2017/04/04(Tue) 00時頃

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