【人】 白銀∴秘星 マユミ

[握り返された手のひらに、銀の瞳は見開かれる。
瞬きの後、浮かべるのは笑顔。

夜明けの気配に、小さく頷いて。]

　……そうですよ。
　約束、なんです。

[かつて女神が、永遠の幸福を楽園に約束したように。
明けぬ夜はないと、世界に知らしめたように。]

　約束は、守られないと、だめなんです。

[《陰》は《陽》に、そっと寄り添う。
微かに、けれど確かに、エネルギーは指越しに、伝い流れて。]

　………お店、教えてくださいね。

[銀糸を静かに夜色に染めながら、黒曜の瞳は細まった。*]

(4) kirisame1224 2013/11/28(Thu) 13時半頃