人狼議事


68 Trick or Treat? ― Battle or Die ―

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― 蟲毒の事に気付くほんの少し前 ―

[探られる様な視線を注がれて、小首を傾げてみた。
ネイサンも何か共通点が見いだせそう、と思っていたので、尚更不思議そうで]

あれ……?
違いますカ?似てないのでしょうカ?
てっきり貴方もそう感じ取っていた、と思ってたのデスガ……。

[これは自分だけが感じたのか、と少々困惑し、それを誤魔化す様に、頭をポリポリと掻いてみると、何故か睨まれている様な気がしてさらに困るが、笑顔は崩さない]

いや、その……睨まれテモ困ってしまいますガ……。
貴方が命を落とす時……見てしまったのデス。

[思い出すはネイサンが絶命する時、殺される為に殺そうとし、死ぬ為に必死にいきようとしてたあの時見えた生きている輝き。
あれがとても印象的だった、と思ったのだ]

その時に貴方も輝いていたな、と思いマシタ……。


[生きている者が輝くキッカケとなった、この閉ざされた空間の戦い、お菓子を奪い合う凄惨な光景。
何かととてもよく似ている気がする。それは一体何だったのだろうか]

待って下サイ……これ、何かに似テ……。

[奪い合い、殺し合い、喰らい合い――そしてお化けとその能力。他の人からでは人間に見えずお化けに見えてしまう事。
それはまるで――]

毒を持っタ生き物。
そして、この箱庭に閉じ込められて殺し合う状況……コレ、何かに凄く似てマス!

[近くにいるのであろうネイサンに向けて語っているつもりは無いのだが、多分この独り言は聞こえるのかも知れない。
そんな事に構う様子も無く、額に手を押し当てるようにしながら、海馬を叩き起こす様に今まで蓄えた知識・記憶を引っ張り出す]

そう、あれは……確カ。

[やっと出てきた記憶。それを否定したく大きく首を振った。でリンディの身に何が起こると言うのだろうか、一旦蟲毒の事を考えるのを止めてから、リンディが見える場所に移動してみる]


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[異国の青年が言った不吉な言葉。それに妙な胸騒ぎがして、リンディが見える位置まで移動すると、で背の高い男性が、見知らぬ男性を突き飛ばそうとしているのが見えた]

あの人達ハ……?

[二人とも知らない。だが、ミイラが襲われているらしく、状況的に考えれば、きっとあの背の高い男性がリンディなのだろう、とぼんやりと思ってみる。
周囲にはもう一人の方の男性が仕留めたのであろう、犬の屍骸らしきものが転がっている]

一体何をしているのデスカ?

[男性がリンディの手の皮膚を喰らい始めたのは見えずに、今一状況が飲み込めない。で必死に逃げようとする様子からして、只ならぬ事だけは何となく理解。
死者が生者に干渉する術は無いのだが、生きている時の癖により如何しても、声を掛けて制止し様と試みる]

貴方、ソコで何をしているのデスカ!

[勿論、此方の声は届く筈も無く]


[男性がホルダからナイフを取り出した瞬間、孤児院の裏路地の男性とゾーイを殺した張本人だと、今頃になって気付く。
]

――……!?
まさか、この人ガっ!?

[幼子の首を掻き切り、男のハラワタを引き出した奴――今度はリンディを襲い、彼の腹にナイフを埋めた]

止メロ!これ以上は止めるんダ!

[自分では止められる事を知らず、愚かにも彼らの所へ駆け寄ろうとすると、何体かの雑魚お化けが出現。
幸い彼らもまた死者である自分には干渉は出来ないだろう。
だが、これから起きるであろう惨劇――と呼んで良いのかすら分からない悲惨な劇を見せまいとする]

そこを、どいてクレ!何で邪魔をスル……っ!?

[雑魚お化けの間を縫って、さらに詳細が分かる位置まで来たのだろうか、男性がリンディの耳朶を喰い裂いたのが視界の中に飛び込んだ]


――今、食べたノカ?
食べたっ!?人間が人間を食ベ……っ。

[耳を食まれ絶叫を上げるリンディ
必死に逃れようとする彼を目の前の男は絶対にしないのだろう。彼にとってリンディは人間では無く食べ物にしか見えてないのかも知れない。

帽子を落とし、髪を乱しながら、涙で顔を歪ませて命乞いをするリンディのを救助しようと、雑魚お化けの間を何とか通り抜けようとする。声を上げて此方に気を向けようと、腹の底から叫び上げる]

その人は人間ダ!食べ物なんかじゃナイ!食うナ!止めロ!リンディ、と言う人間なんダ!
止めロ!止めロ!止めろオオオオオオオオオオオオオ!!

[幽霊の叫びなど最初から無かったの如く、男はリンディを投げ倒してからすぐに馬乗りをし、服を引き裂いたかと思いきや何かを言ったのが耳に入る]


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『生きたまま喰われるって、どんな気持ちよ?』
『お前自身が、お菓子』

[この男にとってリンディは“生きたお菓子”にしか見えてないのだろうか。どこか恍惚としている表情は正気の沙汰とは思えない。否、寧ろ自分が狂ってしまった故の幻覚?
そうとしか見えない、そう思いたい願望なのか分からない。分からない。分からない。

そして男は――リンディの肩を貪る]

……ひっ。

[反射的に出てしまう悲鳴。それはリンディではない、自分のだ。
こんな光景なんて生まれて初めて。普通ならば絶対見ない光景。人間が人間を喰らうなんて――まして生きたまま食べるなんて有り得ない。見てはいけない。見たくない。

精神的な拒絶から来る嘔吐感が襲い、幽霊なのに胃の中にある物を吐き出したい衝動に駆られる。
咄嗟に口を手で抑え、それを必死に耐えているのだが、次はリンディの悲痛な叫びが聞こえ、反射的に彼の方を向いてしまう]


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リンダの表情は悲惨にしか見えない**


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[リンディが見せる死への恐怖、食われる絶望、じわりじわりと嬲り殺される苦痛――そんな色々な黒い思いが混ざった面持ちで涙を流す彼に何の言葉も出せる訳が無く、呼吸――実際死んでいるのだから、してないのだろうか――が荒くなり]

あっ……ぁ、はっ……。

[リンディが此方を見て助けを求めている気がする。助けなきゃ、助けたい――でも身体が動かない。
歯がカタカタ震えているのは分かる。吐き気がするのも分かる。何より目の前で食われそうになっている長身の青年を、何としても救助しなければならない。

――なのに、身体が、腕が、足が言う事を聞いてくれない。動け。動け。動いてくれ!]

たすっ、たすけ……っ、はっ、……はっ。

[呼吸が上手く行かず声も上手く出せずに、でも何とかリンディを助けたい思いで拙い言葉を発するに。
で小指を喰われ乾いた音。で指を食われ意識を失いかけたのに、再び苦痛により身体を跳ねさせるリンディ、で爪だけを吐いた男]

――……っ!?

[あまりの凄惨さに言葉を失い、目を背けてしまった]


[ゾーイのもとへ行く前に。重ねて問われた事に考えてみる。
ゆるゆる、戸惑うように瞳が彷徨う。
この目の前の男と、自分は似ているのか。
今までの自分の行動を、あいてのそれを思い返すように視線を迷わせて。]

……ああ、すみません、睨んだつもりでは。
俺が、死ぬ時ですか。
――では、似ているのは俺じゃないですよ。
俺じゃなくて、あれは「道化」です。
[なんて説明すればいいのか、男は口を噤む。
確実に頭のおかしい奴だと思われるだろう、が。]

多重人格、みたいな……?やつでしょうか。
「道化」は、あの瞬間だけ生きてました。
だから、輝いていたというなら道化に贈られるべき言葉です。
[男の声はどこまでも静か、動揺もさざ波も、表面に映し出さない。
自分ではない「道化」が評価されるときもそれは変わらず。
ただ少しく暗んだ視線だけが彷徨う。]


……「道化」と貴方は、似ていたんですか?
[どこが似ているのだろうと、相手の瞳を探るよう。
何かを探すよう。]


[何か思いついたような相手に、男は今度こそ向き直った。
さあその口から何が出てくるのだろうと、耳を立てて。
出てきた言葉は男の知らぬ単語。続く説明に]

そうならば。
お菓子を集めきった人も、殺されるというんですね。
救われない、話だ。

[ゆるく細めた目のうちで何を思ったか。
右手に視線を落とし、柔く握った。]


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[広場で行われるいくつもの戦いの中、男はひとつを見ていた。
ゾーイの近くに立って、それがどうなるのか見ていた。
ゆがんだカンテラを持つモニカと、元吸血鬼]

こんな凄惨なキャットファイト、なかなか見ませんよね。

[少し眉を寄せて呟いた。言葉はどことなく他人事。
ゾーイが見たがらないのなら
さりげなくその前に立つように立ち位置を直しながら。

力が抜けたように倒れる女性、その口が小さく動く。
遠い音のような歌声に男は一度目を伏せた。
飛び掛かるモニカは急所に爪をふるう。
当たり前のように血は飛び散って、男はゾーイを心配そうに視線をやる。
ゾーイの死因が、首を切られた事だとは知らないが
血飛沫の上がる現場をわざわざ見ることはないだろうと。

ぼうっとしたように死体の近くに座るモニカに、
男も近づいた。]


[意味のない行為だとは知りつつも。
すでに緑の爪も、黄緑の粘着質も付着していない左手で彼女の目を覆うよう]

――貴方は悪くありませんよ。

[男の言葉は誰しもに受け入れられるものではない。
それは男だって知っているが。

ツタが近づき、マジパンを回収していく。
元枯れ木のお化けに気づくと男はモニカと死体のそばから離れた。]

吸血鬼の方と、知り合いだったんでしょうか。


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[男がで何か語りかけているのは分かるし、聞こえる。
だけど、それが頭の中に入ってこない。精神が心がそれを拒否してしまい、会話が入ってこない。

耳に入るのは、リンディの悲痛な叫びと命乞いと壊れた笑い声。
最早彼らのやり取りを視界に入れる事は出来ない。精神が壊れてしまいそうだから]

『しにたくない』

[純粋にして強い思いが込められた――生への執着した言霊が、ほんの少しだけ理性を取り戻してくれた]

助けないト……どうカ。

[微かに残る助かる希望を胸に抱きながら、言う事を聞かない足に鞭を打って、二人に近付く、と。
でリンディの腹部を噛み、で最早精神を崩壊させきって、死を確信したのであろうリンディの表情が見え、で男が止めとなるのであろう首を噛み切り、で痙攣を起しながら瞳からその命を刈り取られてしまったその瞬間を網膜に焼き付けてしまった]

あっ、あぁっ……あ。


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[響く声の方向へ、男は首を向けたのは果たしていつ頃だったのか。
ゾーイが近くにいたなら一緒に見に行くかと一応声をかけておいて。
男は地面の上を歩かず、建物の上からその現場を探しに行った。

その叫び声は確かに聞き覚えのある声で
出所も確かに見たことある、というか先ほどまで話していた相手だった。
上から相手と、2人の男を見下ろす。
息も絶え絶えでもがく男のほうは、そろそろ死ぬのだろうか、覇気がないように見える。
自分にはずっと人間に見えていた相手が人を殺す、
その現場を興味深げに見ながら。瞳はどこか潤んでいく。
ゆるり開きかける口元は、白の歯列がのぞくけれど、妙に尖って見えるよう。]

あまい、におい。


[食事の現場で、まるで自分が食われているかのように取り乱す相手に
男は目を細めた]


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[唇をなめる。
ただそれだけで追体験でもしたかのように口内に甘い味が広がる。

ふ、と息を吐くように小さく口端を持ち上げて
死体に軽く手を伸ばした]

おいしそう。

残念、俺はもう死んでた。食べれない。

[少しだけ残念そうにして男は、再び建物の上を歩き始める]


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[まだ十にも満たぬ頃、まだ赤ん坊だった弟が熱を出した。
 今まで両親の愛情を横取りしてた癖に、入院して家から居なくなってからも両親の関心を独り占めされてるようで。
 弟のお見舞いに行く時だって散々にぐずってぐずって。
 帰りにレストランでお子様ランチとデザートを食べさせてくれる約束をして貰って、渋々病院に着いて行った。
 変な機械に入れられた弟はいつもと全然様子が違ってたけど、あんまり心配はしてなかった。
 むしろ、いい気味だとすら思っていた。
 ずっと入院してくれたら、お父さんもお母さんも、私だけに構ってくれるのにって。
 だからきっと、ばちが当たったのだろう。

 レストランからの帰り道、3人の乗った車は大きなトラックによって、ペシャンコになってしまった。
 それはほんの一瞬の事で、何が起こったのかにわかには理解しきれなかった。
 後ろに乗ってたマーゴは、骨折や裂傷はあったけれど、命だけは助かった。
 もっとも、左目の視力とそして、両親の命は二度と戻ってこなかったけど。

 彼女の左目が最後に見たものは、砕け散り真っ赤に染まる両親の姿だった]


うわああああああああああああああああああああああ!

[辺り一面鳴り響く絶叫。それは生者には聞こえない死者の叫び。
人間が人間に食われる、と言う有り得ない事が有り得てしまった事実。
そして、自分が食われるのでは無いのか、と錯覚させる程、死と恐怖と苦痛が支配された空気。
助けるどころか、ただただ恐怖に支配され何も出来なかった自分。

この世界に来てから、様々なおぞましい事が起きた。だけど、今のだけは――違う。
言葉では表現出来ない、したくない、してはいけないとすら思ってしまう。

敢えて言うとすれば――怖い。ただそれだけ]

はっ、はは、あぁっ……。

[リンディを食い殺した男は既に立ち去っていた。そんな事は最早如何でも良い。
兎も角、自分が食われないで済んだ、ただあの時に死んでいて良かった、と思った頃には、大地に両膝・両手をついて跪き涙を流しながら――笑っていた]


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― 走馬灯 ―

[別に不幸自慢をしたいわけではない。
けれどこれは死ぬ時には必ず訪れてしまうらしいから仕方がない。

幼い頃、母は優しかった。
父はいつも歌を褒めてくれた。
絵に描いた様な幸せな一時。
それが当たり前で無くなったのはいつからだろう。

発端は父が家に帰って来なくなった事だった、母は酒に溺れた。
お金もないのに買い物ばかりするようになった――
これは後から知った事だが元々母は浪費癖があったようで父はそんな母に呆れていたようだ
――お金を稼ぐために知らない男を家に連れ込む母、まだ小さい私は外で遊んできなさいと、日が暮れても家に帰れなかった。

一度だけ父を探して家出の真似事をした事があった、子供にとっては街はとてつもなく広い世界に思えた。
けれど現実はそんな事はなく、父は案外近くに住んでいた。
年の頃が一桁の子供には隣町に行くのと同じぐらいの距離に思えたけれど。
そこで見たのは父の新しい家庭、父は私をも見捨てたのだ]


[父の隣には腹の膨らんだ女が居た。
二人とも倖せそうに笑っていた。
父の笑顔は私に見せる時よりも倖せそうだった。
子供は大人が思うよりも聡い生き物だ。
子供ながらに解ってしまった。
父は私よりもこの人が大切なのだと。

そもそも自分の方が本当に大切なら一緒に連れていってくれているはずだという考えに及ばなかったのはまだ幼かったからなのかもしれない。
今思えば、父は元々浮気をしていて隣に居た女と一緒になるために母の浪費癖という免罪符を手に家庭を捨てたのかもしれない。

そんな事はもうどうでもいい事だけれど。

失意の中、フラフラと歩いてゆくとどこをどう辿ったのか分からない内に家に着いていた。
家に入ろうとドアに手をかけた時、家の中から聞こえてきた母の言葉は今でも忘れない]

「今度、コリーンも抱かせてあげるからさァ……。」

[気持ちが悪くなる程の猫撫で声、まだ未成年なんて年頃でもないのに、母にとっては私もただの金の成る木でしかない。
そう思った時、何も持たない子供は生まれ育った街を捨てて逃げ出した]


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[野良となった日からどれだけの月日がたったのかはあまり記憶にないけれど、ある日痩せ細って、私は倒れた。

子供だったからなのか、目を覚ませば病院だった。
聞けばコールリッジという夫婦が行き倒れた私を助けてくれたのだそうだ。
二人は子供が無い夫婦だった。
どうしても子供が欲しかったのか、私を養子にしたいとまで申し出てくれた。
初め私は何度も何度も断った、また失うのが怖かったから。

それでも何度も何度も病院に通って、本当に心配してくれる二人をいつしか私も慕ってしまっていた。

二人の子になってからの数年は大変だった、勉強をし直すのは大変だったけれど楽しかった。
学校でも友達が出来た、正義感が強くて、身長が高くて男女とからかわれていた私をすぐに助けに来てくれた優しい友人だった]


[彼女は歌は苦手だったけれど、代わりにヴァイオリンの腕前が素晴らしかった。
年の頃は自分の方が正確ではないから多分12か13ぐらいだったと思う。

夕暮れ時、よく二人でコンサートの真似事をして遊んだ。
聴衆は河原の虫やカエル達。

いつか二人で舞台に立とうねと、本当に無邪気に約束していたのだ。
夢はいつか叶うのだと、そう思っていたから]


[優しい家族と初めての友達、楽しい日々はずっと続くのだと信じていた。

けれど、ある日。
初めて友人を家に招いて、彼女を家に泊めた日に、またも大切な物を失う事になった。

夜更け、誰かが私の部屋に入って来たのだ。
その人はただの泥棒だったのかもしれないし、元々いかがわしい目的があったのかもしれない。
それは定かではないし、知りたくもない事だけれど。

とにかく家に入り込んできた暴漢に私は襲われた、口を抑えつけられる寸前、小さく悲鳴が出てしまった。
もしも人生をやり直す事が出来るのなら、この時に戻って大人しくしている事だろう。
運が良ければ生きていられるだろうから。

それとももっと昔、行き倒れる時にいっそ自分で命を断つべきなのか。
生家を出ないべきなのか。

とにかく私は最悪の選択の繰り返しなのだ]


[私の声を聞きつけてしまった友人が部屋に入ってきてしまった。
誰かに馬乗りにのしかかられて、口を抑えつけられている私を見て友人は――本当に優しく、正義感の強かった――友人は、子供ながらに見知らぬ影に飛びかかったのだ。

私を助けるために。

そして、彼女は私の目の前で滅多刺しにされて目の前で息絶えた。
私を見ながら、優しく笑みを浮かべながら。

まるで私に助かってよかったと言わんばかりのその顔は今でも夢に見る。

いや、これからはもう夢を見る事もないのだろうけれど]


[騒ぎを聞き付けた両親が二階に上がって来た時には、友人の死体と、背中を二か所刺され、血を流しながらも友人の手を握り泣きじゃくっていた私が残されていた。

両親にすれば私が生きていて良かったのだろう。
彼らに非はないし、生みの親とは違うぐらいに優しい人達だった。

それでも、大切な物を失くしてしまった。
二人の夢はもう叶う事はない。

それから数年、それでも私は音楽の道を志して学校に通った。
事件のあった後は家族で街を出て、また別の街に引越しはしたけれど、それからの数年は平穏だった。

私一人の夢となってしまったけれど、夢を叶えるために――舞台に立てればきっと彼女の夢も叶うからと――声楽家になるために、大学まで両親は出してくれ、その夢も遂に叶ったのだ]


[例え才能があろうとも、例えその上に努力を重ねていようとも、舞台で主役を張るのは途轍もなく遠い道なのだ。
今はただ、声楽家という夢の第一歩を踏み出したに過ぎない。

養父と養母は本当に喜んでくれた。
この二人には感謝してもしきれない。

けれど、いつまでも甘えていたくないからと、私は一人暮らしをしたいと二人に告げた。
当然二人は反対した、何せ二人からすれば二回も死にかけた私を見ているのだから当たり前の話だ。

それでも自立したい私は二人を説得して、今の暮らしに落ち着いていたのだ]


[子供は大好きだった、不幸だった自分の子供の頃を思い出すけれど、大好きな養父と養母の様な存在になりたかった。
だから孤児院という、昔の自分が多く集まっているような場所では良く唄わせて貰った。
きっと、彼らにも幸が訪れるからと、訪れるようにと、祈りを込めて。

子供だった友人を殺された傷跡は途轍もなく深い傷だったのだと思い知るのはここに来てからの事。
人が目の前で死ぬのはあの頃を思い出させるから。

私が本当に助けたかったのはあの三日月顔の男だったのだろうか?
多分違うのだろう。

本当に助けたかったのは、あの時の友人なのだから]


[あの時の友人を助ける事が出来なかった私は、きっと目の前で死んだ人の仇を討てれば、彼女の仇が討てるのだとそう思い込みたかったのだ。
だからあの道化を自分の手で殺したかった。
あの時の犯人の罪を、道化に被せたかったのだ。

結果としては、自分では殺す事は出来なかったのだけれど。

そして、子供を殺したという事実を突きつけられるのはやはり瞬間的に見境がなくなってしまうのだ。
だから憎かった、ゾーイを殺したあの黒猫が。
無謀だったのだ、自分の状態を認識していれば――

いや、それでも私は黒猫と戦う道を選んだのかもしれない。

だって最悪の選択ばかりを繰り返すのが私の人生だったのだから]


[昔、イカロスというギリシャ人は蝋で固めた鳥の羽で空を飛んだそうだ。
けれど、太陽に近づきすぎたイカロスは蝋が溶けてしまい、空から堕ちる事になった。

分を弁えない人間の最期など、そんなものだ。

だから、力の差も弁えずに黒猫と戦ってしまった私の最期もそんなものなのだ]


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― 広場 ―

[目を覚ました頃には辺りには誰も居なかった]

 あれ……。
 私、どうなったんだっけ。

[黒猫はどこに行ったのだろう、そんな事を考えながら身を起こす。
今まで身体がだるかったのが嘘のように軽やかだ]

 ……夢……って訳じゃないわよね。

[自分の手を見る、道化と戦った時に開いた手の大穴も綺麗さっぱり無くなっていた。
変わりに、手が透けて地面まで見えた]

 あ……。

[思い出す、黒猫との戦い。
最期の一撃はどこに刺さったのか全く覚えていないが、透けた掌から自分の血塗れの死体が転がっているのが見えた]


 そっか、死んじゃったんだ。

[ぽつりと、感慨もなく呟く]

 そっかそっか……。
 あーあ、これからって所だったのに、私の人生。

[やはり、倖せにはなれないまま、終わってしまった。
本当に申し訳ないのは両親へだ]

 死ぬ時にお養父さんお養母さんの事を、
 真っ先に思い出してあげられない親不孝でごめんなさい。

 本当の娘みたいに育ててくれたのにね。
 ここまで大きく育てて貰ってから死んじゃうなんて、
 本当に親不孝だな、私。

[額に手を当てて、自嘲気味に嗤う。
泣きたいのに、涙は出ない。
お化けってそんなものなのだろうか、それとも自分がそういう風に出来ているのだろうか]


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