44 【game〜ドコカノ町】
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―エレベータは13Fへ―
[ゆっくり上昇する小部屋、一人でその中に立ち、呟く]
……私は
[どうして、彼女に告げなかった?
もう一人の『なにか』の事。
彼女になら伝えて良いのではないか、そう思えた。
いや―― それは、 駄目だ。
伝える為には、明かさねばならない情報が多過ぎる。
隠さなければならない。
そうでなければ この『セカイ』《ゲーム》は護れない。
正しい。コレで、タダシイ――]
奏者 セシルは、メモを貼った。
2011/02/24(Thu) 00時頃
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[ 12階:循環器科 ナユタ 戦闘が終了しました。 ドロップアイテム:名前の無いカルテ確保 ]
(@0) 2011/02/24(Thu) 00時頃
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―12階・循環器科―
[ポプラが倒れたあと、無我夢中でその医師を撃ちまくる。
きっと一緒にきたアイリスだった奴はまた吃驚していたか。]
くっ………。
[その時、その医師がぱさりと書類を落とす。]
なんだ?カルテ?
[拾い上げる。]
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名前の無いカルテがその場に落ちれば、 君達に流れ込んでくるひとつの痛み。
そして目の前に広がる光景。 それは、自分自身が『その子』になったかのような視点で、繰り広げられる。
(@1) 2011/02/24(Thu) 00時頃
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―病院・12階―
おい……お前……
[和図は懸命に医師を撃つナユタを見て、言葉をこぼす。
どこか、自分の姿とナユタが重ねるところがあって。]
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[ 見上げる ] [ 扉の前、病室の番号は――1901 ]
[ どこを見ても白い部屋 ][ 開かない窓 ] [ 廊下から聞こえる ][ 話し声 ]
『 駅前の新しいカフェテラス、雰囲気いいですよね 』 『 ああ、あのオープンカフェいいね 』
[ ガラス越しに見下ろす町並みは遠い ] [ 駅前のメインストリート ][ 人はたくさんいる ] [ けれど ][ ここから見ると みんな同じ顔 ]
[ みんな、みんな ][ 別のセカイの人たち ] [ 同じ顔がいっぱい、……気持ち悪い ]
(@2) 2011/02/24(Thu) 00時頃
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[ 窓ガラスにこつんと額をつける ] [ 冷たさが心地いい ][ 頭が痛い、また熱がある ]
『 じゃあ、今度あそこでお茶しましょうよ 』 『 そうね、帰りにでも―― 』
[ ――――カチャ、] [ 開いた扉をふり帰る ][ 眩む視界 ] [ 硝子に触れたままの指先 ][ つ、と滑り落ちる ]
(@3) 2011/02/24(Thu) 00時頃
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『 あら、寝てなくちゃだめじゃない 』
[ ぼうっとする ][ カルテを持ったいつもの看護婦さん ] [ ああ、外の話をしていたのは、この人だったんだ ] [ 気持ち悪い ][ この人も、同じ顔の人たちなんだ ]
はい、 ごめんなさい……。
[ のろのろとベッドに車輪を向ける ] [ 顔がわからない ][ きもちわるい ] [ のっぺりとした 宇宙人みたい ] [ 額に伸ばされくる腕、生暖かくてきもちわるい ]
(@4) 2011/02/24(Thu) 00時頃
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[彼女は、赤いフードの男と白い騎士の間に、ただ、立って、いる。
二人からは、彼女の姿は見えないけれども。
二人の交錯する視線の間に、彼女は確かにいる。]
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『 体温測りましょうね 』
[ ぼうっとする ][ 気持ち悪い ][ 痛い ] [ 看護婦さんの指先が、一瞬だけ赤く見えて ] [ その色はすぐに消えた、その人の爪先に色は無かった。 顔がわからないのだっておかしい、夢でも見てるのかもしれない ] [ 幻覚かも ][ 頭もおかしくなったのかな ]
(@5) 2011/02/24(Thu) 00時頃
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『 ……大変、先生呼んでくるわね 』
[ でも わかる ][ 一つだけ確か ] [ 痛い から、これはきっと現実だ* ]
(@6) 2011/02/24(Thu) 00時頃
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―13F 眼科―
[右手に円のついた黒い棒、左手に怪しげな点眼薬。
真っ白の、つるつるした顔の一つ目医師。
辺りには氷の破片が残っている]
ヴェス……みんとさんですか。
彼女がどちらに行かれたか、ご存知ないですか?
[姿がないから、ここで倒れたのではなさそうだが、
退いたのなら手傷を負った可能性はある。
一つ目は、しししし、と笑みを垂れ流していた。
志乃は一つ、眉根を寄せ。抜いた懐剣は薙刀に変じる]
ご存知でないなら構いません。
己の足で探します。
[そして、流れ込んでくるイメージ。
それにふるり、首を振った。
横で茫然とみているアイリス…和図にもそのカルテを一度握らせて…。
これは、このイメージはきっと全員に伝わっただろう。]
奏者 セシルは、メモを貼った。
2011/02/24(Thu) 00時半頃
名のないカルテをアシモフ宛に届けと願う、あいつが一番セシルと話してたと。
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[ 12階ドロップアイテム:名前の無いカルテ がアシモフの元へ転送されました ]
(@7) 2011/02/24(Thu) 00時半頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2011/02/24(Thu) 00時半頃
あ、なんだ、このカルテ?
[ナユタから受け取ったカルテを手に取ると、瞼の裏に浮かぶ景色。]
[投げつけられる薬を末吉[[omikuji]]の動きでかわす。
体勢を立て直す隙に、一つ目が踏み込んで来た。
振り上げた黒い棒が、鉄槌のように巨大化した]
――!
[その柄に薙刀の切っ先を掛け、軽く流す。
重心の不安定な武器は軌道を逸れて髪を掠め、
返す刀で足を薙ぐ5]
こ、これ、もしかして………?
[和図はナユタにカルテを手渡すと。
最後までは口にしない。
その風景が誰の視点から見えたのか、ということは――**]
あいつ、やっぱり病気なんだ。
しかも、
[もっていた医師は循環器科]
きっと重い……。
[病気なんだと…和図に告げて……。]
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[ただいま13階:眼科 志乃が戦闘中です。 もちろん地上から見ることはできません。]
(@8) 2011/02/24(Thu) 00時半頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2011/02/24(Thu) 00時半頃
…ぁ。
[流れ込んでくる、誰かの記憶。
からん。
おしるここあの缶がふっくらとした手からこぼれ落ちる。]
おんなじ、だ。
[その部屋の中から見る空の遠さを、あたしは知ってる。
ガラスの向こうの別な世界に憧れて、画用紙にクレヨンで作った自分だけの世界。
そらにはぐるぐるおひさま。地面には、たくさんのたくさんのひとたち。]
―12F―
[意識が途絶えた後。
ナユタが必死で名前を呼んでくれたことも。
仕留めそこなった医師を始末してくれたことも、
まだめざめないポプラは気づかない]
[めざめる前に流れ込んできた記憶
その、痛みに。
辛さに。
胸をつかれて、意識を落としていられなくなった]
う……
いま、の、なに……
[呟く声は、19歳にしてはおちついた、アルト。
ポプラの体が倒れていた場所から起き上がったのは。
黒髪をボブカットにしている、ごく一般的な女子大生。
160ぐらいの身長には――なぜか、そう、なぜか。
ポプラが着ていたような、葉っぱの緑色が鮮やかなドレス姿だったりした]
と、とりあえず落ち着いたら行こうぜ。
――こんなん、終わらせなきゃマズいだろ。
[和図は周囲に声をかけると。]
―――オレサマはぜってぇに嫌だ。こんなままじゃ、絶対ぇに終わらせねぇから。
[アイリスこと、和図は皆に聞こえるような声でつぶやき、エレベーターに*向かった*]
[みなまで言わない和図に頷いて…。]
やっぱり、あいつ、助けなくちゃ駄目だ。
どうやって助けていいかわかんないけど、
だけど、
これって、
この世界って…。
[そこまで言ってから、また転がったポプラの死体を見る。]
……ポプラ
[悲しくて……。]
オレ、あいつを、セシルを探す。
[エレベーターに足を伸ばす。和図がついてくるなら拒みはしない。いや、むしろ……
できるなら、ついてきてほしいと……。]
――ここ、は。
[一つ、瞬いて思い出す]
あー、やられちゃったん、だ……
[そして声がポプラの声じゃないことに気づく。
視界の高さも、手の大きさも。
元に戻っていることに気づいて]
あれ? あれ?
なんで?
[体は元に戻っているのに。
服装がおかしくて、病院に居るままだということに。
混乱している]
[動きの鈍った一つ目に向け、更に追撃。10
相手が立て直して来るならまた間合いを取り、
仕掛けて来るなら的確に返し技で削る2]
貴方以上に俊敏で果敢な敵を、幾度も見て参りました。
[この『ゲーム』で出会った者達はそれぞれに、
その力、その心に強さがあった。そんな事を思う]
[いっぱい描いた絵と、いっぱいもらった絵本と。
憧れたキラキラした世界より、お外はとっても寒かったけど。]
セシルに、会わなきゃ。
外へ出る事がいいことかどうかなんて、わかんないけど。
奏者 セシルは、メモを貼った。
2011/02/24(Thu) 00時半頃
[眼科医のHP、残り7]
見切るに易いですね…… これで仕舞いです。
――はぁぁああッ!!
[裂帛の気合を込めて放った斬撃は、12]
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