68 Trick or Treat? ― Battle or Die ―
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[ねぇ、そのお腹を割いたら、さっき骸骨が食べた『お菓子』が中から出てくるのかな? …なんて、毒されすぎですね。]
(62) 2011/10/28(Fri) 15時半頃
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理髪師 ザックは、メモを貼った。
2011/10/28(Fri) 15時半頃
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[歪んだ放物線は、少女の腕を傷つけた。
血に染まった大鎌を持つ少女と、血に染まった斧を持った骸骨は再び対峙する。
先に動いたのは、少女の方だった。赤い滴を散らしながら、骸骨に向かって飛翔する。
その紅の瞳と、視線がぶつかる。 それは一瞬のことであったか。目を細めた少女に、骸骨もニイと唇を歪め。]
(63) 2011/10/28(Fri) 16時頃
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理髪師 ザックは、メモを貼った。
2011/10/28(Fri) 16時頃
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[おじちゃんが痛みを感じないのは、さっき飲んだ痛み止めのせいでしょうか。 なんだかそれも違う気がします。おじちゃんが感じたのはもっと不思議な感覚。 全身からむせる血は、まるで媚薬のようにおじちゃんの思考を溶かしていました。 悪魔の女の子が血を流す部分と同じ部分から、おじちゃんからも血が滴っています。 腕から這う赤は、服を伝い、雫になって地面を染めて。
どうやら女の子の傷が、そのままおじちゃんの傷となっているようです。 でもおじちゃんはそれで構いませんでした。だってあの子は、おじちゃんと「血を分けて」いるのですから。
身体から血を失って、遠ざかっていく意識の中。おじちゃんは更に、血を分けた女の子に向かって手を伸ばします。 彼女に、触れたいと。願うように。最後に低く声を発して。]
『振れ。』
(64) 2011/10/28(Fri) 16時半頃
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[悪魔の女の子は、頷きました。腕に受けた傷のせいで、本調子ではないかもしれません。それでも大きく鎌を振りかぶり、骸骨めがけて振り下ろします。
切り落とそうと狙ったのは、傷を負った右腕か。それともその胴体そのものか―――**]
(65) 2011/10/28(Fri) 16時半頃
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[刹那、高く跳ぶ少女。 大鎌を左肩に高く掲げ、骸骨に向かって打ち下ろす。
骸骨は反射的に、左へ跳んだ。――が。 鎌の先端が、彼の右腕を捉えた。 切り裂かれた赤い上着が、それとは違う赤に染まる。]
(66) 2011/10/28(Fri) 17時半頃
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[右手に持っていた斧はその手を離れ、がらんと地面に投げ出された。骸骨は虚ろな瞳に僅かに苦痛を滲ませながらも、辛うじてバランスを取り体制を整える。
ゆっくりと、その傷口を眺め。左手で裂けた上着に触れる。それから、濡れた掌を見つめて、ゆるりと首を傾げた。 やがて、その焦点は朱に染まった手の向こう、裂けたローブを身に纏った、顔の無い魔導師へと。]
――お前、お菓子、持ってる…
[うわごとのように呟いて、骸骨はゆっくりと、空虚に向けて一歩を踏み出した。]
(67) 2011/10/28(Fri) 17時半頃
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[鎌が、骸骨の右腕を捉えたのを見止めて、おじちゃんはほっと胸を撫で下ろしました。 女の子は振り返って、そんなおじちゃんを見つめます。悲しいような、切ないような、曖昧な笑みを浮かべながら。
おじちゃんは笑いました。ちらりと、視線を反らしました。 枯れ木のお医者さんの姿が見えます。猫のモニカさんの姿が見えます。だから、大丈夫。きっと、なんとかなります。
幸い、おじちゃん自慢の脚は無事です。逃げることだってきっと出来ます。]
おいで。
[おじちゃんは、まず先に女の子に手を伸ばしました。
『お疲れ様、頑張ったね』って、ちっちゃくなった女の子に。いつのまにか肩に戻って眠ってしまった女の子を、優しく撫でて。]
[骸骨は、目前に迫っていました。]
さあて、間に合うかねえ。
[なんて、力なくおじちゃんは笑いました。]
(68) 2011/10/28(Fri) 18時頃
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[くらり、目眩を覚えます。 お腹と腕の傷をおさえながら、おじちゃんは覚束ない仕草で、なんとか立ち上がろうとしました。 あるいは這い蹲ってでも、最後まで骸骨から逃げようと **]
(69) 2011/10/28(Fri) 18時頃
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ヘクター君は限界らしいのかね。 仕方ない。黒猫君の動向もわからんし、僕が時間を稼ぐか…!
[ヘクターの方へ一歩踏み出した骸骨を見ながら、橡の木に手を付いた。 骸骨に襲い掛かるのは枝でも根でもなく、無数のどんぐり。 まあ、これ自体は時間稼ぎと軽微の致傷程度にしかならないのだが。 フェイントなりなんなりにはなるだろう。 この隙を突いて、黒猫君に何とかしてもらおうという算段でもある。]
…まあ、別の木にすればよかったかなという気はしないでもない、が。
[丸いし、橡のどんぐり。]
(70) 2011/10/28(Fri) 18時頃
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理髪師 ザックは、メモを貼った。
2011/10/28(Fri) 18時頃
理髪師 ザックは、メモを貼った。
2011/10/28(Fri) 18時頃
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[橡の木に応戦してもらっている間、ゆるゆると別の木に移動する。 隠し玉のもう一つも、そろそろ使いどきか。]
高かったんだけどな。背に腹は変えられないかね。
[鞄から植物用の栄養剤と成長促進剤を一本ずつ取り出し。 ぶつけると痛そうな木を探す。 栗か、ないなら銀杏の木がいいだろうなあ。]
黒猫君もなんとか応戦したまえよ!僕じゃ時間稼ぎにしかならないからな!
[さて、黒猫君はどのように応戦する心算なんだろうか。 それは僕の与り知るところではない。]
(71) 2011/10/28(Fri) 18時半頃
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理髪師 ザックは、メモを貼った。
2011/10/28(Fri) 18時半頃
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[で、ようやく銀杏の木の傍へと辿り着く。 栗は流石に公園に生えている筈もないか。仕方ない。]
…少々無理をさせてしまうが、頼むよ。
[植物用の栄養剤と一本しかない成長促進剤を、銀杏の木の根元に差し。 液体が全部染み込んでいった後、銀杏の木に両手を付いた。]
痛いし臭いぞ…!二重苦でのた打ち回れ!
[銀杏の木は一回り大きくなり、先程の橡よりも多くの銀杏を勢い良く骸骨の方へ飛ばした。 もっとも、これが終われば暫くの間は疲れて動けなくなる気がしないでもない。]
そうなったら、黒猫君に任せるしかないかね…。
[見知らぬ相手に後を託すのはやや心配ではあるが。 ちらりと、黒猫の方を見た。**]
(72) 2011/10/28(Fri) 18時半頃
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[――ばらり。
不意に、何かが骸骨の肩に落ちた。 肩で跳ねて地面に落ちたものを見ると、橡の実。 無数の橡の実が、骸骨に降り注ぐ。思わず、左手の斧で頭を庇った。
がさりと音のした方を振り返ると、ミイラと一緒に居た、大きな枯れ木の姿。
小さく舌打ちして、一瞬、空虚の方へ目をやりはしたが、踵を返し、斧を左手で枯れ木に向かって投擲した。すぐさま、次の斧を喚ぶ。]
(73) 2011/10/28(Fri) 18時半頃
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理髪師 ザックは、メモを貼った。
2011/10/28(Fri) 18時半頃
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…うん。 流石にこれは痛い。出血多量で死ぬ前に、何とかならないものかな。
[先程投げられた斧は、右脇腹に傷を負わせていた。 白衣が血に染まっている。…傷の深度は正直見たくない。]
死ぬような傷じゃないことを、祈るか。
(74) 2011/10/28(Fri) 18時半頃
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[また此方に斧が投げられるようならば、咄嗟に銀杏の実での攻撃を止めて枝で威力を軽減するが。 その時点で銀杏の実での攻撃は止まってしまうことだろう。]
時間は稼げた…かね。
[さてどうなのだろう。 銀杏のにおいで、骸骨の嗅覚がおかしくなる…ということがあれば何とかなるのだろうか。
骸骨に嗅覚があるかは知らないが。**]
(75) 2011/10/28(Fri) 19時頃
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― 公園 ―
[老人の呼んだお化け達は全て切り伏せられ、 残っているのは常にその傍にあった骸骨のみ。 >>56負傷した様子、悪魔の漆黒の鎌が骸骨の上着>>66を 赤く染めたのを見て]
(骸骨じゃない、あれもきっと私達と同じ。 ……だったら、っ)
[本物の骸骨ならば、骨を砕かねば何度でも甦るだろうか。 そんな事を考えていたけれど。 “あれ”の中身も人であるのならば戦える。
>>69這い蹲る老人を庇うように骸骨の前に躍り出る。 >>71、ひときわ大きくざわめく音を聴きながら 橡の雨に巻き込まれないように踏み止まり。
>>72銀杏の実が飛んでくるまでの合間に、 人型に戻ると>>73投擲の隙を縫って斧を持つ手を爪が狙う]
(76) 2011/10/28(Fri) 22時頃
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[銀杏の実の行方は、どうなっただろうか。
弾ければそれはおそらくきつい老廃物のような臭いを放つ。 猫の嗅覚にとってそれは耐え難いものとなるだろうが――]
(77) 2011/10/28(Fri) 22時頃
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理髪師 ザックは、メモを貼った。
2011/10/28(Fri) 22時頃
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[街路樹の銀杏が大きく育つのが見え、その実が弾丸となって骸骨を狙う。右腕でかざした斧の側面を盾に防ぎつつ、再び、枯れ木に向かって投げつけた。
不意に、横から気配が近づいてきて。咄嗟に、右の斧を横に薙いだ。]
(78) 2011/10/28(Fri) 22時半頃
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ああ、そうだっけ?
[銀杏の木が何か囁くので、耳を傾ける。]
そうか、こっちの銀杏も落ちてすぐのは臭くないのか。 …勢いで恥ずかしい事言ってしまった。
[相手に此方の言葉が通じなくて本当に良かった、と本気で思っている。]
(79) 2011/10/28(Fri) 22時半頃
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――っ!
[狙おうとした手が横に薙がれ、斧と爪が真っ向からぶつかりかける。 爪では斧には勝てない、という気持ちが反射的に守りを打つ。 指を折り、長い爪で斧の刃を受け止めるながら、 相手へと向けていた力を逆へと引っ張り戻す。 爪にひびが入り、中指と人差し指の爪が根元から折れた。
眉根を寄せながら、自らはその斧の下をくぐるように身を屈める。 そして勢いのままに相手の姿勢を崩そうと、 以前自分が噛み付いた左足にスライディングタックルを仕掛ける]
(80) 2011/10/28(Fri) 22時半頃
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[足元に飛びついてくる猫に、バランスを崩しつつもその腹目掛けて、蹴りの一撃を加え。反動をつけて飛び起きた。
骸骨は猫をじっと見つめて、呟く。]
――お前、沢山、持ってんね…
(81) 2011/10/28(Fri) 23時半頃
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[相手の体勢を崩したものの、こちらも蹴りを受けて一瞬息が詰まる。 蹲り蹴られた腹を押さえ、素早く飛び起きた相手を見上げた。
カタカタと、無口だった骸骨が口を開く。 白猫のポーチが揺れた]
ミャア゛ゥ。 (私や皆を殺してまたお菓子を食べるつもり? でも、食べられるわけにはいかないよ。 私は、元の世界に戻る事を、諦めてなんかいないんだから……)
[威嚇するような声で骸骨の煤けた方とは反対の目を見ながら、 ポーチの中から、何かを取り出し左手の中に握り込む。 そして、右手にキャンディの棒をちらつかせた]
(欲しい? 取ってみなよ)
(82) 2011/10/29(Sat) 00時頃
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体格差は、あるんだよなあ。
[骸骨と黒猫の戦いを、じっと見ている。]
そこをどうひっくり返すか、にかかるのか。 …?
[黒猫はキャンディの棒をちらつかせた。どういうつもりだろうか。]
何らかのフェイントなのかね。 お手並み拝見、ってところかね。
[疑似餌か、複数本物を持っているか…なのだろうけれど。 僕には、もう見守ることしか出来ない。**]
(83) 2011/10/29(Sat) 01時頃
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[左手の中で、握り込んだ“モノ”を転がす。 親指の腹でその造形物の一点を固定して。 骸骨が動きを見せたならば、ちらつかせていたキャンディを 手の中でくるりと反転させ力一杯に地を蹴った。
左の爪は相手の反撃を受けるべく前に掲げ。 たとえまた爪が砕けようとも、傷を負おうとも黒猫の足は怯まない]
(“お化け”が人である限り)
[きらり、左手の指の隙間で鋭利なピアスの針先が光った。 クロスのシルバーピアスを骸骨のぽっかり空いた右目の穴を 目掛けて勢い良く手から放つ。
それが弾かれたにせよ、思惑通り相手の目を傷つけたにせよ。 生じた隙に乗じるべく右腕を思い切り引き、溜めを作った]
(84) 2011/10/29(Sat) 03時半頃
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(殺せない相手なんて、いるわけない……――!!)
[そうして渾身の力で剥き出しの骸骨の整列した歯のど真ん中へ。 逆手に握ったキャンディの棒を、喉の奥まで突き立てるように。 容赦なく、明らかなる殺意をもって右腕を*振り抜いた*]
(85) 2011/10/29(Sat) 03時半頃
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理髪師 ザックは、メモを貼った。
2011/10/29(Sat) 05時頃
理髪師 ザックは、メモを貼った。
2011/10/29(Sat) 08時頃
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[何かが、光るのが見えた。
真っ直ぐ向かってくるそれは、頬骨に当たって小さく金属音を立てる。 それに注意を向けた隙に、黒猫は何かを振り上げた。骸骨の喉目掛けて殺意が走る。
骸骨は斧の側面を盾に、喉元を庇う。振り抜かれたそれは、斧に当たって軌道を変え、そのままの勢いで骸骨の右肩に突き刺さった。]
(86) 2011/10/29(Sat) 10時頃
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[右腕は、今度こそ駄目になったようだ。その手から、斧が落ちる。
黒猫の殺意のこもった視線が、骸骨のそれと交差する。 ホルダからナイフを抜き、身を捻って黒猫の背後から、その肩に突き立てようと――]
(87) 2011/10/29(Sat) 10時頃
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[突き立てたナイフは黒猫を捉えただろうか。
骸骨は――バーンスタインは、軽く眩暈を覚えて、その場に膝をついた。血を流し過ぎたのだろう。虚ろな眼のまま、呟いた。]
魔女サンよう… どっかで見てんだろ? 出て来いよ……俺と、遊ぼうぜ…?
[その言葉は、あの黒いドレスの女には届いたか。]
(88) 2011/10/29(Sat) 12時半頃
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理髪師 ザックは、メモを貼った。
2011/10/29(Sat) 12時半頃
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[振り抜いた右腕に手応えはあったが、 致命傷を与えるには到らず。
一撃に勢いを込め過ぎた故か、守りの姿勢を取れず。 ナイフは右肩に深々と突き刺さった]
ィ゛、……っ。
よろめきながら、踏み止まる。 地に膝を付いた骸骨の姿が目に入った。 上がらない左腕、肘を曲げて突き刺さったナイフにやっと手をかける。 真っ直ぐに引き抜けなくて、ぐいぐいと動かせば、 傷口を抉り余計にそれを広げてしまう羽目になる。
脂汗が薄っすらと滲み、ずきんと酷い痛みが肩を刺した。 肩の痛みだけを残して、右腕の感覚が失せていく。 骸骨がカタカタと音を鳴らして膝を付くのが見えた]
(89) 2011/10/29(Sat) 15時頃
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[だらだらと血が右腕を伝い落ちていく。 もう猫の姿で歩く事は侭ならないだろう]
……、……っ、……――。
[ぎりぎりと歯を食い縛りもがく内、ようやくナイフが抜けた。 ナイフを握った左手も大分無理をしたのか。 青痣ができているであろう左肩も、 抜いたナイフを握っているのがやっとだった]
(90) 2011/10/29(Sat) 15時半頃
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[頬や額に紙が張り付くのを払う余裕もない。 もはや邪魔者となった右腕。 碌に力の入らない左腕でナイフを握る。
そのナイフも骸骨の作り出した物、扱えるかも定かではない]
(月が、見える……――)
[見上げた空、それは幻覚だったか、はたまた]
*
[惹かれるように薄く開かれた口には鋭い牙が覗いていた]
*
(91) 2011/10/29(Sat) 15時半頃
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理髪師 ザックは、メモを貼った。
2011/10/29(Sat) 16時半頃
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