154 屍鬼村5〜村は死によって包囲されている〜
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この村にも恐るべき“人狼”の噂が流れてきた。ひそかに人間と入れ替わり、夜になると人間を襲うという魔物。不安に駆られた村人たちは、集会所へと集まるのだった……。
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嗚呼、聞こえる。やつの足音が聞こえる……。
(0) 2013/12/02(Mon) 07時頃
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90年代にあって未だ土葬の習慣の残る外場村。
三方を樅の山に囲まれ、南の端で国道と接するのみ。村は隔絶されていた。
ろくな娯楽もない村では皆、噂話に熱心だ。
雨が少なくいやに暑い夏、いつになく葬式が多かった。
未だ住人が姿を見せぬ洋館が山の斜面から不気味に睥睨している。
村人たちは噂する。死者が多いのは暑さのせいか、それとも……。
(#0) 2013/12/02(Mon) 07時頃
村を見下ろすように洋館の建つ土地は、古くは村長の一族が住む地で、その屋号から「兼正」と呼ばれていた。
村長の一族は利便性を求めて転居し、後には古い家屋が残されるばかりだったが、家主の死後、家族の知らぬ間に売り払われていたことが判明する。
兼正にはどこからか村に不似合いな洋館が移築されたが、まだ住人の姿を見た者はいなかった。
常に鎧戸が下ろされ静まり返った「兼正の屋敷」を気味悪く感じる村人も多い。
(#1) 2013/12/02(Mon) 07時頃
村の各所の地蔵、社がいつの間にか無残に破壊され、それもまた気味の悪さに拍車をかけた。
この夏は妙に葬式が多い――村人達がそう思い始める頃にはもうそれは始まっていた。
村が侵略を受けている。それに気づく者は未だいない。
ただこの夏に嫌な感覚を覚えながら、普段通りの生活を送っている。
貧血に似た症状と、だるそうな様子、家族が風邪か夏バテかと思い寝かせている、翌朝には死んでいる。
村の中心から外れた山中の区画「山入」に独り住む老人、雷門もまたひっそりと蝕まれていたが、それは周知のものとはなっていない。
その死が何者かの仕業だなどと思うはずもなく、死者は村を囲む樅の山に埋められていく。
(#2) 2013/12/02(Mon) 07時頃
この村は死によって包囲されている――
(#3) 2013/12/02(Mon) 07時頃
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――外場村、とある裏道――
[私、鹿野鈴は中学生だ。]
[学校に行って、帰って、勉強。そんな日々に、他の子たちは飽き飽きしてる。もちろん、私だって例外じゃない。
小学生から中学生になるにつれて、男子とは外で遊ぶことも少なくなった。子供の絶対数も少ないのだけれど。
だから、私たちの話題は、自然と体を動かさない趣味に流れる。田舎には、都会にいるらしいオヤジギャルとか、コギャルとか、過激な子はいない。…あんなのは理解できないな。
だから私は、運がいいなと思う。私の家は、村の小さな、小さなレコード屋。あまり部数はないけど、新しい音楽誌とか、洋楽とかが入ってくる。
こんな店でも、こんな田舎でも、女子に人気なのはジャニーズ系とか、そんなの。
もっとNirvanaとか、Green Dayとか、最近の一押しだとPrimusとか!聞けばいいのになぁと指を咥えている。
性格は明るい、と思う。だけど、友達は、皆といろいろ合わないこともあって、少ないかも。]
(1) 2013/12/02(Mon) 12時頃
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[そんな私は、今どこにいるのかというと。学校からの帰路に就いて、昼でも木々に覆い隠され、薄暗い里道を、そんな近道を歩いている。村の整備された道は、学校から帰るには少し遠い。皆が知ってる、裏道、抜け道、田圃道。お家に帰って、宿題しないと。]
せいべぃべどゅーわなれいだうんばいみー♪ ("Say baby do you wanna lay down by me.")
[英語の発音なんて知らない鈴は、聞いただけの音で再現し、口ずさんでみる。誰も通らないこの道は、適当に叫んでも、誰にも聞かれない。はずだ。
連日茹だるような猛暑の中、鈴が歩く道は、日影が心地よく、ひんやりとして涼しい。]
(2) 2013/12/02(Mon) 12時頃
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受付 アイリスは、メモを貼った。
2013/12/02(Mon) 12時半頃
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―『Dog-ear』、店内―
ふう……よし、と。
[カウンターのチェアを拭き終えて一つ息を吐く。 それなりに使い古されつつあるチェアは新品のようにぴっかぴか、というわけにはいかないけれど、照明に照り返す光沢は満足のいくものだ。
夏の日差しは入り口の横、唯一の窓から薄いカーテン越しに差して来て、外は今日も晴れなのだと告げている。 冷房は控えめにはしているが、それにしたって外に比べれば随分と涼しいのだろうなと思う。
カウンターとテーブル席がふたつ。 壁際に柱時計のようにでんと居座るダッチコーヒー用のドリッパー。 コーヒーの香りと静かな音楽。
この、客が入る前の静謐なひとときが僕はちょっと好きだった。]
(3) 2013/12/02(Mon) 18時頃
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[ここが僕の小さな城――『Dog-ear』 そして僕、峰岸祐介が一応その主である。]
(4) 2013/12/02(Mon) 18時頃
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[雑巾を片して、丁寧に手を洗って、暗い色合いのシャツと黒いスラックスの上からエプロンをかける。 エプロンにプリントされているのは表の看板と同じロゴ。 シャツと同じ色合いで染め抜かれた『Dog-ear』の文字とその言葉通りにぺたんと耳をタレさげた犬のイラスト。
こんな店名と身なりであるが、実は僕は特に犬好きというわけではない。 本の気に入ったページをちょっと折ってしまう、そんな感覚で立ち寄ってくれる店になるといいなという意味でつけた店名だ。
平均年齢の高い村ではあるが、喫茶店というものに需要のある層が全くいないというわけでもない。 ここに店を構えて数年、常連客もいくらかできてどうにかやっていけている。 澄んだ味わいのダッチコーヒーが飲める店、というのがウリ……の……つもりなのだけど。
客の目当てがそれより僕の作る料理やケーキなのだと思わないでもない。 僕の料理を美味しいと思ってくれるのは嬉しいけど、気分は複雑だ。]
(5) 2013/12/02(Mon) 18時頃
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[開店準備は完了。 扉の前の『CLOSE』の札をひっくり返して『OPEN』に。
ちらっと出た扉の外は――]
今日も、暑そうだなぁ……。
[最近は、コーヒーよりも料理よりも、涼しさ目当ての客が増えているのかもしれない**]
(6) 2013/12/02(Mon) 18時頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2013/12/02(Mon) 18時頃
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―浅倉医院、診察室―
…… … ……… ……。 ……はい。お大事になさってください。
[彼の言葉ににこにこと頷いていた老人が、看護師に付き添われるようにして病室を出て行く。 午前の部、最後の患者だが。時刻はとうに正午をまわっている。 昨日よりも時計の針は進んでいるようだった。]
最近、多いですね…患者さん。 やっとお昼にありつけますよ。――さんも、お疲れ様です。 夏バテ……ええ、そうなんですかね? 確かに今年は特に、暑いですけどもね…
[馴染みの看護師に、溜息まじりに漏らす。 彼女には、実質ここの長は彼なのだから、敬語を使う必要はないなどと言われたりもしていたが。どうにもその癖が抜けないので、もはや諦められている。]
(7) 2013/12/02(Mon) 22時半頃
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んん……でも…
[この夏、既に何枚か死亡診断書を書いていた。 とても多い、という程ではない。老人の多い村だから、残念ながら天のお迎えの頻度が高くなることは時折ある。
その数が少し多いだけ――それが何故、嫌な予感をさせるのか。
患者がやけに増えている気がした。 と言っても、村にたった一つだけしかない病院の患者は元々それなりに多いのだ。 今日も患者は多かったが重篤なものは皆無だ。むしろ老人にとっては病院に来られる方が健康であり、常体なのだろう。 村から頼りにされていると言えば聞こえがいいが、暇な老人の話相手にされているようなものなのだ。
"若先生"ともてはやされてはいるものの、つまりは彼は院長先生の息子であり若先生と"可愛がられて"いるのだ。 今日も今日とて彼と話すことを楽んでいるような患者は多かった。]
いえ…きっと気のせいでしょう。 それより今は昼食のが大事、です。
(8) 2013/12/02(Mon) 22時半頃
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薬屋 サイラスは、メモを貼った。
2013/12/02(Mon) 22時半頃
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[蝉が鳴いている。 啼いている。 泣いている。……]
[言葉遊びめいたたわいない事を考えてしまうのは、茹だるような熱のせいだ。――あるいは、己の責務故の病か。病的なまでに青い空の下を、男は一歩、また一歩と進む]
…… ああ、
[ふと漏れるのは、小さな声。 口元にも滴る汗を少しく舐めてから、男は立ち止まって背後を振り向いた。其処に在るのは、黒服の集団]
(9) 2013/12/03(Tue) 00時半頃
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[村を囲む山の一角、樅の木が連なったこの場所に、存在しているのはある種の墓地だ。囲いもなければ墓石もない、卒塔婆のみが幾本も立てられた空間。――外場は、卒塔婆だ。村は、死に包囲されている―― 煩い蝉の声と、呼吸音や足音やの僅かな物音ばかりがする、そんな空間で、男は静かに佇んでいた。 黒い髪、暗い容貌。それには奇妙なまでに似合う格好。一方で、その格好は断じて相応しくないとさえ言えるような、対照的な印象を持たせるような。 相反する気配を湛えて、袈裟姿の男は、立っていた]
……、お願いします。
[集団の一部、黒い箱を――柩を抱える男衆に、声をかける。彼らは男の前方、既に空けられた深い穴へと、その柩を下ろし、土を掛けていった。その様を見ながら、男は手を合わせ、手にした数珠を指で掴んだ。 一つ、二つ、死者へと向ける、言葉を唱えて]
(10) 2013/12/03(Tue) 00時半頃
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薬屋 サイラスは、メモを貼った。
2013/12/03(Tue) 01時半頃
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[男は、僧侶だった。この村――外場村では最も大きな存在である寺、その一人息子であり、今は副住職として、病身の父の代わりに多くの務めを行っていた。 若御院。男は村人からは、そのように呼ばれる事が多かった]
……――
[暑いな、と思う。 そして、多いな、とも。 この夏は暑かった。この夏は、死人が多かった。葬式を執り行う立場として、その感覚は強くあった。 あまり増えなければいいが。考えつつ、男は踵を返した。参列者と共に、再び樅の中を歩いていく。死者ばかりを、後に残して]
(11) 2013/12/03(Tue) 07時半頃
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[この村では土葬の風習が根強く残っている。 それに伴って、ある言い伝えも未だ途切れず語り継がれている。起き上がり。死者が墓から蘇り、生者を引いていく。流石に今では事実とはされないその話は、しかし此処で育った者の意識には、深く染み込んでいるのだろうと思う。 子供を怖がらせて躾けるのにはまず間違いなくこの話が使われるし、家族や親しい間で死人が続けば、誰が引いているのだと表される事がある。 丁度今などは、よく引かれる夏だ、と言えるだろう]
【 待ち居たのは、死者だった。 死者ならざる死者。生者ならざる生者。 虚ろに私を見つめてくる、それは墓より蘇りし者――
――屍鬼だ。】
[頭に文章の断片が過ぎる。それは、己が書いたものだった。男は住職である傍ら、小説家でもあった。寡作で無名だが、固定読者も存在している。一度、村について紹介するエッセイなどを書いた事もあった。 その副業について、偏見を持つ者も村には存在する。元々が陰鬱な容貌であり、性格も穏やかだが快活とは言い難い、内向的な男の事だ。檀家でない村人の中には、そのような者もいる――いても仕方がない事だと、男は割り切っていたが」
(12) 2013/12/03(Tue) 11時半頃
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[汗が額から輪郭を伝い、落ちていく。 蝉の声は先よりも一層煩くなったかのように思われた。単なる錯覚か、あるいは。新たな地の底の住人を迎えるかのように。 蝉が、*鳴いていた*]
(13) 2013/12/03(Tue) 11時半頃
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―『Dog-ear』―
[店内には、アップテンポ寄りの軽いジャズが流れている。 有線放送やラジオじゃない、一応僕が選んで流している曲だ。年代もののレコードプレイヤーから流れている……とか言ったらかっこいいけど、残念ながらCDだ。 ここで過ごす時間の邪魔にならない程度の心地よい音楽を、と心がけている。 夜は夜で、少ししっとりした曲にしたりして、雰囲気作りは大事にしているつもりだ。
「こんな田舎で何を格好つけてやがる」なんて人がいないわけじゃないけれど…… こんな田舎だかこそ、手に入る自由もある。 僕は都会から逃げ帰ってきたようなものかもしれない。 開店して、客を待つ静かな時間。ここは時間の流れが違うとさえ感じる。
それが、とても。 僕には落ち着く。]
……けど、そろそろ、かな。
[じきにランチ目当ての客が来れば、のんびりもしていられない。 客の流れが本当に途絶える時刻なら、読書でもして過ごすのだけど。 この空隙はそこまで長くはならないのが常だ。]
(14) 2013/12/03(Tue) 13時頃
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[――村は死によって包囲されている。
外界から壁一つ隔てた静謐の中で、不意に空隙に入り込むように思い浮かぶ言葉。 先日読んだ文章の一節が妙に印象に残っていた。若御院がこの村の話を書いたと聞いて読んだものだ。
けれどどうして、今その言葉が出て来るのだろう。 葬式の話をしている客がいたから――だろうか。
一枚隔てる壁のように村を囲う樅の木は、この村の静謐は「死」なのか。 村で葬式があれば、山に埋められた屍が増えるということ。 いつもそれが意識にあるわけじゃないけれど、葬式があると聞けば否応にも意識される。
そんな村の性質を書き表した文章に、薄気味の悪さを全く感じないわけじゃなかった。 けれど、]
(15) 2013/12/03(Tue) 13時頃
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[馴染んだ村の空気が僕には落ち着くことも。 だからここで店をやっているのも。
何一つ変わらない**]
(16) 2013/12/03(Tue) 13時頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2013/12/03(Tue) 13時頃
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[真っ直ぐに夏の日差しを浴びて真っ直ぐに。 伸びる樅の木々は山肌を覆い尽くし。 鬱蒼とした森林を作っている。
ふわり。
まだ昏闇とはいい難い 真昼の日差しの作る木蔭から。 浮かび上がるかの様に彼女は姿を現した。
ふるり。
年の頃は十の半ばを過ぎたくらいか。 左右に結った癖のないおさげの髪が 動いた拍子に微かに揺れる。]
(17) 2013/12/03(Tue) 13時半頃
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[身を包むのは真紅のエプロンドレス。 深い紅は鮮やかなのに 木蔭に紛れてしまうと そのまま、姿が溶けて見えなくなりそうな。
山肌に生え揃う樅の木は まるで弔うための墓標のようで。 卒塔婆の名に相応しい。
かさり。
下草に触れたのか 微かにする葉擦れの音は、 誰かの耳に届いただろうか?]
(18) 2013/12/03(Tue) 14時頃
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[蝉時雨が降り注ぐ木立ちのそばで。 遠くに見える黒い服の行列を 興味深げに見つめている。
くすり。
蟻の行列を眺める子どものように 少女は笑う。 それはほんの少し彼女を幼く見せた。
色白な肌は白磁を思わせ 栗色の髪と焦茶の瞳と顔立ちから 生粋ではなく異国の血を引いていて アンティークドールを連想させる。]
(19) 2013/12/03(Tue) 14時頃
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[それは、この村では見かけない姿で。 村の者なら、彼女が何者か 察することが容易いだろう。
突如、山中に建った洋館。 通称「兼正の屋敷」に似つかわしい。 そんな出で立ちなのだから。
ふるり。
彼女は再び、木立ちの蔭に溶けていく。 おさげの髪を微かに揺らしながら。
さて、次は*どこへ行こう。*]
(20) 2013/12/03(Tue) 14時半頃
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ー自宅ー
あー・・・夏だな・・・
[暑いと思いつつ帽子を目深にかぶる 青年の髪は茶色というよりは白い 初めて見た人なら染めたか脱色でもしたのだろうかと思うだろう しかしその色は生まれつきで染めたことは一回もない]
・・・やっぱ染めたほうがいいのかな・・・
[鏡を見れば溜め息をつき玄関へ向かう]
(21) 2013/12/03(Tue) 19時半頃
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・・・まぶしっ
[靴を履いて玄関の戸を開ければ外の眩しさに目を細め手で光を覆う 一回家の方へと振り返り微笑んで]
・・・いってきます
[誰もいないのはわかっているが習慣で言ってしまう 両親はもういない・・・返事が返ってこないことに苦笑して そしてどこかに涼みに行こうかとフラフラと何処かへ**]
(22) 2013/12/03(Tue) 19時半頃
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いらっしゃいませ。
[静謐に浸る時間は、どうやらここまでらしい。 外界の空気を運びいれるかのように扉が開き、僕は新たな来客に微笑む。
いつも通りに。 悪い予感など、感じていないかのように――]
(23) 2013/12/03(Tue) 20時頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2013/12/03(Tue) 20時頃
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[フライパンを振りながら、カウンター越しに客の話に耳を傾けている。 洋館の話だとか、壊された地蔵の話だとか、何かあればその都度耳に入ってくるので、自ずと村の話題の中心を知ることができた。
しかし今は特にこれといった大きな話題はないのか。僕のすることと言えば、今日も暑いとかのとりとめのない話に相槌を返す程度のことである。 変化を望んではいない、けれど、何もないとそれはそれでどこか寂しい気もする。 人の心は皮肉なものだ]
へぇ、今日はお葬式があったんですか。 ええ、幸い僕の周囲では何事もないですよ。
[この間も誰かの葬式云々と聞いた気がして、それが少し気にかかったが。
「何事もなく、君は美味しい料理を作ってくれなきゃ困るよ」
などと言われれば、ここは食堂のつもりじゃないんだけどなと内心で反論しつつ、笑顔で返す。]
(24) 2013/12/03(Tue) 21時半頃
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―『Dog-ear』―
[涼しさを求めて村にある喫茶店へと歩き扉を開ける]
・・・こんにちは
[いらっしゃいませという男に会釈をするが 混み合う店内に少し立ちすくんだ ・・・席はあるのだろうか?あぁもう少し後の時間にしておくべきだったなと少し考え込んだ]
(25) 2013/12/03(Tue) 21時半頃
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はは。 ええ、僕はいつでもここで美味しい料理とコーヒーをご用意していますから。 何事もなく、食べに来てくださいね。
[コーヒー、を強調するのは忘れない。]
(26) 2013/12/03(Tue) 21時半頃
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[その客との談話をそこで切って、>>25新たな来客に笑顔を向ける。]
や、蒼夜君か。こんにちは。 どうぞ、カウンターでいいかな?
(27) 2013/12/03(Tue) 21時半頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2013/12/03(Tue) 21時半頃
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[店主に声をかけられ>>27はっとし考え込むのを止めてから頷き]
あ、うん。カウンターでいいよ。 コーヒー貰えるかな?
[店主がいつも強調するので彼がコーヒーを頼むことは当たり前になっていた そのせいかうっかり料理を頼み忘れることもあるようだが]
(28) 2013/12/03(Tue) 21時半頃
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[氷を入れたグラスに水を注ぎつつ、>>28注文を聞く。 食事よりも、ちゃんと僕の淹れたコーヒーを飲みに来てくれる蒼夜君は、いい客だ。 もちろん、料理に喜んでくれるお客さんもとても大事だし、そのおかげでこうして僕も何とか生活できているのだけど。
カウンターにグラスをコトリ、と置いて。お絞りを渡す。]
コーヒーだね。かしこまりました。 ホット、アイス? その様子だとアイスかな。
(29) 2013/12/03(Tue) 21時半頃
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[こんな田舎だと人付き合いがないなんてことはまずなくて。 聞きたくなくてもうわさ話は耳に入ってくる。地蔵が壊されている。外から悪いものが入ってくるぞという話がクラスの中であった。馬鹿馬鹿しいわね。樅と卒塔婆の村よ、鬼なんか逆に入ってこないわ、と怖さを減衰させるために考えてみたら、そもそも卒塔婆が並び立つ様子が怖いと、元来弱虫な鈴を負の思考に陥らせた。
木々を抜け、日なたに出ると、遠くに綺麗に光って、小気味良く揺れるおさげの少女が遠くに見えた。>>20]
……???
[あんな子この辺りにいないよね?と立ち止まってうんうん唸ってみるも、熱さによってじわりと出てくる汗によって一旦うへぇと女の子らしくなく呟く。そこではっとした。
兼正の娘なんだ。きっと。]
ほへぇ…綺麗だなぁ…
[彼女はまるでお人形さんの様で、年の頃は多分私と同じくらい。向こうの方がずっと女の子らしいけど。 本当に兼正の人なら、怒られちゃうかもしれないけど、仲良くなりたいなぁと、朧気に考えたのだった。]
(30) 2013/12/03(Tue) 21時半頃
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受付 アイリスは、メモを貼った。
2013/12/03(Tue) 21時半頃
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[店主が用意してくれるお絞りで手だけを拭きながらぼんやりする ホットかアイスか聞かれると>>29苦笑して]
うん、アイスでお願い。 ・・・というかこの暑さでホット飲んだら俺危ないですよ。 まぁここは涼しいけれどね。
[涼しいだけでなくここの雰囲気が心地いいから来るのだけれど・・・とは照れくさくて言えなかった 照れるのを隠すために帽子を直すふりをした]
(31) 2013/12/03(Tue) 22時頃
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[>>31蒼夜の言いようにくすりと笑う]
それはそうかもしれないね。 蒼夜君に自殺行為をさせるわけにはいかないな……
[高さは一メートルぐらいあろうか、柱時計の如く君臨するドリッパーは、コーヒー豆の上に一滴一滴……何時間もかけて水を落とす為にだけ存在している。 喫茶店を開く為にこいつを導入した、というのとは逆で。 店を閉めるという人から処分に困っていたこいつを運よく譲り受けたことで、喫茶店をやる踏ん切りがついたというのが真相だ。
僕にこの店を持たせてくれたこいつそのものと、"彼"が齎すコーヒーの味と、両方に感謝している。 だから、その味を好んでくれるお客さんがいることは何より幸せなことだ、と思う。
そのコーヒーを冷えたグラスにたっぷり注いで。 店のロゴの入った紙コースターの上に置く。]
アイスコーヒー、お待たせしました。 どうぞ、ごゆっくり。
(32) 2013/12/03(Tue) 22時頃
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―浅倉医院から下る道―
[荷台に診療道具の入った硬質な鞄を載せて、自転車を走らせている。 昼食をとりに行きがてら、往診の仕事を一つ済ませる心算だった。
普段から、そうそう往診を引き受けているわけではないのだが、病院に来ていないことが気になって仕方がなかった。 医者という仕事をしていれば人の死に触れる機会は珍しくはない。 "外"で亡くなった場合を除けば、この村での死亡診断書はほぼ彼が書くことになるのだ。小さな村でも一人で受け負っていれば自然、その数は少なくはない。 それを考えれば彼がそこまで気を揉むほどのことはないはずだった。
事実、往診までするというのは働きすぎだった。 それでも動かずにいられないのは、あるいは、"死ぬはずのない患者が死んだ"ことが堪えているのかもしれない]
(いや、あれは…きっと俺が思うより体力が落ちていたということなんだろう。 それでも、気にしないよりは気にするに越したことはない、はずだ……)
(33) 2013/12/03(Tue) 22時頃
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にしても、暑い……。
[額の汗を袖で拭うようにしてぼやく。 移動距離がそれほどでない時には、その身軽さを好んで自転車を使うようにしている。 が、この炎天下では少々辛かったか、と後悔が過ぎる。 しかし車を出そうとした所で、それはそれで冷房が効くようになるまでには時間がかかってしまう。 結局は、涼しい場所に着くまで耐えるというのが効率的というものだ]
はぁ……やれやれ。参るね。 夏など早く、過ぎ去ってしまえばいいのに。
[独りごちながら、坂を下っていく。 道すがら見知った顔に出会えば挨拶ぐらいは交わすことだろう]
(34) 2013/12/03(Tue) 22時頃
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薬屋 サイラスは、メモを貼った。
2013/12/03(Tue) 22時頃
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[頼んだアイスコーヒーがくると>>32嬉しそうに笑い]
峰岸さんの淹れるコーヒー好きだからゆっくりする。 ・・・いつもありがと。
[ブラックのままアイスコーヒーの味と香りを楽しんでいると噂話が聞こえてくる。 最近葬式が多いとか、地蔵が倒されていたとか、洋館の話だとか ・・・気になりはする、でも自分にどうもできないだろうなと思いながら]
・・・どうなんだろうな・・・
[そんなことを考えていたからかそう小さい声でポツリと呟いた 聞こえたかどうかはわからないが]
(35) 2013/12/03(Tue) 22時半頃
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うん、ゆっくりしていって。 ゆっくりできるって幸せなことだよ。
[>>35嬉しそうな顔を見れば、僕の方も嬉しくなって笑う。 時折聞こえ来る噂の薄暗さの中で、それはダッチコーヒーの喉越しのように心地よさを残した。
それからしばし、他の客の相手などをしていたけれど。 ふと呟きが聞こえた気がして、カウンターに座る蒼夜の元へ視線を戻す]
ん? 蒼夜君、どうかした?
(36) 2013/12/03(Tue) 22時半頃
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[店主の呼びかけに>>36下に落としかけていた視線を店主へと向け]
あ、聞こえてた? なんか最近さ・・・暗い噂話だけだからちょっと気になってただけなんだよ。 だから気にしないで?
[そう言うといつものように笑う 噂話に不安になるのは今だけなのだろうからと]
(37) 2013/12/03(Tue) 22時半頃
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[葬列を遠く見ていた存在に、男が気が付く事はなかった。やがて参列者が解散するのを見届けると、男は寺への道を歩き始めた。ゆっくりと、ゆっくりと]
……、……
[炙るような日差しに、立ち止まる。 木陰に入り、懐からハンカチを取り出して汗を拭った]
……暑い、な。 本当に……
[これでは、老人など次々に参ってしまう。 少しでも、気温が落ち着けばいいのだが。 考えながら、白く焼けた景色を眺めた]
(38) 2013/12/03(Tue) 23時頃
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[>>37蒼夜の言葉に「気になると言われると逆に気になるよ」……というような返事を返そうとしたのだけれど。
その表情が>>23しばらく前、客のいない空隙の時間の自分自身を思い起こさせるようで。一瞬びくりとした。 気にしないで欲しいのではなくて、彼自身が気にしたくないのではあるまいか。 ふと過ぎった考えを、口には出さない。
僕のこの場所の、この平穏を壊すような言葉なんて、きっと必要ない。 ここは囲まれて――守られている場所のはずなのだから。]
(39) 2013/12/03(Tue) 23時頃
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[――地蔵が壊されたということは、村の守りが壊されたということなんだよ。
しばらく前に客の誰かが言っていたことが頭を過ぎる。 いや、老人たちがそんな話をしているが、非科学的だの老いると気が弱くなるだのと笑って流していたんじゃなかったか。
ああ、きっと気にするのは馬鹿馬鹿しいことなんだ。 そんなそぶりを見せたら蒼夜君にも笑われてしまうかもしれない。 きっと、僕が感じたのは僕の考えすぎで。 だから、]
(40) 2013/12/03(Tue) 23時半頃
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[僕もいつものように笑う。 同じように笑う。]
ん…なんだ、そっか。それだけか。 話題が乏しい村だからねぇ……辛気くさい話でもそれしか話すことがないんじゃ仕方ないのかもしれない。 何か楽しい話題があればいいんだけどね。 可愛い女の子のこととか、ね。 蒼夜君はそういう話題ないのかい? てっきり恋の悩みでも抱えてるのかと思ったのにな…
[少し話題の逸らし方が、わざとらしかったかもしれない。 気づかれなかったならいいのだけど]
(41) 2013/12/03(Tue) 23時半頃
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[店主の少し考え込んだ姿>>39>>40>>41を見てあぁこの話題はまずかったかと思い]
・・・えー俺にはまだ早いですってー。 そういう峰岸さんはどうなんです?
[あえて気づかないふりをした そして茶化すような笑みと言葉で明るくしようと]
(42) 2013/12/03(Tue) 23時半頃
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[そう、きっと噂は噂でいつか別の噂に塗り替えられるんだろう だから気にする事はないんだ ・・・それでも不安はあるけれど皆がいるなら きっと大丈夫だとそう思う事にした]
(43) 2013/12/03(Tue) 23時半頃
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>>42 まだ早いって言っても君もそろそろ成人だろう? あれ、それとももう成人式したんだったっけ? できる内に色々やっておかなきゃダメだよ、若いんだからさ。
僕? 残念ながらそういうチャンスは巡って来ないな……
[他愛のない話に戻れたことにホッとして、そして。 そんな自分に気づかないふりをする。]
代わり映えのない村じゃ出会いもないから、仕方ないね。
(44) 2013/12/03(Tue) 23時半頃
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[好きでここにいるのだから、仕方ない**]
(45) 2013/12/03(Tue) 23時半頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2013/12/04(Wed) 00時頃
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>>44 一応成人はしてますってー がんばってもどうにもならないこともありますけどね
[代わり映えのない村と聞けば]
まぁそうだけれども俺はこの村好きだしなー
[果たしてこんな調子でいいのだろうかと思いつつ たわいもない話をしてしばらく楽しむだろう]
(46) 2013/12/04(Wed) 00時頃
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[アイスコーヒーと話を楽しみつつぼやんやりと]**
(47) 2013/12/04(Wed) 00時頃
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サイモンは、日が暮れるには、まだ*遠く*
2013/12/04(Wed) 01時頃
薬屋 サイラスは、メモを貼った。
2013/12/04(Wed) 01時半頃
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―外場村・とある民家の家先―
[照り付ける日差しの中、ただただ無心に自転車のペダルを扱ぐ。 慣れたものではあるが、やはりこの季節は辛い。
顎から伝い、滴り落ちた汗が辛うじて舗装されたアスファルトの地面に滲み、周りの景色と共に流れていく。
やけに長く感じる道程の末、やがて目的の場所へ辿り着いた。 自転車を止め荷物、一升瓶を片手に玄関へ。 常の如く鍵の掛かっていないであろう扉に手をかけて、お決まりの台詞。]
――…ちわーっす、東雲酒屋っす。
(48) 2013/12/04(Wed) 10時頃
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[元気、とは言い難い気だるさの混じる声で呼び掛けると、奥から聞き慣れた声と足音。
小学校高学年に入った辺りから、家の手伝いとして配達に来ている分、馴染みの客と言うよりは顔見知りのおばさんぐらいの位置付けである。 今更畏まる間柄でも無く、幾らかの挨拶と共に差し出された麦茶に表情を緩めて有難く頂く。
良く冷えたそれは、火照る身体を冷ましてくれる。]
……はー…、…『生き返る』。
[思わず漏らした声に小さく笑われるが、その表情が少し陰るのを見て、しまったと思わず口を押さえたが既に遅く。
先週、家人が亡くなったこの家では『起き上がり』を連想させる言葉は禁句だろうと思ってだ。 ただでさえ、奥では相手の夫が臥せっているのだから、余計に。
気にしなくていいと首を振り、此方が向けてしまった視線を辿るように奥へと顔を向けた婦人の呟きが耳に届く。
「本当に、よく“引かれる”夏だ」、と。]
(49) 2013/12/04(Wed) 10時半頃
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……病院へは…
[連れて行ったのか、と言外に問えば、苦笑交じりに「……家が良いと言うから」、と返された。 そう長くもない、という事なのだろう。]
……一回、試しに連れてってみるのも良いんじゃない? 若先生も居るし、さ。
[言葉に詰まり、苦し紛れ染みた言葉には曖昧な返事と酒瓶の代金を渡され、何も言えずに一本だけの酒瓶を手渡す。
――もう、頼まれる事はないのだろう]
(50) 2013/12/04(Wed) 12時頃
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……まいどあり、っす。
[頭を下げ、半ば逃げるように軒先から離れた。 じりじりと降り注ぐ日光に目を細め、帽子を被り直す。
腰にぶら下げたラジオから伸びるイヤホンを付けてスイッチを入れれば、ノイズ交じりに辛うじて音楽が流れる。 洋楽で、知らない曲だった。
――"I remember as if it were a meal ago"]
……わっけわかんねぇ。
[断片的に汲み取れた歌詞では上手く全容は掴めない。 ただ、演奏は嫌いじゃない。
暗くなりそうな思考を追い出すようにベースの音を拾いながら、荷物も無い癖に無駄に重いペダルを扱ぎだした**]
(51) 2013/12/04(Wed) 12時頃
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[しばらく、すると一軒の店のそば。 看板の『Dog-ear』の文字が目に入る。
中から漂うコーヒーの香り。 食べ物の香り。 親しげに語り合う、店主らしき男と ひとりの青年。
ちらり。
窓から、こっそり覗く。 彼らが話しているのは、何だろう。
彼女の場所からでは >>19先ほどの行列に纏わるものかどうか 内容までは聞こえない、はず。]
(52) 2013/12/04(Wed) 12時半頃
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[彼女を見つめていたら木陰を優雅に歩いていき、鈴がふっと気がついた時には、すでにその姿は見えなかった。]
えっ…あれ?
[…ぼぅっとするもんじゃないな。と思いながら、消えるようにいなくなった事を気にも留めず、帰路を急ぐ。暑い。太陽に隠れていいてほしいと切に願い、小走りになって急ぐ。
頭の中のプレイヤーは、"welcome to paradise" 歌詞の意味をお父さんに聞いたら、掃き溜めのような場所をパラダイスと言ってようこそと歓迎している歌さ、と答えをもらった。
全然パラダイスじゃないじゃんと思ったが、陰鬱な、いや、陽の光で鬱になるような昼下がりの気分を吹き飛ばそうと、できるだけ刺激的な曲で自分を奮い立たせながら、刺すような熱気から避難すべく、その場を去った。]
(53) 2013/12/04(Wed) 13時頃
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受付 アイリスは、メモを貼った。
2013/12/04(Wed) 13時頃
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[店主と話していた時にふと時計を見て 流石に長居しすぎたかとコーヒー代を払い席を立つ]
それじゃまたね峰岸さん。 また飲みにくるよ。話、してくれてありがと。
[微笑んで会釈する 店を出て扉から出れば日差しと暑さが]
・・・なにすっかな
[これから特に何もすることがないなと思いつつ またフラフラと何処かへと もしかしたら誰かと会うかもしれない ・・・食事をとることをすっかり忘れて]
(54) 2013/12/04(Wed) 13時半頃
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―坂を下って―
[下り坂の勢いを殺すように自転車のブレーキをかけ、角を曲がる。 ふと、法衣姿が視界の端を過ぎった。向こうはこちらに気づいたかどうか]
(信海……か?)
[葬式があったのだろうと推測できる衣装を見れば、自ずと死を連想させる。
――村は死によって包囲されている。
あの陰気な幼馴染が村を書き表したという言葉だという。 実の所、彼自身はそのエッセイだかの載った記事を読んだわけではない。 ただこの村では全てが筒抜けになるというだけのことだ。何しろ、彼の――"若先生"の元には喋りたがりが御注進にやってくるのだ。 "若御院"のこととなれば尚更だ。 村の老人たちから見たら、彼もその幼馴染も同じカテゴリなのだろう。すなわち村の大事な"息子"だ。
幼馴染の暗い容貌に普段、快い反応を示していない連中さえも村のことが載っているとなれば嬉しくなるものらしく。 その記事が雑誌に載った折には、診察室で何度も同じような話を聞かされたものだった。 それで辟易して、ついに記事までは読まなかったのだが]
(55) 2013/12/04(Wed) 13時半頃
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(それも間違ってはいない見方なんだろうが…)
[医者にとって「死」は敗北だ。 何度見ても、慣れはしても受け入れることが楽になるわけではない。 敗北の証に囲われているのだというのは気分のいい話ではなかった。
山は異界だ。 山は山、村は村だ。 隔てることで、異界に「死」を置いてきて村の健康を保っている。 死に包囲されているのではなく、死を追い出しているのだと思いたかった。
もしもその見解を述べたとすれれば、くどくどと反論が返って来るのだろうか。 その様子を想像すれば口元に苦笑が浮かんだ**]
(56) 2013/12/04(Wed) 13時半頃
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[しばらくすると、店の中。 薄い色の髪をした青年が立ち上がり。
からりん。
店の扉が開く音。 そこから、彼が現れて。
ふわり。
そっと、窓のそばから離れて行く。 おさげは揺れて、真紅の裾は翻る。]
(57) 2013/12/04(Wed) 13時半頃
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―『Dog-ear』、蒼夜が店を出る少し前―
[>>46成人はしているという言葉にくすりと]
ああ、そうだったね。ごめん、ごめん。 それだけ君が若く見えるってことで、ね。
…ん?
[ちらりと窓の外に>>52誰かが居るのが見えた気がして、言葉が止まる。 けれど、村が好きだという蒼夜の声に、すぐに意識をそちらに戻した。]
(58) 2013/12/04(Wed) 13時半頃
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そう、だね。 うん。僕もこの村が好きだよ。
(59) 2013/12/04(Wed) 13時半頃
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薬屋 サイラスは、メモを貼った。
2013/12/04(Wed) 13時半頃
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ありがとう。 蒼夜君、またいつでも、来てね。
[>>54店を出る蒼夜君を見送ってから……
そう言えば蒼夜君、僕のコーヒーを楽しんでくれるのは嬉しいのだけれど。
……食事は、よかったんだろうか。
カーテン越しに見た赤の、この村では見かけないような鮮やかさに気を取られて、そう声をかけそびれたことに気づいた。]
(60) 2013/12/04(Wed) 14時頃
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ー『Dog-ear』、店外ー ・・・ん?
[一瞬視界の端に赤が見えた気がした>>57 あんな西洋っぽい感じのを着ていた人はいただろうかと首を傾げ]
・・・あぁ、なるほど
[ふと洋館のことを思いだし、あぁ兼正のところの人だろうかと思い一人で納得した それでも声をかけるほどでもないだろうと歩き出した]
(61) 2013/12/04(Wed) 14時頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2013/12/04(Wed) 14時頃
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[少女は木々の作る蔭。 その薄淡い闇を縫う様に ふわりふわりと裾を靡かせ ふるりふるりとおさげを揺らして。
「死」に囲まれた 「異界」の山を歩いていく。
道すがら「死」の香りに満ちた 民家の前を通ってみれば 陰鬱な空気に抗う様な音楽が 蝉時雨に混じって微かに。]
(62) 2013/12/04(Wed) 14時半頃
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ーどこかの道ー
・・・あ
[暑いなとぼんやり歩いていると若先生が見えた 見るからに暑そうだなと思うが大丈夫なのだろうか?]
・・・若先生ーこんにちはー
[少し迷ったので考えて 取り敢えず挨拶くらいはしようと思い少し大きめの声をかけた]
(63) 2013/12/04(Wed) 14時半頃
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―道を自転車で走る―
[汗だくで自転車を走らせていると>>63若先生、と呼ぶ声に目を向ける。 いつものように深く被った帽子を見れば、それが時折立ち寄る喫茶店で見かける顔だとすぐにわかった。
この暑さで参る前に、涼しい場所に辿り着かねばと思い浮かべていた店でのことなので尚更だった。 自転車の速度を緩めて声に応じる]
こんにちは…蒼夜君、でしたね。もしかして『Dog-ear』に寄った帰りですか? いえ、私も丁度今から祐の所でランチでもと思っていた所なので…そうかなと。 今日も一段と暑いですね。今はあの店の涼しさが恋しくてたまりませんよ。
(64) 2013/12/04(Wed) 16時半頃
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[昼食の後に往診が控えていたが、軽く話をする程のゆとりもないわけではない。 二言三言ぐらい交わすつもりで、片足を着いて一度自転車を止める。
『Dog-ear』で昼食をとるという、まさに彼が今抱いている目的を忘れてきたのだとは露知らず。 向かう道の方から来たことからそう当たりをつけて、つい「私"も"」という言葉が出た。
信海や祐介といった同年代の人間には普通に話せるのだが、不思議と年下は年下で"患者さん"やら"患者さんの息子さん"やらというイメージがついてしまうのか。どうも口調が丁寧になってしまう癖があった]
(65) 2013/12/04(Wed) 16時半頃
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蒼夜君は、大丈夫ですか? 夏バテとか… まあ、昼日中からぶらついてるぐらいだから心配ないでしょうかね。
[青年は見るからに彼よりも若く、下手すればオーバーワーク気味な彼自身の方が心配されるべき立場なのかもしれないが。 それでもつい、健康を気にかけるような言葉を言ってしまったのは、医者という職業病、というばかりでもないだろう]
(どうにも過敏になってる…な)
[茶化すような物言いのおかげで、深刻な空気は勘取られずに澄んだだろうか。 今は、彼の懸念を村に無闇と広めたくはなかった**]
(66) 2013/12/04(Wed) 16時半頃
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薬屋 サイラスは、メモを貼った。
2013/12/04(Wed) 16時半頃
薬屋 サイラスは、メモを貼った。
2013/12/04(Wed) 16時半頃
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[汗だくの先生に>>64>>65苦笑しながら]
うん、『Dog-ear』でコーヒーを・・・
[と言ったこところで食事をしていないことに気づいた]
・・・うん、今日も美味しかったよ
[まぁいつものことだしな・・・うんちゃんと朝食はとっているから大丈夫だろう・・・きっとと思い至りお茶を濁す とはいえ嘘が上手なわけではないので言動でわかったかもしれないが]
(67) 2013/12/04(Wed) 16時半頃
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[夏バテは大丈夫かと聞かれれば>>66]
それは平気だよ、ちゃんと食力もあるし。 若先生が言ってる通りここら辺ウロウロするくらいの体力はあるよ。 心配してくれてありがと、若先生。 ・・・むしろ若先生こそ大丈夫なわけ?
[笑いながら受け答えをする 汗だくになっている若先生の方が彼には気になるが、まぁ食事を取りに行くというし大丈夫なんだろうなとは思う]
(68) 2013/12/04(Wed) 17時頃
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―鹿野レコード:鈴の家の前―
[私の家はレコード屋だ。外場でやっていけるのかという疑問は、受け付けておりません。ここだけなら、お客さんがいても、どうやって日々生活していけるんだろうってレベルの客足。お父さんは以前都会の方で働いていたらく、この家の成り立ちとか関係している。らしい。
ぶっちゃけお母さんが収入源です。
外装はガラス張り。だけど、家は寂れ、雨よけのサンシェードももう古びて長い。つまり汚い。だけど、都会から見れば確かにぼろぼろだけど。外場村においてはちょっと先を行っているデザインだったりする。デザインって言葉に失礼な外観ってのはいっちゃ駄目。
広さは一軒家の一階部分をほぼ店に当てているので結構広い。鈴としては生活スペースが欲しいと日々文句を言っている。
当然中は丸見えなわけで、一つ蓄音機みたいなレコードプレーヤーがレジの四半分程を陣取っているのと、ワトコ油かなんかでコーティングされてつやぴかな銘木の外装のジュークボックスが特徴的。店があってる時はこれからお父さんの気分、または私の気分で曲が流れてる。]
(69) 2013/12/04(Wed) 18時頃
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[それにしても、今どきレコードなんて、と思うし、事実CDもお父さんはいれざるを得なくなっているけど、昔ながらのレコード店をやりたいのだそうだ。でも店主であるお父さんは頑なに新しいものを入れたくないらしく。(最近はMDなんてのも出てきて、更に嘆かわしいとか言ってるのは内緒。)、黒人のおじさんがスーツを着てポーズを撮ったりトランペットを持ってたりなふっるいレコードがあったり。探せば色々掘り出せると思うよ。
そして私が好きなのは、洋楽のコーナー。テレビは家に無いけど、流行の音楽とかは日本の音楽誌とかで分かる。でも、それでもコテコテにポップなものは好きになれなかった。お父さんに仕入れの段階で幾つか貰って、気に入ったバンドとかがあればチェックしている。
そんな日々。
お父さんは今日は仕入れに見に行っているらしい。戸が閉まって定休日になっていたからだ。…定休日が急に来るのも田舎らしい。こういう時は、一応私が店番をすることになっている。大体客こないし、ちょっと会話すればいいから楽。とりあえず帰って来たのでご飯!]
(70) 2013/12/04(Wed) 18時頃
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[鈴は戸を開けただいまーと一言言うと、レジの奥の居間に上がって用意されていた昼ごはんを食べる。]
…お母さんはまだ帰ってこないかなぁ。
[鈴の母は都会で仕事。たまにしか帰ってこないし、今日みたいにお父さんがいない日があると、ちょっと寂しいのだ。]
(71) 2013/12/04(Wed) 18時頃
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[食べ終わり適当にジュークボックスをつけると、今日もジャズが流れてきた。これは…Wheather ReportのHeavy wheather。
軽快でとっても素敵な音楽が蜃気楼でも出てそうな外に漏れる。 …あってない。 無駄に蒸し暑い中。取り替えるのも面倒くさいしと、そのままにしておき、とりあえず店番込み、出された宿題を消化し始めた。]
(72) 2013/12/04(Wed) 18時半頃
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受付 アイリスは、メモを貼った。
2013/12/04(Wed) 18時半頃
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[今日も店内にはジャズが流れている。 レコードプレイヤーからでもなければ、もちろん立派なジュークボックスからというわけでもない。 CDプレイヤーからである。
鎮座するドリッパーのレトロさとは裏腹に、文明の利器たるプレイヤーは、セットされたCDを自動的に入れ替えてさえくれる便利な代物だ。 古きものを大事にするよりも、利便性を選んでしまった。その辺が現代人のサガなんだろう。
本当に利便性だけを求めるのなら、僕がこの村でこんな店をやっているのもおかしな話なのだけど…… いつものお客さんが来て、いつもの香りといつもの音楽があって、いつも通りに仕事をしていれば時が過ぎていく。]
(73) 2013/12/04(Wed) 20時頃
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[そうしていれば、余計なものは何もないんだ。]
(74) 2013/12/04(Wed) 20時頃
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カリ、カリカリカリッ、カリッ、シュッ、シュッ...
………あー!もうあっつい!!どうにかしてよー!もう!
[お母さんは冷房嫌いで、そんなもの無くても扇風機とうちわでなんとかなるというような人だ。正直考えられない! …お金は、あるよね。
使う場所もないのである程度溜まっているお小遣いを財布を開けて、確かめる。そして決心をつけると、制服から着替えて、薄手の白と青のボーダーシャツにキャラメル色のハーフパンツを身につけて。]
…涼みに行こっと。
[ちょっとおしゃれな喫茶店へと向かうだろう。]
(75) 2013/12/04(Wed) 22時頃
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―『Dog-ear』―
[店の入口から少しだけ漏れ出る音楽。それが好みの時には、私の中のなにかのアンテナがピンっと立つ。今日はちょっと違うかなって感じ。ドアの開けて、からんと乾いた音が響く。]
…こんにちはー。 峯岸さん。おやつもらいにきちゃった。 コーヒー、ミルクたっぷりでお願いしまーす。
[常連の客みたいに気取ってみた。 ちょっとカッコいいのも、行く理由には十分だったし、何より、学校の男子より、ゆったりとしていて大人!って感じがにじみ出てる。。]
(76) 2013/12/04(Wed) 22時頃
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受付 アイリスは、メモを貼った。
2013/12/04(Wed) 22時頃
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[昼下がり、日はやや傾けども 茹だる暑さは衰えず。
ふわり。
陽炎たなびく白い道の上 紅い日傘を差して。
くるりくるり。
時折、戯れに回して遊ぶ。 傘指す影は色濃く短く 陽を照り返す道路に落ちる。]
(77) 2013/12/04(Wed) 22時半頃
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[硝子張りの店の名は『鹿野レコード』。 あまりの暑さで風通しのためか 窓や扉にわずかな隙間。
そこから、漏れるのは 古びても色褪せることのない ジャズナンバー。
中をちらり覗けば 大きな朝顔を咲かせている蓄音機。 それから、それからジュークボックス。]
(78) 2013/12/04(Wed) 22時半頃
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[興味深げにしばし眺める。
やがて、音は止み。 しばらくすると、中から 夏らしい軽装の少女が姿を見せる。
少女はどこかへ出かけるようで。 こちらには気がつかず。 そのまま、彼女は独りで散歩。
くるりくるり。
傘をゆっくり回しながら。 ゆっくり、静かに道を行く。]
(79) 2013/12/04(Wed) 23時頃
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[ふと、蝉の声に混じり、別の音が聞こえた。話し声ではない、足音でもない、それは、自転車の立てる音だった。横切っていった姿、あっという間に見えた背に、男はひらと手を振った。 見慣れた姿。この村で唯一の医師をやり、若先生と呼ばれている者。賢吾という、彼は男にとって幼馴染だった。同い年で、立場としても通じるところがあり、相応に仲の良い関係だった]
……
[あいつも、最近は忙しい事だろう。 考えながら、男は木陰から一歩踏み出し]
(80) 2013/12/04(Wed) 23時半頃
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[山は「異界」、村は生者の住む「日常」。
木々の織り成す昏闇は「死」を誘う。 木々は村を取り囲み「日常」は「死」で染まる。
村はやがて「異界」となる。
それに誰かが気づくのは もっと、ずっと先のこと。
真紅のドレスに身を包む少女。 彼女が齎したと、気づくのも、もう少し後。]
(81) 2013/12/04(Wed) 23時半頃
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―――千香子の自宅
[村のはずれにある小さなタバコ屋の孫娘、千香子は祖母の顔を心配そうに覗きこんだ。タバコ屋は普段は千香子の祖母が取り仕切っている。しかし、今は千香子の母が店に立っていた。]
おばあちゃん、はい。氷砂糖よ。 …食べないの?調子が悪くても、これさえあれば前大丈夫っていってたでしょ。私朝は元気がなかったけれど、何粒か舐めたら元気になったよ。
[千香子は祖母の手をさすってやり、笑顔を見せた。祖母の口に氷砂糖を持っていき、口に含んだのを優しく見守ると、母親の元へ行った]
(82) 2013/12/04(Wed) 23時半頃
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お母さん、お婆ちゃん調子が良くないみたい。 私達朝は弱いけれど、今回お婆ちゃんだけ調子悪いね。年齢かな。心配ね。
うん、そうね、若先生に見てもらいましょう。 え。ついでに私も見てもらうの?でも、注射とか…、なんでもない。
私、店番代わるからお母さんはお婆ちゃんを見ててね。
[千香子は、母親と店番を代わった**]
(83) 2013/12/04(Wed) 23時半頃
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― 村外れの廃教会 ―
[それはどれくらい昔の建物だろうか。 建物の所々はくたびれ果てて 少し崩れかけた所もある。
中に入れば、小さな礼拝堂があり。 祭壇には、そこにあるはずの像はない。 並べられた長椅子も椅子の用途は怪しく。 無事なものにも埃が被っている。
すでに使われなくなって、数十年は下らない。 夕陽に滲むステンドグラスが 無事であることすらも、最早奇跡。 そこに描かれているのは、赤子を抱く聖母。]
(84) 2013/12/04(Wed) 23時半頃
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[ふうっと、軽いため息ひとつ。
畳んだ日傘を横に立て掛けると スカートの皺がなるべく出来ない様に 気をつけながら、ちょこんと椅子へ。
礼拝堂には他に誰もおらず。 他の誰の気配もそこにはなかった。
昼間の世界とまた違い さりとて、山の齎す「異界」ともいい難く。 そのどちらでもありそうで そのどちらでもない。
強いていえば、あわい、だろうか。 夜でも、昼でも朝でもない。 黄昏時の様なぽっかりと空いた穴。]
(85) 2013/12/05(Thu) 01時頃
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[それから、男は寺へと帰った。 戻ればまず出迎えるのは、母子共に住み込みで働いてくれている檀家の二人だった。村では尚立場の強い寺といえど、現代ではそれで全てうまくいくわけではない。男とその母、数人の僧侶ばかりの寺。住み込みの彼らや好意的な檀家の人間の手伝いがなければ、寺はとても存続していけなかった。 彼らに、母に、挨拶をしつつ、男は奥の空間へ進み]
……、……
[麦茶を一杯飲んでから、暫し仏前に座っていた]
[やがて自室に移ると、窓際に置かれた檜の机に向かった。その端に置かれた古い電気スタンドを点け、引き出しから原稿用紙を取り出す。そして万年筆でその升目を埋めていく、古風な姿勢は、容貌から恐怖作家らしいなどと揶揄される事もあったが、最早身に深く染み付いていた]
(86) 2013/12/05(Thu) 01時頃
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[そこには、人もいないが神もなかった。
椅子にかけて、しばらく寛いだ。
村のあちこちで、真っ二つの地蔵。 じきに、その噂は広まるだろうか。
人は噂が好きな生き物だから。 そして、噂に毒があればあるほど 回りは早く、広まっていく。
それは、病。「死」という病。]
(87) 2013/12/05(Thu) 01時頃
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[男は、かりかりと万年筆を走らせていく。染み込むような漆黒の線は、一文字一文字言葉を形作っていく]
【 その先に在るのは死だ。 死以外に確かなものなど在らず、故に彼は生き得る道を放棄した。それこそが幸いであったからだ。死は断絶なれど終わりにはあらず。死の先には、】
[其処まで書いて、手を止め、首を横に振った。嗚呼、また、死に関する、蘇りに関する事など、書いている。これもやはり、度重なる死の影響なのだろう。元々、そういったテーマを主に書く作風ではあるのだが、しかし。 一つ溜息を吐いてから、男は書きかけた原稿用紙を先程とは別の引き出しにしまった]
……少し、散歩してきます。
[そう言い残して、男は夕刻の村へと出ていった]
(88) 2013/12/05(Thu) 01時半頃
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[気晴らし、とはいっても、賑やかな方へは足は向かわない。こうした時、男は静寂の方を求める質だった。袈裟を取った地味な法衣姿で向かうのは、村の外れ。 人通りのごく少ない其処を、男は時折訪れる事があった。行き詰まりや悩みを抱えた際、それを一人解消するために。解消まではいかずも、少しでも落ち着かせるために。 其処にはある建物があった。 廃屋となった建物。かつてはある種の教会、礼拝堂だった、もの。それが、男の親しむ場所だった]
…… 、え、
[軋む扉をゆっくりと開けて、一たび、瞬く。 いつも無人であるその内部に、予期せぬ人影が、見えたから。見間違いか。そう、一瞬、思う。だがもう一度瞬きをしても、その人影が消え去る事はなかった]
……、君は?
[扉を片手で押さえたまま。 赤い夕陽を、背に浴びながら。 見慣れない少女の姿に、男はぽつりと*訊ねかけた*]
(89) 2013/12/05(Thu) 01時半頃
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受付 アイリスは、メモを貼った。
2013/12/05(Thu) 01時半頃
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[どれくらい、考え事をしていたか。
扉の開く音と人の気配に立ち上がり。 確かめようと、扉の方へ身体を向けた。
そこには法衣姿の男がひとり。
逆光で自分の表情が見えないことに 微かな安堵を覚えながら。 彼への問いに答える。]
(90) 2013/12/05(Thu) 02時頃
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あら、他人の名前を訊く時は …先に名乗るのが礼儀ではなくて?
[と、首を傾げて見せる。 *その拍子にふるりとおさげが揺れた。*]
(91) 2013/12/05(Thu) 02時半頃
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―民家からずいぶん離れた道―
[曲はいつの間にか軽やかなギターに変わる。 明るい音色と陽気な歌声、アップテンポな曲調に暗く落ちた気分は和らいで。 あまりに歌い手が楽しそうだから、つい鼻歌なんて歌ってしまって。
……井戸端会議のばあちゃん達に冷やかされた。
そ知らぬ顔で片手を上げるだけの挨拶に留めてその場を通り過ぎる。 熱くなる頬はきっとこの日差しのせいだ。そうに違いない。 何て、誤魔化しながら自転車を扱ぐ。
途中で壊されたお地蔵様が視界の端を通り過ぎた。
――見ない振りで、ただ前だけ向いて進んだ。]
(92) 2013/12/05(Thu) 09時半頃
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―『東雲酒屋』―
[茹る前に店、と言うか家に着く。 ガラス戸の向こうで店番をする母と目が合い、ただいま、と口の動きだけで伝え、裏口へ自転車を止める。
弔組等で父が不在になる時は、こうして母が店番をしている。 最近は随分その頻度が増えているようだ。]
……あっつ…
[日陰に入り、必要の無くなった帽子を団扇代わりにしつつ、裏口から居住スペースである家に入る。 陽光が遮られる分直接的な暑さは弱まるが、温い空気がじっとりと室内に篭っている。
台所の冷蔵庫を覗いて牛乳を取り出して、然程中身の残っていないそれを直接口を付けて飲み干した。 結構伸びた方だとは思うが、高くて困るものでもないだろう。]
……どうすっかなー…
[宿題などやる気分ではない。何処かに出掛けるか、どうか。 とりあえず汗でべたつく身体やら頭やらをどうにかしようと風呂場へ向かいつつ、ラジオの電源を落とした。**]
(93) 2013/12/05(Thu) 09時半頃
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あ、……ああ。 すまない。その通りだ。
[指摘する言葉を返されれば、見かけ以上に大人びたような、貴族を思わせるようなその調子に、少しだけ面食らって。短く詰まってから、朗らかではないが静かな微笑を口元に浮かべ]
私は、不動信海。 見ての通り、坊主だよ。 君は……もしかして、兼正に越してきたのかい?
[名乗った後、確認するように問いかけた。見慣れない少女。加えて、村ではまず見ないような洒落た衣装。其処から考えられる正体は、およそ一つ切り*だった*]
(94) 2013/12/05(Thu) 13時頃
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[名を問うて来た男の様子を見て くすりと笑う。 愛想や愛嬌はないが、物静かな口調。 そこに、誠実さは感じられ。]
初めまして、わたしは夏目ありあ。 ありあ、と呼んでもらえたら
…うれしいわ。
[微笑みを返して緩やかに、会釈する。]
…兼正? あそこの山のこと? なら、そう。
昨日越して来たばかりなのだけど。 そういう名前の場所?
[住所は外場のはずなので 地元の通称なのだろうかと軽く首を傾げる。]
(95) 2013/12/05(Thu) 13時半頃
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信海さんは、お坊さん…
ああいうものを書かれているから、 もっと荒々しい 破戒僧みたいな方かと思っていたわ。
[顔を綻ばせて、笑いながら。]
エッセイで読んだ通り。 本当にそのままなのね…素敵。
[ハッとして。]
ごめんなさい…ひとりで盛り上がって。 …わたし、あなたの…作品のファンなんです。
[*ほんの少し、声のトーンを落とした。*]
(96) 2013/12/05(Thu) 14時半頃
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いらっしゃいませ。 [店に客が入ってくると千香子はカウンターの椅子から立ち上がって背伸びをした。背が低い為、商品に隠れて千香子の姿が見えないのだ。千香子は買い物にきた老人たちと話をしてした。]
うん。今日はお婆ちゃんじゃないくて、私よ。はい、おつり。
え、このお菓子私にくれるの?ありがとう。 ソフトクリームの形をした砂糖菓子、大好きなの。 店番偉いねって…。私もう子供じゃないのよ…。
…中学生じゃないもん。 遼ちゃんと同じで高校生だもん。
[わざと驚いた顔をする老人に、千香子は頬を膨らませた。それを見た他の老人たちがコロコロと笑う。]
(97) 2013/12/05(Thu) 16時頃
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おじいちゃん、わかってて言ってるでしょ。いつも千香子をからかうんだから…。
[自分のことを小さい頃のように千香子と呼んでしまったのに気が付いて、少し赤くなった。]
むう…。これもくれるの?ありがとう。 何かごまかされた気がするけど、いいわ。おじいちゃん達、またね。
[千香子は笑顔で老人達を見送ると、少し困ったように老人達が残したお菓子を見た]
お菓子こんなにたくさん一人じゃ食べきれないよ…**
(98) 2013/12/05(Thu) 16時頃
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受付 アイリスは、メモを貼った。
2013/12/05(Thu) 17時頃
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ありあ、か。可愛い名前だね。 ああ、宜しく。
[名前を聞くとそれを復唱し、ぎょろりとした目を緩めるように少しく細めた。兼正の呼び名への疑問には、ああ、と思い至ったように]
そう、其処の…… あそこは、村では兼正という屋号で呼ばれていてね。 昔は代々村長が住んでいたんだ。
……長い間、無人になっていたけれど。 また人が来て、山も嬉しいかもしれないな。
[疑問符を頷いて肯定し、説明を続けた。 付け足した一言は僅か感慨めいたものを滲ませて]
(99) 2013/12/05(Thu) 19時半頃
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え、
[ああいう、と切り出された言葉に瞬く。驚きの浮かんだ面持ちでその話を聞き、ありあがはっとするのを見て、男もはっとしたように]
ん、……ああ。 驚いたよ。 まさか、私の小説を読んでくれているなんて、思わなかった。
[戸惑ったようなはにかんだような曖昧な微笑みを浮かべ、返事をした。こうして面と向かってファンだと告げられるなど、男にとっては本当に珍しい事だった]
有難う。 ……生憎、破戒僧ではないけれど。 イメージと違って、がっかりさせたかな。
[照れ隠しも含んだように、冗談めかして]
エッセイ……あれも、読んでくれていたのか。 外場。気に入ってくれたなら、嬉しいよ。
[村は死によって包囲されている。幾つかの文章が、頭を過ぎる。村を死と並べて評した己のエッセイ、そのままだと語る少女の目に、この村はどのように映っただろうと、映るだろうと、*考え*]
(100) 2013/12/05(Thu) 20時頃
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[突然の事へ戸惑う様子の信海を見て くすくす笑いながら。]
がっかりだなんて、ことないわ。 予想通りな事ばかりの方が 逆につまらないのではないかしら?
…だから、これは楽しい予想外。
[故郷への感想へ複雑な顔をする彼に。]
…離れ小島もいいけれど。 陸の孤島、というのも素敵ね。 特に、木々に囲まれた所がいいわ。
ひっそりと、余計な邪魔も入らずに… 楽しいことが出来そうだもの。
[悪戯めいた微笑みを。]
(101) 2013/12/06(Fri) 00時頃
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[ちらりと視線をステンドグラスに向ける。 滲む斜陽は、今にも消えてなくなりそうで。 宵の明星が出そうな頃合いか。]
あら、もうこんな時間。 …そろそろ、帰らないと。
お会い出来て嬉しかったわ。 それから、お話出来て楽しかった。
…これからもまた、 こうしてお話してくださるかしら?
[その返事を聞いてから ふわりと微笑み、スカートの裾を翻し 聖堂から姿を消した。*]
(102) 2013/12/06(Fri) 00時半頃
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[聖堂の椅子、彼女が座っていたそばに。 畳んだ日傘は忘れられたまま。>>85]
(103) 2013/12/06(Fri) 00時半頃
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―兼正の屋敷への道―
[Dog-earに行った後、汗も引いたから、帰ろうとしていた。でも帰っても扇風機だし、そろそろ夕方、気温も冷え始めるだろう。だから、うろついてたら誰かと会わないかな。と思い、ちょっと兼正の屋敷に行ってみることにした。
さっき見た娘が兼正の人なら、既に屋敷には人の気配があるはずだから。ちょっとおしゃれだしね。あそこも。村の雰囲気に会ってないとおじいちゃんおばあちゃんは言うけど、逆に考えてみよう。こんな鬱蒼とした森に洋館…たしかにホラーっぽいけど雰囲気は出てない?
とおもってるけど、村の民家と比べると浮いてるのは事実。ずっと鎧戸がしまってたみたいだし、住人がいるなら中くらい覗けるんじゃないかと思ったのだ。]
ふんふふんふふーん♪ふふーん♪
[まだまだ真夏。だけど、田舎だからこそ、熱は樅の森林が吸ってくれて、夜は過ごしやすくなる。よく言う熱帯夜なんて無縁だ。ちょろっとそこまで散歩がてら、途中犬の散歩をするおばさんに挨拶をしたりして、兼正の方に行くの?と聞かれても、あの女の子を見たことは内緒にしていた。
だって話してみたいじゃん。 そんなこんなでぶらぶら、ぶらぶら散歩ちゅうです。]
(104) 2013/12/06(Fri) 00時半頃
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受付 アイリスは、メモを貼った。
2013/12/06(Fri) 00時半頃
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確かに、……全てが決まっているのなら。 全てが決められているのならば。 それ程つまらない事はないだろうな。 ディストピアもかくやだ。
[ふ、と目を細め、先より一層曖昧に笑み]
楽しんで貰えたなら、何よりだよ。 陸の孤島、か。
……――
[表情を戻し、会話を続けたが。すぐにまた、表情を変える事になった。刹那、笑みを潜める。眼前の少女の言葉が、微笑みが、奇妙に不吉に感じられて――]
……そうだね。 そういえば、子供の頃は、山に秘密基地を作った事もあったよ。 ありあちゃんは、もうそんな遊びもしないだろうけれど。
[ぽつりと、逸れた話題を零した。 何が不吉なのか。このような少女のたわいない戯れに、何を考えるものかと、心中で自嘲し苦笑しつつ]
(105) 2013/12/06(Fri) 00時半頃
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……ああ。早く帰った方がいい。 暗くなると、山は危ないからね。 慣れていないなら、尚更だ。
[そろそろ帰らなければ、そう漏らすのを聞くと頷き、暗くなり始めた外の方向へ視線をやりつつ言って]
此方こそ、会えて良かった。 勿論、私で良ければいつでも話し相手になるよ。 私は此処にはよく来るし…… いつもは、寺の方にいるから。
[問い掛けには肯定の返事をし、微笑み返し。 何処か舞うように去っていく姿を、見送った]
(106) 2013/12/06(Fri) 00時半頃
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― 洋館のそば ―
[聖堂から戻ると、軽装の少女がひとり。 鎧戸の前で背を向けて 中の様子を伺うかの様にじっと立っていた。
そっと、背後に忍び寄り その肩へ、ポンと手を乗せる。
すでに夕方とはいえ 真夏の気候、長袖を着たままなのに 汗をかかずに涼し気な顔。
それから、冷んやりとした肌に この少女はどんな反応をするだろうか。
その様子を見て、くすくす笑い。]
(107) 2013/12/06(Fri) 01時頃
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…うちに何かご用かしら?
[と、小首を傾げてから。]
あら、あなたは… あのレコード屋さんの方?
ちょうどよかったわ。 今度、お店の品揃えを見てみたいの。
お伺いしてもいい?
[ふわりと微笑んだ。]
(108) 2013/12/06(Fri) 01時頃
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うわぁおお!?
[ちょいちょいびっくり。だっていきなり肩に手を置かれて、話しかけられたんだもん。しかもお目当ての人物に。…しかも、やけに手が冷たくて、まるで冬場の自転車に乗ったみたいな…語彙がないのは中学生だからです!とにかく、びっくりした。>>107>>108]
っとと。う、うん。いいよって、君! 君に会いたかったの! お昼どきに見かけて気になってたんだよー。
何かご用、ってことはやっぱり兼正の人なんだね。うん。 うちの品揃え?色々あるよー?歌謡曲からロックまで。
[それは大抵のCDショップでもそうなのだが。]
ってまたあれれ?なんで私の家がレコード屋って知ってるの?
[色々混乱しているみたい。 微笑む様子は近くで見るとやっぱり可愛らしくて。 彼女の事をもっと知りたくなった。]
(109) 2013/12/06(Fri) 01時頃
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受付 アイリスは、メモを貼った。
2013/12/06(Fri) 01時半頃
受付 アイリスは、メモを貼った。
2013/12/06(Fri) 01時半頃
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[少女の驚く様に、くすりと笑い。]
さっき、お店に行ったら… 出て行く姿を見たの。
あの蓄音機とジュークボックス素敵ね。 かなりの年代物かしら? 都会でも、なかなか見ないわ。
[会いたかったといわれたことに。]
それは、とても光栄ね。 わたしは、ありあ。 あなたの…お名前を聞かせてもらえる?
(110) 2013/12/06(Fri) 01時半頃
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……ん。
[自分もそろそろ戻るかと、辺りを見回して。ふと、並ぶ椅子の一隅に、見慣れない物が置かれている事に気が付いた。傘。日傘、だろうか。持ち上げて眺め、考えて]
多分……
[ありあが忘れていった物なのだろうと推測する。丁度彼女がいた辺りだし、此処は極めて人の来ない場所だ。結論付けてから、また別の意味で悩む。このままにしておいた方がいいか、あるいは預かっておいた方がいいかと]
……
[少し考えた後、そのままにしておく事に決めた。きっとすぐに気付いて後日取りに来る事だろうと。その様子がなければ、その時こそ預かり届ければいいだろうと。 そうして、男は廃教会を後にした]
[幾つかの考え事を、淡く巡らせながら。 男は寺に*帰り着き*]
(111) 2013/12/06(Fri) 01時半頃
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…!わかった!
私は鈴っていうの。
ありあ、でいいでしょ? ここらへん同じくらいのあんまり女の子がいないから、 ありあが来てくれたのは、嬉しいわ。
[すぐ話ができるのは鈴の性格だったりする。 話が会わないと仲良かった子も離れていったりしてしまうのだが…]
出て行く姿…あ、あの時か。 やけに張り切ってた気がする…あはは…
[自分が見るのはいいのだが、見られるのは恥ずかしいのだ。]
お父さんが変にこっててね、 こんな場所でレコード店ってのも珍しいでしょう? あれは…どこだったっけ。 おじいさんのものを受け継いだとか何とか…
(112) 2013/12/06(Fri) 01時半頃
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そして手入れも変にオタクなんだから、困っちゃうわ。
[すんと拗ねて、言葉を重ねる。]
…音はいいから、お店に来てもらえれば聴き放題。 私のおすすめの音楽も教えてあげるよ!
[ね?と軽くウインクしてみせた。]
(113) 2013/12/06(Fri) 01時半頃
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鈴さんね、よろしく。 昨日、ここに越して来たばかりなの。
お勧めの音楽もよさそうね。 けど…この村に早く慣れたいし もっと、よく知りたいわ。
お勧めの場所とかも教えてね。
[ウィンクする鈴に、にっこり笑って切り返す。 それから、しばらく他愛ない話をして。 *鎧戸の中に消えていった。*]
(114) 2013/12/06(Fri) 02時頃
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――And now the end is near ♪
[髪をタオルで拭いながら、小さく歌を口ずさむ。 曲名はシド・ヴィシャスの“My Way”。 自分の小遣いで初めて買った曲という事もあり、一番のお気に入りだったりする。
汗を流し、水で冷えた身体には帰ってきた時に感じた空気の温さは丁度良いくらいで、疾走感のある曲調と共に自室までの足取りも軽く。
乾き切らない髪を適当に梳かして、腰にはいつものラジオをぶら下げた。 着替えても然程代わり映えしないのはご愛嬌。 特に目的も定まらないまま、スニーカーの代わりにサンダルを履いて外へ出る。
日陰と日向のコントラストの差に、ついげんなりと溜め息など漏らしつつ、陽光の下へ足を踏み出した。]
(115) 2013/12/06(Fri) 02時半頃
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受付 アイリスは、メモを貼った。
2013/12/06(Fri) 02時半頃
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暑いよ…。
[千香子は、扇風機にあたりながら大人しく店番をしている。いつも通りに客は少ない。タバコ屋を経営しなくても、千香子の家は財産があった。タバコ販売機からのタバコの売り上げも結構なものだ。]
暑いから店閉めたいけど、駄目よね。
[千香子の家系は低血圧の家計だ。朝の十時から店を開くことになっているが、いつも開店時間10時よりもが遅いことが多い。その代わり夜遅くでも、頼めば店を開く。]
お菓子を食べちゃおう。
[千香子は老人たちの残したお菓子をあさった。三角くじチョコやら細かい駄菓子や、煎餅などが入っていた。]
(116) 2013/12/06(Fri) 15時頃
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一番はこれよね。
[千香子は「とんがり」を両手で持って、リスのように齧った。三角のアイスクリームのコーンの中に砂糖が詰まっている。3色の色があるのだが、なんとなく色付きは最後に食べた。]
本当のアイスが食べたいな。 [恨めしそうにアイスのはいっているボックスを見たが、商品なので手をつけるわけにはいかないようだ**]
誰か来ないかなぁ。 [店先に吊るした風鈴に、手に持った団扇で風を送ってみた。チリンと涼しげな音が、辺りに響いた。]
(117) 2013/12/06(Fri) 15時頃
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薬屋 サイラスがいたような気がしたが、気のせいだったようだ……(薬屋 サイラスは村を出ました)
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はぁ…きれいな子だったなぁ…
[鈴はありあと別れて、やっぱりこんな屋敷に住む人は違うなと思いつつ、ありあが消えていった鎧戸をしばし眺め、そして屋敷を見上げる。]
大きいのぅ…
[私の家とは大違い。まず服装から違う。あんなお人形さんみたいなの持ってないし私。今だって…もっとふりふり分が必要なのかしら。でも私が着ても似合わないに決まってるし…]
よし、ありあを眺めてればいいか。
[結論、似合う人が着ればいいや。私はふいっと屋敷に背を向けると、帰路についた。だけど、ありあのお父さんとかは、どうしてるんだろう。聞きそびれちゃった。また会った時に聞いてみよう。
太陽は山に隠れ、暗闇の時間がやってくる。 いつお化けが出るのかもわからない。 林の中から鬼たちがぞろぞろと… なんて、小さい時によく考えたものだ。
怖いものを怖いと言えるから、私はこれでいいのだと、そう毎回勝手に自分で納得していた。だけど、本当にどうしようもなく怖い何かは、むしろ堂々と来るのだと、私は知らない。]
(118) 2013/12/06(Fri) 18時頃
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本屋 ベネットがいたような気がしたが、気のせいだったようだ……(本屋 ベネットは村を出ました)
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― 洋館 ―
[夜の帳が下りる頃。 洋館の一室で、黒衣を纏う婦人が目を覚ます。]
おはようございます、お母様。
[婦人が眠るのは漆黒の匣。 細長く、煌めく細工が施され 夜空の銀河を思わせる豪華な木棺。
「おはよう」 と、彼女は、静かに娘へ応える。
その肌は色白を通り越し、やや血色が悪く。 気怠い寝起きの様子から 病に罹っていても、不思議はない程で。
なのに、紅を引いた様な唇が やけに目を引く、退廃的な美貌である。]
(119) 2013/12/07(Sat) 00時頃
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[その瞳はどこまでも深く黒く 覗いた者は、その余りの昏さに たちどころに引き込まれてしまうだろう。]
そろそろ、お腹が空かれました? もう少し…お待ちになってくださいな。
[まるで、幼子にいい聞かせるかのように。 娘は母にかたりかける。]
そういえば、お母様。 早速、お友だちができましたの。
鈴さんっていって、 村のレコード屋さんのおうちの方。 とても、おしゃべりが好きそうで… まるで小鳥みたいですわ。
とっても、可愛らしい方よ。
(120) 2013/12/07(Sat) 00時半頃
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[くすくすと歌う様に。]
あと、レコード屋さんには 素敵な蓄音機とジュークボックスが ありましたの。
お母様のお好きなジャズが 流れていて… 陽のある時間しか開いてないのが とても、残念だったわ。
今度、お邪魔しようかと思うの。
[ちょこんと首を傾げてから うっとりほほ笑んだ。]
(121) 2013/12/07(Sat) 01時頃
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[窓の外に広がるのは。 昼なお、どこか昏い樅の林。 屋敷の回りだけではなく この村全体を囲い込む、檻のような木々。
山の斜面に建つここですら 見える空は、それほど広くはない。
そこから見える月は 満ちていたか、それとも幾らか欠けてたか。 夜空に瞬く星は散りばめられていただろうか。
柩の主を起こしてから ひとり、山をそぞろ歩きして 口ずさむのは、少し懐かしい歌。]
(122) 2013/12/07(Sat) 01時半頃
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Fly me to the moon Let me play among the stars Let me see what spring is like On Jupiter and Mars
[暗闇にその歌声は溶けてゆく。 声主と同じ様に。
それは、死という病に不似合いで。 *甘く優しいジャズナンバー。*]
(123) 2013/12/07(Sat) 01時半頃
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―鹿野レコード:夜― [家に帰り着き、上機嫌な鈴は、帰ってきたお父さんにご飯を作っていた。といっても、手のこんだものはカレーくらいしか作れない。あとは…お好み焼き?キャベツの千切りが得意技。とりあえず。今日は、カレー。普段はお父さんに作ってもらってるけど、たまに気分が乗ると自分から言い出して作るようにしている。
花嫁修業かと夕方辺りに来るお客さんにはからかわれることもある。そんなこと考えたこともないのに。]
お父さーん、もうすぐ出来るよー。
[居間にいる父親に呼びかける。あまりご飯時はお父さんは多弁じゃない。仕事の時は私に色々話してくれるんだけど、もっと家族を大事にしてほしいよね。だから、私は結構、自分からお父さんに話しかけるのだった。余り反抗期とは無縁。だって家の中で何も喋らずにいるのはつらいもん。適度な沈黙は、家用の音楽に使っている蓄音機から流れる。
フランク・シナトラのFly Me To The Moon
昼間には爽やかのじゃなくておもいっきりなロックが聞きたくなるけど、お父さんの夜の選曲は好きだ。今日は話さなくてもいいことがあったって分かってたんじゃないのかって位。]
(124) 2013/12/07(Sat) 02時半頃
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[…実際鈴は機嫌が顔に出て、父親が帰ればすぐに今日の御機嫌はと察せられているのだった。]
はい、今日のご飯はカレーです。
[またそれか、と苦笑されながら、今日は何かあったのかなんて聞かれる。]
よく聞いたお父さん!兼正の子!兼正の女の子がいたの!
In other words, hold my hand (ようするに…手を繋ぎたいんだ。) In other words, baby kiss me (だから…君にキスがしたいんだ。)
[それですっごく綺麗でね、と続けて、一方的に聞かれて、時々相槌を打たれるなんて会話が続いていく。]
All I worship and adore (君だけを見ていたい。) In other words, please be true (だから君だけは、ずっと変わらないでいてくれ。)
(125) 2013/12/07(Sat) 02時半頃
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[ゆっくり飛び跳ねるようなトランペットが、男の人の色気のある声が、なんだか不思議に気分を高揚させた。多分、今日はぐっすり眠れるな、と、思った。]
(126) 2013/12/07(Sat) 02時半頃
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―鈴の部屋:深夜― ん、んっーぅっと。そ、ろ、そろ寝ますかなっ。
[この家にあるのはラジオだけ。だから、鈴は毎夜寝るときにはラジオを付ける。そこから聞こえる声は、それだけで音楽だ。いつの間にか寝てしまう時もあれば、逆に聞き入って眠れなくなる時もある。
今は、ニュースを読み上げてるみたい。 ゆっくりと、男の人の滑舌の良い声が響く。
雑誌を読んでいた私は、寝る前に壁を見渡す。貼られたポスターはたくさん。それもカッコよくポーズを決めたものから真っ白なメイクをしたものまである。言ってしまえば、ちょっとパンクに憧れているのだ。そして、怖がりな鈴は逆にこの人達が怖くてお化けも寄らないと信じていたりする。寝るときは豆球だ。
いい時間。ゆったりと布団代わりのタオルケットをかぶって、ベッドの上に寝転んだ。これでそのうち、まぶたが閉じて、暗闇の眠りの世界に入っていく。それは心地よく、闇の世界へと潜り込んでいく。起きれば朝。太陽が燦々と輝く朝を楽しみに、眠りについた。]
(127) 2013/12/07(Sat) 02時半頃
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受付 アイリスは、メモを貼った。
2013/12/07(Sat) 02時半頃
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