280 【半突発】茨姫の眠る町で
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[青年と主との会話が始まると、場を譲るように鳴き声を控える黒猫に感心するような視線を向けた後、瞳をフェルゼ>>1:118へと戻す]
家族にも評判でね。 妹からは、必ず買って来て、と念を入れられたほどだ。
ほぅ、違う香か。 それは楽しみだな。
[是非購入していこう、と言う雰囲気が表情に表れた]
ああ、実物は当日にて。 今見てしまうと祭での楽しみが減ってしまう。
[譲らない矜持を肯定するように言い、にこりと笑みを浮かべた]
(0) 2018/08/08(Wed) 23時頃
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今日は顔見せに来ただけなのでね。 ここらで失礼しよう。
ムシューも、出店の準備や仕事があるのだろう? 邪魔をしては悪いからね。
[先程手にしていた箱にちらりと視線を向けてから、軽くシルクハットの鍔を引いて被り直す]
ではまた後日。 楽しみにしているよ。
[そう告げて、短い邂逅の締め括りとした*]
(1) 2018/08/08(Wed) 23時頃
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─ 昨日/南大通り ─
[「そうさせてもらおう」。 別れ際のフェルゼの言葉>>3には、笑ってそう返して。 『緋色の華灯』を辞した後は、南大通りにあるいくつかの店に顔を出した。 アクセサリーの店であったり、カトラリーの店であったり。 夕食時になれば、『偃月亭』を訪れ夕食を済ませた。 家族で切り盛りするこの店は賑やかで明るく、料理の他にも看板娘の評判が良い]
マドモアゼル、……いや、そろそろマダムと呼ぶべきかな?
[10代の女性に対する呼称ではなく、1人の女性として認める呼称を口にして小さく笑む。 本心か社交辞令かは、その笑みからは判断し辛いだろう]
新しい人を雇ったのかい?
[食器を下げる見慣れぬ男性を見止め、そんな問いを投げかけたりもした]
(10) 2018/08/08(Wed) 23時半頃
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[その日の店巡りは『偃月亭』を最後に終了となった。 大通りを通り、荊の城を眺めながら北大通りにある宿屋へと向かう]
…絵画のようだな。
[月を背負う荊の城。 この姿を額縁の中に収められたなら、と思えど、生憎それを為す魔術など持ち合わせていない。 故にただ眺めるだけにして、足は再び宿屋へと。 明日は城を訪れようか、そんなことを考えているが、その城に起きている変化には未だ気付かぬまま*]
(11) 2018/08/08(Wed) 23時半頃
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─ 月光祭1日前/北大通り・宿屋 ─
[宿屋にて夜を過ごし、食事は部屋に運んでもらい済ませる。 甲斐甲斐しく執事が身の世話をする中、宿の主から来訪者>>9の報せを受けた]
私にか? どなただね。
[問えば、『rose』の店主だと返る]
はて、宿泊先は教えてはいないはずだが…。 まぁ良い、直ぐに向かう。 少々待っていてくれ、と伝えてくれ。
[宿の主にチップを渡し、言伝を頼んだ。 何故宿泊先が分かったのだろう、と首を傾ぐ。 しかし考えても詮無きこと、青年は身支度を整えてビアンカの下へと向かった]
(15) 2018/08/09(Thu) 00時頃
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御機嫌よう、マダム。 わざわざ宿屋まで足を運ばれるとは、如何なる用件で?
[身形を整えシルクハットを被る姿は昨日と然して変わらない。 そんな出で立ちでビアンカの前に立ち、不思議そうな表情で問いかける*]
(16) 2018/08/09(Thu) 00時頃
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なんの、気にせずとも。 女性からの誘いならば喜んで。
[ビアンカからの謝罪>>18には、片目を瞑って笑いながら返した。 そんな軽い返答をしていたが、ビアンカは何やら真剣な様子。 表情を正し話を聞けば、どうやら内密の話のようだった]
ふむ、私にのみ用がある、と仰るなら、指定の場所に移動するとしよう。
[軽く手を振り、背後に控えていた執事に下がるよう指示を出す。 指示を受けて執事は宿屋の中へと戻って行った]
ここで話すと騒ぎになる、とは、また穏やかではないね。
[ビアンカが声量を落とすのに合わせて青年も声を潜め、人の気配に留意する。 そうして指定された西の教会へと足を向けた*]
(21) 2018/08/09(Thu) 00時半頃
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─ ポプラの山・教会 ─
[歩くことになること>>27も、気にせずに、と返して。 連れられた丘の上は見晴らしよく、荊の塔も良く見えた]
これはこれは……何とも素晴らしい。 もっと時間が早ければ、朝日と相まって輝いて見えるのだろうな。
[少し開けた場所、「悪くない」とビアンカが言う景色に目を輝かせる]
(33) 2018/08/09(Thu) 01時半頃
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[その景色を視界に入れ、ビアンカは塔を見詰めたまま言葉を続けた>>28。 その語り口は、御伽噺、と先んじながらも、断定の意味合いを含む]
……伝承や御伽噺ではなく、事実であると?
[そうであれば良い、と思ってはいたが、いざ事実と言われると驚きを隠せない。 続く言葉>>29は昨日も耳にしたもの。 そこから繋がる真実に、己の拍動が大きくなるのを感じた。 ビアンカの瞳が真っ直ぐに青年を射抜く]
(34) 2018/08/09(Thu) 01時半頃
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は ───……、私 が?
[見開いた瞳がビアンカを見返す。 驚愕がありありと浮かんだ顔。 告げられた言葉>>30を噛み締めるように、音を紡がない唇が小さく動いた]
(35) 2018/08/09(Thu) 01時半頃
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─── は、はは その宝石の役目を聞けたなら、とは思っていたが。
まさか、 こんな形で知ることになるとは。
[右手が口元を覆い、その合間から小さな笑いが零れる。 突然告げられた事実に戸惑いは大きい。 瞳も戸惑いを示すように、あちらこちらへと忙しなく動いていた。 けれどそれも次第に治まりゆき、大きな深呼吸と共に右手は口元から払われる]
(36) 2018/08/09(Thu) 01時半頃
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……宝石の護り手である貴女が言うのならば、疑う余地は無い。 私はその事実を受け入れよう。
…まぁ、未だに信じられない気分は、多少残ってはいるが。
[ビアンカへと視線を向け直し、真剣な表情で宣したものの、直後は少しおどけるようにして、軽く肩を竦めながら苦笑を浮かべた*]
(37) 2018/08/09(Thu) 01時半頃
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[茨姫の呪いが事実である証拠。 示された内容>>39にやはり驚きを隠せない]
なんと……では、呪いを打ち消すために、その宝石を。
[いずれ来る『運命の日』『運命の子』に託すために用意したのか、と。 茨姫 ─── キャサリン姫を救うことに様々心を砕いたのだろう]
(41) 2018/08/09(Thu) 02時半頃
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[『石』のお告げとして知り得た内容>>40を耳にし、心に刻む]
期間は月が照らすその間……。 呪いを解けるのは、後にも先にもその時のみ、か。
[呪いを解かなければ、キャサリン姫は永久に眠ったまま。 目を閉じ、想像し、悠久の先を想う]
…私の決断一つで運命が変わる、と言うことだね。
[宝石が持つのは運命を変える力。 昨日の話が脳裏を過ぎった]
(42) 2018/08/09(Thu) 02時半頃
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…100年の節目に呪いが解ければ良い、と思っていた。 そうすれば、城の奥へと向かい、真実を確かめることが出来る、と。
解けなければ、それはそれで浪漫が続くと考えていた。
[瞳を閉じたまま、ぽつり、ぽつりと言葉を紡ぐ]
それを選択出来る、となると、何とも戸惑うものだね。
[ふ、と瞳を開き、苦笑めいた笑みを浮かべた]
(43) 2018/08/09(Thu) 02時半頃
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……でも、やはり、
[口端に柔らかい笑みを乗せて、ビアンカが持つ紅い宝石を指先で触れるべく手を伸ばす]
彼女にも朝を迎えて欲しいものだ。
[願いは一つ**]
(44) 2018/08/09(Thu) 02時半頃
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[12番目の賢女の孫。 その経緯を思えば、呪いを解くことは悲願とも言えよう。 けれどビアンカは強制することなく、青年の意思を尊重しようとしてくれている]
今でなければ分からなかったことなのであれば、仕方あるまい。 それに、昨日その宝石の話を聞いていたお陰だろうかな。 混乱も少ない。
[急な話>>45との言葉には、穏やかな表情でそう言葉を返した。 そ、と伸ばした手、その指先で紅い宝石に触れる。 馳せる想い>>44は、宝石を介して荊の塔へと向けられた]
(55) 2018/08/09(Thu) 21時頃
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[宝石に触れていた指先は直ぐに離れ、シルクハットの鍔を摘む]
マダムは当日、近くで見届けるので? 宝石を受け取るのはその時で良いのかな。
[軽くシルクハットを押し上げるようにして、視野の広がった視界にビアンカ>>46を映した。 終始浮かべる笑みは迷い無いもの。 問いの返答があれば了承して、しばし丘からの景色を堪能してから大通りの方へと向かうのだった*]
(56) 2018/08/09(Thu) 21時頃
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承知した。 では、明日の夜に。
[ビアンカの言葉>>68に頷き、視線を丘から見える景色へと向ける。 視界に広がる風景。 遠く、けれども聳え立つ様がよく見て取れる荊の城を眺め見る]
祭の夜か…。
大任を仰せつかったものだ。
[自分が『運命の子』であるなど、想像だにしなかった。 荊の呪いを解けるとは思いもしなかった。 今年の祭は生涯記憶に残る特別なものになりそうだ]
(72) 2018/08/09(Thu) 23時頃
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[ビアンカとはその場で別れ、青年は景色を楽しんだ後に町の中心へと向かう。 先ほどまで遠くから眺めていた荊の城を見上げ、しばしの間、塔の奥に想いを馳せていた*]
(73) 2018/08/09(Thu) 23時頃
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─ ロゼッタ城 ─
[荊に覆われた赤煉瓦の城。 壁を這う蔓に咲く薔薇は美しく、城を護るための棘は鋭い]
……────
[呪いを解けば、この荊も消えてしまうのだろうか。 荊と共にある城に見慣れてしまっているため、消えた場合はもの寂しさを抱くことにもなりそうだ]
運命を、変える……。
[それは茨姫を眠りから覚ますことだけでなく、町の運命を変えることになるのではないか、と頭を過ぎる。 それにより良いことも悪いことも起きることだろう。 本来であれば慎重に考えなければならないことなのかもしれない。 だが考える時間は、あまりにも短かった]
(83) 2018/08/09(Thu) 23時半頃
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[過ぎる思考に対し、ふるりと頭を振る]
選択肢は変わらない。 私の興味に於いても、私の矜持に於いても。
私にしか出来ぬというのなら、やり遂げてみせよう。
[見上げたことで動いてしまったシルクハットの位置を直し、生じた迷いを振り切った。 ロゼッタ城の見物客が増えてきたことに気付くと、青年は踵を返し移動を始める。 さてどこへ向かおうか。 馴染みの店への顔出しは昨日粗方済ませた。 青年は町の賑わいを身を持って体験するように、当て所なく歩き出した*]
(84) 2018/08/09(Thu) 23時半頃
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─ 南大通り ─
[昨日に比べて出歩く人が多い。 明日になれば更に増えるのだろう。 祭が近付いていると実感出来る光景でもあった]
おや。
[そんな人混みの中に、買い物中らしきフローらの姿>>80を見つけた。 明るい人柄は声をかけやすいのか、旅人に道を訊ねられたり>>81もしているらしい]
マダム・シュバルツ。
[昨夜『偃月亭』を訪れた時に告げた呼称で呼びかけてみる。 呼ばれたと反応出来るのか否か。 それを確かめるかのように]
(101) 2018/08/10(Fri) 01時頃
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[『偃月亭』へ最初に訪れた時は、その賑やかさに些か驚いたものだ。 普段足を踏み入れないような場所へ、そんな興味で選んだ店だったのだが、今となってはお気に入りの一つとなっている。 その時求めたのは昨夜と同じく、ワインとお勧めの料理。 場違いにも思える姿での食事は、周囲に口に合わないのではと思われたかもしれないが、そんなことはない。 美味しい料理に貴賎はないのだ。 高級店には高級店の、偃月亭には偃月亭の味の良さがある]
[昨夜も、青年を知らぬ者には場違いなのでは、と思われただろうが、当の青年はそんな視線は気にもしない。 今日から働いてくれていると紹介されたジェレミーを見遣ったり、問われた掘り出し物>>59について、『緑園の冠』で古書を買ったことや『rose』で質の良い宝石を手に入れたことを話した]
[それから、祭の日には『緋色の華灯』で出品される蝋燭を購入する心算でいることも伝える。 これは将来的に掘り出し物になる、先行投資ともいえるだろう。 そんな話をした後、案内された席につき食事をしたのだった]
(102) 2018/08/10(Fri) 01時頃
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御機嫌よう。 今夜の仕込み用かね?
[変えた呼称による呼びかけの結果に関わらず更に声をかけ、抱える包みを示し問う。 視界に姿が入るように動けば、気付いてももらえようか]
いよいよ明日が祭の日だね。 祭用の特別メニューなどはあるのだったかな?
[フローラが店へと戻るようなら、共に歩きながら問いを重ね行く**]
(103) 2018/08/10(Fri) 01時頃
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