215 【誰歓】エンドローグ
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[少し落ち着いた頃だろうか。ふと、食堂に残してきた2人の事を思い出す。 思いがけず、かなりの時間が経ってしまったらしい。 あの2人には、建前と言えど、誰かを呼びに行くと告げて台所を出てきたのだ。 馬に蹴られたくはないが、余計な心配をかけたくないのも事実だ。
少し考えた後、咳払いをひとつ。そうして視線がこちらに向いたようなら、意を決して切り出しただろう]
えぇと、お邪魔するようで悪いんだけど。 今、千秋君とエミちゃんがカレーを作っていてね。 そろそろ出来上がりそうだから、皆も一緒にどうだい?
[その場に居る者達を見回して、首を傾げてるが、さて彼等の反応は**]
(11) ふゆのひと 2015/02/09(Mon) 11時頃
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―台所へ―
[話が一段落した頃だろうか。何処か早足になった少女>>@1から少し遅れて、台所に足を踏み入れる。 仮面を被っていても分かる。食欲をそそるその香りに小さく腹が鳴った。
人数分の皿が並べられた机。その済の席に腰をかけ、周囲の様子を見守るだろう。 何処かぎこちない口調であおいに話しかける少年>>18 けれど、その表情は何処か晴れやかに見えた。
脳裏を過るのは、ここを出る直前、仲むつまじく見えた少年と少女の様子。
―いやぁ、青春だねぇ。
ジジくさいと言われそうな感想を内心で呟きつつ、仮面の下で、ふ、と笑みをこぼしただろう。
まさか、馬に蹴られてしまいそうだと思ったその様子。 それが自分の思い込みだったなんて、知るよしもない]
(22) ふゆのひと 2015/02/09(Mon) 21時半頃
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[仮面を外したらどうか。 青年にそう促されれば>>23、両手を広げ、やれやれと首を振った]
いやいや、少年。 この中には夢と希望が詰まってるんだよ! 皆の夢を壊す訳には行かないだろう?
[内心の僅かな動揺は悟られないように。 外国人のような大仰な仕草で、千秋へ告げた文言を繰り返して見せただろうか]
(28) ふゆのひと 2015/02/09(Mon) 22時頃
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[>>30きらきらとした瞳に見つめられ、うぐ、と声を詰まらせる。 空腹なのは勿論ださ、カレーも好きだ。 しかし、道化師の“仮面”を壊すのは抵抗がある。 ましてや、慕ってくれた者たちの前では]
いや、ね? ボクだって食べたいのは山々だけれどね? ほら、ちょっと、ね?
[何を言っていいのか分からず、しどろもどろにそう答えただろうか。 少年達を納得させる為に思考を巡らせたが、何故だか行き着いたのは過去の記憶。 多分、いや、間違いなくカレーのせいだろう、なんて思う]
(42) ふゆのひと 2015/02/10(Tue) 00時頃
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―回想―
[――「それ、見に来るのかい?」
予想外の出会いは、昼時の、人が溢れかえった食堂の片隅の事だった。 その時も、自分はこうやってカレーを食べていたんだったっけな。 素顔を隠したい。でも食事はしたい。出来るだけ早く食べ終わりたい。なんて我が儘な自分の欲求を満たしてくれるのだから、カレーは素晴らしい。まさに自分の為のメニューであると当時は思っていた。
…話が逸れた。 突如、声をかけてきた男の指差した先には、傍らの1枚のチラシ。 食堂に入る前に、半ば無理矢理押しつけられた色鮮やかな紙。そこに書いてあったのは、劇団の公演の知らせ。演目は、有名な歌劇のそれだった。
素直に、面白そうだとは思った。何より、チラシに描かれた怪人に目を奪われた。 男からの問には、ややあって肯いた]
(43) ふゆのひと 2015/02/10(Tue) 00時頃
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[――「ええ、興味はあります」
そう言った所で、「それ、俺も出てる」という返答に、え、と弾かれたように顔をあげる。 男と、目が合った。 そして同時に、彼の眼前に晒される自分の火傷の痕。咄嗟に俯くと、振ってきたのは軽い笑い声だったか。
――「アンタには、合ってるんじゃないかねェ」
何処か面白がったような、それでいて皮肉じみてはいない調子で告げられた言葉。聞いた当初は意味が分からなかった。 聞き返そうとした矢先に、彼は背を向けて、何処かに行ってしまったのだから。 しかし、彼の言葉は、チラシに記された当日に明らかとなった]
(44) ふゆのひと 2015/02/10(Tue) 00時半頃
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[見に行った演目。 その怪人は、醜く爛れた素顔に反して、挙動はひどく鮮やかだ。 手を伸ばした途端、彼の掌から飛び出す薔薇の花。 その公演が終わる頃には、自分はすっかり怪人に魅了されていたのを覚えている。
怪人に憧れて、その日から始めた手品は、今ではそれなりの腕だ。 本業の者には遠く及ばないものの、それでもバイト中に会う子供達は、手品を見て笑顔になってくれる。
いつだったかも覚えていない、あの小さな劇団の公演。 あれは、間違いなく自分のルーツの1つだ。 そう思っている**]
(45) ふゆのひと 2015/02/10(Tue) 00時半頃
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[自己紹介をして欲しい>>55。今更のような言葉から、初めて彼等と顔を合わせた時のことを思い出す。 そう、彼等に告げたのは、寧斗という名前、それから仕事だけだった。
彼等の事を信用していなかった訳じゃない。 あくまで、この格好で―ピエロとして接するだけなのなら、それだけで事足りる。そう思っていたから。
けれど、場違いなピエロに対しても真摯に接してくれた彼等に対して、奇妙な仲間意識のようなものを抱いたのは事実だ。 彼等なら、或いは――。そんな淡い期待を僅かに抱く。 それに、自分たちはここに閉じ込められているのだ。遅かれ早かれ、分かってしまう事だろう。
彼女からの言葉には、小さく頷く。仮面の下に、意を決したような表情を浮かべて]
(72) ふゆのひと 2015/02/10(Tue) 22時半頃
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えぇと、少し……いや、かなり見苦しいけれど、ごめんね。
[謝罪をひとつした後、恐る恐る、仮面に手をかけ、外す。
露になった素顔は、元々はそれなりに端正なものだったのだろう。 しかし、それを覆い隠すような、爛れた痕が酷く痛々しい。 反応を伺うことはせずに、此方に視線が向けられていたならば、小さく苦笑する。引き攣った頬に走る痛みにはもう慣れた]
あー、ご覧の通り。 昔、怪我をしてしまってね。
食事以外の時に外すつもりはないから、気にしないでもらえると嬉しいな。 難しいかもしれないけれどね。
[自己紹介というより、事故(に会った)紹介になってしまったが、そんなことを気にする余裕はない。 えぇと、とか、その、とかしどろもどろになった後、視線をテーブルへと落とし、仮面を机に置いて、代わりにスプーンを手に取った]
(73) ふゆのひと 2015/02/10(Tue) 22時半頃
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……それじゃあ、いただきます。
[手を合わせた後、俯いた顔をカレーの皿へと向ける。 彼等の目を見るのが、酷く恐ろしい。そう思った。
その視線が、軽蔑や失望に満ちたものだったとしたなら、自分は――。 火傷の名残、薄い皮膚となった頬を撫でる外気が酷く冷たい気がした]
(74) ふゆのひと 2015/02/10(Tue) 22時半頃
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[ひ、と息を呑んだのは誰だったか>>75。 カレーを掬う手が止まる。 まぁ、当然の反応だろう。こんなものを見れば、誰だって驚くはずだ。
それでも。 頬を引きつらせ、声を震わせながらも、自分の正面に腰掛ける少年>>75。 そして、さも当然と言ったふうに隣の席へ腰を下ろした少女>>77。
逃げ出すどころか、自分を囲む様に席を取り、食事を始めた彼らの様子には戸惑いを隠せない。というか、なんだろう。照れくさい。耳がやけに熱い気がする。
俯きながらも、2人の様子をちらりと伺っていれば、更に思いがけない言葉が降ってきた>>79]
(89) ふゆのひと 2015/02/11(Wed) 19時頃
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え、えぇ、あ、ありがとう……?
[素っ頓狂な声を上げつつ、頭を小さく下げる。 格好いい、なんて言われたのはいつ以来だろうか。少なくとも、傷を負ってから言われたことなんて一度もないだろう。 自分の顔に向けられるのは、嫌悪や不快感、良くても同情といった、負の感情ばかりだったから。
お世辞だろうとは思う。それでも、恐れるような素振りも無く、此方へ歩み寄ってくる彼女の様子だけで、酷く救われたような気さえした]
(90) ふゆのひと 2015/02/11(Wed) 19時頃
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[そうして、唐突に後ろを振り向いた彼女。その視線の先にいたのは、見覚えのある男>>82。 顔には覚えがあったから、院の何処かですれ違った程度の知り合いだろうと思っていた。 それ以上、深く思い出そうとする事はなかったけれど、漸く気付いた。
そう、見覚えがあるなんて程度じゃない。 人を楽しませるための自分の武器。そのルーツの1つである、舞台の上の仮面の怪人。 彼こそまさにその人だったのだ。
舞台に誘ってくれた彼には、本当に感謝をしている。例え歌劇の世界と言えど、醜い怪人にも輝く術がある。それを教えてくれた人なのだから]
(91) ふゆのひと 2015/02/11(Wed) 19時頃
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……ありがとう、ございます。 その、あの時も、本当に。
[彼が覚えているかは分からない。が、やや俯きながらも、臨也に向かって頭を下げた。それ以上は言葉に成らず、飛び出そうになった嗚咽と涙を押し込むように、多めによそられたカレーを思いきり頬張っただろう]
(92) ふゆのひと 2015/02/11(Wed) 19時頃
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[まぁ、それでも、やはり不快な顔には変わりないというのはよく分かっている。 少し離れた席に座る少年と目が合った気がした>>83。 その顔はやけに青白い。やはり、見ていて気分の良いものではないのだから、当たり前の反応だろう。そう思った。
多めによそられたカレーを勢いよく押し込めば、最後の一口とほぼ同時に、仮面で再び自身の顔を覆う。
あんなに暖かい言葉をかけられても、やはり、自分の顔を晒すのに抵抗を覚えてしまう自分がいて、少々情けない気持ちもある。 仮面の下で頬を濡らした何かには、自分でも気付かない振りをした]
(93) ふゆのひと 2015/02/11(Wed) 19時頃
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―現在―
そうだね。玄関は開きそうにない。 鍵もかかってないのに、壁みたいにびくともしなかったよ。
[エミに同意を求められれば>>87、頷いて肯定を返す。 まるで空間に固定されていたあの扉を開く術なんて、まるで思いつかない]
他の扉を探してみるべきかな。 案外、他はアッサリと開くかもしれないしね。
[自分でも、その可能性は薄いと思う。けれど、手段を探す事を辞める気はなかった]
(94) ふゆのひと 2015/02/11(Wed) 19時頃
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[確かに、この場所は暖かい。素顔を晒しても、嫌悪を顕にする人間は多くない。
けれど、酷く寂しい場所だ。 ここは、自分の為の場所じゃない。そう思う。
醜い怪人であろうと、人を笑顔にする事が出来る。 そのための舞台は、きっと、この建物の外。 現実の中の『夢の国』だ**]
(95) ふゆのひと 2015/02/11(Wed) 19時頃
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え、
[――ホールに、出口がある。 少女は、弱々しい、小さな声だったけれど、確かにそう言った。>>@6
まさか、あんな頑強な扉が何もしていないのに開くはずがない。 そう思う反面、彼女の言う事を疑う気にもなれなかった。 それはきっと、寂しげな様子と、言葉尻にあった確信めいた響きがそう感じさせるのだろう。
そして、追い討ちをかけるような男の言葉。 扉は開いている>>100というそれに、思わずホールの方――廊下へ視線を向けた、その時――
少女が、駆け出す。>>@9。 反射的にがたりと席を立てば、同じように駆け出す隣の席の少女>>102 その少し後ろを追うようにして、食堂を飛び出しただろうか**]
(103) ふゆのひと 2015/02/12(Thu) 00時半頃
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―ホール―
[少女達を追ってたどり着いた先は、数刻前までいたその場所だった。 先程までと違うのは1点だけ。しかし、それはとても大きな相違点だった。
――玄関が、開いている。
あれほどまでに頑なに開こうとしなかったあの扉が、ぽっかりと口を開けている。 それに目を瞠らずには居られなかった。
まるで、雪が積もっているかのように、扉の先は真っ白だ。冷気すら感じられる気がする。 それでも、何となく理解出来た。 ここを潜れば、出られる、と。
そして、同時に察する。 出ない事も可能であると。その末は――]
(139) ふゆのひと 2015/02/13(Fri) 00時半頃
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[首を振って、頭を過った仮説を追い出す。
出ない、という選択肢は自分の中にはない。 確かに、この傷を背負って生きる道は、苦しくて辛いものだ。 しかし、醜い怪人でも誰かを笑顔にすることも出来る。
ここに来た時に出会った者達の様子を思い出す。手品で取り出した花を渡した時のこと。 驚いたように目を見開いた後に、ふっと笑顔になってくれた様子なんて、何よりも嬉しかった。 これからも、彼らのような子供に夢を見させてあげたい。そう思うのだ。
彼らの事情は殆ど分からない。 けれど、未来ある彼らの夢が消えてしまうなんて、潰えてしまうなんて、余りにも勿体無い。そう思う]
(140) ふゆのひと 2015/02/13(Fri) 01時頃
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……君は。 いや、君達は、後悔しないのかい?しなかったのかい?
[帰らないと叫んだエミ>>133や、それから外に出られると分かっても、顔色を変えすらしなかった者達へ。 最後の過去形の言葉は、何処か寂しげな様子のあおい>>@13に向けて。 残酷だろうとは自分でも思う。けれど、聞かずには居られなかった。
責めるでもなく、けれど、説得する訳でもなく。 ただ、ぽつり、呟くように静かに問いかけただろうか**]
(141) ふゆのひと 2015/02/13(Fri) 01時頃
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……そう、ですか。
[後悔しない、帰らない、と。 >>157そう言い切る男の声に迷いはない。
先程のエミとは違う。誰かを追うでもなく、引き留められるでもない。彼は、自分の意思で歩みを止めることを選ぶのだ。 そんな彼を説得する術なんて、きっと自分にはありはしない。 自分には彼の事情は分からないし、逆もまた然りだ。 それでも、――]
(159) ふゆのひと 2015/02/13(Fri) 21時半頃
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……それでも、僕は、 貴方の演じる怪人を、もう一度、見たかった。
[目頭が酷く熱い。溢れそうになる涙をぐっと堪えたせいだろう。僅かに声が震えてしまったのは、どうか気付かれませんように。
脳裏を過るのは、数年前の舞台。その上で輝く仮面の怪人の姿。 あの舞台は、自分の歩む道。その標のひとつとも言える物だった。 会場が割れんばかりの拍手。その立役者だった怪人を二度と見られないと思うと、酷く寂しかった。
仮面を軽く抑えるようにしつつ、彼に向かって一礼を。 背を向け、真っ直ぐに見据えるのは、外の世界**]
(160) ふゆのひと 2015/02/13(Fri) 21時半頃
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[此方に声をかけてきた少年>>165、その表情を見て、思う。 あぁ、彼なら大丈夫だ、と。 現実の世界を、未来へとしっかりと歩こうとしている者の表情であった。 そんな彼らの未来を後押しすること。きっと、それが自分に相応しい道だろう。 そう、自分はあくまで道化。そう生きると決めたのだから。
そうして、目の前の少年の掌へ、いつかの花の様に差し出したのは、鮮やかな印刷が成された2枚の紙。自分が働いているテーマパークのチケットだ]
ほら、いつでも遊びにおいで。 ……エミちゃんを誘って、ね。
[彼はどんな反応をしただろう。 それには仮面の下で、悪戯っぽく笑い返して見せただろうか]
(180) ふゆのひと 2015/02/13(Fri) 23時半頃
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[かけられた声に振り向く。 男からの頼み事は、何処か遺言の様にすら思えて、ぐっと唇を噛んだ>>182。 自分で渡せばいいじゃないか、そう言いたい気持ちも無いわけじゃない。 けれど、これが男にとっての道であり、後悔のない選択なのだろう]
……えぇ、わかりました。必ず。
[短く答えて、預けられた携帯電話、それから一輪の薔薇を受け取って、大事そうに抱えて、背を向ける。 帰ったならば、いの一番にその場に向かおう。そう考えながら]
(189) ふゆのひと 2015/02/14(Sat) 00時頃
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それじゃあ、またね。
[一度だけ、残る者達を振り返って短く告げる。 そして、開かれた扉、その先へ。 一歩、踏み出した**]
(198) ふゆのひと 2015/02/14(Sat) 00時頃
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