3 ビー玉坂〜卒業式の前に視るその場所は…
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[置きっぱなしの鞄を手にし ふと、外を見る。]
ん…?
[曲の“終り”を描いた楽譜が一枚。 何処をどうしたかベランダに舞い落ちていた。]
…なんだってあんなところに。
[やれやれと鍵を開け、ベランダに通じるガラス戸に手をかけた。 難なく開くはずのその引き戸は]
(591) 2010/02/26(Fri) 14時頃
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[ がたん
――鉛のように重く
引いても(がたん) 引いても(がたん) 引いても(―――)]
――…、… …… …なんで。
[ 開かない。 ]
(592) 2010/02/26(Fri) 14時半頃
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[恐れが背を侵食し窓から一歩後退る。 誰かが笑っている。
鬼さんこちら かくれんぼをしよう
――あたしとあそぼう
笑っている。 笑っている。
――扉は(窓は)開かない。
遠くで、誰かの叫びが、微か。>>589]
(593) 2010/02/26(Fri) 14時半頃
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【RP】
音楽室のベランダ。
開かない硝子戸。
やがて、一枚の譜面は、風に乗ったように、ひらりと舞い上がる。
そのまま闇に吸い込まれるようにすうっと……。
いや、その闇から手が伸びて、それを拾っていったかのよう……。
(#22) 2010/02/26(Fri) 14時半頃
奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/02/26(Fri) 14時半頃
奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/02/26(Fri) 14時半頃
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――ッ…!!
[見えた。>>#22 見て、しまった。
後退った背と、手が、蓋の開いたままのピアノの鍵盤に触れた。 重なる不協和音が嘲笑うように歌う。]
っ、 …なん、で
[冷たい汗が一筋、落ちた。]
(594) 2010/02/26(Fri) 14時半頃
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さって帰るかー
[フィルムを巻き取り終わると、こきりと首を鳴らし]
私は教室に荷物置いてるし、行ってくるけど みんなはまだ帰らないの?
[中庭の面々に声をかければ それぞれの返答が帰ってくるだろうか。 共に行くと言われれば一緒に、そうでなければ別れの挨拶をし 3年C組の教室へと向かおうと正門前へ向かって歩き出す。]
―中庭→正門前―
(595) 2010/02/26(Fri) 14時半頃
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クスクスクス アハハハハ
ねぇ、
一緒に あそぼ。
(@48) 2010/02/26(Fri) 14時半頃
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もう
ここからは…
(@49) 2010/02/26(Fri) 14時半頃
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風紀委員 ディーンは、しばらくうずくまったまま動けない。
2010/02/26(Fri) 14時半頃
文芸部 ケイトは、華道部 メアリーの真横から 哂い声を 響かせた ――― クスクス
2010/02/26(Fri) 14時半頃
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―正門―
[南西のくつばこから教室へ向かおうと、南棟をぐるりと回る。 その途中に見える正門へ何気なく視線を遣ると 見えたのは美しい金髪。 そして丁度聞こえた>>589叫び声に反射的にそちらへ駆け寄った。 共に来る人物が居れば一緒に駆け寄るだろうか。
佇んでいるのは、元風紀委員長。]
ね、ディーさん? どうした――
[の、と訊ねかけた言葉は無意識に飲み込まれた。 正門の先には、 くらい くらい 闇が
――そして真横で聞こえた、笑い声。 顔から血が引いていく音がしたような気が、した。]
(596) 2010/02/26(Fri) 15時頃
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[ ころ ]
あなたにも [ ころ ]
あげる
[ ころころ ]
大切に してね
[ 透明なビー玉ひとつ ] [ 転がった ]
(@50) 2010/02/26(Fri) 15時頃
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― 回想 ―
キャロルだ。バイトは校則違反じゃねぇんじゃね? 許可とりゃ大丈夫だった気がするが……―――
[>>569フィリッパの言葉に、小さく肩を竦めて見せる。 まるで、慣れてるといわんばかりに。 その動作の所為ではないが、離れる手。 慣れてるとは言え、この先を(誤解を解くことを)考えると、溜息が漏れた。
空々しく聴こえると、フィリッパ本人が言う台詞は、しかし保健室を出た先の雰囲気で、あまりドナルドには響いていない。]
(597) 2010/02/26(Fri) 15時頃
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…近寄らない方がいい。
[なんとか搾り出すようにして伝える声。]
何かが起こってる。 少なくとも今判るのは、此処からは出られなさそうだってことくらいだが。 [貧血を起こした時のように、身体に力が入らない。 特に右手は、強ばったままピクリとも動かなかった。
聞こえる笑い声。思わず身を竦める。]
…ともかく、学校に戻って…誰かに知らせなくては。
(598) 2010/02/26(Fri) 15時頃
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[ころころとかすかな音をたて、転がってきた丸いそれ。 視線を落とせばそこに、ビー玉が転がっている。]
大切 に?
[透明のそれを拾い上げ、それをただじっと見つめる。 ビー玉はひんやりと冷たく かすかに唇が震えた。]
(599) 2010/02/26(Fri) 15時頃
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―――……気味が悪りぃな。
[ポツリ呟いて、用務員室へと足を運んだ。 用務員室では言葉少なであったが故に、でかいガタイにしては存在感は薄かっただろう。]
嗚呼、俺、荷物上にあっから。 ははっ、デカイだけで相手がビビッてくれんならいいけどなぁ。
[バーナバスの言葉に、苦笑を浮かべるのは――ビー玉を転がした相手が、睨んでどうにかなる相手でないと悟っているからか。そもそも、怖がるなら自分にあんな風にビー玉を寄こしたりはしないだろう。
音楽室までついて行くかは名言しないまでも、上に行くことを示した。キャロライナが共に行くのなら、誤解を解こうと一応努力はしてみたかもしれない。]
(600) 2010/02/26(Fri) 15時頃
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[ ビー玉を拾ったら 携帯が鳴って ]
[ メールが届く ]
(@51) 2010/02/26(Fri) 15時頃
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― 現在軸/音楽室 ―
[キャロライナが居るなら、おそらく誤解を解くことに意識が向いていた所為で。居ないのなら考え事をしていた所為で、気がつけばそのままセシルの後を追ってしまっていたようだ。]
―――……っ!!
[そして目撃してしまう異常事態。 闇に呑まれる楽譜。不協和音が音楽室に響いた。]
おいっ……―――
[ややあって、喉が張り付いたような渇いた声音で、セシルに話しかける。]
大丈夫、か?
(601) 2010/02/26(Fri) 15時頃
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―南棟3階音楽室―
…、――
[鍵盤から、右手を離し口元を覆った。 無様に叫ばないようにだろうか。 震えを押さえるためだろうか。 薄紫の双眸は、闇に囚われたようにそのまま逸らせない]
…、―― …あ、ぁ。
[ドナルドの問い掛けに、強張った声が答える。 大丈夫だ、の意味のつもりだったが、 相手にどう聴こえたかは分からない。 鍵盤についたままの手がまた不協和音を奏でた。]
…駄目 だ。 ……此処に、居たら、い けない
(602) 2010/02/26(Fri) 15時半頃
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―用務員室→音楽室―
[用務員室を出て向かったのは音楽室。フィリッパに促されずとも向かうつもりだったが、笑い声に気をとられ、反応がおくれた]
わかっています。音楽室について行きましょう。
[白衣の裾を掴む手は払わない。階段を昇り3階へ。途中グロリアに会えばその旨を告げて、他の生徒を捜すよう頼んだ。 たどり着いた音楽室。
開かない窓。響く声。どこからか聞こえた悲鳴]
(603) 2010/02/26(Fri) 15時半頃
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―南棟・西階段1階―
[階段に足をかけたところで>>586バーナバスの声が響いた。 人の声にどこか安堵している自身に気付く、 思わず前方の薄闇を見つめて思案した。
またどこかであの囁き声が聞こえた気がする、 感じる冷気にその身を抱いて]
……怖い…? 私、こわいのかしら…
[足音がこちらへ来るようなら、廊下の先を見つめて待った。 薄闇の中、瞳の青は曇れる空の色になる。]
(604) 2010/02/26(Fri) 15時半頃
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[制服のポケットから携帯の呼び出し音が鳴る。 異様に冷たくなった手でそれを取り出せば 送り先不明の新着メールが、一件。 その内容に目を通せば、鳶色の眸に浮かぶ困惑と恐怖の色。]
性質悪すぎでしょうよ、これさぁ……
[はは、と乾いた笑いが漏れる。 握り締めたビー玉はいつまで経っても、冷たく――]
(605) 2010/02/26(Fri) 15時半頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/02/26(Fri) 15時半頃
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[音楽室に響く不協和音。何かを見たらしいセシルの様子に、そちらへ歩み寄る]
大丈夫ですか。……窓は、開かないようですね。ここをでましょう。
[そういって、廊下へと促した。 ここにいたらいけない、という言葉に頷く]
みなさんも、早く学校を出ましょう。 ……もう、暗くなりましたしね。
[ふと不安になったのは、従妹のことだった。帰っているといいのだが、と思いながら、廊下へと足を向ける]
(606) 2010/02/26(Fri) 15時半頃
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……あぁ
[ディーンの声>>598に、はっとして顔を上げる。 正門の先の闇とうずくまる彼の姿は変わらない。]
出られなさそう? そんな、……ぁ
[はは、と笑ったつもりが、声は掠れて出なかった。 俄かには信じられない。 それでもディーンが言うことが嘘だとも思えなかった。 ポケットにビー玉と携帯を捻じ込み、顔を覗き込むように彼の前にしゃがみこむ。]
ね、ともかく校舎に戻るんでしょ。 ……行こ?
[気丈に声を出し、笑ってみせる。血の気が引いた顔で上手く笑えているかは自分自身わからなかった。]
(607) 2010/02/26(Fri) 15時半頃
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[ あの子が 欲しい ] クスクス クスクスクスクス
[ あのこ ――― ホシイ ]
あ ー そ ー ぼ。
[ 誰かの耳元で囁く声 ] [ あのこの耳元で囁く ]
[ あなたの 耳もとで ]
クスクスクス
(@52) 2010/02/26(Fri) 15時半頃
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― 南棟3階音楽室 ―
[その場に、セシルとドナルド以外誰が居ただろうか。 誰が居たとしても、おそらくドナルドの隻眼の狭い視界の中では、セシルが一番闇に引きずられそうに見えた。そして強張った声音が、それを裏付けるようにも聴こえ――リーチの長い歩幅で、距離を詰める。薄紫の双眸と闇の間に立ちふさがるように。それは化学教師の動きとも重なるか。
―――……また一つ、ピアノが不協和音を奏でる。]
嗚呼、早く帰ろうぜ。 俺は、教室に荷物おいてっから、取ってから帰る。 お前は、先に帰れ。
[スティーブンスの促し従うようにと、言葉を紡ぐ。]
しっかりしろや。
[励ますつもりで、もこもこしているセシルの頭に無骨な指先が伸びた。]
(608) 2010/02/26(Fri) 15時半頃
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文芸部 ケイトは、メモを貼った。
2010/02/26(Fri) 15時半頃
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[こく、と小さくうなづいてなんとか立ち上がる。 振り向いた校舎の窓明かりが、そこまで逃げれば闇から逃れられそうな気がして。]
まだ、先生たちも用務員さんも残っているだろうから… [報告してどうにかなるとは思えなかったけれど、それでも伝えないわけには行かない。
右手をだらりと下げたまま、メアリーと共に校舎の方へ。]
他には、誰か残っていたか?
(609) 2010/02/26(Fri) 15時半頃
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―南棟3F音楽室― [闇を遮る、白衣と、赤と。>>608>>606]
――…、はい。
[口元を覆ったまま、漸くセシルは顔を俯け、 闇から眼を離す。]
ああ、……帰る、 さ 、… ッ!
[頭に伸ばされた手。 反射的にか、怯えたように後ずさって 片手を額の前に翳した。 直後、――しまった、と でも謂うように 薄紫色の双眸をさまよわせた後、逸す。]
っ、…分かってる。
[鞄を抱え、距離を取るように身を翻した。]
(610) 2010/02/26(Fri) 16時頃
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私たちだけじゃないだろうし、なんとかなるよ。
[ビー玉と正門、笑い声と差出人不明のメール。 わからないことが多すぎる。だからこそ言葉にして言い聞かせた。 先生という言葉を聞けば、ほっとしたように小さく息をつく。 広い敷地の中で、まだ見知った誰かが居ることは心強い。]
さっきまで中庭で喋ってたのが――…
[ヘクターにマーゴ、オスカー、そしてラルフ。 帰れと促したバーナバスもまだ居るだろう。 指折り数え、口にしながらディーンの隣を歩く。 やがて南西のくつばこへと辿りつくだろうか]
(611) 2010/02/26(Fri) 16時頃
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>>588
[メアリーの明るい返事に救われた感じがした。]
おう、用心しろよ。
[オスカーやヘクターも続いてくれただろうか。]
>>604
[そして、グロリアのいる方向に歩きはじめる。]
(612) 2010/02/26(Fri) 16時頃
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― 南棟3階音楽室 ―
[怯えたようなセシルの表情に、伸びた手は止まる。 隻眼は少し見開かれ、1度2度、瞬く。 行き場を失った手は、自身の赤毛に伸びて掻いた。]
嗚呼……――― 驚かせたなら悪りぃ。
[彷徨い反らされた薄紫と、翻る身を見送る。 あまり気にした様子は見せず、その場にキャロライナが居るなら、セシルと一緒に下へ行けと促すだろうか。もし、荷物が――と言われるなら、代わりにとってくるからと申し出るつもりだが。]
(613) 2010/02/26(Fri) 16時頃
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―北棟3階廊下→美術室―
ほら、やっぱりそうきなすった。
[反響する声は何所から聞こえてくるかも分からない。 何故、誰が、どうやって、疑問は山ほど積もっていく。]
鬼ごっこだって言うなら姿を見せろっての。
[吐き捨てるように呟いて慣れ親しんだ室内へ踏み入った。 誰も居ない部屋は電気もつかずに薄暗い。 だから、そのむこうが――北門の先が見えて]
……何、あれ。
[それは正門の先と同じだろうか、 とても生きて通り抜けられるとは思えない。]
(614) 2010/02/26(Fri) 16時頃
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