17 吸血鬼の城
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奏者 セシルは、見上げた乙女を見下ろす眼差しも柔らかく、
2010/06/24(Thu) 17時頃
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[白薔薇の口唇は謳う。 甘く優しい天上の音楽を]
ええ、苦痛なく 夢見るように甘き終焉を――
そう、あなたの兄君のように
それともそのまま、ここで、
命がただ流れ出るを待ちますか?
[微笑めば、手を差し伸べる]
(140) 2010/06/24(Thu) 17時頃
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奏者 セシルは、問いに答えるべく言葉はもたない。
2010/06/24(Thu) 17時半頃
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[たおやかな手が差し伸べられれば、 身を沈めて、その手を越えて濡れるほうに指先を這わせる]
―――…何を泣くことがあるのです。
[その眦に一度口唇を寄せれば、 乙女が花の唇に落とす口付け、 それは彼女自身の血の味がしたことだろう。
そしてその白き肌を零れ流れた血の一滴まで舐めとろうと、 深紅がドレスに手をかければ、 乙女が柔肌を冷たい白薔薇の唇が蹂躙し―――
白薔薇の香は至上の愉悦と甘き夢とを誘う]
(144) 2010/06/24(Thu) 17時半頃
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[少女が語る――
白薔薇はその言葉に瞬き――]
魔性と約束をなさりたいとは――
なんとも稚いことですね。
[是とも否とも答えぬままに 白薔薇はただその花を手折らんとする手を止めず]
(146) 2010/06/24(Thu) 17時半頃
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[少女が言葉が、 白薔薇が心に棘を残すか――それは定かとはならず]
……もう、おやすみなさい、
メアリー・トレイン。
良き夢を。
[――ただ、定かなこと白薔薇の香気ただよう花園で、 その花の命はやがて、散り行くだろう**]
(147) 2010/06/24(Thu) 17時半頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/06/24(Thu) 18時頃
奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/06/24(Thu) 21時頃
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―書庫― [ふわり広がったドレスの深紅の花の中、 憐れな小鳥の亡骸の乱れる衣装を整える。 幾分赤に染まった白手袋の指先は――転がるペンを拾い上げた]
――…如何いたしましょうか。
[渇望が満たされた白薔薇の嫣然たる微笑、 その眼差しの先が見るは、先ほどの日記帳――
しばし想いを廻らせれば、無言のままにそれを抜き取り、
いまだ消えきらぬ薔薇の香の中、 夢見るように 祈るように、永の眠りについた乙女だけを残してその場を去る。その亡骸が影の手で片付けられる前に、書庫を訪れるものはあるだろうか**]
(164) 2010/06/24(Thu) 21時頃
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[遺されたメアリーの亡骸に、噛み傷は残っていない]
(166) 2010/06/24(Thu) 21時半頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/06/24(Thu) 21時半頃
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―廊下―
―――…今はだいぶ、 満たされているのですけれど。 [自室に戻り、穢れた衣服を着替えた薔薇は、 約束の通りに薬を手にして廊下を歩く。 憐れな彼女と彼女の兄の形見のペンは胸にさして]
……お部屋には、おられぬご様子?
[影へと問えば、足はそのまま食堂へ]
(190) 2010/06/24(Thu) 22時半頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/06/24(Thu) 22時半頃
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―食堂― [かすかな薔薇の香気を残して、 白薔薇はゆるりと中の者に会釈をする。]
――…ああ、こちらにいらした、 本当はお部屋に伺うつもりだったのですけれど。
[そして3人の傍らへ、歩み寄る]
なかなか、お客様のお召しをいただかないので、 ご用件をいただけて嬉しかったのですよ?
[満ち足りて嫣然とした微笑みの浮かぶ、 その胸の薔薇の影には、形見のペン]
(199) 2010/06/24(Thu) 23時頃
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[小さな姿には気づかなかったよう、 トーニャの姿にも会釈を向ければ 婦人の声にゆるり頷く>>203]
ええ、皆様とは別の場所で。 ――従者たる者、皆様と同じ食卓を囲むようなことは。
[そして静かに眼差しを伏せれば、微笑う]
(209) 2010/06/24(Thu) 23時頃
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