249 Digital Devil Survivor
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[大穴牟遅神が吼えた。 巨躯をうねらせ、倒れた鬼へと向かって飛びついて。 カ、と口を開けるとその肉を食らわんとする。
その光景すらも霞んでいく。 精神が削れていくのが分かる。 元より自分の技量では召喚出来ないモノ、それを喚んでしまった。 故に、削れていくのは精神のみではなく、生命そのものが削れていく。
大穴牟遅神が弱れば制御を取り戻して、そして還ってもらう事も出来るかもしれないが。 現状では難しそうだ。]
(276) 2016/06/21(Tue) 22時頃
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……あっつ、
[焦げる匂いがする。 熱風が吹き荒び、肌を焼く。 じりじりとした痛み、それに激しく脇腹も痛む。 痛む脇腹に手をやればぬるりとした感触がした。 傷口が開いたのだろう*]
(277) 2016/06/21(Tue) 22時頃
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[傍らに鳴がいる。 こういう時、誰かが傍にいるというのは心強いものだと知った。 少しばかり遅かった気もするけれど。
酒呑童子が大穴牟遅神を叩きのめす。 炎を纏ったその拳は出鱈目ではあったけど、大穴牟遅神を捉えた。]
…――――――――いける、か。
[その瞬間、本当にほんの一瞬だけ大穴牟遅神の主導権を握る。
ふわり、と風が吹いて紅い右目が覗いた。 刻まれた魔法陣が広がって。]
(291) 2016/06/21(Tue) 23時頃
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いけよ雷撃《ジオダイン》
[慶一の命令に従って大穴牟遅神は天に昇り、一際大きく吼えると酒呑童子に向かって雷撃を落とした。]
(292) 2016/06/21(Tue) 23時頃
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[無理をした。 祭神だ、こちらが主になんてなれるわけのない大物。 それを抑え、従えさせたその代償。
それは、この命そのもの。
始まりはマガタマの暴走。 慶一の望んだ事ではなかったけど。 でも、そうなったのは自分の責任だ。 少なくとも、護るべき氏子達を殺した責任は取るべきだろう*]
(293) 2016/06/21(Tue) 23時頃
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[――――――――瀕死の一撃]
(317) 2016/06/21(Tue) 23時半頃
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ダメ…だ、俺の、カミサマ……やらせ、ない。
[紅い目が爛と輝き。 酒呑童子へと食いつかんとしていた大穴牟遅神の姿がふ、と消える。
鬼と慶一の間にいた大穴牟遅神が消えるという事は。 鬼の攻撃を全て慶一が受けるという事。]
(319) 2016/06/21(Tue) 23時半頃
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[西廼は地に降りた、それは未来を憂いていたから。 靖水を護り、山に籠ってただそれだけを管理していたのならよかったのかもしれない。 でもそれを是としなかった。
日本は全てを受け入れ、迎合し、変質する。
古き国津神の信仰は絶え、外来の神を迎える。 その先に何が待っているのか。]
……ぐ、ぅあ、ああああああああああっ!!
[苦痛に悲鳴をあげて地面に崩れ落ちる。]
(320) 2016/06/21(Tue) 23時半頃
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[信仰は途絶える事はなく、続かねばならない。 だから本当はまだ、死ねないのだけど。
だけど、もう目は開かない。
鬼が炎を包まれて滅びへと向かっていくその姿を見る事も出来ず。]
め…い、
[最後まで疑う事をしなかった彼女。 彼女の名前を呼んで、何を伝えればいいのだろう。 伝える言葉も思いつかなかったから、だから彼女に向かって手を伸ばして。]
(321) 2016/06/21(Tue) 23時半頃
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[声にならない言葉を乗せて、小さく笑って。 それを最後に意識は暗闇へと堕ちていった*]
(322) 2016/06/21(Tue) 23時半頃
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