298 終わらない僕らの夏休み!
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[分厚い本はきっと読み終わらない。 真剣に読み始める前に、スマホをチェックする。 千早ちゃんから返事がきていた。 『その方が、ある意味楽なのかも』という一文をみつめる。
少なくとも、忘れちゃった先輩はあたし達のように怯えてなくてもいいのかもしれない。 『かもしれない』はどこまでも消えなくて、全部想像にすぎなくて、色んなことを考えるほど、全部の考えに自信がなくなっていく。
『だよね。』
と、入力して、『心細いけど。』と付け加えた。**]
(257) 2019/09/05(Thu) 22時半頃
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― 図書館 ―
[読書はまずは、我慢しながら読むことからはじまった。 分厚い本と格闘して、黙々と読み続けて、視界になにやら白いものが見えて顔を上げた。 愛海先輩にずずいと差し出されたルーズリーフ。 本の読んでいるページが丁度年貢がどうだ米がどうだで完全に農家のひと可哀想気分になっていたあたしは、頭が切り替わらないままそれを見た。 伝承、とある。1、2、3、4、5、と項目を目で追う。 全て『死』がどうこうという話だった。]
え………
[あたしも根岸とだいたい同じ感想だった。元々この調べ物は『現状』を調べるためにはじまった。呪いだとか、人身御供だとか、心中だとか。]
…………
[何もいえなかった。 だって既に今の状況は『常識』の範囲を超えていたから。 顔がこわばっている。あたしは口をおさえた。青ざめていたかもしれない。]
(288) 2019/09/05(Thu) 23時半頃
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[なにも言えていないまま愛海先輩に頷く。(>>286)]
本まだ読み終わってないんですけど、 借りたほうが……あ。
[借りて意味があれば、9月2日が始まっている。 借りて意味がなければ、本はきっと図書館にある。 だから全ての本を書架に戻すことになる。]
(293) 2019/09/05(Thu) 23時半頃
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─ 図書館 ─
[グループチャットにメッセージがある。]
え
[と声をあげていた。]
(295) 2019/09/05(Thu) 23時半頃
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─ 図書館 ─
[それは図書館で合流をする少し前。 本を仕舞って。合流して。花火を一緒に。 そう思っていた。]
ま、まなみせんぱ……
[あたしは声が震えてうまく喋ることもできなかった。 言葉では愛海先輩をよんでいるのに、たまたま近くにいたという理由で根岸の服を掴んでいた。]
あき、秋山先輩が。
[スマホを持つ手が震えている。 いま、願い川と叶い橋の話が、ただの死の話だったときいて、川で先輩は溺れて、千早ちゃんは『 澪先輩、明日は秋山先輩、誘えるといいですね 』といっていて……]
(297) 2019/09/05(Thu) 23時半頃
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CC レイは、メモを貼った。
2019/09/06(Fri) 00時頃
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