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―教会―
>>407 [コリーンが出て行ってから、しばらくぼんやり座り込んで、頭を振って、立ち上がる。]
――…ああ、神父さんも、どっがにいっでしまっだだか。
[人気のない小さな教会は、それでも荒れたところはなく整然としていた。 本当はそろそろ墓をまた掘らなければならないんじゃと思ってもいたが…。]
ああ、そうだべ。棺、どれぐらいあるんだべ?
[男はふと思いつき、教会の外の倉庫に続く出口に向かう。 それを開けると、少し身体を縮こませながら、外の倉庫へ出た。
そして、教会の倉庫にあった棺の数に微妙な顔をしながら、また出た出入り口から教会内に入る。]
(415) 2010/07/06(Tue) 23時頃
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――…おんや?
[たった少しの時間だったのだけど、 そこには新たに来訪者がいた。
それは、教会のオルガンを弾く人で……。] >>407
(416) 2010/07/06(Tue) 23時頃
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―大通り―
[広場を出ると、ぶらぶらと人気のない大通りを歩く。]
笑えねえ冗談だが……、冗談じゃすまねえ、んだよな。
[思い出すのは、広場で交わした最後の会話。]
(417) 2010/07/06(Tue) 23時頃
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>>414 コリーン [顔を拭いてもらうのを断る事も出来ず。無下にもしたくないので椅子にもたれたまま]
いやァ…今更逃げても仕方がない。 心残りといや、葉巻位だが。
[逆に慰める様に、コリーンの横顔に手を置いた。]
痛い、ね。 胸が……痛いな。 美人を悲しませるのは辛い……。
[軽口を叩いて、目を細めた]
(418) 2010/07/06(Tue) 23時頃
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酒屋 ゴドウィンは、椅子に座ったまま……いつか、事切れるだろう**
2010/07/06(Tue) 23時頃
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…セシルの音、だ。 [漏れ聞こえるオルガンの音色に惹かれるように、教会の方へ。
聖堂の中を、そっと覗き込んだ。]
(419) 2010/07/06(Tue) 23時頃
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水、浴びよう。
酔ってると、ろくなことしないや。
[ふら、と立ち上がると扉に施錠をして工房に向かい。
いつものように水桶に水をため、頭から被り。 何度も繰り返せば、身体の火照りも収まった気がした。]
…今から、どうしよう。
[リアのところに行くには遅い時間だし、かといって今から作業に入るには、まだ心残りがありすぎる。 きっと作業に入ったら、もう、誰にも会えなくなるから。]
…おじちゃんのお酒、誰かと一緒に飲めないかな。
[本当は、また悪酔いしそうで怖かったけど。 早くゴドウィンに礼を言いたいのも確かで。 服を着替えると、ワインのボトルを持って外へ出た。]
(420) 2010/07/06(Tue) 23時頃
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[ゴドウィンの酒屋を出て、村を歩く。 しかめ面をして、まるで幽鬼のよう。
誰が死んだ。誰が死にそう。誰が出ていった。 くだらない話ばかりが耳に入ってくる。 どれもこれも――知った名前ばかりだ]
……地獄か。
[慌しくこの村から逃げようとするもの、嘆くもの、泣くもの、腐るもの。誰しもが切迫した眼をしている。 この村をこんな風に表現するときが来るなんて、夢にも思わなかった]
やがては土に還る。 廃されて、骨となって。
その先が――
["み国"?
身体に染み付いた祈りのことば。そのあまりのつまらなさに唇を歪めた]
(421) 2010/07/06(Tue) 23時頃
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― かえりみち ―
弱い自覚があるから、滅多に飲まないし、限界も分かってるよ。 ……まあ、さっきは悪かったが。
[それ>>412を持ち出されると、弱く。 あらぬ方を向いて、歩いていたが]
…… 、
[不意に聞こえた、呟きに。 気のせいかと思うような小ささだったけれど、確かに聞こえたそれに、決めてある応えはあったのだけど。 正直に、言おうか言うまいか。 そう考えて、開きかけた口を明確なかたちに出来ないまま]
…… そう、だろうな。
[応えられた呟きが、ただ、すとんと胸に落ちて、納得する。 最期に、誰に傍に居て欲しいか、なんて。 そういう願いを、彼女だって持っていたって、自然で]
(422) 2010/07/06(Tue) 23時頃
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どういたしまして。……だから、大丈夫だって言ってるだろ。
……それと。 ……… 、いや、何でも、ない。
[別れ際。 何処へ行くも、遠慮なんてするな、と言おうとして。 かえって気遣わせてしまうかと思えば、そのまま、表情の見えぬ背を見送るだけで]
……ったく、何やってんだ。
[そうして。誰へ押し付けてやれば良いのかも分からない自分の頭を、がし、と掻いて。 何も出来ないまま、彼女の家から離れたのだった]
(423) 2010/07/06(Tue) 23時頃
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……、…は
[妹の泣く声が聞こえて、漸く我に返った。 静かに屈み、父にそっと触れる。 冷たい肌。微かに強張った身体。 それはもう、魂の宿らない―――]
…は、…はは……。
[乾いた笑いが口から零れた。
さっきまで広場で笑っていたのが嘘のよう。 どうして穏やかに話をしていられたんだろう。
焼けた家、荒れた家、嘆く人々。 命を絶つもの絶たれたもの。 爪痕はそこかしこに在ったのに。 まさか、自分達だけは何かの奇跡が起こって助かるとでも思っていたのだろうか。]
(424) 2010/07/06(Tue) 23時半頃
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[ふわふわした足取りは、物音ひとつしない中でも、さして響かず。 備え付けの椅子を引き、楽譜立てを寄せた音が、唐突に、悲鳴のように幾度か耳障りに木霊す。
椅子にいつものように腰掛け、けれど楽譜立てには、楽譜でなく、懐に仕舞われている写真を置き。 ぽ、ぽろ、と、空にはとうに輝いているだろう星のうたを、奏で始めれば]
……あ。すみません、お邪魔しています。 お仕事に使われますか?
[ギリアンの声>>416に、手を止め。 その更に向こうの姿>>419にも気づけば、2度の会釈をした]
(425) 2010/07/06(Tue) 23時半頃
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>>418 心残りが、葉巻なら。 雑貨屋さんでね、葉巻――。
あなたの吸っている銘柄とは違うかも知れないけど。 明日、沢山買ってきてあげるわ。
[でも、それはきっと間に合わない。間に合っても、彼の心残りを埋める事はできない、だろう。 最期の願いは叶わない、叶えることが出来ない事を思うと、余計悲しくなって。
慰めるように横に手を置く彼の優しさに、胸が締め付けられる。]
美人って……。
そん、な……ね。冗談を、……。謂えるようなら。 まだ、大丈夫、よ。
[軽口に、応じるように言葉を紡ぐも。 声色は、震え揺れる。そっと痛むと告げた胸に手を伸ばした。]
(426) 2010/07/06(Tue) 23時半頃
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>>425
ああ、いんや。 むしろ、仕事はアンタのほうだべ。
ただ、ごごはおちづぐがんな。
[そして、覗いているラルフにも気がつくと、ちょいちょいと手招きをした。]
続けてくでろ。
[セシルには止めないでいいという感じで。]
(427) 2010/07/06(Tue) 23時半頃
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[目の当たりにする近しい者の死。 ひたり、ひたりと、何かが忍び寄る冷たい足音が聞こえた気がした。]
―――――ッ!
[父を抱いて泣く妹を、父ごと抱きしめる。 強く、零れ落ちてしまわないように。]
義母さんは 俺達の事呼んだりしねえよ…
(428) 2010/07/06(Tue) 23時半頃
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[手を伸ばした先のゴドウィンは、椅子に深く腰掛けたまま、動く事が出来ないようで。
細められた目は、静かに、静かに――閉じられてゆく、よう]
ねぇ、何か謂って、……。 ゴドウィン、さん?
[伸ばされた手は、椅子に腰かける彼の身体を何度も揺する。
さめざめと涙が目の端から、零れていって――**]
(429) 2010/07/06(Tue) 23時半頃
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[『――薬屋の親父が消えたらしい』
『アイリスが探してたとか――』
壁に拳を叩きつけた。 浮かぶのは兄妹の顔。身近な者もどんどんと消えて行く。分かっていたつもりだが、それでも、胸の焦燥はどんどんと重たくなっていくのを感じていた。 叩きつけた拳が震えている。手のひらで覆うと、こぼれた血で汚れた]
怖いのか……
[呟く。頬を引きつらせ、歪んだ笑みを浮かべた]
このまま……僕も死ぬ。
[村の者の名前をひとりひとり挙げていく。意外と憶えているもので、男はおかしみを交えた表情すら浮かんできた]
は、は。 はははは、はははははは!!
[引きつった笑い声を上げた。物狂いか。そう思われるような笑い声を、上げ続けた]
(430) 2010/07/06(Tue) 23時半頃
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[手招きされて、戸惑ったようにあたりを見回す。]
…教会、入った事無いから。 なんか…バチが当たりそうな気がしてさ。
(431) 2010/07/06(Tue) 23時半頃
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…ヴェス……? [聞こえてきた哄笑に振り向き、眉を潜めた。]
(432) 2010/07/06(Tue) 23時半頃
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[兄にかき抱かれ魂の戻らない父の遺体を温めるようになでさする]
…ぃっ… っ………ぅえっ……
[声にならない声でしばらく泣き続けた後]
母さんの傍に 一緒に
[涙や鼻水でぐしゃぐしゃの顔を父に押し当てて震えながら言った]
(433) 2010/07/06(Tue) 23時半頃
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>>431
ん?バチなんがあたらないだよ。 おでが当たらないんだがら、大丈夫だ。
[きょろきょろとするラルフに隣に座れと席を叩いた。]
オルガンをおでらだけで聴けるって贅沢だや。 ラルフも一緒に聴くだ。
(434) 2010/07/06(Tue) 23時半頃
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や、おれのはもう、ただの趣味ですよ? 落ち着かれるのは、貴方が敬虔な信徒だからなのでしょう。
[仕事と言ってくれるギリアン>>427に、柔く笑んで、申し訳なさそうに首を振る。 それでも、止めなくて良いと示されれば、そうですか?と首を傾げて窺ってから、また指を鍵盤へ戻し]
……、そんな訳ありませんから。
[恐る恐る、といったラドルフの声>>431に、くすりと笑い。 怖いところではないですよ、と手を止めぬまま、招いた]
(435) 2010/07/06(Tue) 23時半頃
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─ 村の通り ─
[ワインのボトルを抱いて歩くものの、どこへ向かうアテなどはなくて。
どうしようかな、と思って歩いていると、良く知った声が聴こえてきた。]
…ヴェス?
[いきなり笑い出したりとかは良くあるけれど。
初めて聞くような哄笑に、どうしたのだろう、と思い。 声が聴こえた方へと駆け出した。]
(436) 2010/07/06(Tue) 23時半頃
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>>435
[そして、流れる音を聴きながらも、 かけられた言葉には神妙な顔をした。]
敬虔な信者なんかじゃないだべ。 ただ、
祈るごどぐらいしが、 できないがらな。
[人を殺した罪の…までは、いわなかった。]
(437) 2010/07/06(Tue) 23時半頃
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ヴェ、ス。
どう、したの?
[程無く見つけたその人は、手から血を流していて。 慌ててハンカチを出して、その血を拭おうとしながら顔を見上げた。]
怪我、してるよ。 手当てしなきゃ。
(438) 2010/07/07(Wed) 00時頃
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死にてえ場所で 死ねたんだ 親父、は…幸せ だろうよ
[唇を噛み、涙を堪える。 だが、後から後から込み上げて来るものは溢れて。 頬を雫が伝った。 妹の背を撫でながら、ぐいと濡れた頬を拭う。]
……ああ。
ちゃんと、…眠らせてやんなきゃな。
[そう言って立ち上がると、もう一度頬を拭って。 父を眠らせる準備へと移った。]
(439) 2010/07/07(Wed) 00時頃
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受付 アイリスは、兄の言葉に頷いて、父の体を丁寧に横たえた*
2010/07/07(Wed) 00時頃
受付 アイリスは、メモを貼った。
2010/07/07(Wed) 00時頃
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ふ……くく…… いや、ちょっとな。 少しおかしくなっただけだ。
[怪我したほうをだらりと垂れて、血を拭われるままに。壁に背を預けて、うざったそうに髪を掻き上げた]
この村が――やがて、人を埋葬する余力もなくなって。 静かに死んでいって。 みんなみんな死んじまって、腐って、蝿が集って、蛆が涌いて、疫病が発生して、放棄されて、地図から消える。 そう思ったら――
なんだか、おかしくなっただけさ。
(440) 2010/07/07(Wed) 00時頃
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…――Wie Todes-ahnung …
[音を添える予定はもう無い。 それでも、ただ個人的な想いだけで、どの練習曲よりも弾き熟した曲を奏でれば、自然と歌が零れる。
死の予感。 恐るべき夜闇。 其処に差す、ゆうづつのひかり。 どうか、……最愛のひとを、その死出の旅路を。 照らして欲しいと、祈る詩。
幾度も同じ旋律が流れれば、飽きてしまいますか、と尋ねるように、ふたりきりの観客を見遣り]
(441) 2010/07/07(Wed) 00時頃
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他の、何かでなくて。 ただ祈るという行為にいきつくのは、十分敬虔であるように、おれには思えます。
[彼>>437が何を祈っているのかは知らないけれど。 ミサでの真摯な姿は知っている。 それと、彼の、神への深い信心も。 だから、それくらいしか出来ないと、卑下に似た言葉に。不思議そうに笑んだ]
(442) 2010/07/07(Wed) 00時頃
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何が、おかしいの。
それの、何が、おかしいの?
ヴェスらしく、ないよ?
[ハンカチで血を拭い、傷を見て眉をひそめ。 止血程度にしかならないけれど、と自分のスカートの裾を裂いて包帯代わりにしながら。]
ヴェスは、いつだって。
そんな投げやりなこと、言わなかったじゃない。
(443) 2010/07/07(Wed) 00時頃
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…僕は……、神様に祝福されて生まれてきたんじゃ…ないから。
[促されても、俯いて首を横に振って。]
誰も望んでなかった。間違いだった。 …ドジ踏んだから、生まれてきちゃったんだ…って。
(444) 2010/07/07(Wed) 00時頃
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