78 光環の戦溟 ― bloody searoar wars ―
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しかし…参ったわね…。
[見る限り、巨人は動きを止めただけで、完全に撃退したわけではないようだ。 かといって、この怪我では自分はまだ動けそうにない。 …と、そのとき…声が聞こえた気がした]
……?
[ゆるり、と首を動かしてあたりを見渡す。が、声の主の姿はない。 よくよく声に耳を傾けると、どうやら手の甲に転移していた例の紋章からのようだった]
(327) 2012/02/04(Sat) 16時頃
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…あの、キンキラキンの声…?
[その声が、告げる。セイカに触れろ、と。 彼女ならば、何とかできるはずだから、と]
…セイカ、ちょっと…しゃがんでくれる? …話したいんだって、さ。
[少し面白くなさそうにそう告げると、紋章の刻まれた手で、そっとセイカの胸元に触れる。 すると、紋章からまばゆい金色の光があふれ、セイカと、そしてペラジーを包み込んだだろう。 光が消えた後二人の姿はその場にはなく、二人が眼を開くと、そこにはかつてのセイカ…否、レティーシャの相棒の姿があっただろう]
(328) 2012/02/04(Sat) 16時頃
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―刃ノ間―
[先ほども来た、白一色の部屋。 その中央には、やはりあの人物がたたずんでいた]
…で、なんで私まで来てるわけ? …正直、今ちょっとしんどいから、休ませてもらえると助かるんだけど?
[当然、背中の傷はそのままだ。 見えない壁にもたれかかり、金色の髪の人物を見据えた]
話があるのはセイカに、でしょ。 私は関係ないじゃん。
[何故自分が呼ばれたのかわからず、不機嫌そうに声を投げる]
それに、セイカがレティーシャなら感動の再会でしょ? 水入らずでやったほうがいいんじゃない?
(329) 2012/02/04(Sat) 16時半頃
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―――…?
[何処からか聞こえる四重になった笑い声に、彼女は酔っ払いの男へと目を向けた。 名を、趙飛雲と言ったか。
不気味な四対の目、自分の背後の赤の紋と同じ様なものなのではないか、という考えが頭を掠める。 鳳凰が起きていれば、もう少し何か分かったかもしれない。
けれど、それもすぐに港に起こり始めた異変の為に、忘れてしまう事となる。]
(330) 2012/02/04(Sat) 16時半頃
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[地を震わせて迫りくる、津波に、身体が凍りつく。 鳳凰は、まだ目覚めていない。
数歩、後ずさった時に力強い手に、引かれ、そのまま恐ろしさに目を閉じた。**]
(331) 2012/02/04(Sat) 16時半頃
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― 少し前: ドゥ・シアーラ海上 ―
[ザバアアァァァアアアン……と、渦の中に何か>>2:575が墜ちた。
しかし、南極星の興味はそこには無く。]
どうして、だって?
[>>2:503 オスカーの声を聞いて 南極星は ゆらり、と宙に浮く。
海水を含んだ白いスカートと、黒に染まりつつある髪は、涙のように重く滴を垂らし、その瞳からは血のような紅玉《ルビー》がとめどなく溢れては、海に零れた。]
(332) 2012/02/04(Sat) 17時頃
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―― 君には聞こえないの?
[彼にも"ナニカ"の声>>183が聞こえるなどとは思わなかったが。]
光の斬撃に切り裂かれ、絶命の縁にありながら助けを乞う"命"の声が。 割れた世界の飲み込まれた"命"の絶望の声が。
星命《テュケー》を吸われ枯れながら、北極星《シメオン》に救済を願う"命"の声が!!!
(333) 2012/02/04(Sat) 17時頃
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[元来、星命《テュケー》は生命だけを指すものではない。>>0:23 祈りや願い。願望を叶えようとする"気持ち"あるいは"感情"も、星命として吸収される。
南極星《セレスト》には、星命を吸い星動力《イリアコトン》を生成するだけでなく、北極星《シメオン》へとその"願い"を伝える役目もあった。
だが、今。 地上から聞こえてくる"助けを願う声"は、南極星《セレスト》にとっては苦痛にしかならない。]
(334) 2012/02/04(Sat) 17時頃
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願われても、乞われても、 ボクには、救えない――……
[震える小さなその声は、海街へと撤退する鳳凰に届いただろうか。]
(335) 2012/02/04(Sat) 17時頃
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セレストは、海上で鳳凰の姿を見送った。
2012/02/04(Sat) 17時頃
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― 少し前: ドゥ・シアーラ海上 ―
[空を、白い鳥が群れをなして東へ飛んでいく。
凶運《サイヤク》在る海の街から、金十字の護りある砂漠のオアシスか…あるいは、結界に守られた幻想ノ刃隠れ里アルマ・テルムへと逃げるのだろうか。
その様子を見て、南極星は弱々しく微笑する。]
(336) 2012/02/04(Sat) 17時頃
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……鳥、か… シメオンは鳥が――動物が、好きだったね。 彼らは純粋で、人間のように己の欲望のまま、やたらに北極星《僕》を頼らない。 なーんて言って。
[その様子を思い出すと、涙がまた、一つ溢れた。]
…っく…シメオン…本当に――もう、"居ない"の…?
(337) 2012/02/04(Sat) 17時頃
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[泣きじゃくる。海面がざわざわと音を立てる。
と。
>>264 突然腕を乱暴に掴まれ、目を瞬いた。]
―― い、痛いよ! 何を、するの!? それに……ボクは君の兄弟じゃない!
ボクの兄弟は…シメオンだけだ!
[堕天使を睨みつけるが、続く彼の言葉にその紅玉は色を失う。]
………ボク、の、ちから……? 嫌だ――イヤだああああああ!!!
(338) 2012/02/04(Sat) 17時頃
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[ イィイイイィィィイイン―――… ]
――――ッ!!!!!
[先ほどよりも更に強い共振に。 どくり、と、"貪慾"の匣《BOX》が歓喜の声《オト》をあげる。 地上の"命"から星命《テュケー》を吸い上げようと――蠢く。]
(339) 2012/02/04(Sat) 17時頃
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やだ…やめ… やめてえええええええええええええええええ!!!
[南極星の意志とは裏腹に。 その身体は星命を吸い、遠くからでもはっきりとわかるほどの眩しい白銀《ヒカリ》を放つ。
先程とは比べ物にならない程の渦は、やがれ大津波となって港街へ迫っていく>>266]
(340) 2012/02/04(Sat) 17時頃
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止めなくちゃ…… シメオン…シメオン…
[>>267 腕を離されるが、力なく呟くだけで身体が動かない。 背後に現れた黎《クロ》が呟いた言葉にびくりと肩を震わせて振り向く。]
……おわ、り…? ボクの、せい……?
[>>319 そして、皓《シロ》の視線を追うように
…… ゆっくりと、足元を見下ろして。]
(341) 2012/02/04(Sat) 17時頃
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いやあああぁああああああああ!!!
[星が、啼く。
それは音を超えではなく、衝撃となって世界を翔け抜けた**]
(342) 2012/02/04(Sat) 17時頃
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― イェル=ゥラの遥か上空 ―
[漆黒の巨拳振り上げる黒の巨人《アンノウン》。 天使と悪魔をも遥か眼下に収める程の上空に、死女神は浮かぶ]
秩序隷像《ミラパストラル》。 それは外宇宙《そら》の概念を為す監督者《エピスコポス》の使徒。 秩序に隷属する眷属共の力の塊にして、彼女の意志を忠実に具現する、秩序の操り人形《スレイヴ》。 其の起源。遥かな時空よりあらゆる無秩序と混沌の神々を退けるべく監督者《エピスコポス》の尖兵として降り立ち、その巨人、総ての眼が彼女の眼、総ての耳が彼女の耳。 そして彼女自身の瞬時顕現の役割を果たす、監督者の大通路《アストラル・ゲイト》でもあったな……。
[しかし、中々に押されている。 頭部には切裂いた様な破壊傷が存在するばかりか、その胴体。 意志の封印を為す緋き矢が、動きを阻害している]
(343) 2012/02/04(Sat) 17時半頃
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――≪Call ZERO≫。
[シャン――ッ! 無造作に振り上げる死女神の指先に、丈の短い漆黒の矢が顕現する]
縛鎖の祈りへ黎《くろ》の闇が嘲笑(ほほえ)み 封滅の裁きを皓《しろ》の光が嘲弄(みくだ)す
万象の楔、零の彼方に放逐せん――
(344) 2012/02/04(Sat) 17時半頃
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零ノ刻印《エレフセリア・ゼロ》!
[遥か虚空(そら)から、死と破壊の漆黎を棚引かせる矢が降り注ぐ。 黒い巨人《アンノウン》…監督者《エピスコポス》の人形《スレイヴ》の頭部に突き刺さると。
――パキィン!!
害なす意志を籠めた緋き矢が、ガラスを撒き散らした様な音を立てて砕け散る。
黒い巨人《アンノウン》へとあらゆる干渉を為す、封じる力、弱める力等。 それら総ての援護を、頭部に突き刺さった矢が、たちどころに零に還すだろう]
(345) 2012/02/04(Sat) 17時半頃
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監督者《エピスコポス》。 人形遊びも悪くはないが。
これが破壊されたら、降りるぞ。
[この光景も当然、世界のありとあらゆる事象を観測する彼女には視えているだろう。 誰もいない虚空(そら)に言葉を向けながら、未だ暫く、地上に眼を向ける。
黒の人形が、再び動き出した]
(346) 2012/02/04(Sat) 17時半頃
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風来坊 ヴェラは、メモを貼った。
2012/02/04(Sat) 17時半頃
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―― 記録 ――
[アカが蹴られた頃]
赤『……(ビクンビクン)』 橙『どんどっとっとどんどっとっと(アカの周囲を踊って回っている)』 黄『1000年前?』 緑『イノチにすればそのくらいの流れか』 水『ボクたちにはそういうのわからない』 青『でも三連星を30回見た』 紫『じゃあ60週はしたかも』
『『『『『『もちろん』』』』』』
[言ってる意味はきっとよくわからないが、すまないと思っているのは間違いないようだった>>61]
(347) 2012/02/04(Sat) 18時頃
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―― 記録 ――
[更にダイダイが踏まれた頃]
赤『……(ビクンビクン)』 橙『……おのれセイクリッドぉぉぉ』 黄『1000年前?』 緑『いやついさっきのこと』 水『さっきでいいのだろうか』 青『多分ついさっきだ』 紫『サイモンぱーんする直前だから?』
『『『『『『ついさっき』』』』』』
[遥か昔のレティーシャの計画ではあるが、何かをしたのはついさっきだと言いたい様だ>>71]
(348) 2012/02/04(Sat) 18時頃
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―― 一方その頃 ――
[今だ落下を続けていた]
赤『あああーーーー』 橙『あーーーー』 黄『どこまでーー』 緑『おちるのかーーー』 水『おのれーーーー』 青『せいくりっどーーーーー』 紫『ところでさっきまで落ちてたけど今度上昇してない?』
『『『『『『『あれ?』』』』』』』
[しかしやがて戻ってくる――]
(349) 2012/02/04(Sat) 18時頃
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[ここで思考実験をしよう。 通常、星の中心に向かって途方も無い穴をあけ、貫通させた状態で物を落とした場合、どうなるだろうか。 もちろん通常の星の中心は、高圧による熱により溶けた溶岩の世界だ。通り抜ける事は出来ない。 だが今は普通ではない。環境も、そもそも落下している物体どもも。 位置エネルギーと運動エネルギーの等価交換性を考えると、反対側に出るだろうか。 いや、さすがに気体の抵抗を無視できないのと、落下している彼らに意志があるため、謎の運動でエネルギーは無駄に消費されているだろう。 つまり―――重力の発生支点に紐を結んだバンジージャンプで単振動を行うような状態になるのではないだろうか]
(350) 2012/02/04(Sat) 18時半頃
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―― そして ――
[やがて、ある一点で停止するのだろう、すなわち、重力の中心で]
赤『止まりまちた』 橙『酔いそうでした』 黄『なかなかのスリリング』 緑『新しい絶叫ましーんとして売り出せないか』 水『安全性に問題が』 青『しかしこまりましたな』 紫『どうやってソトに出たものか』
『『『『『『『だよねー…』』』』』』』
[ろくでもない発想しか出てこない予感はしただろう]
(351) 2012/02/04(Sat) 18時半頃
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[ ―― | ― |- パツンッ -| ― | ―― ]
― ドゥ・シアーラ海上 ―
[衝撃が世界に響き、それは近隣にも影響をする。>>342 弾かれた様なその衝撃波に眼を見張る。闇色の三つ編みが聲に流れる。 力を同じくする波動は身体に心地好いだけだった。]
良い聲だ――…
[静かに強い歓喜《コンモツィオーネ》の色を含む。 例え同属の嘆きで在っても、心地好い事に変わりは無い。 彼女の衝撃《ナゲキ》は、何処まで届いただろう。
元級友の声も此方に届く。>>315 返り響いたのは皓と同じく矢張り楽しそうな笑い声。>>319
けれど其れは、肯定の響きを持っていた。]
(352) 2012/02/04(Sat) 18時半頃
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―― やがて ――
[7体がはっとして]
赤『おもいつきまちた!』 橙『おもいついた!』 黄『わたしも!』 緑『ぼくも!』 水『こちらも!』 青『それがしも!』 紫『拙者も! ねえ、こんなキャラだっけ?』
『『『『『『『じゃあ皆で一斉に!』』』』』』』
[嫌な予感しかしない]
(353) 2012/02/04(Sat) 18時半頃
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―― 彼らが元としたのはあくまでセイカのノート ――
[敢えて言おう。彼らにそういう力の使い方を覚えさせてしまったのは]
赤『┠┓┠┓ ≠V!』 橙『┰┫┝┛ ≠U!』 黄『┣┫┗┫ ≠T!』 緑『┏┫┃ ≠S!』 水『┿┓┃ ≠R!』 青『┠┨┗┨ ≠Q!』 紫『┗┨┯┨ ≠P!』
『『『『『『『せーの!』』』』』』』
[そのノートに記載されていた、呪文と効果のせいであると]
(354) 2012/02/04(Sat) 18時半頃
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[やおら、互いに背を向け、壁に向けて彼らはそれを放った]
赤『DarkFrameOfDecember!』 橙『InfernoOfMessia!』 黄『L'RardaFollo'l』 緑『DiabolicDeathBurst!』 水『EternalForceBrizzard!』 青『ChaothicEvilRain!』 紫『LaJodasoStiana!』
『『『『『『『┝┓┻┥┿┓┏┫┠┓┰┓』』』』』』』
[ カ ッ ]
(355) 2012/02/04(Sat) 18時半頃
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― 回想 / >>53〜これまでの勇者(お荷物) ―
[帝舎斉花は、まさにお荷物だった。]
……この扱いはどうなのかしら。仕方ない、仕方ないけど。
[ペラジーに抱きかかえられ>>76ながら、呟く。 おかげで楽はできているのだが。 英雄の書斎で得たものと、クラリスから受け取ったもの…… 二つの書は大事に抱えたまま。]
(356) 2012/02/04(Sat) 18時半頃
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