人狼議事


251 【誰歓RP】鬼渡し

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視点: 人


【人】 硯友社 みょんこ

ー社務所ー

[……そうして、どれ程の時が経っただろう?
まだ智花ちゃんは私の近くにいただろうか。不安と焦燥が、時間の流れを何倍にも引き伸ばして私に伝えてくる。もっとも、本当の時間なんてここでは分からないのだけど。

脳裏に出て行った叔父の背中が過る。
そして、絹を裂くような悲痛なあの子の叫び声も。]

……ねえ、智花ちゃん。さっきあんなこと言っといてなんだけどさ。
やっぱり私もちょっと見てくるよ。辰次おじちゃんと……さくちゃんのこと、心配だから。

[智花ちゃんが傍にいればそう声をかけて。ついていくと言われれば勿論断らない。
……約束、したんだ。明日一緒に遊ぶって。
そしたらそのときには、私はいつもの“みょんちゃん”でいなきゃいけない。
さくちゃんと智花ちゃんと晶くんと、……辰次おじちゃんも、混ぜてあげてもいいかもしれない。
だから、今。
助けに行かなくちゃ。
そう決意して、社務所を出た。]**

(11) 2016/07/20(Wed) 01時頃

硯友社 みょんこは、メモを貼った。

2016/07/20(Wed) 01時頃


【人】 硯友社 みょんこ

[智花ちゃんの手を握ったまま、ついていくという彼女と一緒に社務所を出てすぐ。
飛び込んできたのは見知った姿だった。>>13
反射的に抱き留める。
さくちゃんは泣いていた。まるで何かに怯える子どもみたいに。]

さくちゃん!……さくちゃん?どうしたの、何があったの?

[助けに行ったはずの辰次おじちゃんは?
湧いてきた疑問は代わりに智花ちゃんが口にしてくれた。>>15
途切れたさくちゃんの言葉は従弟が続けてくれた。]

……捕まったって……辰次おじちゃんが?

[さあっ……と。体内の血の気が引いていく感覚。
叔父が捕まったと告げる従弟の表情は泣きそうで、悔しそうで。>>20とても嘘などついているようには見えない。
そして、……それを裏付けてくれる存在がやってきた。>>18]

(25) 2016/07/20(Wed) 16時半頃

【人】 硯友社 みょんこ

……辰次……おじちゃんなの?本当に?

[姿形も声の色も、見知った彼の姿と同じ。
けれど、違う。獲物をいたぶるような瞳。吊り上がった口角。
ーー取り憑かれているのだと、一目でわかった。]

……どうしよう、逃げないと。さくちゃん、走れる?

[まるでゴミを捨てるかのように、地面に転がったタバコを見て。胸を引き絞られるような痛みに襲われた。
考えている暇はない。智花ちゃんと手を離して、今度はさくちゃんの手を握った。
拝殿裏の方に行く素振りを見せる二人に、逆方向……社務所に来たときの道程を見据えた。]

(26) 2016/07/20(Wed) 16時半頃

【人】 硯友社 みょんこ

[さくちゃんの手を握ったまま、走る、走る。
どれくらい走っただろう。先ほどまでいた拝殿が見えてきた。色褪せた鈴緒に、ひび割れた賽銭箱。石でできた灯籠の元まできて、やっと息を吐いた。]

……っ、はあ……。

[こんなに全速力で走ったのはいつぶりだろうか。
深く息を吸って、呼吸を整える。にたり、と笑った叔父の表情が、瞼の裏に残っていた。]

(33) 2016/07/20(Wed) 20時半頃

【人】 硯友社 みょんこ

……ねえ、さくちゃん。
辰次おじちゃん、どうして捕まっちゃったの?

[何処か抜けていて子供っぽい部分もあるけれど、優しくて頼りになる叔父。脳裏で笑う彼の顔が、先ほど目の当たりにした不気味な鬼の顔に塗りつぶされていく。激情が胸の中を焼き尽くそうとしている。頭を振って、さくちゃんの顔を覗き込む。]

……辰次おじちゃんは、さくちゃんを助けに行ったんだよ、ね?

[私の視線は、彼女にはどう映っただろうか。
さくちゃんのことを責めたいわけじゃない。さくちゃんは何も悪くない。自分の中の良くないものを出さないように、心の中で呟く。
その行為にはどれだけ意味があっただろうか。]

(34) 2016/07/20(Wed) 20時半頃

【人】 硯友社 みょんこ

[私の視線がさくちゃんの目にどう映っていたのか。すぐに分かった。
目が合った、彼女の瞳は何処か泣き出しそうな色をしていて。
彼女の口からこぼれてきたのは、悲痛な声。]

なっ……!

[それは、極限状態が引き出した彼女の本音だったのだろうか。張り詰めていた彼女の糸を、私が切ってしまったのだろうか?
彼女が引いた言葉の矢が、私に突き刺さる。]

……知ったような口、聞かないでよ……。

[堪えていたものが、ついに吹き出してしまった。
都会に夢を見ていた自分。田舎が嫌で、この村で一番死んでいくのが嫌で、都会に逃げた自分。都会に飲み込まれて、惨めに逃げ帰ってきた自分。
自分で自分のことが嫌いで仕方ないのに、そんな私のことを、さくちゃんは慕ってくれて、きらきらした真っ直ぐな瞳で突き刺してくる。今だって。
刺された傷はじくじくと広がって、痛みを増す。
こんなことで言い争いをしている場合じゃないって、分かっているはずなのに。]

(72) 2016/07/20(Wed) 23時頃

【人】 硯友社 みょんこ

[辰っちゃんを呼んでくる、と彼女は言った。それはあまりにも無謀な言葉。
彼女の瞳は覚悟を決めてしまった者の色をしていて。良い方向に向かうとは到底思えないそれに、仕向けてしまった理由の一つは間違いなく自分だ。

止めなきゃ、と思った。
もしさくちゃんと今の辰次おじちゃんが出会ったとして、それは私たちの知る彼ではないのだ。そんなことは彼女だって分かっているはずなのに。
離れていくさくちゃんの影。止めようとして伸ばした手は、しかし彼女の体を捉えることなく地に落ちる。]

(なんて声をかければいいんだろう)

[彼女を追い詰めてしまった、この私が。
伸ばしたその手で顔を覆った。]

(75) 2016/07/20(Wed) 23時半頃

硯友社 みょんこは、メモを貼った。

2016/07/20(Wed) 23時半頃


【人】 硯友社 みょんこ

[気持ちを話してほしい、とさくちゃんは言った。
私の心の中で、色んなものがぐるぐると渦巻いている。
話してもいいのだろうか?惨めな自分のことを。
本当は分かっている。何をさらけ出したって、さくちゃんは私のことを笑ったりなんかしない。つまらない意地を張っているのは私の方だ。
なのに。]

……私は、さくちゃんが思ってるような、立派な人間なんかじゃないよ。

[彼女の瞳は見れないまま、そう呟いて。
自分の前から走り去る足音をただ聞いていた。]

(81) 2016/07/21(Thu) 00時頃

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