人狼議事


247 満天星躑躅の宵闇祭り

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【人】 落胤 明之進

[痛みを堪えながらも、笑みを見せる灯里。>>2:164
アキは、自身の胸の前で拳を作り、じっと彼女を見ていた。
しくじっただけ、との事だが。]

 ……少し休む?
 なんか、辛そうだし。

[そう、問いを投げかけるアキ。
まだ樹木子はいるかもしれない。
それでも、このまま放っといて良いわけがないと思っていたから。

いざとなれば、誠も戦える。
そう、考えて。]

(3) moumoureena 2016/05/28(Sat) 02時頃

【人】 落胤 明之進

―むかしむかしのおはなし―

 『さぁさ、みなさん、来てくだしゃんせぇ!
 世にも不思議な絡繰り人形のお披露目だよぉ!』

[それは、アキの時代から更に過去の事。
アキの父、祖父、曾祖父……さらにもっと昔だろうか。
アキの家は、その代より、絡繰り人形作りを生業をし、こうして祭りの場で披露する事としていた。

この日は、尾張国の夏祭り。
里の方でも大盛り上がりだ。

アキの先祖もまた、絡繰り人形を操る事に長けていた。
その前には、黒山の人だかり。
その人形の美しさと、動きのなめらかさに、人々は驚き、どよめくばかり。]

(17) moumoureena 2016/05/28(Sat) 22時頃

【人】 落胤 明之進

[それを見て、感激を受けたのは、
何も人間だけでは無かったのだ。]

 『……にゃー。
 人間の技術の進歩は、ただただ驚くばかりだにゃ。』

[それを、影から見ていたのは、古の妖怪、猫又。
その妖怪は、なんと、アキの先祖が作る絡繰り人形に惚れてしまったのである。]

 『こーんばーんわ』

[祭りが終わった隙を狙って、
後ろから声をかける、猫又。
普通にしてたら気がつかないだろう、しかしこの時は確りと耳と尻尾が生えていた。]

(18) moumoureena 2016/05/28(Sat) 22時頃

【人】 落胤 明之進

 『うわあああああ!! 化け物!!!』

[驚き、腰をぬかす、アキの先祖。
それを見て、可笑しそうに笑う猫又。
そう、この猫又とアキの先祖の出会いが、『誠』を生み出す切欠となったのである。

……出会い頭に、化け物と呼ばれ恐れられた関係でも。
友情を作り上げる事は出来る。

紆余曲折あったが、アキの先祖と猫又。
このちぐはぐな二人でも仲良くなった。
そして、時には絡繰り屋敷に入れて、人形を見せたり、
人形を一緒に作ったりする仲となった。]

(19) moumoureena 2016/05/28(Sat) 22時頃

【人】 落胤 明之進

[ここで、一つ疑問が起きるだろう。
アキの時代から幾代も昔の
何故、新撰組を思わせる人形が作れたか?

その答は、やはり狭間の神社であった。
実は、アキの先祖もまた、その妖魔……猫又に導かれ、
狭間の神社に辿り着いた事があったのである。

そこで出会った、一人の男。
背中に「誠」を背負った男の姿。
アキの先祖とその彼は意気投合した。

さて、その誠を背負いし男が、歴史に名を残す人物だったのかは、今となっては定かでは無い。]

(20) moumoureena 2016/05/28(Sat) 22時頃

【人】 落胤 明之進

 『……おぬしは、人形を作れるのだな』
 『ああ、腕は確かだぜ』
 『にゃっははは、自信たっぷりだにゃ!』

[露店の街をひた歩く、三人。
この場で、誠を背負った男が、アキの先祖に一つ頼みをつけた。]

 『そうだ、拙者を象った人形を、作ってはくれまいか』
 『え?』
 『戻ってきた時に、そなたの元へと、行く道しるべになるように』

[そう、その誠を背負った男が。
アキの先祖へと頼んだ、一つの願い事だった。]

(21) moumoureena 2016/05/28(Sat) 22時頃

【人】 落胤 明之進

[その場所から戻った時。
アキは約束を守った。
そして、遂に作り上げた。『誠』を。

しかし、アキの先祖は知らなかった事が一つあった。
アキの先祖と、その男とは、住む時代が違っていた事に。

アキの先祖は待った。
明くる日も、明くる日も、待った。
雨の日も、風の日も、待った。
雪の日も、嵐の日も、待った。

男は、ついに来なかった。]

(22) moumoureena 2016/05/28(Sat) 22時頃

【人】 落胤 明之進

[やがて、アキの先祖は病に伏せる事となる。]

 『……ごめんにゃさい』
 『……なーに、謝ってんだ……』
 『僕が気づかなかったのが悪いんだにゃ。
 あの人が、未来の人だって。』
 『……気がついた所で、どうしようもできないさ……』

[アキの先祖は、猫又を責めなかった。]

 『……おい、猫助……』
 『は、はいっ!にゃんだ?』
 『……誠を、護ってくれるか?』
 『……!!』

[アキの先祖は、弱々しくそう言った。
また、誠とその男が出会う時まで。
大切に護ってくれるように。
そして、さらに、このアキの家を護ってくれるように。]

(23) moumoureena 2016/05/28(Sat) 22時頃

【人】 落胤 明之進

[ ――程なくして、男は息絶えた。]

(24) moumoureena 2016/05/28(Sat) 22時頃

【人】 落胤 明之進

[猫又は、その人形に守護をかけた。
何れ来る、またその男と出会える時の為に。
意思を持ちながらも、じっと堪え忍ぶ、
妖魔の守護を持つ絡繰り人形、

『誠』。

その存在は、表に出る事は無かれど、
その時を待ち、自身を、
そしてこの家そのものを護る守護神となるように。

猫又は、守護をかけると、誠を地下に封じ、そして、どこかへ消えていった。]

(25) moumoureena 2016/05/28(Sat) 22時頃

【人】 落胤 明之進

[むかしむかしの、おはなしである。*]

(26) moumoureena 2016/05/28(Sat) 22時頃

【人】 落胤 明之進

―現在―
[少しだけ休憩、と言った灯里。>>15
ふぅ、と息を一つつくと。]

 ……お礼?

[これは、何だろうと、焦茶色のものを受け取る。
どうやら、食べ物らしいが。
恐る恐る、食べて見ると、アキは目をぱちくりとさせた。]

 ……甘い。
 美味しい、ありがとう。

[そう言って、お礼を言う。]

(27) moumoureena 2016/05/28(Sat) 22時半頃

【人】 落胤 明之進

[もう大丈夫だ>>16との声に、一先ず一安心。
あまり無理はしないで欲しいが。

どうやら、亀吉を探すらしい。
取り敢えず、灯里に任せてついていく。]

(28) moumoureena 2016/05/28(Sat) 22時半頃

【人】 落胤 明之進

[ちょこばぁ、と言うらしい。>>29
しかし、未来の食べ物には悉く驚かされる。
甘味は好きな方だが。

そして、灯里と共に亀吉の元へと。>>31
食中りに対しては、樹木子が悪い魂でも喰らったのだろうかと想像するも。]

 ……境内のほうだね。
 誠、行こう。

[そう告げると、こくり、と頷く、誠。*]

(32) moumoureena 2016/05/29(Sun) 00時半頃

【人】 落胤 明之進

―境内―

[……やがて辿り着く境内。
そこにいたのは、明らかに様子の違う樹木子。]

 ……うわっ……。

[アキは思わず手で口を覆う。
恐ろしいものだ。
しかし、これを鎮めなければ、祭りは滅茶苦茶になってしまう。]

 ……いくよ、誠っ!!

[その言葉を合図に、誠が樹木子の元へ走っていく。
樹木子も容赦はしないようで、
激しく、誠を狙い、その枝を伸ばしていく。
アキは、諦めずに。辿々しくも確実に、誠を操り、そして樹木子へと斬りかかる――]

(34) moumoureena 2016/05/29(Sun) 23時頃

明之進は、誠の一閃が、樹木子を捉える。4

moumoureena 2016/05/29(Sun) 23時頃


落胤 明之進は、メモを貼った。

moumoureena 2016/05/29(Sun) 23時頃


【人】 落胤 明之進

[固い部分を狙ったか、アキの操りが甘かったか。
樹木子に与えた攻撃は大したことでは無かったらしく。

誠へと枝が伸びていく。
アキは、大慌てで誠に退却の命令を出す。

間一髪、誠が潰される事態は防がれた。]

(35) moumoureena 2016/05/29(Sun) 23時頃

【人】 落胤 明之進

[……灯里が変な蛙と何やらやっている。
こんな時にこんなんで良いのだろうか。
しかし、アキはそれどころでも無かったのである。]

 ……!

[こちらの方に、恐ろしい勢いで枝が伸びてきた。
アキに気づかれた、らしい。

やられる。

一瞬そう考えた瞬間、誠がそこに割り込んで、樹木子の攻撃を木彫りの刀で受け止める。]

(59) moumoureena 2016/05/30(Mon) 23時頃

明之進は、誠は、受け止めながら一閃を切り込む。19

moumoureena 2016/05/30(Mon) 23時頃


落胤 明之進は、メモを貼った。

moumoureena 2016/05/30(Mon) 23時頃


【人】 落胤 明之進

[ ――しゅぱっ。

割り込んだ誠に、樹木子は斬られる。
どうやら深い所まで切り込んだらしく。
アキは護られ、その上大きな攻撃を与える事が出来た。
樹木子はすごすごと引き下がる。]

 ……あ、ありがとう、誠。

[何度目か分からない、礼を言う、アキ。
誠は、アキの方を振り返ると、アキの顔をじっと見つめた。
『何、大したことは無い』
そう、言いたげに。]

(60) moumoureena 2016/05/30(Mon) 23時頃

【人】 落胤 明之進

[樹木子の枝が切られ、亀吉が動き出す。>>70
その血が、紅の蛇へと変化していくさまを、アキは固唾を飲んで見守っていた。

一体、何が起きるのか。
アキは、拳を握りしめ、その様子を見守る。
しかし、そんなアキを、誠はしっかりとみていた。

……そうだ。
僕のことは、誠が守ってくれる。
その事実が、アキを安堵させた。]

(105) moumoureena 2016/06/01(Wed) 17時頃

【人】 落胤 明之進

 うわ……。

[アキは、その紅の蛇が樹木子を食らうさまを、恐ろしいものを見る表情で見ていた。>>72
亀吉の中の恐ろしいものに、触れたようで。
ふと、誠がアキの前に佇む。]

 ……誠?

[誠は動かずに、立っている。
まるで、アキを妖気から守るように。
実際守られることがあるのかどうかは、分からないが。誠もまた、アキを守ろうとしていた。
斎……否、琥珀が灯里を守る>>83ように胡蝶が舞い踊るのを見れば、アキは息を呑む。]

(106) moumoureena 2016/06/01(Wed) 17時頃

【人】 落胤 明之進

[……やがて、蛇は消えていく>>74
その様子を、アキは確りとみていた。]

 ……なんというか。
 すごかった、ね。

[そう言う先は、絡繰り人形へと。
勿論、自身を守ってくれてありがとう、との感謝の気持ちは忘れずに。]

(107) moumoureena 2016/06/01(Wed) 17時半頃

【人】 落胤 明之進

―演芸の刻―
[>>112樹木子を鎮め終わった頃。
アキは参道の開いた空間に足を運んでいた。
当然、斎の手妻を見るために。]

 ……なんか、わくわくするな。

[そんな様子で、落ちつかないアキ。
それは当然だろう。友達の演芸がこんな形で見られるなんて。
この刻を逃したら、次は無い。
だからこそ、確りとみておかないと。]

(124) moumoureena 2016/06/01(Wed) 23時半頃

【人】 落胤 明之進

 わぁ、っ。

[>>114>>116胡蝶が舞、ヒョコが動く。
それを驚いた様子で見る。
その動きはぎこちなかったかもしれない。
それでも、アキはこの一時を目一杯楽しんでいた。]

 いいぞ、斎!

[そんな囃子声をかけつつも。
彼の演劇は幕を下ろした。]

(126) moumoureena 2016/06/01(Wed) 23時半頃

【人】 落胤 明之進

―演芸が終わり―
[斎に呼び止められ、
アキは目をぱちくりとする。
どうしたんだろうと続く言葉を待っていると。]

 これ、貰って良いの?

[朱色の紙人形を受け取り、
その瞬間、アキは目を輝かせた。]

 ……ありがとう!斎!
 斎も、本当にお疲れ様!!

[このお礼は、ここでは出来ないけれど。
必ずや果たそう。そう心に決めた、アキだった。]

(127) moumoureena 2016/06/01(Wed) 23時半頃

【人】 落胤 明之進

―やがて―
[亀吉から祭りの終わりを聞かされたのだろうか。
ともかく、アキは何かしらの方法で、祭りの終わりが近い事を知る。

斎と灯里にも、別れを告げる。
本当に、戻っても出会えないというのが残念だけど。]

 うん、本当にありがとう。
 みんな、ありがとうね。

[そんな感謝の言葉を繰り返す、アキ。
狭間の神社には、また来られる事はあるのだろうか。
例えその機会はなくとも、此処での出会いは忘れはしない。]

(131) moumoureena 2016/06/01(Wed) 23時半頃

【人】 落胤 明之進

[……そして、賑わいから離れてしばらくした時。]

 『にゃー、ちょっと、そこの君』

[自分を呼ぶ声に気がついた。
不思議に思って振り返ると、そこには、先刻助けた猫又の少女>>2:41と、その親……にみえる大きな猫又がいた。]

 は、はい。

[なんだろう、と恐る恐る尋ねてみる。
すると、猫又の二人は頭をぺこり、と下げて、]

 『先程は、お世話になりましたにゃ』

[と、お礼を返す。]

(132) moumoureena 2016/06/01(Wed) 23時半頃

【人】 落胤 明之進

[どうやら、その猫又も親子のようで。
少しだけ、話をした。
そして、親猫又は……誠に気がついて、目を見張る。]

 『おみゃーさん、それ、何処で……』

 何処って……家から持って来たけれど。

 『にゃ、にゃんだってー!!』

[その台詞を聞いて、親猫又は愕然とした表情に成る。
その様子を見て、首を傾げる、アキ。]

(133) moumoureena 2016/06/01(Wed) 23時半頃

【人】 落胤 明之進

[そして、アキは全てを親猫又から聞いた。
>>17 >>18 >>19 >>20 >>21 >>22 >>23 >>24 >>25
むかしむかしの、おはなしを。
話でしか聞いた事の無い、先祖の話を。]

 『……そういうことかにゃ。
 あの男とはまだ会えてないのかにゃ?』

 う、うん。

 『そうか……大切にしておけよにゃ。
 いつか来る、その日のために。』

[アキもまた、驚いていた。
知らなかった、誠にこんな経緯があったなんて。]

(134) moumoureena 2016/06/01(Wed) 23時半頃

【人】 落胤 明之進

[それから、一つ二つ会話をしただろうか。
その後に、アキは本当に変える事となる。
帰り道を歩いて。

歩いて。

歩き続けて――。

気がついたら、アキは、絡繰り人形屋敷の土蔵にいた。*]

(135) moumoureena 2016/06/02(Thu) 00時頃

【人】 落胤 明之進

―絡繰り人形屋敷の土蔵―
[……誘われた宵闇祭りから、戻ってくる。
雨が屋根を叩く音が、聞こえる。
もしかしたら、今までの事が全て、夢だったのではないか。
そう錯覚する程に。]

 ……でも、楽しかったね。誠。
 ……誠?

[気がつかなかった。
誠が、一寸も動かないと言う事に。
そして、アキも誠の意思を感じ取る事が出来なくなってしまった。]

 ……そっか。
 此処じゃ、只の絡繰り人形になっちゃうんだね。

[それを、物寂しい瞳で見る、アキだった。]

(145) moumoureena 2016/06/02(Thu) 00時半頃

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