3 ビー玉坂〜卒業式の前に視るその場所は…
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奏者 セシルは、こころ、 奥 軋む 音を、 聞いて [13]
2010/03/06(Sat) 01時頃
奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/03/06(Sat) 01時頃
奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/03/06(Sat) 01時頃
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―畑― [――バーナバスの、倒れた 身体、が。 闇に飲まれる、だろう。 ざわめきが遠い。チャイムが 鳴った 。 涙は頬の血を僅か、流した。]
…、……――ど、……して
[座り込んだまま見上げた、 煌き。左腕。濃紺の、鉱石。
さっき何処かで引っ掛けたのだろうか。 包帯がほどけて、右手の紫水晶が、覗いていた。]
(5) 2010/03/06(Sat) 01時半頃
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―畑― [濃紺は、最早、黒のようだ。]
…、―― 鬼、だから …… ころした、…のか?
[ころした。バーナバスを。ミッシェル。オスカー。 ――ドナルド。鉱石の左手。 なら、殺されるのか。殺すのか。]
……ドナルド……
[薄紫は、揺れる。]
(7) 2010/03/06(Sat) 01時半頃
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奏者 セシルは、問題児 ドナルドの名前を、 もう一度、呼んで――{5}*{6}(大回復)
2010/03/06(Sat) 01時半頃
奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/03/06(Sat) 01時半頃
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― 畑 ― [あの 赤い 声が、聞こえない。もう]
…、… 名 前……?
[わからない、と見上げる。]
鬼、……なんて 好きで、……なるわけじゃ、…ない ……っ !?
[何気なく続いた言葉に 大きく眼を見開いて、暫し、静止した。 ―――そんなことは、一言も]
……、 しら、ない
[首を横に、振った。]
(12) 2010/03/06(Sat) 02時頃
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[置いていったのは、 一度の口付けと最期の言葉だけ。]
……、…何で、お前、 ……知って、るんだ。そんな、こと。
[揺れる声で問いかけた。 濃紺に、戻るドナルドの眸に感じたのは]
…、――
[――安堵。バーナバスを屠った1人なのに]
……、…ドナルド、
[包帯のほどけていない方の手を、伸ばす]
(14) 2010/03/06(Sat) 02時頃
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― 畑 ―
…、……… 気づか、…なかった…
[呆然とした後に、詰まるような声。 伸ばされた手に、触れる。 まだ、恐る恐ると。]
……、っ……、
[触れられたなら、額を寄せ。 名を呼ばれたことに、また安堵する。]
(17) 2010/03/06(Sat) 02時半頃
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― 畑 ―
…――、… …わか、らない
[いくつも。いくつもいくつもいくつも。 言葉は、浮かんでは、消えた。 何も謂わなかった。なにも。 さりとて伝えられていたとしても。
ドナルドの困ったような笑みを見て、 また眉を寄せて痛みを堪えるような顔を、した。
バーナバスを殺したひとり。 にくい、にくいはず、――憎めない 傍にいて欲しい、孕んだ矛盾に 胸の奥で紫水晶が啼く
覚束ない足取りで、 漸く立ち上がって。]
(26) 2010/03/06(Sat) 07時半頃
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――、 …!!
[引き寄せられ、 耳元で囁かれる、もしもの、死を願う言葉。 薄紫色を大きく見開く。 闇が、揺れていた]
いや ……だ
[あかいこえ、でかれのことを送ろうかと ほんの少し誰かが謂っただけで――失うことを思えば 背が凍えてしまいそうだと思ったのに。]
(27) 2010/03/06(Sat) 08時頃
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[おれが、いるから――なの だろうか。]
…、いやだ、…ドナルド…
[包帯に包まれた指先が また握り締めた布を傷つけた。]
俺は、…お前に …、 い て ほしい、のに
(いきてほしいのに)
[嗚呼、でも。バーナバスは殺された。 ドナルドの見上げた先、そらの あお。 あお持つ少女が死したことを あか の声で聞いたけれど 其処にいることは、知らないから。]
(28) 2010/03/06(Sat) 08時頃
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― 畑→木の下 ―
[ でも ころす、(しぬ)
なら
いっそ、 一緒に
――恐ろしい考えが、頭を擡げて]
…っ、…!
[後退り、畑を離れ、 逃げるように向かったのは――木の下へ。 幾分若い木の幹に背を預けると、 俯いて片手で顔を覆った。包帯が少し、裂ける。 嗚呼。ケイトを、と頭の片隅では、思うのだけれど]
(29) 2010/03/06(Sat) 08時頃
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奏者 セシルは、問題児 ドナルドの名を俯いたまま小さく呼んで、自分を抱くように腕を握り締めた。
2010/03/06(Sat) 08時頃
奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/03/06(Sat) 08時頃
奏者 セシルは、眉を寄せ、木の下で項垂れている。
2010/03/06(Sat) 10時半頃
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―木の下― …、……
[木漏れ日が、揺れて。 柔らかく髪を揺らした。 包帯のほどけた淡い色の紫水晶の手が、透ける。 ドナルドの手も、また]
…俺は…
[俯き泣きそうな顔。 狂いきれずに狭間で揺れた。
―――ドナルドはどうしたろう。 ―――足音か、気配か。 視線を横へ流せば、お下げの少女は、居るだろうか]
(33) 2010/03/06(Sat) 11時頃
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―木の下―
[ケイト。セシル。 樹の幹凭れてひとりぶんの距離。
風が吹いて緑の葉を揺らす。 ケイトには誰も見えていない。]
……、 …
[顔を少し上げて、 隣を遠慮がちに窺うようにすれば 風に流れるおさげと、 ピンク色のビー玉が見えた]
…―――ケイト…
[憧れ。誰に。あの「せんせい」に? でも、あいつは。]
(39) 2010/03/06(Sat) 12時頃
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―木の下―
…ケイト、 ……見えて、ない…?
[手を、指先を。 少しだけ伸ばしかけて、 怖れるように握り込む]
ケイト、
[呼び掛ける。 屋上にドナルドの在ったこと、気づけずに。
―――嗚呼。けれど、 思うだろう。 同じことに、思い至れば。 忘れるくらいなら、
このまま]
(42) 2010/03/06(Sat) 13時頃
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奏者 セシルは、きつく手を、握りしめた。
2010/03/06(Sat) 13時頃
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―木の下― [ケイトが此方を、見る。見えた表情に、何処かいたむような色を薄紫に宿した。]
…… …さっきから。
[と、静かに謂う。]
…ビー玉。
[視線を向けるのは、手。]
(46) 2010/03/06(Sat) 14時半頃
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……意味、
[赤は。白は。橙は。薄紫は。 ――山吹は。 ――――薄めたような、濃紺は]
…ぁ、待っ、 …!
[走るケイト。ビー玉が、落ちる。 拾い上げたそれは、ピンクの光を透かせて。]
……―― っ、待て、行くな…!
[過去を、変えられるはずもない。]
(47) 2010/03/06(Sat) 15時頃
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…北東 … 階段…
[グロリアが評した、 チャールズのことを思い出す。
近づくのは、 あの日の 真実]
…、……
[手の中で、ピンクのビー玉を、 きつく握りしめ。 頷いて―――後を追う]
(53) 2010/03/06(Sat) 15時頃
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奏者 セシルは、演劇部 オスカーたちの姿を見れば視線を流し。
2010/03/06(Sat) 15時半頃
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―北棟東階段側―
[オスカーが眼を伏せたのには、何も問わず。
チャールズが来れば、 後にあか、は。ドナルドは見えるだろうか。]
――――…そんなところです。
[じっと、問うチャールズを見た]
(57) 2010/03/06(Sat) 15時半頃
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奏者 セシルは、ドナルド、と小さく呟いた。
2010/03/06(Sat) 16時頃
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…いえ、知りません。
[足は、少し ドナルドに近づいて。 ―――濃紺に眼を、向けてからチャールズを見上げた。
ケイトの言葉に、 明るい言葉に、 僅か、眉を寄せた]
(67) 2010/03/06(Sat) 16時半頃
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[背に触れた手が、あたたかい。 濃紺を見上げる眸が揺れる。 手の中、ピンクのビー玉を握りしめた。]
…――――
[上った先、 中二階の扉が開くのに、 瞠目し眉を寄せた。]
――…こんなところに …
[はしゃぐ声を、 苦く聞いた。]
(73) 2010/03/06(Sat) 17時頃
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―用具室― [座蒲団運びを手伝う。 埃っぽさに咳をひとつ。 触れれば切れる。 ―――それは変わらなくて。 厭な感覚は、セシルには朧気にしか分からなかったか。]
……―――
[渡された飴は、薄紫色。 葡萄の味、―――ポケットの中のと、同じ。
去り際、満面の笑顔に、足が止まる。 鉱石の手を緩く開く。 夕焼けに照らされるのは、ピンク色の硝子玉。]
(78) 2010/03/06(Sat) 18時半頃
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奏者 セシルは、わらい ごえに、ぞくりと―――した。
2010/03/06(Sat) 18時半頃
奏者 セシルは、演劇部 オスカーとマーゴは、どうしたろうか――――と。
2010/03/06(Sat) 18時半頃
奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/03/06(Sat) 18時半頃
奏者 セシルは、――――夕焼けの赤、に。あかいこえに、あかに、喉の奥が、いたむような心地が、した。
2010/03/06(Sat) 22時頃
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…ドナルド…?
[ケイトを改めて追おうとした足が、止まる]
(92) 2010/03/06(Sat) 22時頃
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…、…――――
[闇が、ざわめく。 声は微か―――意味を成さない呻き。 ポケットの中、口にしていない飴玉。 啼く。]
…、ドナルド、
[止まった言葉。 いったいどうしたのかと、もう一度呼んだ。 影が長く伸びていく。
ケイトは、―――用具室だろうか]
(101) 2010/03/06(Sat) 23時頃
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[さみしい と微かに声が聞こえる]
―――ドナルド、…
[手を、伸ばし、て。 ――行くな、とあの時謂われたように、思う。
濃紺が、 奪われるのは、いやだ、と はっきり胸の中形を成す]
(115) 2010/03/06(Sat) 23時頃
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……行く。
[淋しい。痛い顔、をしたから。 伸ばした手を、とる。 包帯の巻かれた手。 少しだけ傷つけた、ろうか。 でもそれは、意思表示―――。]
ッ…!!!
[――――さみしい。
叫びにびくり、と体が強張る。 痛みが刺すようだ。 闇が、ひび割れを生む――――(01)]
(122) 2010/03/06(Sat) 23時半頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/03/06(Sat) 23時半頃
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―体育館近く>>128―
…ん、
[手を、握る。 いかないと。 ―――任せたと謂われたのだ。 手を引かれながら、唇を噛む。 ―――触れた手があたたかい。
その資格があるのか。 そう考えもしたこともある。 でも、今願うのは―――側にいたいと。]
…ケイトを、
[間に合う、だろうか]
(137) 2010/03/07(Sun) 00時半頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/03/07(Sun) 00時半頃
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―体育館→>>144― …… 、っ…
[は、と息を吐く。 こえが、きこえる。あの人たちが、紡ぐ。 あかい声、いびつな声、 ――――かなしいこえ]
…―――見つけたら 、…
[鬼は、 帰れるのか。 帰れないのに。 帰れるはずがない。 けれど。何かしら叶うならば。]
(157) 2010/03/07(Sun) 08時半頃
|
|
[(此の繋ぐ手が、いきられるなら)
身勝手な願いつのる。 闇に浸りながら 距離を近づけて]
――――、…
[―――“あんたさえいなければ” 耳奥に残って離れない、けれど。]
(158) 2010/03/07(Sun) 08時半頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/03/07(Sun) 09時頃
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― 北棟1F廊下>>166 ―
どうして
[――酷く苦しげな痛む声が聞こえる。 ――鬼は、あんなにも]
――、… やさしいのに どうして
[指先が、繋ぐ手のあたたかさを知る。 ――己にその資格はあるのか それでも距離を縮めて。 叶わないならいっそ 一緒に と 思うのは 正気の沙汰では、――。
繋いでいない手に握ったピンク色のビー玉がある。]
(178) 2010/03/07(Sun) 17時半頃
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|
[仲いいんですか、と 誰かが聞いた。 う、と 困ったように眼が泳ぐ。
結局見ないように視線は逸らす。
会議室の前に差し掛かれば マーゴとミッシェルが、見える。]
……、ぁ
[うろたえたように指を離そうとするが叶うか。 ミッシェルの問いかけに――じ、と見て]
……、 …
[――黙す]
(179) 2010/03/07(Sun) 18時頃
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―会議室前―
…あ
[窓から。 校舎に帰るケイトの姿が見えた。 繋いでいない掌に、ピンク色のビー玉。]
――、…返さないと
[これは、きっと チャールズ「せんせ」に 渡すつもりだったのだろう。]
……
[例え、それが叶わぬことだとしても。 「ケイトを頼む」と、そう 青碧の眸に託された 自分によく似ている薄紫の眸の少女に、]
(180) 2010/03/07(Sun) 18時頃
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[知らない]
[――知らない]
[間に合わなかったことも]
[知らない]
[その、ころしたせんせいが誰なのかも。]
[ピンクのビー玉が、光を はじく]
(181) 2010/03/07(Sun) 18時頃
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