人狼議事


271 【突発ネタ推理村】狼哭館連続殺人事件

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視点: 人


ニコラスは、薄い本展開に噎せた。

namba 2017/12/22(Fri) 01時頃


【人】 許婚 ニコラス

― 嵐の中で ―

[――彼はさて、何と言ったであろうか。

 地下室を用意させるその最中、
 使用人が新たな犠牲者を告げに現れる。

 新たな、ではなく、気付く事のできなかった――]


 ……何、だって?
 宝霊山さんと、真弓さんが――。


[咄嗟に南方へと流した視線の先。
 最後の雷がひとつ、終幕を告げるように鳴り渡った]

(0) namba 2017/12/24(Sun) 00時半頃

【人】 許婚 ニコラス


 ねえ。
 京一郎さん。


[あなたの動機って、何だったんですか――?

 よくある推理小説の最後、
 怨み辛みを吐露する犯人役のように。
 いっそ全てをぶちまけてくれたならば、
 嗚呼、自分もまたよくある登場人物のように
 憤る事もできたりしたのだろうか。

 全てはこの薄暗い館だけが知っている。
 そう、事の真相は全てこの館だけが――……]

(1) namba 2017/12/24(Sun) 00時半頃

【人】 許婚 ニコラス

― 翌朝 ―

[そうして、眠る事もできぬままに
 嵐が過ぎ往く音を塔の自室で聞いていただろう。
 雨脚は次第に緩やかに、
 まるで犯人が捕まったが為に
 包囲を解いてゆくかのように。

 暗いばかりだった窓の外が白み始めた、冬の遅い明け方。
 しんと冷え切った空気の中]


 何とか出立できそうかい。
 くれぐれも、気をつけるんだよ。


[往来に詳しい男の使用人を数人選び、
 最も近い町へと使いを出す]

(2) namba 2017/12/24(Sun) 01時頃

【人】 許婚 ニコラス


 お祖父様は――もういないんだ。
 車でも、ヘリでも、何でも。
 警察が使うって言うんなら良いようにしてもらいなさい。


[石動の家、宝霊山の営むバー、真弓の実家、三ツ星堂、
 それから、場合によっては南方の叔父の家へ。
 それぞれに夜の内に重い筆で手紙も用意しておいた。
 時代錯誤にも、それらは速達で投函されるが。
 ともすると、警察からの連絡の方が早かったろう。

 未だ乾ききらぬ庭先の、重たい門の前。
 慣れ親しんだ館を振り仰ぐ。
 時代に取り残されたかのような陰鬱な館が、
 初めて何処か得体の知れないもののように思えた]

(3) namba 2017/12/24(Sun) 01時頃

【人】 許婚 ニコラス

[深い、深い、溜息が零れる。
 白い、白い、吐息であった]


 石動の伯母様が今から怖いな……。


[飛んでくるであろう言葉を想像して肩を竦める。
 ふと、何か白いものが視界に蠢いた気がして]


 お前――。


[何処で嵐を凌いでいたのやら。
 捜索する事も忘れていた白蛇が飼い主を見つけて
 にじにじと這い寄ってくるのに、
 ほんの少し、ほっとしたように喉を鳴らした]

(4) namba 2017/12/24(Sun) 01時頃

【人】 許婚 ニコラス


 ……帰ろうか。


[指先で招けば、すれは腕を這い上がって。
 少し上着が汚れたけれど、気にもすまい。

 重たい門は、開かれたまま。
 嵐が明けても結局は何処へも往く場所などなく、
 ひとりと一匹はあの暗く落ち着く塔の中へと
 帰って行く他にないのであった。

 今は、ただ――**]

(5) namba 2017/12/24(Sun) 01時頃

【人】 許婚 ニコラス

[怨みというにはあっさりとした、
 まるでそう、その犯罪を至極当たり前とでも
 捉えているような語り口に細く息を吐いた。

 邪魔な石を蹴り飛ばすような、ある種の屈託のなさ。
 微か、眉間に皺を刻んで]


 お祖父様も……あれほど研究をなさっていながら、
 人の心は解さなかったという事でしょうか、ね。

 けれど。


[何処か人の感覚を外れた目の前の人の事を、
 きっと解する事はできなかっただろう]

(22) namba 2017/12/24(Sun) 23時頃

【人】 許婚 ニコラス

[何人も人を殺しておきながら、
 彼の笑い方は変わらなかった。

 差し出された手を、
 何かを懐かしむように柔く握って]


 ……嵐が明ければ、さよならですね。


[館で共に遊んだ少年時代は失われた。
 その事を確かめるかのように、手を離して。

 連れて行くよう使用人に言い渡すと、背を向けた。
 それは、自分なりの決別の表し方であったのだろう。
 たとえどんな刑を受けようと、
 二度と彼とは会う事もあるまい――と*]

(23) namba 2017/12/24(Sun) 23時頃

【人】 許婚 ニコラス

[朝――ノックの音が聞こえたのは、
 気を紛らわすように白蛇の顎をくすぐっていた時の事]


 芽瑠。
 すまない、手慰みみたいなものだったんだ。
 本当は、全部警察に連絡を任せても良かったんだよ。


[眠れなかったから手紙を書く事にしただけだ、と。
 思うところのありそうな従弟にそう苦笑いをした。

 指先でとんとん、と示せば白蛇は
 つぶらな瞳で従弟を見詰めちろりと舌を出した]

(24) namba 2017/12/24(Sun) 23時頃

【人】 許婚 ニコラス


 館を、出るつもり、か。
 そうだね、僕もね。
 外の世界に出てみたいと思っていたんだよ。


[生きていく術はこれから身に付けていくしかあるまいが。
 祖父のいないこの館に留まる理由は最早、なく]


 居場所っていうのは、行く先で作れるものだって。
 書いていたのは、何の本だったかな。
 覚えちゃいないけど。

 ……ここの土地をどうするかは、
 伯母様や叔父様とお話する事になるだろう。


[外に出る意向を示した方がきっと話し合いも上手く行く。
 それに――この館にひとりは、流石に少し寂しかろう]

(25) namba 2017/12/24(Sun) 23時頃

【人】 許婚 ニコラス


 ねえ、芽瑠。

 先の事は分からないけどさ。
 僕、一度海の向こうへ行ってみたかったんだ。

 何、別にそっちに住むなんて言い出しはしないよ。
 そもそも、僕は日本語しか喋れないんだし。


[そう、ちょっとした旅行のようなものだ。
 だから、その際は一緒にあちこち見て回らないかと。

 でも、その前に]

(26) namba 2017/12/24(Sun) 23時頃

【人】 許婚 ニコラス


 流石に、この子達は連れて行けないから。
 まずはその事も、考えないといけないかなあ。


[使用人達をどうするだとか。
 館を出て何処へ住まうだとか。
 当面は金銭面で困りはしないだろうけれど、
 いずれ仕事にも就かねばならないだろうとか。
 考えるべき事は沢山ある]


 何にしたって。
 少し、疲れただろう。
 僕も、お前も。


[だから、しばらくはゆっくりしようと。
 目の下の隈を撫でて眠たげに笑ったのだった**]

(27) namba 2017/12/24(Sun) 23時頃

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