233 逢魔時の喫茶店
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[疲れた身体にアルコールが、しみる。 大変しみる。 最初はニホンシュを煽り、後は、ヒトの作った酒を飲む機会なんて滅多にないから!と言う謎の理由でデニスに何杯か強請っていた。 明らかに飲み過ぎなレベルで。 ツマミに可愛い可愛い店員の作った料理を頂いて(アンチョビスシばかり食べていた)指先や口の端にコメ粒がつけばぺろりと舐めた。
ぽつぽつと語られる酔った語り口の中には、故人への哀愁や思い出が多く混じる。 自分の若い頃に世話になった幾つかの出来事等を、彼の孫へ聞かせるように。 後は、喫茶店店員達の内緒にしておきたい失態とか、 失礼にも、ヴェスパタインに「何で何時もバスローブ着てるんだ?」と聞いたりとか、 酔っ払いらしく、話はたまに脈絡を失う。
もしかしたら、無意識に変な話もしたかもしれない。 それが初めて来たこの店の、店主のやり方>>1:121だとは知らず。しかし誰かから具体的な質問でも投げられない限り、話す事は無かったか。 口はそれなりに固い。 酔っていても、自身の店の事情や、常連たちのもう一つの姿を漏らさぬ程には。 ただ自分の事となると、少し、零れてしまう事もあっただろう。]
(8) 2015/08/05(Wed) 03時半頃
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[そんなこんなでそれなりに酔った喫茶店店主は誰か(覚えて無い)に休憩倉庫に放り込まれ、そこに居た顔見知り>>4に]
ぶろーりんちゃーん! 飲んでる? 飲んだか? 飲みに来ないのか?
[…と、大放出満開の笑顔でウザ絡みする事となったか。 自身より高い位置にある肩や背中をバンバン叩いて、恐らくそれは、トワイライトでは見れない店主の姿。 だって自分の店ではセーブしてるし。 「ブローリンさん」ではなく「ちゃん」と呼んでいるのは、明らかに酔っ払いの証。 彼がどのような返答をするにしても自分の話したい事だけ好きなだけ話して、そしてその怒涛のラッシュが一通り済んだ頃、]
(9) 2015/08/05(Wed) 03時半頃
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――なんでカーネーションなんだ?
[急に静かになったと思ったら、男は、そう、ぽつりと口を開く。 それは昼間の喫茶店、バスタオルの礼に贈られた、グラスの中の白い花。>>1:131 今はカウンターの奥、居場所をカクテル用のグラスに変えて、独りぼっちで留守番をしていたか。
何時の間にかベッドの上に腰を下ろし、 彼が立ったままなら見上げて、座っているなら前髪の向こう側、伺えないままの視線を見つめて、返事を待っていただろう。 生憎花言葉は詳しくない。 贈られた花に意味があるなら其れを聞きたいし、無ければ無いで、そうかと一言返すだけ。]
(10) 2015/08/05(Wed) 03時半頃
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[そして――、 酒は多分、強い方だ。 恐らくアルコール分解スピードが早いのだろう。飲めば酔いはするものの回復は早く、意識は会話の途中で徐々にはっきりと。 帰る頃の足取りは、特に問題なかっただろう。 どれほど悪魔と話していたかは、覚えていないが。**]
(11) 2015/08/05(Wed) 03時半頃
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…――今夜は、店、 休みにするから。
[それは酔いが冷め始め、男がひょっこり戻ってきた頃だったか。
何やら会話の組み立てが崩れているコテツ店員にこっそり近づき、耳打ちしたのは業務連絡。 吐息混じりの低い声で耳元を擽れば、さて彼はどういった反応をしたか。 どのような物が見れてもそれはそれで面白いのだが、したのはただの業務連絡で、 他の二人への連絡網よろしくネと言わんばかり、至近距離のウィンクもおまけに付けた。 酒臭いのだが。
去り際には、投げキスと共に何時も通りの愛してるを。
帰宅時間は皆より早めに。 今夜は久しぶりにゆっくり眠ろう。 故人への追悼の薔薇は、持って行けと言われればきちんと受け取って、
帰宅した、誰も居ない喫茶店、 コーヒーカップに不味い珈琲を注ぐと常連の定位置のテーブルに配膳して、 それは結局、誰も飲まずに冷えて行く。*]
(12) 2015/08/05(Wed) 03時半頃
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― ファミリア店内:ゴロウと ―
…あの人は何時も同じ席に座って、
――ええ、彼の人生の中、幸せな時間を提供できたこと、 俺は、嬉しく思いますよ。
[>>1:342そうかしこまられては、こちらも堅くなってしまう。 殆ど初めましてとなる会話は随分堅く、しかし酒も伴ってか、時間の経過と共に砕けて行くのだろう。
それは昔を懐かしむように。遠い過去に思いを馳せながら、ゆっくり辿るは記憶の糸。 ぽつぽつと思い出した端から聞かせて、きっとそれは彼も同じ。
代金は帰り際にまとめて支払って、孫である彼に気付かれぬよう、こっそり、こっそりと。**]
(13) 2015/08/05(Wed) 05時頃
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― 昼:cafe ≪Twilight≫ ―
[その日の喫茶店は、開いていなかった。 否、開きはする。するのだが、店主は外出中で、何時もより一時間ほど遅く店を開けただろう。
もし誰かが開店を待ち店の前で待っていたのなら、表入り口前にて、帰宅してきた店主と遭遇したに違いない。 何やら嬉しそうにする男の手には、業務用サイズのバニラアイスクリームが一つ。**]
(14) 2015/08/05(Wed) 05時半頃
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― 前夜の黄昏 ―
おう! よってる!
[>>22酔っているかと聞かれれば、元気のいい返事が返ってきただろう。 怪しい足取りの中、ベッドへ引きずられながらもそう返して、酔ってる時は誤魔化さずきちんとアピールするタイプである。
静かに相槌を打つ相手に気を良くしていつも以上に緩みきった顔で喋りまくるものの、そのほとんどに内容は無い。 酔っ払いの話とはそういう物だ。 猿の尻尾を追いかけても『あっち』のブローリンは手の届く距離には来てくれず、それに対する不満もぼろぼろ零していたと思う。 まあ来てくれたからと言って何が起こるという訳では無く、酒臭い男から撫でまわされてしっぽを握られて、酒臭いちゅーが待っているだけなのだが。
注がれたグラスの中身に、 この酒、水みたいな味がするな?と首をかしげても、液体の色はさっき飲んだニホンシュと同じである。 つまるところ、透明。
そして――、]
(34) 2015/08/05(Wed) 14時半頃
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…ここには、 もう何も、咲かないよ。
[>>23荒野に花は咲かない。 彼の贈った白い花もその意味も、そんなこと、ありはしないのに。 だから、花はアンタの気のせいだと、 もし咲いていたとしても、あの時、あのセピア色の過去に死んだのだと、 愛と花を否定して。
しかしそう思い込もうとしているだけと言うのは、心の何処かで気付いて居る。
不意に触れる他人の温度>>24に静かに目を閉じる。 アルコールで火照った体温は、きっと彼より僅か高い。
他人から触れられようが抵抗せずされるがままなのは、今更失う物なんて何一つ残っていないのだと、そういう諦めからだったかもしれない。]
(35) 2015/08/05(Wed) 14時半頃
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[記憶に抜けがあるのは酒のせいか、それとも別な原因か。>>25 未だ酒の残る脳を懸命に探しても無くした物は無くしたまま、
ただ、悪魔との会話の最中
どろりと、
滲んだ古い感情へ対する思考だけが綺麗に抜け落ちているという事は、やはり覚えていない。*]
(36) 2015/08/05(Wed) 14時半頃
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[元々自分は、この世界に人間以外の奴らが居るなんて事欠片も知らない、何処にでもいるフツーの人間だった。 バーテンダーになって自分の店を持つ夢は持っていたものの俺は貧乏学生で、ついでに表情がぎこちなくて、無愛想で、つまりはこの職業に最高に向いて無い。
それでも俺はいろんな事を諦めきれなくて、まずはここら辺から始めようかと汚い喫茶店に押し掛けて、アルバイトを頼みこんだんだ。 客が少なすぎて人付き合いの練習にもならなかったけど。
ただ、働いて行く内気付いた事は、この店は少し変わっていて、関わらせて貰えない事の方が、あまりにも多いという事。 くそ生意気で馴れ馴れしい年上の常連>>1:287も、何だか犬臭くて偶に鉄くさい店長も、他の店員も嫌いでは無かったけれど肝心な所ではどこか余所余所しく、
これがいじめか!
と、思ったのをよく覚えている。]
(37) 2015/08/05(Wed) 16時半頃
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[流石にバイトに全てを隠し通せる訳もなく店長はヒミツをあっさりゲロったけど、俺の方はビックリしすぎて死ぬかと思ったし三日ぐらい仕事やすんだ。 バーテンダーの勉強がガッツリ出来るんならって、三日で復活したけど。 昼間の仕事も夜の仕事も、ちゃんと覚えた。 カクテルも上手く作れるようになったし、コーヒーだってきちんと美味しく淹れられるようになった。 人付き合いは、相変わらず苦手なままだったけど。
バイトから正式な店員へ、そして徐々に、経営に関わるようになって、 その後店長は隠居するからってあっさり店を俺に譲って、そうして俺は、バイトしてた店で永久就職を決める事となった。 こういうの棚ぼたって言うんだろ。知ってる。
夢がかなった事に気付いたのは、忙しすぎる日常の中で暫く気付き損ねていたのだけれど。]
(38) 2015/08/05(Wed) 16時半頃
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[そうして俺が店を継いで、ヒト以外の者達は世界を変えず、しかしヒトは多くを変えていく。 それは自分も同じで、店長が居なくなってから俺は、 俺は、よく笑うようになった。 俺は、よく喋るようになった。 きっと店長やアレが居なくなって、色んな事が取り繕えなくなってきたんだ。 もう二度と来ない常連を待つ気はサラサラないけれど、アレが残した傷跡だけは、どう頑張っても消えなかった。
ヒトの店員は歳をとるし、ヒト以外の店員は歳を取らぬが故姿を隠す。 入れ替わる顔触れの中で、さて今の彼らが混じったのはいつからだったか。
年上だった蛇は何時の間にか年下になっていて、そんな中、彼から調理担当の立候補>>1:293を貰ったのは、随分昔。 よく笑うようになった今の店長は「勿論、いいよ」と、笑って二つ返事に答えただろう。
罪を与えるのが蛇ならば、其れを許可する自分は一体なんだろうな。 さしずめ実行犯と計画犯だろうが、口にし罪を負うような人間は、そもそもあまり来ない。
この店は昼間のヒトの世界より、夜の側に近いのだから。**]
(39) 2015/08/05(Wed) 16時半頃
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[そんな、ふるいふるい、昔の話。**]
(40) 2015/08/05(Wed) 16時半頃
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― 昼:cafe ≪Twilight≫ ―
[さて、開いたばかりの店には誰か来たか。 裏口から入ってもよかったが、こっちの入り口の方が近道だ。それに、早くしないと折角のコイツが溶けてしまうだろう? 抱えたアイスクリームのバケツ>>14をよいしょと抱え直し、男は器用に鍵を開ける。 ついでに看板をOPENにして、 トワイライト、開店っと。]
(86) 2015/08/05(Wed) 23時頃
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[さてこのアイスクリーム一体何に使うかと言うと、遊びに来る子供や店主のおやつ用だったりとか、特にそういう訳ではない。 アイスクリームスプーンを倉庫から探し出し、用意したのは鮮やかなグリーンの炭酸飲料。
『クリームソーダ、はじめました』
そんなメモをメニューに張り付けて、強請られれば各種フロートも出てくるだろう。 主にコーヒーフロートとか。 肝心のコーヒーの味は、はてさて。]
(90) 2015/08/05(Wed) 23時頃
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へーきへーき、 おかげさまで。
[ニコッと笑っても、その笑みは普段の物では無い。 ほんの少しの黒味が混じり、つまりは、根に持っていた。
昨夜踏まれた足>>97は今はもう痛くないが、酔っ払いはきちんと覚えているのだ。 バスローブ発言の記憶もきっちりあるが。
そもそも常日頃からずっと思っていて、それが酒で解放されただけのこと。当人は悪いと思っていないし、やっぱりバスローブだななんてまだ思っている。 やや黒い笑みと、真顔で発せられる辛味の強い言葉。 後から来た別な客>>101は、さてどう思ったか。]
ん?ああ、それ。 新メニュー。 どう?
[しかし接客はきちんとするので、聞かれればきちんと答えてきちんと出す。>>104]
(112) 2015/08/06(Thu) 00時頃
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[昨日ぶりの、そして眠気と疲れが強い顔をした常連の孫。 はて、彼は昨晩そんなに飲んでいたっけな。首をかしげてもアルコール分解量は彼と全く違う為、体調も深いところまでは知り得ない。]
(113) 2015/08/06(Thu) 00時頃
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はい、アイスコーヒーね。 …俺の淹れたのでいい?
[ゴロウからの注文>>122を繰り返した後、行ったのは別の確認。 味わい深いのと普通なのと珍しいの。>>0:225 本日はどちら?と言うより、この場合強制的に味わい深い物になるのだが、それがお気に召すかは彼次第。
手元の伝票にアイスコーヒー1と、バスローブ姿の異人にクリームソーダ1。 珍しいメニュー、進めはしても詳細の説明はせずに、そのまま注文を通した。]
はいはい、ヴェスパタインさんはそっち。 軽食はいい?
[と言っても、ケイ店員の居ない今大して何かが作れる訳でもなく、出てくるのは店長お手製サンドイッチ程度。 それぐらいだったらまともにつくれる。 それぐらいしか触れない。]
(129) 2015/08/06(Thu) 01時頃
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[っていうか喧嘩売られてるのかな。>>125 ややヒクつく笑顔を隠そうともせず、]
いやー、俺まだ若くて元気だし、大丈夫だよ。
ヴェスさんこそ、昨日は膝の調子でも悪かった?
足、あんまり言う事聞いてくれないみたいだけど、 貼り薬とかきちんと処方してもらってる?
[外見年齢はそれほど変わらず、しかし実際はあちらの方がずっと老人。 足癖の悪さを指摘しつつ、したのは老人扱いと、売り言葉に買い言葉。 だが激怒しているとか本当に嫌いになったとかそういう訳では無い為、これは軽いじゃれあいの様なものだろうか。
…多分。]
(130) 2015/08/06(Thu) 01時頃
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ホレーショーは、リツの代金過払いを思い出し、来店したらフロートをサービスしてやろうかなと。
2015/08/06(Thu) 01時頃
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[それは、注文を受けて暫くの事。 珍しく店主は仕事をし、しかし忙しいという程では無い。
ピコンと鳴った携帯電話。音はコテツ店員からのメール>>119を告げるメロディで、風邪からの欠勤連絡かななんて思いながら、勤務中堂々と携帯電話をチェックした。 だって客はあの二人だし。多少は許してくれるだろう。 後できちんと手を洗えば、何も問題は無いのだ。]
『ナイスタイミング。 今丁度、ゴロウさんと来てるよ。 用事?呼び留めとこうか。』
[そう打ち込んで、早めに送信。]
(133) 2015/08/06(Thu) 01時頃
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ホレーショーは、ヴェスパタインとゴロウに、そう言えば水を出すを忘れて居たと、遅めの水を配膳した。
2015/08/06(Thu) 01時頃
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へー、そりゃあお元気な事で。 昨晩のファミリアの階段も楽勝みたいだったし、 若づく…、
――ほんと、年齢を感じさせない様子で。
[さて、仲良くしたいと思っていたのは誰だったか? 言うまでもなく、自分である。
壁を感じていた相手>>137とスムーズに進む会話は確かに嬉しい物であったが、その内容がこれとは何とも言えない。 言いたい事を散々言うが、それは全て、隣にゴロウが居るからこそ。 流石に彼が見ている前では氷漬けはナシだろうと、しかし彼が帰った後の事は考えていない。 ほんと、ぜんぜん。]
(146) 2015/08/06(Thu) 02時頃
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じゃ、二人揃ってホットケーキで。 ちょっと時間かかるから。
[言い忘れた。ホットケーキも作れる。なんとなく。 形が美しいかはその時次第だったけれど。
ゴロウさんの>>135と、ヴェスさんの。>>137 ゴロウさんのは少し甘さ控えめに。 ヴェスさんのは、…クリームソーダが来るし、甘くするか。
頭の中で若い女性に提供するようなメニューを組み立てつつ、簡単に注文の受付を終えると奥に引っ込んで言ったか。 店員が一人しかいない店内、自分が厨房に行ってしまえば、店内は多分彼ら二人きり。
…ええと、粉は何処だったか。 助けてくれケイ。 俺は久しぶりに厨房をしっかり触るんだ。]
(147) 2015/08/06(Thu) 02時頃
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『そう?じゃあ呼び留めないけど、 彼、結構長居するみたいだし、 急げば会えるかも。』
[今からホットケーキを焼いて、食べて、喋って、それはそれなりの時間となるだろう。 ケーキミックス粉を探す途中、店員>>141にそんな事を連絡して、そしてうっかり卵を床に食わせる事となった。]
(148) 2015/08/06(Thu) 02時頃
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[小麦粉とベーキングパウダーとグラニュー糖と、卵。 落とした卵は気付かれぬようこっそり掃除して、見つかりでもしたら、次に酒の肴になるのは自分の方だ。
目分量で作れる程自分は厨房に立っていない。自分の朝食ならいざ知らず、人に出す物なら尚更の事と分量はきっちり計って。 …ケイ、道具何処に仕舞ったんだ?
粉類に卵と牛乳を投入するまでは通常と同じ。しかし味は違う物になる予定だから、面倒だけどボールは二つ。 片方は砂糖とダークラムを入れ、もう片方は砂糖控えめ。代わりに塩をほんの少し。 混ぜ上げれば、とろりとしたクリーム色の生地が出来上がったか。
片方のフライパンにはほんの少しのオリーブオイル。もう片方はバターをひと塗り。 熱したフライパンの粗熱を取り先の生地を流すものの、形は少々歪。しかしマイナーな喫茶店だからと多めに見て欲しい。 ふつふつ粟立つ頃に返しを入れれば、裏の焼き目はこんがり仕上がり、案の定返す際に形がズレたがそれもやはり同じこと。 中まで火が通って居れば問題ないだろう?
この頃には厨房を越え、店内まで香りが漂っていただろうか。]
(156) 2015/08/06(Thu) 05時半頃
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[生クリームはカクテル用にと常備していて、しかし常日頃から様々な料理に使われる為消費は激しい。 ただ自分が別用途として触れるのは随分と久しぶりで、いつもと違う感覚に、自然な笑みがこぼれたか。
砂糖を加えたクリームは甘く、そして生地と同じようにラムを少々。 やや緩めに仕上がった白いクリームを、ラムが香るホットケーキの上に流して、恐らくこれだけでも十分美味い。
今は夜の営業では無い。故に、酒の出番は控えめに。 チョコレートリキュールでは無く普通のチョコソースを取り出すと、クリームの山の上に細い網目を描いて。その上から細かく刻んだダークチェリーのリキュール漬けを散らし、揃いのリキュールシロップもほんの少し。 ずっとチョコレートでは飽きてしまう。 少量のカクテルを何種類も楽しむ様、皿の中でも変化の楽しみをつけようか。白と茶の山に紅い彩りが増えれば、まあ、それなりに満足げ。 刻む前のチェリーを3つ程ころりと遊ばせて、最後にミントの葉でも飾っておこう。 デザートトッピングの知識は薄いが、この辺りは、本業であるカクテルを作るように。味の調整も同じ事と、厨房を嫌がる癖に手際はそれなり。]
(157) 2015/08/06(Thu) 05時半頃
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[フロストバイトのカクテルを真似てもよかったが、それではあまりにも彩りが寂しそうで。 それに、テキーラは菓子の風味付けには使わない。]
(158) 2015/08/06(Thu) 05時半頃
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[甘みを抑えた、オリーブオイルを含んだ香ばしい生地。 ホットケーキの量は少々少なめ。その代わり、共に添えるものを充実させる。 だがヴェスに作ったデザート系とは違い、こちらは完全に専門外。手順はケイ店員の料理を思い出すよう慎重に。コーヒーを御所望のようだし、甘さは少し抑えてやろう。
ああケイと言えば、この前彼が、シュリンプをオリーブオイルで炒めていたっけ。 殆ど彼用と化している食材用冷蔵庫を思い出したように漁り、買い足された小エビを拝借。ついでに自分用のアボガドを引っ張り出せば、それなりにメニューも決まってこよう。
以前の彼とは違い小ぶりなそれをボイルさせ、昨日のビネガーと、後はマヨネーズ。 レタスは細かく、アボガドは小さめのカット。だがグリーンの強い色彩にエビだけでは赤が寂しい。
中サイズのトマトを4つ切りに。パプリカは長い外見を損なわぬよう、しかし少々厚めに切る。 二つの赤い色彩を加えれば、料理は鮮やかさを増しただろうか。 仕上げにほんの少し、薄切りのオリーブの実を加えた。]
(159) 2015/08/06(Thu) 05時半頃
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[二日酔い気味の彼の為、デザートポジションでオレンジとグレープフルーツをおまけして。 やっぱりこれも、夜の営業用に仕入れた品。 熱かったパンケーキはやや冷めてしまっていたが、付け合わせのラインナップを見る限り大きく支障は出ない、筈。
ゴロウにアイスコーヒーと(料理と一緒に運んでいいか聞くのを忘れた)、ヴェスにはグリーンの強いクリームソーダ。 赤いチェリーは乗っていなかったが、ヴェスの方は明らかに女性の好むようなメニューの外見で。 嫌がらせが混じっているかと聞かれれば、2割ぐらいと答えたか。
そういえばそっちにはアルコールが入っているからと、足癖の悪い老人にきちんと警告も付け加えて。**]
(160) 2015/08/06(Thu) 05時半頃
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久しぶりだからちょっと自信ないけど、 不味くはないと思うから。
[たぶん。 自信満々と言う訳ではない。]
甘いの欲しかったら、また作るから言って。
[>>188隣の客のメニューが欲しくなれば、それも追加で作ろうか。 分量は少なめに、たぶん半分か、三分の一位の追加オーダーでいいだろう。 幸い生地はまだあるし、使った材料も残ってる。 男二人、まさかお互いの物をハンブンコなんて事は無い…、無いのか?無さそうだし? まあ求められれば作るつもりで。
ランチョンマットなんて何処に仕舞ったか全然覚えて無いから白い皿はテーブルの上に直置きで、 しかし銀に光るフォークトナイフは、普段と変わらず、綺麗に磨きあげられていただろう。]
(192) 2015/08/06(Thu) 20時頃
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