88 吸血鬼の城 殲滅篇
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……あの、騎士?
ヒュー・ガルデン?
(135) 2012/05/01(Tue) 23時頃
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――ッ
[風の刃はあっさりと避けられ。 直後に漆黒のワイヤーが右腕を絡めとり引っ張られる。 切り裂かれた右肩を強く打ち付け床に擦りつけられながらドナルドの方へと引き寄せられ。]
…かわ…いそ…な人。
[城内へ入ってからの戦闘。 影の魔物に吸われた魔力。 続く緊張状態、それに数々の怪我。 それらのせいで最早魔法を使う気力もほとんどない。 苦し気にドナルドを見上げてそう言った。]
(136) 2012/05/01(Tue) 23時頃
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……
[姿をあらわしたレオナルド>>128の姿に眉をひそめた 顔が少し膨れ上がっているところを見れば、やけどしたのだろうか。 更に額から流れる血。 とりわけ口元から零れたような血の跡が 神の祝福を失ったように見えて]
ムパムピス……。 気を抜くなよ。
[囁くと、彼もまた油断なくレオナルドまでの距離を縮めてゆく]
(137) 2012/05/01(Tue) 23時頃
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>>137 あぁ…そうでした。 [ジェフリーの言葉で、何かに気づいたように手を打つと、修道着の首元の留め具を外し、錬金術師に見えるように傷一つついていない首元を見せる。]
ご覧の通り、噛まれていません。 杖も、聖別されたままです。 ジェフリー様も同様なのは、私が保障致します。 [言い終わるとすぐに服を直し、首元を魔物の牙から身を守るための厚めの襟で保護し直した。]
(138) 2012/05/01(Tue) 23時半頃
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レオナルド様が無事なら…一応、討伐隊の男性の消息は全員分、明らかになったということになるでしょうか…
[ジェフリーに小声で囁き返し、レオナルドの動向を覗う。真偽はどうあれ、魔女として疑われた、との発言からエリアスは女性として認識していたようである。]
(139) 2012/05/01(Tue) 23時半頃
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>>136 [無理やりにワイヤーを引き、 エリアスの華奢な身体を引きずり寄せる。 半ば頽れる様に ぐったりと力ないその身体を見下ろし、 申し訳なさそうに笑って、 その首に両手でしゅるりとワイヤーをかける]
…悪ィな。 俺、アンタのこと結構好きだったんだけどさ…。
……?
[――可哀想なひと、という言葉に目を見開き、 色のうせた顔を覗き込んだ]
(140) 2012/05/01(Tue) 23時半頃
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―大広間― [未だ炎を上げる大テーブルの手前で一度足を止めた。]
……ラルフさんが。 そうですか。私の身代わりになったようなものだ……
[錬金術師の顔に沈痛な表情が浮かんだ。]
治療薬を使いました。 ですから、これ以上の治療は必要ありません。
[そこで、ふたりが自分を警戒しているのを見てとり、当たり前とは思いつつも困惑にも苦笑いにも似た複雑な顔つきになってしまう。]
私はまだ吸血鬼にはなっていませんよ。
(141) 2012/05/01(Tue) 23時半頃
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[出血も激しい。 痛みも感じなくなってきた。 意識も朦朧としてきて、このまま眠ってしまいたい。 その気持ちを気力で抑え込み。]
…私は魔女として殺されず。 吸血鬼にもならずに――人として死ねる。
[それはとても幸せな事だと、覗き込むドナルドに笑みを浮かべてそう言った。]
(142) 2012/05/01(Tue) 23時半頃
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病人 エリアスは、メモを貼った。
2012/05/01(Tue) 23時半頃
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首筋以外でも吸血はできますけれども、ね。
[ムパムピスが首筋を見せた>>138のを見て、小さく息を吐いた。]
こうすれば、信じますか?
[彼の持っている聖別された杖の方に手を伸ばした。]
(143) 2012/05/01(Tue) 23時半頃
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― 厨房 ―
[ご機嫌な鼻歌をそのままに、 厨房に踏み込んで、階段へと向かいかける。
その足を止めさせたのは、 カーテンの向こうから聞こえる複数の声。]
(144) 2012/05/01(Tue) 23時半頃
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……………。
[肩に騎士の身体を担いだまま、 どうするべきかと耳を峙てる間にも、 口元からは愉しげな笑みが消えなかった。]
(145) 2012/05/01(Tue) 23時半頃
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……まだ、エリアスがいるだろう。
[ムパムピス>>139に返答をした]
エリアスとは、3階で別れたきり、まだ一度も再会していない。 一体どこへ……
(146) 2012/05/01(Tue) 23時半頃
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―1階大広間―
>>141 それでは、レオナルド様も居合わせていたのですか…? この、戦闘の現場に。 [残された状況から、恐らくそうだろうと思いながらも重ねて聞いてみる。]
>>143 別に脱いでも構いませんけど…この杖を持っている段階で信頼してもらって間違いはないと思いますよ。 [杖に手を伸ばす様子に、ほっとしたように笑顔を浮かべる。]
――錬金術師様に、神の恩恵と祝福を。 ジェフリーさま……大丈夫です。 [レオナルドの手先に、何かの儀式を行うかのように杖の先端を近づけ、様子を見て断定した。]
(147) 2012/05/01(Tue) 23時半頃
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>>142 ………。
[ヒトとして。
エリアスの言葉に言葉を失い。 瞠目して、蒼褪めた顔を見つめる]
(148) 2012/05/01(Tue) 23時半頃
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>>146 えぇ。だから男性の消息…と……… あれ…違いました?
あの方、ヒュー・ガルデンに対峙していた時>>0:205に言っていたのですよ。 「…魔術を扱うというだけで魔女と誹られ処刑される事もあります。 貴方の言う事が本当なら、身の潔白を証明するお手伝いをする事も吝かではありませんが。」
私個人と会話した時>>1:28に…御自身で異端審問を受けていたというお話もお聞きしましたので… もし誤解していたとしたら、なんて勘違いをしていたのかと怒られてしまいそうですね。
3階…ですか。無事に脱出できているといいのですが…
(149) 2012/05/01(Tue) 23時半頃
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[今は主ともなった先代城主の広く逞しい肩に担がれて運ばれている。 意識はないはずなのに、昔の記憶を見ていた。
──まだふたりともが生きていた頃。 城主だというのに、クラリッサは庭師のように自ら薔薇を丹精した。 薔薇のもたらす深紅はクラリッサの肌に髪によく似合ったから、彼女が花を愛でるのを止めるつもりはなかったが、ヒューは薔薇の刺が彼女を傷つけるのを心配した。
それで、ヒューは一群れの薔薇の刺を勝手に全部、取り除いてしまったことがある。]
(150) 2012/05/01(Tue) 23時半頃
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…………ああ。
[隻眼が、歪む。 子供が泣き出す直前のような色に。]
そうだな。 お前を俺のようにはさせない。
[笑みを覗き込み、 子供をあやすようにその髪を撫でた]
(151) 2012/05/01(Tue) 23時半頃
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[翌日、クラリッサは目を潤ませただけで何も言わず、ヒューの指に軟膏をつけてくれたが、薔薇の方は季節が変わっても刺を折った痕が歪に残り、ひどく細くなった茎は他の株に比べて明らかに弱かった。
自然の有り様に手を出すべきではなかったのだ。 すみません、と謝罪したヒューにクラリッサはいつもと変わらない微笑みをくれた。
どうして、今、それを思い出したのかわからない。 クラリッサの夢ならいつまででも見ていたかったけれど──]
(152) 2012/05/01(Tue) 23時半頃
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――おやすみ、……エリアス。
[ワイヤーをゆっくりと引き―― 細い首を、締め上げた*]
(153) 2012/05/01(Tue) 23時半頃
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>>147 私があの騎士に殺されそうになった時に誰か階段を下りてきた人がいたのですよ。 そのお陰で何とか逃げることができたのですが……
[目を伏せ、首を振る。]
エリアスさんは行方不明なんですか。 無事ならよいですが……
[考え込むように唇に拳を当てた。]
(154) 2012/05/01(Tue) 23時半頃
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― 厨房 ―
[カーテンの側に立って様子を探れば、 討伐隊の三人が大広間で話をしているようだった。
最初に来た人数を思い出し、 死んだ者、死につつある者、眷属へと変えた者の数を引けば、 そこに、生き残りの全員がいると知れる。]
……。
[もうしばらく考えたあと、 やはりご機嫌に鼻歌を歌いながら、大広間に踏み込んだ。 どのみち、階段はその先だ。 別に、使う必要もなかったが。]
(155) 2012/05/02(Wed) 00時頃
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[ふと思いついて腰のベルトに挟んだ見取り図の束を広げて見ようとしたが、半分ほど焼け焦げてしまっていた。 残念そうに溜息が零れる。]
……まあ、私の頭の中には概ね入っていますけれども。
(156) 2012/05/02(Wed) 00時頃
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[ワイヤーが首を締め上げ、血が滲む。 恐怖、苦痛、諦め。
私は人として死ねる、それは幸せ――本当に?
分からない。 今はただこの苦痛から逃れる事が出来ればいい。
薄れゆく意識の中で優しい声を聞いた気がした**]
(157) 2012/05/02(Wed) 00時頃
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― 大広間 ―
[大広間には、やはり人間共の姿が3つあった。
そちらの方を一瞥しただけで、 当たり前のように階段へ向かって歩いていく。
大広間の惨状には少しばかり眉を顰めたが、 機嫌が悪くなるほどでもなかった。]
(158) 2012/05/02(Wed) 00時頃
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病人 エリアスは、メモを貼った。
2012/05/02(Wed) 00時頃
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[羊皮紙の束から顔を上げ、]
ところで、あの騎士がいないのなら、今のうちに……
[と、口を開きかけたところで、はっと息を呑む。 振り返ればそこに、『彼』がいた。]
(159) 2012/05/02(Wed) 00時頃
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[『彼』は当たり前のように部屋を過ぎり、階段に向かって歩いてゆく。
恐れることなく堂々と、 人間たちには、僅か一瞥だけをくれて。
ごくりと唾を飲み下す。 決意は既に固まっていた。]
(160) 2012/05/02(Wed) 00時頃
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[ジェフリーとムパムピスとの距離を測り、さり気なく移動する。 おそらくは、ふたりも『彼』に対して何らかの行動を起こすはず、と踏んで。]
(161) 2012/05/02(Wed) 00時頃
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―― [なるべく一息にと力を込めたが、 首を掻き切るのは躊躇われた。
或いは其れは中途半端な情であるのだと、 そう嘲られる種類のものかもしれない。
息絶えた軽い身体を、そっと、抱き起こす]
(162) 2012/05/02(Wed) 00時頃
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そういえば…ラルフ様の剣が刺してあった>>154のは…レオナルド様の所持品袋だったのでしょうか? それなら回収して…
[>>159レオナルドの様子が…部屋の空気が変わったことに気づく。恐る恐る視線の先を確認する。]
(163) 2012/05/02(Wed) 00時頃
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……。 おい、…此の侭放っておけって言う訳じゃねえんだろ!?
[中空を見上げ、呼び掛ける]
まさか、アンタも、死体ゴロゴロの城に住みたいってわけじゃねえよなあ?
[せめて何処かに葬ってやりたいと―― けれどそれを直接城主に口にすることも躊躇われ]
(164) 2012/05/02(Wed) 00時頃
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