223 豊葦原の花祭
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双子 夕顔は、メモを貼った。
2015/04/20(Mon) 09時頃
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―うすずみさまの根元で―
[少女は巾着を持たせた女性を、まるで自分の作品でも眺めるような按配で眺める。 満足そうな笑みは、やや見た目の年に似合わない。 それはまるで、娘に晴着を着せて喜ぶ母親のような。]
楽しんで、おいで。
[ふぅわり笑って見せた表情はひどく穏やかで、お祭りに興奮しっぱなしの女性と比べ、どちらが年長か分からないありさまだった。 尤も、重ねた生の長さで言うならば、仮にこの女性が見た目通りの年齢ならば、少女のほうが実はずっと長いのだが。]
わたしは…もう、お祭り見てきたから。
[ひらひらと袖を振り、祭りへ向かう女性を見送った。]
(13) 2015/04/20(Mon) 09時半頃
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[月が高く上り、喧噪の色が変わる。 そろそろ、なんだろうか。 赤い手毬を抱え、人のいない方、いない方へと歩いてゆく。 …小さなきっかけが、頭の中をひどくかき乱すものだから。]
…あ。
[ふと目をやった袖から、夕顔の花の柄が消えようとしていた。 きっともうすぐ、“夕顔”も終わる。 浮かんでは消えてゆくいつかの記憶を追いかけて、受け流して。 けれどそのどの記憶も、“名前”は教えてくれない。 その時の私の名も、共にいたはずの誰かの名も。
ざぁ、と流れる風が、すべてすべて奪い去ってしまえば良い。 忘却は救い。 だって、愛しい存在の最期ばかりが積み重ねられた記憶は、こんなにも…つらい。 きっと彼の記憶も、もうすぐ白く塗りつぶされて、その名もこの名も消えて逝き… そしてまた狭間の時がやってくるまで、表情一つ、思い出せなくなるのだ。]
(17) 2015/04/20(Mon) 11時半頃
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――… てんてんてん うすずみさまの おまつりで てんてんてまり もらいました てんてんてまりは どこでつく さくらの おはなの したでつく したでつく…
[てまりを手の中で転がし、ぽんっと投げあげ口ずさむ。 広場の端へと向かったところで、どこからともなく歓声が上がった。 わぁっと、老若男女、一斉に気配が中央の巨木へと向かう。 振り返れば、先まで桃色のつぼみを鈴なりにつけていたうすずみさまが、真っ白に覆われていた。]
うすずみ…さくら…
[その名の意味を理解して、少女はぽつりと呟く。]
(18) 2015/04/20(Mon) 12時頃
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[背後の桜を振り返る。 そちらは優しい桃色で、こちらは普通の桜なのだと思う。 もう一度、うすずみさまを遠く見やる。
その姿は夜陰に静かに清廉に佇む。 どこかぴりっとした空気を感じるのは、神様がいるからだろうか。]
…なんか、哀しい色。
[思わず呟いた声は、風に流れて消える。 そう、感じてしまったのは、少女にとっての白という色は、“別れ”の色であるからかもしれなかった。]
(19) 2015/04/20(Mon) 12時頃
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双子 夕顔は、メモを貼った。
2015/04/20(Mon) 12時半頃
双子 夕顔は、メモを貼った。
2015/04/20(Mon) 15時半頃
双子 夕顔は、メモを貼った。
2015/04/20(Mon) 15時半頃
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[うすずみさまは、月明かりを受けて仄白く幻想的に浮かび上がる。 その姿をぼんやりと眺めていると、ざぁ、と強めの風が吹く。]
っ…
[着物の裾が翻り、反射的に抑えようとして、抱えていた手毬を転がしてしまった。]
待って…
[ころころと逃げるように転がる赤を追いかけ、少女は駆ける。 と、視線の先でその手毬が誰かのつま先にぶつかり、転がるのをやめた。 きれいな手がそれを拾い上げる。 顔をあげてみると、それはとてもきれいな男の人だった。 きれい、なんて陳腐な言葉では、足りないような。]
あ…
[ありがとう。 差し出されたその手毬を受け取りながら、そういおうと思ったのだけれど。 まるで何かに魅入られたように、言葉も体も思うようにならない。]
(38) 2015/04/20(Mon) 16時半頃
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[まるで硬直してしまった少女に、彼の人はどのような反応をしただろうか。 少女は数度唇を舐め、それからようやくか細い声を絞り出す。]
あの、あなたは…
[神さまですか。そう、問おうと思った。 けれど結局肝心なところが音にならない。 少女は両の手を胸の前できゅうと握りしめる。
少女の重ねた生の中で、人間とはよく会い話もした。 時にはあやかしとも出会うこともあったように思う。 けれど、神さまは、会ったことがない…だから、確信は、もてないのだけれど。
その男の人は、少女の知るどんな人とも違う存在だった。 何しろ“願い”が見えないのだ。 これは由々しき事態だった。]
(39) 2015/04/20(Mon) 16時半頃
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[どきどきと心臓が大きく脈を打つ。 人ならぬこの身に、心臓があるのかは知らないけれど。
くらりとした酩酊感に似た眩暈を覚える。 これは、毒だ。 そう思うのに、逃げることも離れることもできないのは…何故?]
あなたは…この地の人ですか?
[何とかして、お話がしたいと思ってしまうのは…何故? 少女は必死に言葉を探した。 揺れる眼差しがうすずみさまを捉え、あまり頭を通さないままに口走る。]
うすずみさま、白いんですね…
[自分でも何を言っているのかよくわからなかった。]
(40) 2015/04/20(Mon) 16時半頃
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双子 夕顔は、メモを貼った。
2015/04/20(Mon) 17時頃
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[小鈴、の名前が出れば、推測はほぼ確信へと変わる。 あぁそうだ、きっと、この人は。]
ぁう…
[やや乱暴な手つきで頭を撫でられれば、なすがままに頭が揺れ、小さく声を漏らす。 反射的に挙げた手が、頭を撫でる手に触れて、そこからぴりりとした何かが走ったような気がした。 乱された髪を整えるのもそこそこに、目線を合わせてくれたその人を正面から見つめ、幾分はっきりした声を出す。]
怖くない、怖くない、です。 あなたはとっても綺麗で優しい人だもの。 …でも、やっぱり別ものです。 慕う人の数が違うもの。
[ぷうと膨らませた頬は、まるきり子供の仕草だった。]
(51) 2015/04/20(Mon) 23時半頃
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[その時々で、たった一人しか幸せにできない私。 それも、必ず幸せにできるわけでは無い。 そんな私が並ぼうなんて、比べるのもきっとおこがましい。 そう思うのだけれど。]
…あの。 お願い、聞いてもらえますか。
[唐突な問いに、彼の人はどんな顔をしただろう。 ばっさりと切り捨てられなければ、お願いを口にすること許されただろうか。
またいつか、ここに来てもいいですか。 私のこと、覚えていてもらえますか。 貴方と出会ったこと、覚えていてもいいですか。
願いはたくさんあったけれど、なぜだか最終的に私が口にするのは…
ぎゅってして、いいですか、になった。*]
(58) 2015/04/20(Mon) 23時半頃
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双子 夕顔は、メモを貼った。
2015/04/20(Mon) 23時半頃
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っ…!
[久し振り。>>62 そう言って、手を広げてくれたその人に、唇罠泣かせ少女は抱きついた。 まるで迷子が母親を見つけたような按配に。 ふぇ、と情けない泣き声が漏れる。 頬を滑る涙が顔をうずめた肩口に染み込んだ。]
ごめ…なさい…
[貴方のこと、覚えていなくて。]
ありがとう…
[私のこと、覚えていてくれて。 狭間の時を超える度、記憶の殆どを白く塗りつぶされてしまう少女には、その人と過去に出会った事があるのかどうかはわからない。 わからないけれど…酷くほっとした。]
(91) 2015/04/21(Tue) 09時半頃
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[貴女は私の願いを叶えてくれたけれど、貴女の願いは誰が叶えてくれるの?
そう私に尋ねたのは、“お母さん”だった。 その時私は何と答えたっけ。
ーー大丈夫だよ。私の願いは、貴女の願い。
その答えに返された、複雑な表情の意味が、その時は分からなかった。 けれど、きっと、本当は…ーー]
(92) 2015/04/21(Tue) 09時半頃
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私、夕顔って言います。 でも、もうすぐ“夕顔”じゃなくなるの。
[そっと抱擁を解き、少女が呟く。 少女の纏う着物から、夕顔の花が消えかけていた。 今や掠れた筆の跡のようになったそれを、少女は寂しげに見やる。 よく見れば、着物の裾の方から紅色が抜け、白くなり始めているのも分かるかもしれなかった。]
また、狭間の時に、ここに来ます。 その時は、姿も名前も違うと思うけれど。
[少女は笑みを見せる。 それは幼い顔立ちに似合わない、妙に達観した大人びたものだったが。]
また、貴方に会いに、来ますから。
[また、久し振りって、言ってくださいね。 そう言って小さく首を傾げた時には、ほんの少し影が薄れたようだった。**]
(93) 2015/04/21(Tue) 10時頃
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双子 夕顔は、メモを貼った。
2015/04/21(Tue) 10時頃
双子 夕顔は、メモを貼った。
2015/04/21(Tue) 15時頃
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[ゆびきり。>>108 それは、少女もよく知る約束のしるし。 きらりと舞った蝶が、指先から袖に移るのを、幻でも見るように眺める。 小指を差し出した右手の袖に、とまった蝶はそのまま布地に縫い込まれる。 袖をきゅっと握りしめると、大事なもののように胸に抱く。 撫でられた頭の感触も、優しいまなざしも、声に含まれたぬくもりも。 この蝶とともに、私の中に残ってくれますように。 誰とも知れぬ相手に、少女は願う。
とん、と背中を押されるままに、歩き出す。]
…そう、そうですね。 楽しい気分で、またね。
[そっと口の中で繰り返し、少女はいったん振り向く。]
またね…――。
[唇だけで紡いだ彼の人の名前は、間違っていなかっただろうか。]
(114) 2015/04/21(Tue) 16時半頃
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[手毬を抱え、少女は小走りに駆けだす。 入り乱れる記憶に沈んでいた心が少し浮き立つようだった。 少女の半ば以上白くなった着物に、色とりどりの蝶がきらきらと揺れる。
お月様が下りたならば、お祭りは終わってしまう。 あと少し、もう少し。]
ふふ、あはは
[せっかくならば、今を楽しんでしまえばいい。 どうせ、狭間の時を超えて誰かの元へたどり着いたら、またしばらく自由などないのだから。 それを不便に感じたことは勿論ないけれど。 少女は桃色の花弁を巻き上げ、手毬で戯れ遊ぶ。*]
(115) 2015/04/21(Tue) 16時半頃
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双子 夕顔は、メモを貼った。
2015/04/21(Tue) 16時半頃
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[鞠を空高く放り投げてはそれを受け止め、くるくると舞うように遊ぶ。 手毬を一つつく度に、はらはらと“彼”の記憶が抜け落ちて、着物からは色が消えてゆく。 それでも袖で裾で舞い遊ぶ蝶だけは、消えないから。]
こんばんは。
[狐のお嬢さん、声をかけられれば笑顔を見せる。 それはどこか晴れ晴れとした笑み。]
ええ、お花見、お花見。 あなたも、お花見?
[歌うように言葉を返す。 手毬は少女の腕の中にすっぽりと収まった。 そして、こんこんと踊る狐の手を見て、同じ形を片手で作って見せた。 こん、と首を傾げて返しつつ。**]
(120) 2015/04/21(Tue) 21時頃
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双子 夕顔は、メモを貼った。
2015/04/21(Tue) 21時頃
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[こん、こん。 狐の指先をまるで交わす口づけのように合わせてご挨拶。]
ふふ、ありがとう、狐さん。
[向けられる賞賛には、素直にお礼をひとつ。 その視線の先を感じれば、抱えた手毬を差し出して。]
私、言霊という精霊。 誰かの存在を願う人の言葉に応じて姿を見せるの。 その人が、名前と役割をくれたなら、一生を見守る。
[着物は殆ど真っ白になり、紅は残り襟元を残すのみ。 それでも袂に裾に、蝶がきらきら舞い踊る。]
もうすぐ私、まっさらよ。 私に名前をくれた人、もういないんだもの。 でもこの蝶々は、私のものよ。 約束の印、くれた人がいるのだもの。
(136) 2015/04/21(Tue) 23時頃
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[少女は歌うように言って、くるりと回る。 少女が再び狐のお嬢さんに向き合った時、襟元に残されていた紅はすっかり消えていた。 少女の唇が何かの言葉を紡ぐ。 同時に、その姿が僅かにぶれた。
少女は誰かの娘であり、母であり、隣人であり、恋人であり、そして友人であった。 今狐のお嬢さんの前に立つのは誰だろう?]
ねぇ、あなたはだぁれ?
[尋ね頬笑んだのは、誰だったろうか。*]
(137) 2015/04/21(Tue) 23時頃
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[狐のお嬢さんは、あや、と名乗る。 私には、名乗る名前はもう無い。 次に私を求めた人に貰うまで…]
…!
[その“願い”は口にされた。 その言の葉が、揺らぎかけた少女の存在を引き留める。 本来ならば、誰かの口にした願いに呼ばれて目覚める自分だけれど、眠る前に呼ばわれ、願いを聞いた。 少女だった存在が、ゆるり笑みを描く。]
いいよ。 あやちゃんの友達という役目、いただくよ。
[それは、ひどくあっさりとした答え。]
(149) 2015/04/22(Wed) 00時頃
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[それがどのような世界なのか、彼女の住まう場所がどのようなところなのか、それは私には関係が無い。 どこへなりとも、着いて行く。]
いいよ。 あやちゃんの、望む者になってあげる。 だから…
[私に、名前を頂戴。
そう耳元で囁く私、どんな姿になるのだろう。 名前と役割が揃えば、私は彼女の望む姿の望む者になる。 それはまるきり新しい姿かもしれないし、先ほど消えた少女の面影を残すかもしれない。 けれど何れにせよ、服の袖と裾に刻まれた蝶だけはそのまま変わることが無いだろう。]
(150) 2015/04/22(Wed) 00時頃
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怯えないで、あやちゃん。 …願いを口にすることを、怖がらないで。
[私はあやちゃんの頬を両手でそっと包み込む。 額を合わせれば温度を感じるだろうか。]
貴女が口にしてくれれば、私は大体の事は叶えてあげられる。 でも、言葉にしてくれない願いは、わかっていても叶えられないの。
[だから、言って、と。 震える声ごと包み込むように、優しく強請った。]
(151) 2015/04/22(Wed) 00時頃
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