233 逢魔時の喫茶店
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若者 テッドは、メモを貼った。
2015/08/07(Fri) 02時半頃
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――数日前のこと――
[ゴロウの言う過去と未来が交差した国>>14、というのは、想像が難しい。 ただ、過去、というフレーズにだけ、記憶の何処かが興味を示した。 バックヤードに向かう間にかき消えてしまうような、ほんの僅かな引っ掛かり。]
幸せ……
[真紅の布地に袖を通し、紐を結ばれる間。 燕の意匠と、それに込められた意味をヴェスパタインから聞く>>1。]
(29) 2015/08/07(Fri) 21時頃
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どうして。
[確かに、とても気易い常連客の一人で、毎年の訪れが楽しみだった。 そんな彼が自分を気にかけてくれているのは、輪をかけて嬉しい。けれど、どうして。 不器用で、特に話すことが苦手で、語り弾む夜を過ごしたことはないはずだ。他の店員のほうが、よっぽど喋る。]
(30) 2015/08/07(Fri) 21時頃
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[ただ、答えがなんであれ、その気持ちに偽りなしとわかれば、はにかむように視線を外して、ありがとう、と。 見た目よりは随分と齢重ねた自分だが、目の前の氷の精は、なお、より、歳上だろう。 こんな子供じみた感謝も、許されたい。]
……ヴェスさん。
[バックヤードを出る直前に、和装の背を呼び止める。 迷う。口籠る間、表情の惑いは隠せてなかったかもしれない。]
――……幸せって、何だ?
[着せられる間、思い返してみて。 幸せという感情の薄さ、縁遠さに考え至った。 偏見と、差異と、それから多くの"人間"の中に晒され続けて。 思えば、心から幸せ、なんて思ったことはないのかもしれないと。]
(31) 2015/08/07(Fri) 21時頃
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[問いかけの答えは、すぐに返るとも思わず。 何てことなかったように、表情に笑み作って表へ戻った。
評判は上々のようだが、一人だけ「見飽きた」なんて言う>>5。 上下見渡してみても、着方がわからなかったくらいだ、見飽きる要素などどこにもない。色だけ取ればアグレのアバターも似た色だけれど、まさか。 ならば、自分の口を逆手に取っての言葉だろうと。]
誰が脱ぐか。
[ただ、YOLO、と締める口調はブローリンらしくなくて、首を微かに傾げた。 ネットスラングのようなもの。けれど自分のゲーム傾倒を知るのは店員ばかりだし、昼仕事をしているはずのブローリンがユニオンにいるとは思ってもみなくて、それきりだ。]
(32) 2015/08/07(Fri) 21時頃
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マツリ。フェスタ?
[日本の祭りに連れていきたい>>15、というので、そこまでかと、きょとり。 流石に言葉のあやだろうと思い直すが、続いた言葉にまた疑問符が脳裏に浮かぶ。]
ハナビ……は、知ってる。
[ファイアワークはよく見かける。けれど、こちらにもあるものが和のものに似合う、という感覚は、"日本の花火"を知らなくて、ぴんとこなかった。]
(33) 2015/08/07(Fri) 21時頃
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見たい。
[写真を持ってくると聞けば、今度はこっちが横入りした。 日本のもの。見たい、知りたい、そういう興味が湧いたのは実に、実に久しぶりのことなのだけれど、きっと彼は知るまい*]
(34) 2015/08/07(Fri) 21時頃
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若者 テッドは、メモを貼った。
2015/08/07(Fri) 21時頃
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――とある日・Twilight――
[あれから数日、少しアグレのイン時間は減っている。 入ってはいるけれど、昼一番の1〜2時間。 その後は昼飯をどうにかすると、すぐに店に向かっていた。 猿がうまく巣籠もりに成功したとは知らぬまま、天邪鬼は何も言わずに待っていた。]
ククルなら、バステ。それからエンハで叩く。
[積み上げられている資料>>36のうち、ひとつは見知ったもの。 付箋のついているページ――A級ボス属性モンスターのククルカンについて、ぽつり。 強力な魔法を使うモンスター。魔封じや混乱といったステータス異常にかかりやすいが、かけると攻撃力が跳ね上がり破壊的なパワーで襲いかかってくる。 が、新しい防具も実装されてきた今はそちらに耐えるのが主流で、比較的狩りやすいボスの一つ。]
(54) 2015/08/07(Fri) 23時半頃
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[もちろん、他に積み上がっている資料からして、倒し方を知りたいなんてことではなくて、翼蛇について調べているのだろうとはすぐにわかった。 失敗した変化に大笑いした記憶も新しい。尻尾で叩かれそうになって、慌てて避けたっけか。 今も思わず、笑いそうだった。いや、客もいなかったし笑ってもよかったかもしれない。]
(55) 2015/08/07(Fri) 23時半頃
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これ。ククルカン。
[>>57ページに印刷された、翼蛇――というより、少々ドラゴン寄り――のグラフィックを指差す。]
えーと……不調にさせて、自分は強化をして、倒す?
[流石に知らないものを教えるのに反語で読み取らせるわけにはいかない。 いかないが、そもそもどう噛み砕いたものかわからなくて、大変ざっくりした説明になった。 独り言だと思っても、他に会話する相手がいないので乗っかる。]
――そういや、マスターは。
[今更ながら、不在に気づいた。]
(61) 2015/08/07(Fri) 23時半頃
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そういう、こと。 そういう、倒し方。
[ただ、蛇の倒し方を教えたところでゲームの話だし、そもそも倒したいわけではなく、そうなりたいのだろうから、無用な情報だったかもしれない。]
散歩。
[相変わらず適当なマスターだ。でも、今日のこんな調子なら、困りはしないだろう。]
(74) 2015/08/08(Sat) 00時半頃
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初狩前……
[ちょっとわかるかもしれない。オレ自身は狩りに行くあやかしでなくても、そういう仲間は時々見てきた。 落ち着かない気持ち、というのは人も妖怪も共通なんだろう。]
……狩るのはこれで。
[狩りではないとわかっていてケイを指差した。完全に勝ち目のなさそうな戦いだが。]
(77) 2015/08/08(Sat) 00時半頃
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……倒してくれて、いいのに。
[そうするとオレの仕事が減っていい。 割と本気で言っているが、倒してくれるとは欠片も思っていなかった。]
……倒せんの。
[でも、蛇のほうがやる気だった。見守る姿勢。]
(83) 2015/08/08(Sat) 01時頃
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オレは止めない。
[>>86戦うか戦わないかはトレイル任せなので、見逃すも何も。 そんなやり取りのさなかか、ドアチャイムの音がする。 マスター……ではないので、お客様だ。]
いらっしゃ――いませ。
[言い慣れたはずの言葉。ドアチャイムが鳴れば反射的に言えるはずのそれが、淀んだ。 この時期はよく見るヴェスパタイン>>82の、その後ろ。無意識に喉の奥に何かが引っかかって、けれど自分の中で受け流す。 頭を下げて、テーブル席を促した。]
(91) 2015/08/08(Sat) 01時頃
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ふ、ぅん。
[約束したもの>>89、といえば、ひとつしか思い至らなくて。 自分に言ったのだろうというのはすぐにわかっても、飛びつくのは恥ずかしい、気がして。 なるべく、気のないふりなんかしてみたりする。]
マスターは、外へ。 戻る、と思う。
[ほら、マスターに用事、なら。オレが食いつくのはおかしな話だ**]
(95) 2015/08/08(Sat) 01時半頃
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若者 テッドは、メモを貼った。
2015/08/08(Sat) 01時半頃
若者 テッドは、メモを貼った。
2015/08/08(Sat) 23時頃
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――Twilight――
[「ごゆっくり」と蛇が言う>>111。ただ、それが自分にも向けられたなんて、つゆとも思わない。 何をゆっくりするのか、ゴロウはマスターに用事なのであって、それのご相伴に預かるようなものなのだ。 ――まあ、勤務時間外に客として来ていることを考えれば、本来「ごゆっくり」もおかしな言葉ではないのだけれど、ついぞ今までそんなことは言われたことがないものだから、頭にない。]
……か、えってくる。きっと。
[そのうち>>116になってしまわないように、願望もどこか含んでいた。 でもあのマスターのことだ、何時になるかわかったもんじゃない。確約できない危うさが、語尾についた。]
(166) 2015/08/09(Sun) 00時頃
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――え、
[居てくれてよかった>>117と、聞こえた気がして聞き直す。 背中を押す手>>115は余計なお世話だが、広げられた写真の数々に、悪態つく気も失せてしまった。 夜の暗がりに、赤い灯りがいくつも。屋台くらいはこの国の祭りでも出るけれど、こんな数じゃない、こんな見た目じゃない。 庇から透ける灯りと人の表情に、意識が写真の向こうにとらわれはじめる。]
最低だ。
[ほろり、零れてしまった言葉。綺麗だ、と思って。素晴らしいと思って、その反動。 感嘆の吐息に紛れてしまうくらいの音量だった。聞こえていなければいいと口を噤んで、そっとゴロウを窺う。]
(167) 2015/08/09(Sun) 00時頃
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[キモノ姿の人も、確かに何人か。ユカタ、とかいう区別はよく分からない。 真っ赤な甚平はいないようだったが、けれどとりどりの和装は、不思議と馴染んでみえる。 ただ、何よりも一番目を引いたのは、夜空に咲く大輪の。]
これが、ハナビ――
[自分の知るものと、あまりに遠く。あまりに、華やかで。 はじめから少ない言葉を、ぽかんと何処かにやってしまった。]
(168) 2015/08/09(Sun) 00時頃
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[ヴェスパタインの一言>>147があるまで、そのまま空白の時が流れた。 はっと弾かれたみたいに、顔を上げる。]
何色、の。
[オレのは、赤で。真っ赤な、柘榴で。 目の前のヴェスパタインは、深い紺色。 でも、ゴロウはそのどちらも、少し違うだろう。 黒もいいかもしれない、引き締まりそうだ。でも。]
(169) 2015/08/09(Sun) 00時頃
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緑、がいい。 あの、ドアみたいな。
[このTwilightの、入り口のドアを指す。 蔦まみれの小汚いドアに例えるのは失礼な話かもしれないが、緑の深さを例える言葉を、他に知らなかった。]
(170) 2015/08/09(Sun) 00時頃
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[その指したドアが、ちょうど開いて花抱えたマスターが帰れば、話はひとまず区切りを迎えたろう。]
……何。
[花屋に行く趣味があるとは聞いてない。ここに飾るとも聞いてない。 じゃあ何だそれは。どうしたことか。おかえりなさいよりもその奇妙さを問う言葉が先に出た。]
(174) 2015/08/09(Sun) 00時頃
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[ついでに後ろからブローリン。小鬼は魔の気配にアンテナ立てるほどの鋭敏さは持ち合わせていないが、何となく、そう本当に何となく、何かが違う、と思って。 ケイが敏く反応したから、その感覚は間違ってはいなかったのだと知った。]
かえれ。
[その感覚が何を意味するかまではわからない。わからないが、気心知れたブローリンのこと逆さ言葉で出迎える。店員なら逆さ言葉でも許されないかもしれないが、今は客だからいいんだ。 いやでも、嫌な予感がしなくはなかったので、本心がゼロではなかったかもしれない。]
(177) 2015/08/09(Sun) 00時半頃
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若者 テッドは、メモを貼った。
2015/08/09(Sun) 00時半頃
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[居てくれてよかった発言>>182に、待っていた、とは言わない。 言うはずない、言えるはずない。 オレはマスターとブローリンの間に割って入っただけなんだ。
それでも日本を――見て、みたかった。 興味あるくせ、記憶もない。顔が馴染んでも、言葉も話せない国。 それは、実のところ、ずっと怖くて。自分から見たり触れたりは、していなかった。 だから、持ち込まれる少しの写真からなら、触れられる気がした。]
(190) 2015/08/09(Sun) 01時頃
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[>>183似合う、と心のまま答えたら、また真逆が口をつきそうな気がした。 なので、肯定は無言で、けれどはっきり頷く。
マスターの方に写真が向くなら>>188、身を引いてマスターの入る場所を作った。]
(191) 2015/08/09(Sun) 01時頃
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……何だ、お前。
[ユニメンとは露知らず腹近くの猿>>196に手を伸ばす。 伸ばせば、避けられ。また伸ばせば、飛び退られ。 遊んでやってるのか遊ばれているのか、攻防戦のさなかで爆弾発言>>193を聞き逃した。 夜に二人を見るときに、おそらく目を向くほど驚くことになる。]
(202) 2015/08/09(Sun) 01時頃
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……? オレは、着る。けど。
[夏祭りは、この甚平は、夏のもの。今年の夏はもう来ていて、これからこの日本の風景に近づくことは叶わないと認識している。 ヴェスパタインの都合もあるだろうし、早く、というのは求めない。まず、よくわかってなかった。 着るか着ないかで言われたら、来年突然体型が変わったり寿命を迎えたりなんて予定はないので、いま手元にある甚平を、来年も彼の前で着るのはなんてことない。
お節介の精霊>>204。しかし無意識に惹かれているだけの小鬼は、それを正しく捉えられない。]
(209) 2015/08/09(Sun) 01時半頃
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