17 吸血鬼の城
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狼
墓
少
霊
全
この村にも恐るべき“人狼”の噂が流れてきた。ひそかに人間と入れ替わり、夜になると人間を襲うという魔物。不安に駆られた村人たちは、集会所へと集まるのだった……。
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嗚呼、聞こえる。やつの足音が聞こえる……。
(0) 2010/06/18(Fri) 19時頃
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―― 門に刻まれた銘 ――
『ここ過ぎて曲節(メロデア)の悩みのむれに、
ここ過ぎて官能の愉楽のそのに、
ここ過ぎて神経のにがき魔睡に。』
(#0) 2010/06/18(Fri) 19時頃
低く、眠りを醒ますものの音して扉は開けり。
ある者はその美しさ故に見初められ、
ある者はその善性を挫かんと誘惑され、
ある者は永遠の若さを求めて志願し、
ある者は好奇心から首を突っ込み、
ある者は吸血鬼を討たんがために、ここに集う。
―― 「吸血鬼の城」 開幕 ――
(#1) 2010/06/18(Fri) 19時頃
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[この付近に住む者には昔から語り継がれている話がある。
「薄暗い森を抜けた先にある深い霧に覆われた孤城。 迷い込んでしまったら、生きては戻れないよ。 何故ならあの城には 恐ろしい吸血鬼が住んでいるのだからね」
けれどそれが真実と知るものは、 ほんの一握り。 誰もが恐れて近づかぬ森の奥に 其の城は確かに在る。]
(1) 2010/06/18(Fri) 19時頃
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[その森は 常にひとを飲もうとするかのように 霧が広がっていた。
足を踏み入れればたちまち 薄暮時のような淡い世界へと身を投じる事となり、 右からも左からも不気味にさざめく木々が誘い込む先には、 煉瓦を積み上げ作られた高い壁。
蔦の絡むその外壁は まるで外界との境界線のよう。
鉄錆の臭いがする古めかしい門。 門に刻まれた銘に気付くものは居ただろうか 其処を潜れば、先にあるのは――――。]
(2) 2010/06/18(Fri) 19時頃
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[ ――吸血鬼の城―― ]
(3) 2010/06/18(Fri) 19時頃
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[その城は数百年ほど前に建てられたとされている。 何時から化け物の住処になったのかは、定かでない。
塀の内側には噴水があったが、 今は枯れてそこに水は無い。 庭園だったのだろう その周囲の草花は光が与えられずに朽ちていった。 まるで世の中から打ち捨てられたような城の裏手には墓場があり、其処には幾つかの十字架が並んでいる。
新しいものも混じる十字架が見下ろせる ひとつの窓辺に人影があった]
(4) 2010/06/18(Fri) 19時頃
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[黒を基調とした部屋の天鵝絨のカーテンは深紅。 朽ちかけた城外の様子とは裏腹、 室内は全てにおいて隅々まで整えられている。
華美さは無いが、上質な黒檀の窓枠に手をかけているのは、 この城の主ヴェスパタイン。 けれどその名を呼ぶものは殆ど居らず、 大抵の人間は彼を「吸血鬼」と呼ぶ]
(5) 2010/06/18(Fri) 19時頃
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[月明かりに照らされれば白銀に輝く腰まで伸びた髪は、黒を基調とした室内では、燭台からの淡い光の傍では薄く紫に色付き、まるでアメジストのような色合いを見せる。 長い髪をゆっくりと払うと、血の色をした切れ長の瞳がすっと細まった。 硝子窓に映ったその美貌は確かに人間離れしていた。
其の姿に恐れを覚えるもの 恨み、妬み、憎しみを抱くもの 魅せられ、堕ちていくもの
幾人もの人間を弄び喰らった化け物の薄い唇が弧を描く]
(6) 2010/06/18(Fri) 19時頃
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……宴を始めよう。
[低く呟く声に呼応するかのように、燭台の焔が揺れた。
ざわり 城の外、霧が一層色濃くなっていく。 人間を惑わせ、城へと迷い込ませる為に]
さあ……来るが良い、人間達よ。 私を退屈させないでくれ**
(7) 2010/06/18(Fri) 19時頃
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―門の前―
……。
[門の前、標された銘に厳しい視線を向ける青年が一人。 ひょろりとした身体。お世辞にも筋肉がついているとは言えない腕。
しかし、視線だけは強く。城の影を、見上げて]
(8) 2010/06/18(Fri) 19時頃
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[十数人の人間が、忽然と姿を消したという話。 霧の中、浮かび上がった城の影。 近辺に残る、『血を吸う化け物』の逸話――]
……非常識な事件のからくりを暴き、常識的な次元へと引きずり降ろせ……
[いつか職場の先輩記者から言われたこと。口の中で呟く]
そっくりそのまま非常識な存在だとしても。 その『非常識』が『妄想ではなく』、『事実である』と立証できれば――
(9) 2010/06/18(Fri) 19時頃
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[『吸血鬼は本当に存在する』。 『吸血鬼という化け物は、我々の隣に実在しているのだ』。
『事実、このように』。
リスクは承知の上だ。相手は吸血鬼なのだ。ミイラ取りがミイラになってしまった話なぞ、下調べの段階で何度も耳にしてきた。
だが]
報いるために、俺は暴かなくちゃいけない。
[先輩記者の顔。そして――かの事件で、失った彼女の顔が脳裏をよぎった。彼女の失踪を、彼女の死を――最終的に『妄想』、『ファンタジー』として片付けられてしまった事、それが何よりも悔しかった。
だから、暴かなくてはならないのだ]
(10) 2010/06/18(Fri) 19時半頃
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[門に手をかけ、一気に開く。森の中、霧の中、そこにあるのは朽ちかけた城。一見単なる廃墟ではあるけれど――]
……別に、戦いに来た訳じゃないし。
[打ち倒すために、乗り込んだのではない。 あくまでも――『暴きたい』。そのためにやってきたのだ。 だが、……どうしても身構えてしまうのは、仕方のない事だろう。
小さく苦笑し、改めて城の影を見上げた**]
(11) 2010/06/18(Fri) 19時半頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2010/06/18(Fri) 19時半頃
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─城門前─
こちらですのね。 まあ…なんて古いお城。
[馬車がお城の前で止まり、発した第一声はこれでした。 怖れるようにお城を見上げて、問うような侍女の視線に首を振ります。]
いいえ、いいえ。帰らなくってよ。 だって、ここにきっとお兄さまが──…
[行方の知れぬ兄。 ふつりと消えた兄の姿を、森の孤城の窓辺に見たと知らせたものがあったのです。]
(12) 2010/06/18(Fri) 19時半頃
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…まあ。 噂は噂よ、吸血鬼だなんて。
失礼なことを言うものではなくってよ、ご城主様に失礼だもの。
[引き止める侍女を嗜めるように首を傾ぎ、お城へと向きなおります。
時は黄昏。 その時ばかりは、城の内と外の森の間の空気が、ふわりとぼやけるようでした。
ですが勿論のこと、城のうちに迷い込んだが最後、 この薄明るい時の中を彷徨い続けることになるなどと、 ───まだ知る由もありません。]
(13) 2010/06/18(Fri) 19時半頃
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サイモンお兄さま……。
[門扉の銘は薄明かりが反射して、読み取られぬまま。 意を決したように両手を握り締め、霧に沈む城を見上げます。
そうして、私(わたくし)は『宴』へと足を踏み入れたのです。**]
(14) 2010/06/18(Fri) 19時半頃
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――…さて、私がここに参りましたのも、
元はといえば、今より二月前、閃光歓楽という、まぁ、年寄りにほんのばかりの春をもたらす丸薬の材料がとれる泉の村に立ち寄りましたです。 すると、 その先、深い霧に覆われた孤城のある森に、とても品質のよい月光草がとれると聞きまして…。 ただし、その数百年も息づく城は、近寄るものを寄せ付けぬか飲み込むかともいい、 教えてくれた老人は、いや、やめたほうがよい薬売り、と…それでも目を笑わせておりましたが。
――…しかし、訊きましたのも、何かの縁。 ふと足を伸ばし、実際、こうやって踏み込みました。
確かに、草は生気がなく、城の裏手には、朽ちたものの寝床ばかりが無数にあるようです。
いや、なぜにそんなところに、月光草のために近寄ったのか、それはたまたま気が向いたからというしかありませんが…。
こうやって来てみると、何か呼ばれているような気もするので不思議でございます。
(15) 2010/06/18(Fri) 20時半頃
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薬屋 サイラスは、メモを貼った。
2010/06/18(Fri) 20時半頃
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[ 白薔薇は、薄闇に芳しく香った ]
(16) 2010/06/18(Fri) 21時頃
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[天の銀の月は、深い霧でぼんやりと周囲を照らすだけ――。 そんな深い霧の中を一人の男がゆるりと歩く。
外套の下の首に掛けた銀のロザリオが、 シャラリン―…‥、シャラリン―…‥。 ズボンのポケットに入っている懐中時計の金の鎖が シャリン―…‥、シャリン―…‥。
――そして心音に合わせる様に規則正しい懐中時計の針の音。
それらの音が彼の旅のお供――。]
もう何も見えないね。
[クスクスと小さく苦笑いを浮かべて、ランプの灯りの様に周囲を照らしている月を立ち止まり見上げる。]
(17) 2010/06/18(Fri) 21時頃
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今の私を表しているかの様だ。
[詩を書けぬ詩人。 愛と言う名の恋人に破れて――、 詩を忘れた詩人。]
私が愛していたのは君では無く、愛と言う幻だった。 だから私は出奔した。 いや出る為の詭弁だったのかもしれない。
[小さく呟いた男の目の前に突如現れたのは、古い城の影。]
『ここ過ぎて曲節(メロデア)の悩みのむれに、 ここ過ぎて官能の愉楽のそのに、 ここ過ぎて神経のにがき魔睡に。』
[門に刻まれた銘を指をなぞらえ、静かな声で読み上げる。 そしてもう一度、喉の奥で同じ句を繰り返して――。]
そうして私は見知らぬ古城の中へと誘われました。
(18) 2010/06/18(Fri) 21時頃
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カツ――
カツ――
[足音は石畳の廊下を反響する。 燭台はほのかに薄闇を照らし、長く伸びた影は風に怪しく蠢いた。
片手に抱える摘んだばかりの薔薇の束 それはやがて始まる宴を彩ることになるのだろう。
反響音に時を刻む音色が重なる。 懐より取り出した懐中時計は銀、 文字盤を見つめる瞳はセレスタインブルー、――天国の青。 それを抱く面差しもまた、眸の色を思わせるものではあった]
(19) 2010/06/18(Fri) 21時頃
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―――……、
[懐中時計に列なる銀鎖が、さらり、零れた。 銀の十字架――ロザリオはかつての彼の所属を示すもの。
しかし、今の彼の所属を示すは首が枷。
この城に迷い込んだのは、いつだったか思い出せはしない。 冷えた風の流れこむ窓を見上げれば、 そう、こんな風に霧深い夜だった気がする。
霧は風に流れていく、 時折垣間見える銀月はどこか畏ろしくけれど美しい。
――それは城の主にも似て]
(20) 2010/06/18(Fri) 21時頃
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[ 来客を出迎えるが如く、薔薇は広間に飾られる ]
(21) 2010/06/18(Fri) 21時頃
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薬屋 サイラスは、メモを貼った。
2010/06/18(Fri) 21時頃
記者 イアンは、メモを貼った。
2010/06/18(Fri) 21時頃
薬屋 サイラスは、城の外、何か人影が見えた気がしたが?
2010/06/18(Fri) 21時頃
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[霧が立ち込める薄暮と城郭の内側だけが女の知る世界の全て]
(22) 2010/06/18(Fri) 21時頃
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[過去を失くした女は人ならざる者としての生き方に疑念抱く筈も無く けれど過去への郷愁と外界への憧憬を胸に秘め、外を眺める。
此処は古城の一室。 開け放たれた窓の黒檀の縁に女は身体を預けていた。 亜麻色の緩やかに波打つ髪と纏う漆黒のドレスが 湿り気を帯びた風に靡く。
ふ、と細められる翡翠の眸]
――…宴が始まるのね。 嗚呼、ヒトは何に誘われて来るのかしら。
[門前に在る人間の気配を感じ艶めいた唇から紡がれた問い掛け。 返る声など影に期待できるはずもなく 好奇の眼差しだけを外へ向けた**]
(23) 2010/06/18(Fri) 21時頃
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[重々しい扉を両の手を揃え、ゆっくりと開ける。 錆びた様な音を響かせて、開いた先には――、
――月明かりに照らし出された白い薔薇。]
今宵は何かの集まりですか―…‥ このような日に大変申し訳ありませんが、一夜の宿を貸して頂けないでしょうか。
[軽く会釈をすると、ポケットの懐中時計の鎖が小さく響く。]
(24) 2010/06/18(Fri) 21時頃
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―城の外―
[薬売りは城の周りをゆるりと歩き、その全貌を眺める。 薄暗い中、蜻蛉が何匹もその前を横切る。
彼らはその先、城の中に続く門扉の位置を知っているのだろうか。いや、偶然ではあろうが、それに向かい、ゆるりゆるりと見える羽ばたきを見せた。]
――…さて、無人ではないようです。
[鞄を背負いなおし、城を見上げる。 ふと、幾人かの気配を感じて、振り返るが、それは朽ちたものの影だったようだ。]
なるほど
ここは血腥い。
[そして、また城を見る。]
(25) 2010/06/18(Fri) 21時頃
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―裏手/墓場―
[正門に、他の人影が現れる前に。 青年は城の裏手の方へと足を進めていた。 十字に組まれた木が乱立している。ふと目線を上げると――城窓が目に入った]
墓場だ……
[周囲を見回してから、陰鬱な十字架の中へと足を踏み入れる。 城のたたずまいを確認すると同時に、裏口じみたものはないだろうか、探ろうと]
(26) 2010/06/18(Fri) 21時頃
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[――それは、数ヶ月前のことか。或いは、数年前のことか。
* * * * * *
手術台の上で、男は右腕に黒い薔薇の入れ墨を施されていた。 苦痛の証たる透明な汗、皮膚に差し込まれる黒の痛み、その代償となり流れ出る血の赤。
その痛みの全てが彼にとって「悦楽」であるということは、彼と彫師、そしてその脇でぼんやりと外を眺めている彫師の恋人に共通して理解されている事実である。
針を皮膚に刺されて呻き声を上げる男の声を無視するかのように(否、実際に無視しているわけではなく、彫師はその全てを身体の中に「情欲」として蓄積しているのだが)、全く同じペースで淡々と、彼の腕に黒を捩じ込んでゆく。その光景は、随分と前から続くものでもあった。
彫師の小さな家の一室に響き渡る成人男性の苦悶の声は、もし周囲に誰かが住んでいたとしたら、さぞや迷惑なものとして捉えられていただろう。
だがそんなことは、彫師とその恋人が、彼の身体にある「首」と名の付くあらゆる場所を拘束した上で身体をむさぼるという「恒例行事」くらい、些細でどうでもいい話である。]
(27) 2010/06/18(Fri) 21時頃
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―随分と前の話―
[痛みと悦楽と己が叫ぶ声に包まれた夜が明け、男は彫師の家を出て、朝霧が包み込む薔薇園を抜けた屋敷の脇を通り過ぎた。
そこで見たものは、ひとりの人間が肉を噛まれて血の気を失っている光景だった。
肉の上に突き立てられた牙、ゆっくりと血の気を失い青冷めてゆく身体、力なく落ちてゆく指先、だらしなく開かれた唇――
――…ああ、なんという悦楽!なんという恍惚!
彼はその窓辺に立ったまま、己の肉体を廻る血の全てが沸騰しそうになるのを堪えることだけに必死であった。
それ故、その「肉体」を噛んだ者がどんな風貌をしており、どんな仕草をしている者であるかすら覚えることができなかった。]
(28) 2010/06/18(Fri) 21時頃
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[それから、時は過ぎ去り――…彼の右腕に刻まれた黒い薔薇の入れ墨が手首にまで達した頃。
彼は、薔薇園の向こうに聳え立つ、かつて「あの光景」を垣間見た城を訪ねた。
「己を雇って欲しい」、告げた用件はそれだけ。
男は、極めて冷静な風を装い、城の中へと歩みを進めた。 煉獄の炎のごとく燃えさかる、己の欲の全てを、胸の奥に隠したまま――…]
―そして舞台は、現在へと**―
(29) 2010/06/18(Fri) 21時頃
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白い薔薇とは良い趣味だ。 確か花言葉は――
――貴方は私に相応しい
だったかな。来客を歓迎するのに相応しい花。
[指先は白薔薇の柔らかな花弁を優しく撫でて、一本の薔薇を棘が刺さらぬ様に取り、その豊かな芳香を楽しむ様に顔に近づける。 そしてひとしきり楽しんだ後は、そっと元の場所へと差した。]
(30) 2010/06/18(Fri) 21時半頃
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[>>24 開かれた扉の隙間から、ひやりとした霧が流れ込む。 そう、もう 来客 の訪れる刻であった。 蒼はゆるりとそちらへ眼差しを向け歩みを寄せる]
――ようこそ、おいで下さいました。
[深い礼をもって、燕尾の裾がゆれた]
今宵の集い、ですか? ああ、どうぞお気になさらず。 こちらへたどり着かれたということ、それはあなたが招かれるべきお客様である――ということでしょう。
どうぞ、お通り下さい。
[その手がソファを指し示せば、 客人をもてなす為の茶器は既にそこにある、人ならざる影の仕業]
(31) 2010/06/18(Fri) 21時半頃
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―城の外―
[その朽ちたものの影だと思ったものに、小さく、弔いの経をつぶやいたのち、少し、迷うが、城の門扉、玄関へと足を伸ばす。]
――……もしもし、ごめんくださいまし。
[呼び鈴なるものを探し、その紐をひいてみるも、それは手ごたえがなく、仕方なく、戸を開き、呼びかける。]
(32) 2010/06/18(Fri) 21時半頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/06/18(Fri) 21時半頃
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[指先に>>30の薔薇の残香を残しつつ、>>31の言葉に少し首を傾げて、夜の帳の蒼の様な瞳を見やる。]
私が招かれた客ですか―…‥ 見ず知らずの言え、今日ここを初めて訪れたと言うのに。
[暗い闇夜を写した黒の瞳は、一時瞼の奥へと隠されて、]
死んだ詩人に何を語らせようと――
[その言葉は心の内に押し込めて、代わりに出て来た言葉は、]
では身体が冷えたようなので、一杯の紅茶でも頂こうかな。
(33) 2010/06/18(Fri) 21時半頃
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―玄関・扉の隙間―
[どうやら、中には人がいるようで、 その気配を静かに読み取ります。]
――……
[>>31>33 招かれた客という言葉に、微かに眉を顰め、その様子を扉の外から探ってみる。]
(34) 2010/06/18(Fri) 21時半頃
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―城裏手→1F廊下―
[十字架の間をすり抜けながら、城の裏手へと辿りつく。 霧の立ち込める中、裏口はないものかと壁の近くをうろつきつつ]
……流石に正面から『取材させて下さい』って言う訳にも……いかないだろうし。
[まるでこそ泥だと小さく笑いながら、もう一度城の窓を見上げた。 霞む視界の中、石壁の途切れ目を見つける]
……窓?
[すと、手を滑らせる。かたり、音を立てて隙間が開いた。 よし、と頷いて窓を開き、城の中に文字通り『乗り込んだ』]
(35) 2010/06/18(Fri) 22時頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2010/06/18(Fri) 22時頃
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[さて、人間は吸血鬼というモノをどう捉えているのだろう。 一口に化け物呼ばわりする輩が殆どか。 しかし其の中にも大まかに分ければ三通り程の種がある。
吸血鬼に力を分け与えられたもの 人が死んで吸血鬼となり生まれ変わったもの 生まれながらに吸血鬼だったもの
最後の圧倒的な能力と不老不死の力持つ彼らを純血種と呼び、 その存在はヴェスパタインが知る限り己だけだった。 不死とはいえ、寿命が存在しないだけで殺す事は可能である。 仲間は皆殺されてしまったか、自ら命を絶ったか 尤も其れを知る気は己には無い]
(36) 2010/06/18(Fri) 22時頃
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―城主の部屋―
[墓場を蠢く人影が見えた。 遠ざかっていく馬車の姿も見える。 見下ろす瞳が其れを捉える。 あの馬車はしかし霧を抜ける事は無いだろう。 己の魔力が続く限りは永遠に。]
……随分と……
[集りが早いな。 気だるげに呟いた声は語尾が吐息に掠れて消える。 薄らと浮かんだ笑みは ぞっとするほど凄艶な色を含んでいた]
(37) 2010/06/18(Fri) 22時頃
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棘は抜いておりませんので、 ……血など流されませぬよう、お気をつけて。
[>>33 薔薇への賛辞には眼差しを伏せて小さな礼を添えて。 マスカットフレーバー漂うダージリン、それは彼の手より給仕される。隠された深い黒を柔らかな蒼は少しだけ覗くように]
――詩人? 死んだ詩人とは、いかなる在り様でしょう。 あなたが死しているようには見えませんが。……心が死んでしまわれた?
いえ、……申しわけありません。 聞こえてしまいましたので、つい。
[そして一度眼差しを伏せれば、再び扉へと視線を向けて。 失礼、と中座を願う。扉の隙間から冷えて流れ込む霧と空気に、気づいている]
(38) 2010/06/18(Fri) 22時頃
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[招いた客は二人の従者がそつなく案内しているだろう。 彼らにつけた首輪は銀。 間の抜けた人間が吸血鬼は銀に弱いと信じ込み 捕らえようとしたときの首輪で 其の作りは随分と無粋な獣用のもの。
銀に弱いと言うのは間違っていない。 少なくとも己は、銀で命を絶つ事が出来る。 ただし、表面では効果が無い。 内に嵌めなくては]
(39) 2010/06/18(Fri) 22時頃
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―1F廊下―
[玄関に歓迎の装いが飾られている事など知る由も無い。 裏口からこっそりと城へと入った青年が降り立ったのは、しんと静まり返った廊下の一角。 墓場のすぐ近くだ――未だ、朽ちた城であるとのイメージは覆らない]
……さて。
[見たものは記して行かねばと、胸元から革の手帳とペンを取り出して、一歩踏み出す。薄暗い城の中、何があるのか分からないままに]
(40) 2010/06/18(Fri) 22時頃
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|
―― 昼なお暗い森の中 ――
[消えかけた古い道をたどる男がひとり。]
…あの時もこれと同じ道だったか、自信はねぇなぁ。
(41) 2010/06/18(Fri) 22時頃
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[闇の溶け込んだ深い霧の中、背後を振り返りふりかえり駆けた道だ。
追っ手を恐れたのではなく――
後ろ髪ひかれる思いで。]
(42) 2010/06/18(Fri) 22時頃
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「――逃げなさい」 「還っておいで――」
[城を出る前、囁かれた言葉はどちらだったか。]
(43) 2010/06/18(Fri) 22時頃
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[指先を這わせる、銀の環はひやり冷たい。 それは礼装の縦襟でも隠れはしない、従属の証―――
零れたため息は諦念かあるいは恍惚か、 それはいまだ彼自身も分類しきれぬ己の心の裡。
>>34 隙間の開いた扉へと歩み寄れば、穏やかに声をかける]
――どうぞ、お入り下さい、お客様。
[気配が一度離れれば、 その扉は意思あるもののように自ずと開かれる。
――城が相応しき来客を拒むはずがないのだ]
(44) 2010/06/18(Fri) 22時頃
|
|
まあ、新しい轍も残っているし、この先にあるのは間違いないだろ。
…おれの躯も「向うに魔物がいる」と云っているしな。
[胸元に覗いた紋様に、さあっと宵闇の色が走り、すぐに消えた。]
じゃ、参りますか。
(45) 2010/06/18(Fri) 22時半頃
|
|
言葉の意味を知り、その意味に魂を込めて、言霊を紡ぐのが詩人―…‥。 それが出来なくなった詩人は、詩人ならぬ死人だよ。
本当にくだらない事が発端でね、たった一つの言葉の意味が分からなくなって、そこから今まで紡いでいたモノが崩れた。
まるで硝子が砕ける様に―…‥
こちらこそすまないね。 唐突に訪れた旅人の戯言に耳を汚させてしまった。
[>>38のカップを受け取り、口を付ける。]
葡萄の香りが良い―…‥
[紅茶の賛辞を投げかけて、去って行く姿を静かに見送る。]
(46) 2010/06/18(Fri) 22時半頃
|
|
[主はまるで城内の全てを知るかのよう。 否、実際聞こえている。 視えている。 この力の及ぶ範囲の事ならば全て]
……正面から入れぬ怯えた鼠が居るようだな。 贅を凝らしたもてなしをするよう、従者には言いつけてあると言うに。
[なまめかしい仕草で首を傾ぐ。 さらさらと長髪が肩から流れ落ちた。
生ぬるい空気が部屋を包んでいる。 暫くびくりとも動かなかった城主は やがてゆったりとした黒衣を翻す。 贅沢に使った布の闇色が広がり、次の瞬間
その場に城主の姿は無く 名残のようにアメジスト色の霧が広がって、消えた]
(47) 2010/06/18(Fri) 22時半頃
|
|
>>44
――……どうも
[様子を窺おうとするも、それは許されないらしく、 先客の相手をしていただろう気配が扉によると、それはすうっと開かれた。]
ここに居るということは、招待を受けた。それでよろしいのですな?
[姿、暴かれれば、とくに慌てる様子もなく、 ゆっくりと館内に足を踏み入れる。 履物は薄手の干した植物を編んだものゆえ、足音は鳴らず……されど長めの衣服の衣擦れは響いた。]
ほほう、棘のある花ですか。 棘があるゆえ、誇らしげですな。
[飾る薔薇を褒め、招き入れた者を見た。]
(48) 2010/06/18(Fri) 22時半頃
|
|
― 森の道 ―
[青毛の馬が引く、小さな黒い馬車。 城へと続く森の道を、人目を憚るようにひっそりと抜けていく。
からから。ころころ。 車軸の回る音と、石を跳ねる音が響き、 馬の吐く息が、白く闇に溶けていく。
やがて、馬車は森の中、煉瓦の城壁へとたどり着く。 蔦が絡んだ、暗く不気味な高い壁。 青毛の馬が、怯えて高く嘶いた。]
(49) 2010/06/18(Fri) 22時半頃
|
|
[御者が馬を宥めて進むこと暫し。 赤錆びた門を前にして、とうとう馬は足踏みをするばかりとなった。 馬と同じほどに怯えた御者が、いくら鞭を入れようとも、 白い息を噴き出して、しきりに首を巡らそうとする。]
――構いません。 ここからは…わたくし一人で参ります。
[透明な声が、馬車の内側から投げかけられた。 御者が慌てて踏み台を用意し、扉を開く。
中から足を下ろしたのは、全身を黒で装った女。 幅広の帽子から黒いヴェールを垂らし その表情はうかがい知る事も出来ぬ。]
(50) 2010/06/18(Fri) 22時半頃
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記者 イアンは、薄闇漂う廊下の中、一歩一歩ゆっくりと足を進めている。
2010/06/18(Fri) 22時半頃
記者 イアンは、薄闇漂う廊下の中、一歩一歩ゆっくりと足を進めている。
2010/06/18(Fri) 22時半頃
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お父様や…街の皆様にお伝えください。 わたくしは、必ず―― 勤めを果たします、と。
[声を掛けられた御者が深く頭を下げる。 その様に頷いて、女は落ち着いた足取りで鉄の門に向かう。
ギ…ィ――…
重々しくも密やかな音と共に、門が独りでに開き―― 女を呑み込んで、再び閉まる。
残された御者は、急いで馬車に乗り込み、 馬に鞭をくれて、跳ぶように元来た道を去っていった。]
(51) 2010/06/18(Fri) 22時半頃
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[漂う葡萄の香りに身を委ね、懐から取り出すは懐中時計。 上蓋を開けると文字盤の部分は硝子を用いて、精巧な内部の機械をさらけ出している。 その機械のゼンマイと歯車の動きに目をやりながら、鼓動と同じリズムを刻む音に耳を澄ませる。]
私は何を寛いでいるんでしょうね。 見ず知らずの場所でゆっくりと紅茶を口にしている。 招かれたと言う謎の言葉―…‥
言葉を忘れた詩人に何をさせようとしているんでしょうか。
[感情の揺れを感じとった様に胸の銀のロザリオが小さな音を立てて揺れる。]
(52) 2010/06/18(Fri) 22時半頃
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[街道を駆け抜けてゆく馬車が弾いた小石にぶつかりそうになった。]
あっ…ぶねぇなぁ!
…御者め、居眠りしてんのか。 あるいは…もう魔力に絡めとられているのか。
[追おうにも馬車の後ろ姿はすぐさま見えなくなって。]
覚えてやがれー
[三下っぽい台詞を口にしながら、ふたたび歩き出す。]
(53) 2010/06/18(Fri) 22時半頃
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―1F廊下― [ざわ、と空気が震える。 突如現れた霧は人の形を取り、城主の姿に変わる]
この辺りだと思ったがな。
[集中し場所を特定すれば霧の姿で場を移る事も出来る。 とはいえ、多少の時間がかかる事 咄嗟には不可能であるが]
――…嗚呼
[見付けた。 裏口付近の、明かりの少ない廊下を歩む記者の足音。 獲物を捕らえる前の猫のように、瞳がすぅっとほそまった]
(54) 2010/06/18(Fri) 22時半頃
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― 森の中 ―
[霧の中を全力疾走する男が一人――赤い髪に左目を覆う黒い眼帯、人柄にしても身分にしてもよくは見えない相好。 息切れしつつも、後ろを気にするように振り返った。霧の中、何も見えずも――音は聞こえる。]
まーだ、追いかけてくるのかよ……暇な奴らー。 [軽口をこぼしても、町から走り続けた疲れは隠せない。あかんよー、目の前がくらくなってます。きっともうすぐ死ぬ絶対死ぬほら死ぬってば。もー疲れた。酒飲みたい。ビールかっ食らいたい。
そんな愚痴を頭にいっぱい思い浮かべて走った結果。 前方に城が見えてきたとき、 男は ナチュラルハイになっていた。]
(55) 2010/06/18(Fri) 22時半頃
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[たどり着いた先、立ちふさがるような塀に向かって人の悪い笑みを浮かべた男は同じ高さまで木によじ登った。 そのまま塀に飛びついて足をかける。後は向こう側に飛び下りれば、町からご一緒した追手ともバイバイさよならまた今度。余裕たっぷりに振り返って、追いついてきた追手に笑いかける。人の悪い笑みで。]
ふ、ふははははは!!ざまーみろや、ウスノロども! 家に帰ってボスに泣きついとけ、女に手ぇだした刺青小僧を逃がしちまいましたってな。しゃぶって親父のご機嫌でもとっとけ。
(56) 2010/06/18(Fri) 22時半頃
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―1F廊下―
……朽ちた城……
[廃墟、と断じてしまうのは簡単だが、とこつりと壁を叩いてみる。 石造りの壁は、存外にしっかり作られているような印象を受けた]
吸血鬼が本当に棲んでいるとして――
[彼――または彼女?――は、どのようにこの城の中で暮らしているというのだろう。どのように眠り、どのように獲物をむさぼるというのだろう。 全てを記すために、己はここにやって来たのだ。早速手帳を開き、廊下の薄暗さ、壁の感触。手元のメモに、走り書いていく]
……
[『ここは単なる廃墟だ』との思い込み。捨て切れていないと言えば、嘘になる。 覚悟はしていたつもりでも、青年は不用心だ。『そこ』に吸血鬼が居るとも知らず、周囲を見回しながら、足音を立てている]
(57) 2010/06/18(Fri) 23時頃
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…おい、そりゃねーだろ。そういう飛び道具反則だって、ちょい待てタンマァっ!!! [追手がとりだしたのは最新鋭の銃。男が相手にしていたのは町のいたずら坊主ではなくマフィア。それを考えれば今まで打たれていなかった方が幸運だった。 男は今こそ塀の内側へ飛び降りるべきと、焦りつつも体勢を変えた。 その焦りが一瞬の遅れを呼び寄せ 男が塀から飛び立つと同時に左肩に痛みを植えつけた。
音はなかったので、弾丸ではない。 そう気付いたのは男が無様に着地してからだった。着地と言うより地面と抱擁、の方が似合う落ち方だったが。]
(58) 2010/06/18(Fri) 23時頃
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[霧を抜ければ辺りをつつんでいるのは黄昏時の光。噂は本当かもしれない。]
……姉さんの、敵を討つんだ。 ……怖くなんか……ない。
[胸元の鳥の翼をかたどった銀細工をぎゅっと握りしめる。姉からの最後の贈り物。恐る恐る錆びの浮いた門を押そうとして――勝手に開いたのに驚いて後ずさりする]
(59) 2010/06/18(Fri) 23時頃
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―1F 廊下― [低い声が闇の中から記者へと声をかける。 甘く毒を孕んだ声]
……迷い子か? このような場所で何をしている。
[咎める風ではない。 黒いローブに身を包んだ城主は足音も立てずに記者へゆっくりと近づいた]
(60) 2010/06/18(Fri) 23時頃
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― 玄関前 ―
[朽ちて荒れた庭園の道を歩み、 枯れて久しい噴水の脇をすり抜けて、 城の入り口にたどり着く。
白い手が伸びて、扉に下げられた金具を握った。
こつ こつ
重厚な扉を叩く音が、静寂の中に響く。]
(61) 2010/06/18(Fri) 23時頃
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[白磁を思わせる女の手が胸元でぎゅっと握り締められる。 窓辺に佇むその姿は恋に焦がれる娘にも似て――。 けれど焦がれ酔わせるのは郷愁かそれとも人間の血か。
圧倒的な力を有する城主とは違い女は力を分け与えられた者。 吸血鬼の中では亜麻色の髪を持つ女は脆弱な部類にある。 内に流れる吸血鬼の血が城主に逆らう気など起こさせない。 目覚めて初めて目にした彼を雛のようにただ慕う。
血を喰らう鬼となってからは人間の血も欲するようになった。 ただ当人は血を必要としなかった過去さえ覚えてはいないのだが。]
少しだけ……、咽喉が渇いたわね。
[ふっくらとした赤い自らの唇をぺろりと舐めて 蠱惑的な笑みを浮かべた。]
(62) 2010/06/18(Fri) 23時頃
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[詩人の言葉にまぎれた笑えぬ冗談、 悼むような困惑したような微笑みは去り際に残されて、 新たな来客を出迎えるにもその微笑を浮かべたまま――]
……理をよく存じていらっしゃるのですね。
[確かめるような言葉には、静かに肯定を示し、深く礼を。 見慣れぬその装束には、少しばかり目をやってしまったけれど]
薔薇を好ましく思われますか? しかしそれは人を傷つけますので、 ――…決して、お手は触れぬよう。
[先ほど抱いた白薔薇は、自身の身からもわずかに香った。 忠言と共に眼差しをあげれば、こちらへ目を向ける来客、 ――妙なる蒼穹は沈黙の重みと共に伏せられる]
(63) 2010/06/18(Fri) 23時頃
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―1F廊下―
……っ!?
[一歩踏み出した足音の残響が、完全に消えた、その時。 闇の中から、己のものではない声が聞こえた。反射的に振り返る。
黒いローブに身を包んだ、『男』。 分からない。まだ、断じてはいけない]
あ……えっと。 すみません。――……
[胸元に手帳を滑り込ませながら、必死で言葉を探した]
吸血鬼の言い伝えが残っている、との噂を聞きまして…… その、この辺り一帯を取材させていただいていたのですが、少し迷ってしまいまして、その……
[苦しい言い訳だった]
(64) 2010/06/18(Fri) 23時頃
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……っ。
[ぎゅ、と拳を握り、門をくぐる。無理やり押し込めても行動にちらほらと本来の臆病さが現れてしまう。そんなことではいけない。弱いところを見せたらあっというまに。]
――それも姉さんに聞いた話だっけ。
[その姉も、この城に消えて行方知れずになり、もう何年がたったか]
(65) 2010/06/18(Fri) 23時頃
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――森の中――
[時折吹く生ぬるい風が梢を陰鬱にさざめかせ、頬をしとどに濡らす霧の中。 曲がりくねった木立の中をとぼとぼと歩くのは、ぼろぼろの衣服に身を包んだちっぽけな姿。
頭上から零れる微かな光は陽光の残滓か、それとも銀色の月明かりか。 この森に迷って、どれだけの時間が過ぎたのだろう。 今が昼なのか、夜なのかすら分からない。
迷い込んだ森はどこまでも深く昏く、この世ならざる場所に踏み込んでしまったような錯覚すら胸の裡に呼び起こされて、俯いた黒い瞳が不安げに小さく揺れた]
(66) 2010/06/18(Fri) 23時頃
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[今すぐ引き返して、この森を抜けることが出来ればどれだけ安堵することだろう。もはや、来た道すら定かではなく。それに引き返したところで帰る場所は、もうない]
――……わっ!?
[びゅう、と一際強い風が吹いた。 飛ばされそうになる帽子を、痩せて薄汚れた手が慌てて押さえ、小さく魔除けの文言を口ずさむ]
(67) 2010/06/18(Fri) 23時頃
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大丈夫――きっと、大丈夫。
[狼の毛皮の帽子を身につけていれば、悪いものは寄り付かないと爺様が言っていた。 それに帽子を裏返して被るのだって、昔から伝わる魔除けのまじないだ。
不安に押しつぶされそうになる胸をぎゅっと押さる。 俯いていた顔を上げれば、影のような木立の重なる向こうに、ぼんやりと明かりが見えた気がして目を凝らした]
――……あれ? 何だろ、誰かいるのかな。
[じっと様子を伺った]
(68) 2010/06/18(Fri) 23時頃
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―1F廊下― [黒い衣を引き摺り、記者の傍へ寄る。 胸元へと滑り込ませる紙を一瞥したが、特に咎める事をしない。 代わりに、浮べる密やかな笑み]
吸血鬼を探して……我が城へ迷い込んだと?
[気だるげに壁に身を預け、首を傾いでみせる]
それで――…吸血鬼と言うのは、何だ。
[自ら城主である事だけを明かし、苦し紛れの言い訳を考える記者へとぼけた問いを投げた]
(69) 2010/06/18(Fri) 23時半頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/06/18(Fri) 23時半頃
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>>63
[丁寧に対応してくるは、首に枷をつけた青年。 それを気にするように見やり、されど、それに対して、青年自身が臆するような素振りが見られないのを感じると、彼は、「ここ」の住人なのだと悟る。]
白薔薇はとくに香りはよく、東方の奥方も好まれますが……触れると、それは痛い。 そう、それは好む者自身を表しているが如く。
で、ここは、 薄闇に白薔薇を飾る「ところ」なのですかな?
[薄闇に白薔薇、それは、美しいが、同時に……とある地方では、死者の霊魂をいつまでも射止めるものだと訊いたこともある。]
(70) 2010/06/18(Fri) 23時半頃
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靴磨き トニーは、メモを貼った。
2010/06/18(Fri) 23時半頃
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[蒼い瞳の従者が去って、入れ違いに入って来た男(>>48)に、視線をゆっくりとやりながら、]
ええ、美しい薔薇ですよね。 私は、この白薔薇の花言葉に相応しい客なのか、それとも招かざる異なる客なのかもしれませんが―…‥ ところで、貴方も今宵の夜会と言うので正しいかは分かりませんが、誘われた方でしょうか? この集まりの意味もよく分かって無い私がこう言う事を聞くのも変ですが。
[カップを片手に、立ち上がると、香りを楽しむ為に白薔薇の元へ。 再び白い花弁の柔らかな感覚を楽しむ様に、薔薇の上に指を滑らせる。]
(71) 2010/06/18(Fri) 23時半頃
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>>71
[奥の男が白薔薇を弄り始めている。 その棘が遠目にも鮮やかに見えた。]
――夜会に誘われ、ですか。 ………招待状を受け取った覚えはないのですが。 どうも、こちらの方が言うのを訊けば……
[そして、首に枷をつけた青年の蒼穹の眸を確認したあと…]
――……どうやら、そのようで。
[そして、微かに指をたららっと順に折り曲げると、腰にある護身武具の位置だけ確かめた。]
(72) 2010/06/18(Fri) 23時半頃
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[どこからか視線を感じて立ち止まる。]
狩人なら、大声たてて邪魔しちゃ悪いが、おれを熊と間違えられても困るからなぁ。
[見通しのいい場所に立って、獣らしからぬ仕草を――すなわち、スキットルをあけて酒を飲む。]
(73) 2010/06/18(Fri) 23時半頃
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―1F廊下―
[『我が城』。男がはっきりと口にしたその単語に、口元が微かに引き攣った。 ということは、噂が真実ならば、彼は……]
え?
[しかし、投げられた問いに一瞬脳裏が白くなる]
吸血鬼は……この辺りで、失踪事件が――
[述べようとして、……違う、と思った。それを確かめるために、青年はここにやって来たのだ]
俺も、吸血鬼について詳しい事は知りません。 ただ、ここには噂があると、そう聞きまして。不穏な失踪事件も起こっていると、それも聞きまして。
吸血鬼が居るなら、それはどんなだろうと思って……取材を、しようと……
(74) 2010/06/18(Fri) 23時半頃
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薬屋 サイラスは、泉の奥に澱むような青色の眼をぐるりと回し、館内を見る。
2010/06/18(Fri) 23時半頃
本屋 ベネットは、メモを貼った。
2010/06/18(Fri) 23時半頃
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[>>72の言葉に双眸を少し閉じて、再び開けると漆黒の瞳が男の方に向けられ、]
私はたまたま迷い込んだだけですけど―…‥
――何故、誘われたのでしょうか。
[高まった感情は、棘を避ける様に気を付けた指の動きに一瞬遅らせる事になり。 紅い丸い血の塊が指先にぽつりと浮き上がる。]
ああ、うっかりしましたね。 折角の白い薔薇を紅く染めるのは頂けない。
[名残惜しそうに白薔薇から、指先を離すと再び椅子に腰を掛ける。 そして血が止まるのを待つように、懐中時計のネジをゆっくりと回す。]
(75) 2010/06/18(Fri) 23時半頃
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[こんな森の奥深くに入り込むのはどんな人だろうか。 自分と同じような迷子? それとも――]
――……。
[木陰に隠れ(たつもりで)気配を伺えば、開けた場所に立つ、自分とは比較にならない大男の姿>>73があった。 暗くて、こちらからは人相までは分からないけれど、とても迷子には見えなかった]
(76) 2010/06/18(Fri) 23時半頃
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>>70 [来客の視線が首元に落ちるのには、ただ沈黙を持って答える。 触れざるべきものだと、小さな笑みもひとつ湛えて]
触れて痛いのは、白薔薇だけではありませんでしょう? 黒も紅も、紫も――薔薇の棘は痛いもの。
白薔薇を飾るのは、 それは私が 白薔薇を好むもの だからです。
――…「ところ」とは?
[来客の思惑は知らず、穏やかに微笑んだまま。 けれどそう、その意図するところを知っていたなら眉は憂いたに違いなかった]
[そして>>61 再びのノックの音、 そちらへ眼差しを向けるまでもなく、その扉は意思もち自ら開かれる]
(77) 2010/06/18(Fri) 23時半頃
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―1F廊下―
……失踪事件か
[それでは、彼が知っているのは御伽噺程度のものか。 街がひそかに此方へ送り込む捧げものの事も知らぬのだろう。 城主はそう考えながら、そっと象牙に似た細い手を差し出した]
恐ろしいとは思わなかったか? それでも真相を知りたいと言うのなら――
(78) 2010/06/18(Fri) 23時半頃
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[不意に、城主は身を強張らせた。 離れた広間で僅かに浮かぶ血のにおい 常人には気付かぬ己には魅惑的な香りに 記者の前だと言う事も忘れ、昂揚した表情を浮かべる。 褥で浮かぶような情欲を帯びた色を纏わせて]
……暫く我が城に滞在していくが良い。
[暫くの間の後、そう掠れた吐息を混ぜて囁いた]
(79) 2010/06/18(Fri) 23時半頃
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>>75
さぁ、なぜでしょう。 ――……されど、覚えがない招待に、薄闇の白薔薇。 どうも、こう、
現だとは思いがたいようで……。
[そして、館内身近に、殺意をこめた対象がいないのを確かめると、首を竦め、薬鞄を担いだまま、飲み物が用意されたテーブルに近づき、その傍のソファに腰を下ろす。]
しかし、じたばたしても仕方ないようですね。
[男の指にぷつりと咲いた赤い玉を見やる。]
――…傷薬はいかがですか?
(80) 2010/06/18(Fri) 23時半頃
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[静かなはずの城がなにやら騒がしい。 湿った風が追っ手と追われる者との音を運んだ。]
――…あの人たちも宴の参加者?
[声には怪訝そうな音が混じる。]
……………ん。
[外には他にも人間の気配。 吸血鬼たる女は好奇心の赴く儘に窓枠に手を掛けて 次の瞬間には軽やかにその身体が宙を舞った。
ドレスの裾を押さえ地に降り立つ。]
(81) 2010/06/18(Fri) 23時半頃
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[もし、彼が迷子でなければ何だろう。 追い剥ぎ? 強盗? ――こんな森の中に隠れているのだ。きっとカタギではないに違いない。
一人合点して、見つからないうちに隠れようとすれば、再びびゅう、と風が吹く] ――……あっ。
[男に気を取られていたからか。 押さえる間もなく吹き飛ばされた帽子が、ころころと茂みの向こうに転がった]
(82) 2010/06/19(Sat) 00時頃
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─城内廊下─
まあ…、見事ですこと。
[朽ちたようにも見える、古びた孤城。 来意を告げますと、すぐに思いのほか静かに門は開かれました。 蔦の絡む石の間を抜けて中に至れば、そこは華麗なる古城の趣。]
いい香り…。
[辺りにはやわらかに薔薇の花が香ります。 ひやりとした霧は締め出され、滑らかな絨毯とうつくしい彫刻に飾られた城内は、思いの外手入れが行き届いているようでした。]
(83) 2010/06/19(Sat) 00時頃
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恐ろしいと思って引っ込んでしまっては……記事は書けないんです。
[妙に白い手を見やる。 その手を取れと、そういうことなのだろうか]
イアン・ハルバートと申します。――新聞社の記者です。 ありがとうございます。勝手にお邪魔してしまったのは、こちらなのに。
[名前を告げて、こちらも握手を求めるために恐る恐る近づく。 彼の手の前に己の手を差し出して――ふと変わった相手の様子に、眉を顰めざるを得なかった。ぞっとするような、ぞくりとするような]
(84) 2010/06/19(Sat) 00時頃
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この世は、
――現か ――-幻か
よくされる言葉遊びですね。 明確な答えが出ない所が、また悩ましく、魅惑的な問いではありますけど。
[>>80の言葉を咀嚼して、目を閉じたまま、何かを思う様に――。]
血止めは良いですよ。 これ位はすぐに止まるでしょうし。 御伽話では、こんな霧の深い月夜には、怖い吸血鬼に血を奪われるという話はありますけど―…‥。 あくまでも御伽話話でしょう。
(85) 2010/06/19(Sat) 00時頃
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──…お兄さまは、どうなさったのかしら…。
[困惑に、眉間が僅かに曇ります。 久々に会った兄は、顔を合わせるなり、]
…足音だなんて……
(86) 2010/06/19(Sat) 00時頃
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花売り メアリーは、ふ、と足を止めて耳を澄ませ───
2010/06/19(Sat) 00時頃
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[ほうっと息をつき、首を振ります。 耳を澄ませど、聞こえるのはしんとした空気の音ばかり。 石に阻まれるのでそう、ここでは窓の外の風の音すら聞こえないのですから。]
───聞こえるわけ、ありませんわ。
[諦めたように、息を落としました。]
(87) 2010/06/19(Sat) 00時頃
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[引き殺されたカエルのような格好で地面との抱擁を味わっていた男は、 しばらくの時間を経て起き上った。]
う、痛くない。肩なんて痛くない。 この痛みは刃物っぽいとか考えたら駄目だ。
[痛みは無視出来ても肩に刺さった刃物は流石に無視できず、力まかせに引き抜いた。余計に傷を抉ったらしく、「いっでええ!!」と叫び声が刃物の後を追う。]
…ってぇ。やっぱり痛ぇわ。んで、ここは。 手入れされているし、人の気配もする。廃屋じゃあないわけだ。…吸血鬼伝説ねぇ。真相がどうであれ、挨拶しなきゃならんな、城の人に。…フホウシンニューとかでお縄チョーダイになんなきゃいいケド。
(88) 2010/06/19(Sat) 00時頃
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|
[木の陰に隠れた気配は魔物のものではなく。 むしろ、魔物を恐れる者のようだった。]
まあ、おれもアヤシさ満載だがな。
[呟いたところに風が毛玉じみたものを吹き寄せる。 とっさに拾い上げれば、それは狼皮の帽子だった。]
へぇ…こいつぁおれへのプレゼントかい? にしちゃあ、小さすぎんぞ。
(89) 2010/06/19(Sat) 00時頃
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>>85
言葉遊び
だけど、遊びといわれる伝説には、大抵、仄暗い真実があること、
貴方はご存知のようで……。
[血止めはよいと、いわれると、確かに小さな傷ですね、と頷きつつ……続く話には眼を細めた。]
――……怖い、吸血鬼、です か。
[御伽噺でしょう、と念押す口調を気にしつつも、今はそうですね、と同調する。
そして、視線は、また扉に向かう青年を一度追い……。]
――……あの枷、幻には見えませんな。
[同意を求めつつ、茶の入ったカップを取り、その色を覗き込んだ。]
(90) 2010/06/19(Sat) 00時頃
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―1F廊下―
……記事というものは己の身よりも大事か
嗚呼……気に病む事は無い。 霧の濃い今日の様な日には、時折迷い子が現れるものだ。
私の名は、ヴェスパタイン。 イアンさえ良ければ――あ……っ
[名乗った相手に薄い笑みを浮かべて答え、 血が通っているようには見えぬその白い手、 差し出された相手の手へ伸ばそうと一歩足を進めると 黒衣をわざと踏みつけて、 ぐらりと記者へ倒れこむように身を傾がせた。
また別の血の臭いがした。 外か。 悪戯に気分が昂るのは、仕方の無い事]
(91) 2010/06/19(Sat) 00時頃
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― 1F 玄関 ―
[自ずから扉が開くのを見て>>77、 小さく息を吸った後、城の中へと踏み込む。
中へと一歩入れば、調度の整えられた、心地良い空間で。 どこからか、薔薇の香りがした。
背後で扉が閉まる音を聞きながら、 誰かいないだろうかと、控えめに首を*巡らせる*]
(92) 2010/06/19(Sat) 00時頃
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[帽子を拾い上げて、しげしげと眺める大男をじっと見つめた。 得体の知れない人物の前に姿を晒すのは躊躇われるけど、狼の毛皮の帽子は爺様がくれた大事な贈り物だから] ……それ、私の。返して――。
[木陰から飛び出し大男と対峙する。 自分より遥かに高い位置にある瞳を見つめ、右手を出した。 緊張で口の中が乾いてしまって、言葉が上手く出ない]
(93) 2010/06/19(Sat) 00時頃
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|
枷ですか。
[>>90で蒼い目の従者の姿を思い浮かべて、]
確かに気になりますが、彼から言ってこない限りは、問い詰める必要無いでしょう。 自分自身に対する枷の印を見える所にして忘れない様にする事もありますし。
[耳を澄ませれば、鼓動と同じ規則正しい懐中時計の針の音。 表情を伺われない様に視線は下の方へ。]
(94) 2010/06/19(Sat) 00時頃
|
|
[どうみても手入れされていない庭を手入れされていると表現するぐらいに、見る目のない男は城の正面に向かおうと歩き出す。裏手に回れば墓場に着いただろうに―逃げ出すきっかけにもなっただろうに―偶然による選択は男が城から逃げ出すのを阻んだ。
歩くたびにかすれた音を奏でる枯れ草を踏みしめて、人を探す。]
ああ、声を出した方が分かりやすいか。 すいませーん、誰かいませんかー!! [引き抜いた刃物を手に遊ばせかけて、危ない奴だと思われちゃあ困るとポケットに突っ込んだ。抜き身の刃物を隠す場所など他になければ多少危なくても詮ないこと。眼帯をしている時点で危ない人間だと思われやすいことには男は気づかぬまま、歩みを進める。]
(95) 2010/06/19(Sat) 00時頃
|
|
―1F廊下―
記者ですから。
[きっぱりと頷いて、差し出されたヴェスパタインの手をじっと見つめる。噂は真実なのか。吸血鬼が実在するとして、それは目の前の彼なのか。 差し出された手は、妙に白い。感触はどうなのだろうかと考えた所で。
ぐらり、男の体重がそのまま乗っかって来た]
――わっ!
[突然の事にうろたえつつ、何とか男の身体を受け止める。僅かに身体がよろめいた]
……大丈夫ですか?
[正体の掴めぬ相手を、しかし心配そうに見やってしまうのだった]
(96) 2010/06/19(Sat) 00時頃
|
|
[音が聞こえる方向へと女は歩いた。 肩に傷を負った男の前まで行くと少しだけ首を傾げて]
貴方はだあれ、お客様なの? そうは見えないから、迷い込んだだけかしら。
[好奇心のままに言葉を掛けるが 血の流れる傷口に目をとめてそろりと手を伸ばす]
嗚呼、早く手当てした方が良さそうね。 腕が使い物にならなくなっては大変でしょう?
[城に住まう吸血鬼の一人が痛そうな男の声に釣られて へなりと柳眉を下げた。 血の匂いに誘われそうになりながらもふるりと首を振り 伸ばした指先は男に触れる事無く下ろされる。]
(97) 2010/06/19(Sat) 00時頃
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|
――ようこそおいで下さいました。
[相手が贄の少女であろうとも、訪れる者は等しく客人。 彼がすることはただ客人を招きいれること――それのみ]
[そして先ほどの2人の客人の元へ足を運べば、 詩人のその小さな傷を見咎め眉根を小さく顰めた。 胸に刺す白絹のチーフを差し出せば、かすかな薔薇の香]
そのままにされてはいけません。 しばらく、これを――…
[宴はまだ始まってはいない。 血の香気は主らの気を逸らせるやもしれない。
――いずれ刻は満ちるというのに、何を畏れているのか。 チーフを差し出す指先の急く様は、焦りを示す]
(98) 2010/06/19(Sat) 00時半頃
|
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―庭 >>95―
……どうなされましたか。
[草木の合間を縫うように、流れるような仕草で男は声の方へと歩み寄る。
目の前には、眼帯の男が立っていた。]
どのような御用向きで。
(99) 2010/06/19(Sat) 00時半頃
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[屈み込んで、出てきた相手に視線の高さを合わせると、落ち葉を払って帽子を差し出す。]
おまえさん、“流浪の民”か? まあ、おれの師匠も似たようなもんだったからなぁ。
[旅の合間に習い覚えた“流浪の民”の手話で尋ねる。
「オレ、ヘクター。オマエ、名前ナントイウ?」
口で聞くのは別の質問。]
で、仲間はどこだ?
(100) 2010/06/19(Sat) 00時半頃
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―1F廊下― [倒れこんだ相手の身がよろける。 衝撃はあれど、体重は殆ど感じなかったろう。 城主は人間では無いのだから。 目前の人肌を求めるように首筋に顔を埋め 心配そうな声音に、吐息で笑う]
嗚呼……大事無い。
しかし記者と言うのは、可笑しな種族だな。 ……それで 若し私が吸血鬼だったらどうする?
このように喰われてしまうかもしれぬぞ?
[そう言いながら、唇を落としていく。 牙は隠したまま。 ただの悪戯だ]
(101) 2010/06/19(Sat) 00時半頃
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今宵の私は些か喋り過ぎの様ですね―…‥、 宴が行われるとしても、終わればお別れと言う人に言うべき事ではありませんでした。 久し振りに人と触れ合って、感情が高ぶってしまったのかもしれません。 軽々しく言葉を紡ぎ申し訳ありませんでした。
[コトリと机の上に空になったカップを置く。 そのカップを置いた音は、心の鍵を閉める音。 そしてゆるりと懐中時計の音に耳を澄ませて、深い意識の中へと沈む**]
(102) 2010/06/19(Sat) 00時半頃
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そんなに大きな声を出さなくても聞こえるわ。 此処は――…静かだから。
[誰かを探す眼帯の男を遮るように立ってみるけれど 進行を妨げたいわけではなく存在を示す為の行為]
(103) 2010/06/19(Sat) 00時半頃
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>>97
[若い女の声に、振り返った。] ああ、思ったよりも上玉……いやいやいやなんでもないっす。
どうも……城のゴシュジンサマ?少なくとも召使じゃあねーっすよね。こんなにきれいな人が? お目にかかれてコウエイ、お察しの通り迷える子羊です。
[触れることなく下ろされた彼女の手を、迎えにいく。その手に触れることができたなら、軽く口づけるような拝謁の仕草をして] ああ、お嬢さんに血なんて見せるもんじゃないすね、すいません。お気遣い光栄です。薬でももらえたら万々歳です。 …じ、実はですね、この城に無断で入っちまったのも訳がありまして。すぐには追いださねーでくれると本当にありがたいんですが。雑用ならなんでもするんで、少し考えてみてもらえません?数時間でもいいんですケド。
(104) 2010/06/19(Sat) 00時半頃
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>>>94
まぁ、そうですな。
[そう、返事はしておいたけど、 首に枷など、もう明らかに普通ではない。 ただ、それをこう流すこの男も、
何か、幻を噛んだものであろうか。]
――……自身への印ですか。 忘れぬため……
ほう
(105) 2010/06/19(Sat) 00時半頃
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[言葉を切れば、張り詰めた空気。 彼の懐中時計の針の動きは、さすがに見えずとも、時計自身は見えた。
ただ、落とした視線。 それになにかを感じつつ……]
―……薬売りをしています。
[そして、名乗った。]
(106) 2010/06/19(Sat) 00時半頃
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―1F廊下―
……あなたが、吸血鬼だったら? ――……あの、もしもそうだったら、お聞きしたい事が沢山……
――!
[流石に今喰われるのは御免だ。これから先、出来れば未来永劫御免だけれども。 首筋に唇が落とされて、どこか冗談じみたものと認識していた思考が、一気に現実に引き戻された]
え、えっと。 それで……俺は、どこにお邪魔すれば――もちろん廊下でも、どこでも寝れますけど、滞在させていただくってことは、その……
[上ずった声で、取り繕うように言葉を紡いだ]
(107) 2010/06/19(Sat) 00時半頃
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>>97 お嬢様。お召し物に血がついてしまいます。 この「お客様」に手を差し伸べる必要があるならば、この私めが。
[女を制止するように、従者はそっと手を差し出した。]
……もし彼が「お客様」であれば、の話ですが。 お嬢様に危害を加えようというのなら、話は別でございましょう。
[隻眼の男を値踏みするかのようにちらちらと見る。]
(108) 2010/06/19(Sat) 00時半頃
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執事見習い ロビンは、隻眼の男が漏らした「上玉」という言葉に、少しだけ眉根を寄せた。
2010/06/19(Sat) 00時半頃
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>>102
[だが、そのあと、男はカップをおいて、口をつぐむ。 それを無理に開かせることは、もちろん、せず…。]
――……謝ることでは、
ないと、思いますが。
[そして、見つめただけの茶をテーブルに戻した。]
(109) 2010/06/19(Sat) 00時半頃
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─1F廊下─
…きゃっ。
[考え事をしていた所為でしょう。 角を曲がり、人影が見えますと小さく驚きの声が漏れました。
倒れこむようにした長身の影はふたつ、その顔は影に紛れて窺いようもなく。]
──…、申し訳ありません。
[ふたつの影が重なり合うようにも見えましたので、咄嗟に謝罪の言葉が口をついて出ました。>>101]
(110) 2010/06/19(Sat) 00時半頃
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>>99 [言いづらそうに不法侵入の言い訳をしようとした時に、また背後から声がする。振り返りつつ] …この城の人は無音で移動する術でも身につけてんのか。
こちらは、えーと、ゴシュジンサマでしょーか? 勝手に庭に入ったことをお詫びしたくて。 こちらのお嬢さんによるとお客様がいらっしゃるみたいっすね。大声あげてすみません。
[少し早口になるのはナチュラルハイの名残か、吸血鬼城への緊張からなのか男にも判別できない。]
>>103 [立ちふさがるような上玉、いや女に苦笑しつつも頭を下げた] いや、すいません。謝らんねーとって急いじまったんすよ。
(111) 2010/06/19(Sat) 00時半頃
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[思いの外素直に帽子を返されたことに、些か拍子抜けする。 もし大男が追い剥ぎの類なら、のこのこ出て来た獲物を放って置く手はないだろう。
それに自分が"外つ民" "流浪の民"と呼ばれ、街では忌み嫌われる流民だと分かった上で話しかけて来るのも意外だった。
帽子を被りながら、大男をを ちらり ちらりと確かめるように覗えば、一族に伝わる手話で名を問われ、再度驚かされる]
私はア……トーニャだよ。 仲間? ……いないよ。 ――……みんな、ばらばらになっちゃった。
[悲しげな視線を向けて、最近、街から流民が追放された事をぽつぽつと告げてから尋ねた]
ヘクターは、街の人じゃないの……?
(112) 2010/06/19(Sat) 00時半頃
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[隻眼の迷える子羊の言葉が思いがけなかったのかきょとんとした。 ぱちぱちと瞬きしてふっと綻ぶような笑みを浮かべる]
そんな冗談が言えるのなら思ったよりも平気なのかしら。 お城の主は多分中に居るわ。 会いたいなら連れていってあげる。
私は此処の住人よ。
[城主でも召使いでもないのだと伝え]
………っ!?
[手に触れる男の唇の温度に一瞬声を失う。 恥じらうように翡翠色の眸を伏せて]
薬も包帯も中にあるからお城に行きましょう。 大丈夫、怪我したヒトを追い出したりはしない。 ちょうど宴が始まるから――…お客様は歓迎なの。 傷が癒えるまでお城に居ると良いわ。
(113) 2010/06/19(Sat) 00時半頃
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>>108 [わお。こちらは召使サンかよ、相変わらず見る目がない俺だこと。
このお嬢さんを守るような動き、上玉と言う言葉への反応。 マフィアの女に手を出して追われる羽目になったとは言わない方がよさそうだ。 男の足りない頭でもそれぐらいは理解できたので、とびっきりの笑顔を浮かべて爽やかさ演出を狙う。生来、根性悪く生きてきた男の顔に張り付くそれはたいそう胡散臭かったが]
危害なんてとんでもない。こちらのお嬢さんにはまだ手しか触れてないっすよ。 [まだ、ね。]
(114) 2010/06/19(Sat) 00時半頃
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―1F廊下― ……本当に、可笑しい奴だな
[退治よりも取材と言うものを優先させる記者に城主は笑う。 首筋に落とした唇にも、体温は殆ど無かった]
嗚呼、部屋は好きに使うが良い。 盗られて困るようなものは左程無い。 従者に案内させても良いし、好きに振舞って構わないが――…
[少し上擦った相手の問い掛けに、身を起こしながら答える。 薄暗い廊下を>>110人間が歩いてくるのは感じていた。 小さな悲鳴がまた城主の言葉を遮る]
(115) 2010/06/19(Sat) 01時頃
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>>111 [隻眼の男はどう見ても「薄汚れた街に棲まう者」の風貌にしか見えない。己もまた数ヶ月前まではそういう者のひとりであったのだが、それに関して告げたとしても、隻眼の男にとっても己にとっても何ひとつ得になることは無いので、口にすることはないのだが。]
……いいえ。私めはこの城の執事にございます。 旦那様に間違えられるなどとは、畏れ多きこと。
[常のように、借り物のような、仮面のような言葉を淡々と口にする。]
お客様……ですか。 貴方もそのひとりに「なりたいのでしょうか」? 旦那様とお嬢様がお許しになるならば、私めはそれに従うのみにございます。わざわざ雑用までしていただく必要はありません。
[首に填められた銀の輪が、シャラリと小さな音を立てた。]
……貴方様がもし「紳士」でいてくだされば……の話ですけれども、ね。
(116) 2010/06/19(Sat) 01時頃
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薬屋 サイラスは、メモを貼った。
2010/06/19(Sat) 01時頃
薬屋 サイラスは、玄関エントランスから立ち上がり、館の奥へ向かう。
2010/06/19(Sat) 01時頃
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[謝罪の声を聞きながら]
そなたは……宴の客人か?
[赤いドレスの少女を流し見遣る。 暗闇の中、血のような瞳が鮮やかに浮かぶ]
(117) 2010/06/19(Sat) 01時頃
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>>98
[館の奥に行こうとして、青年が戻ってきて、男の指の赤にチーフを手渡すのが見える。]
――……奥には勝手に行っても?
[足を向けた後に、青年に了解を求めた。 そして、名も名乗り、聞いた。]
(118) 2010/06/19(Sat) 01時頃
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―1F廊下―
おかしいでしょうか。
[苦笑しながら、相手の体重が離れていく事に安堵の息を吐いた。首筋に手を遣る。触れた唇は、ぞっとするほどに冷たかった。
――やっぱり、もしや、これは]
ありがとうございます。 それじゃあ、適当に使わせていただきますね。
[従者が居る。情報に目を瞬いた時、廊下の向こうから聞こえた悲鳴。 反射的に身構えて、そちらに視線を向けた]
(119) 2010/06/19(Sat) 01時頃
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記者 イアンは、ランタン職人 ヴェスパタインの口から聞こえた『宴』との単語に、小さく息を呑んだ。
2010/06/19(Sat) 01時頃
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[城主に仕える者の訪れにゆるく視線を向けた]
ロビンも騒ぎが気になったの? ――…貴方がそう言うなら任せるわ。
[漂う血の香りに酔うのかとろりと蕩けるように眸を細め]
傷を負ったヒトに危害なんて加えられないわ。 大丈夫よ、きっと。
[楽観的な考えを口にして二人の様子にくすりと笑う]
私はローズマリー。 「お客様」のお名前はなあに?
[客なのだと強調して隻眼の男に名を訊ねた]
(120) 2010/06/19(Sat) 01時頃
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────っ!
[薄暗い廊下の先。
闇に浮かぶように、紅い瞳が光ります。 その冷たさに思わず息を呑み、怯えたように足が止まりました。]
いっ、いいえ。うたげ……?
[それだけを口にして、ふると首を振ります。]
(121) 2010/06/19(Sat) 01時頃
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執事見習い ロビンは、「お嬢様」と呼ぶ女に視線を送り、続いて隻眼の男を見やった。
2010/06/19(Sat) 01時頃
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[トーニャから、“外つ民”が街から追放されたことを聞けば、唇を引き結ぶ。]
流行病だ、火事だと、その度に濡れ衣をおっかぶせて対処したふりか。 おれの家もそういう連中にブンどられちまった。 まあ、その件はもういいんだが――
…トーニャ、おまえさん、ちとマズい時に来合わせたかもしれないぜ。
間もなく魔物の「宴」が始まる。 やみくもに歩いても、どうにもなんねぇ。
(122) 2010/06/19(Sat) 01時頃
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―1F廊下― [人間のにおいが増えていく 外にも、内にも。 城主は僅かに乱れた黒衣をかき寄せながら >>119イアンへ一言付け足した]
嗚呼、ただし最上階の一室には立ち入らぬように。 私の寝所を荒らす者は……
[みなまで言わず、嫣然と笑む。 其れは有無を言わさぬ凄みを帯びていた。 沈黙が下りる中、>>121否定の声は薄暗い廊下に必要以上に良く通る]
――…違うのならば、我が城に何用か。
(123) 2010/06/19(Sat) 01時頃
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>>113 [男にとってはほんのお遊びの口付けだったのだが、女の瞳の色が覆い隠されるのを見て姿勢をただした。遊び慣れていない女、なのかと笑顔の裏で思案する。貴族サマのようだけど]
城主様ともお会いできたら嬉しいっすね。 けれど、その前に。 お優しい城の住人サンの名前を聞いても?
俺はドナルドと言います。貴族サマのような立派な苗字はないんで、ただのドナルドと。貴方の心の隙間にでもおいといて下さい。
この城に集まってくるような身分じゃないスが、 俺がいても大丈夫ですかね?こんなお城の中に入れるなんてまっこと嬉しい限りなんですけど、俺のせいで評判が落ちるなんて事があれば大変スから。 [少しは「紳士」ぶりをアピールしようとし]
(124) 2010/06/19(Sat) 01時頃
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ランタン職人 ヴェスパタインは、花売り メアリーへ「そなたも記者とやらか」と息を呑む記者の気配を感じつつ訝しげに問うた。
2010/06/19(Sat) 01時頃
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[チーフは詩人へ、押し付けるように宛がわれる。 それは2人の客人の会話が一段落付いた頃合――
己の枷が話題になっていた事など知らぬまま、 血の赤が隠れれば僅かな安堵を滲ませた]
[>>118 もう一人の客人の求めに顔をあげれば、 首の銀環は、その存在を主張するように鈍く冷たい輝きを放った]
どうぞ、城内はお好きにご覧になってかまいません。 あなたに開かれる扉は、それは旦那様がそれをお許しになられている、ということでしょう。 ……ですが、最上階の一室には決して。
[名乗りには己の名と、城主に仕える者であること ――それだけ返し、その姿を見送る]
どうぞお気をつけて、サイラス様――。
[ゆるり、客人へと頭を下げる]
(125) 2010/06/19(Sat) 01時頃
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わ、わたくしは──…
[我が城、と影が口にします。 薄暗い廊下の向こうは仄かに明かりを入れる、小さな窓。 丁度その光を背に受けて、影の表情は殊の外見え難いようでした。
ただ、紅玉の瞳が鮮やかに闇をも通して此方を見つめるのです。]
メアリー・トレメインと申します。 兄、サイモン・トレメインがお邪魔しているとお聞きして…
[さらさらと衣擦れの音を立て、腰を折りました。 この言葉、ならば影は城の主であるのでしょう。]
(126) 2010/06/19(Sat) 01時頃
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兄を──サイモンを迎えに参りました。 お騒がせして、申し訳ありませんわ。
[ほそい声が震えを帯びて、薄暗い廊下に響くのでした。]
(127) 2010/06/19(Sat) 01時頃
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(片隅……ね。 心の「片隅」に己を置いておけと告げる者は、結局「片隅」などという場所では満足しないのが世の常というものだが…)
……さて。
[首を傾げる仕草を見せ、もう一度シャラリと銀の輪を鳴らす。この城の主人に手ずから与えられたこの首輪は、「悪くない」。ロビンと呼ばれる執事は常よりそう感じていた。]
それではお嬢様のおっしゃる通り、ドナルド様を城にお通しいたしましょう。第一、血の臭いを放ったままでいるようでは、森の獣に狙われかねません。できるだけ、早急に。
[ドナルドに手を貸そうと、そっと手を差し伸べた。]
(128) 2010/06/19(Sat) 01時頃
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心得ておきます。
[神妙な顔で頷く。 城主の拠点は最上階。……後で記録しておこうと心中では考えつつ]
……うちの新聞社では見ない顔ですけど。
[現れた少女と、城主の会話。傍らで聞いていたが、ふと城主の口元からこぼれた言葉にはいつのまにかそう呟いていた。 それから、思いなおしたようにメアリーへと口を開き]
ちょっと、取材させてもらってるんだ。俺は新聞社の者で―― ……サイモン?
[聞き覚えのある名に、思わず首を傾げた。失踪者のうちの一人だったろうか]
(129) 2010/06/19(Sat) 01時頃
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きしゃ?
[ぱちりとはしばみ色の瞳を瞬きます。 小鳥のように首を傾いで、もうひとつの影へと視線を巡らせました。]
…いいえ。 私(わたくし)は記者では──
[訝しげな問いにそう答え、もう一人の青年へも礼を返したのです。]
(130) 2010/06/19(Sat) 01時頃
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>>116 [思わず音をならして主張する首輪をまじまじと見てしまった男は、それでも軽く咳払いをして誤魔化そうとした。
良い趣味してる召使サンだことで。首輪の刺青と金具を将来は首に入れようと考えていた男は、参考にしようかとチラリと首輪を再度見て。]
雑用せずとも済むというのなら、頑張ってお客様にもなるっす。 …言葉づかいを直せるかはわからねーっすけど。
>>120 [>>124名前のやりとりをして、お客様と扱われることになったらしいことに男は小さく頷いた] ローズマリー嬢が直せというのなら、言葉づかいにも苦心してみますが。 綺麗な人の頼みならば、苦労する甲斐もあるってもんですからね
(131) 2010/06/19(Sat) 01時頃
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サイモン? ……トレメイン……
[訝しげに首を傾ぐ。 腰を折った相手を見下ろしながら]
知らぬな。 そのような名の者をこの屋敷に招いた覚えは無い。
[短く一言 無情とも思える冷たい言葉をかける]
イアン、知っているのか。
[其の名に反応した記者に億劫そうに顔を上げた]
(132) 2010/06/19(Sat) 01時頃
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>>125
[青年はこの城に仕えるものとのこと。 その首の枷は、仕える証であろうか。
そのような証を与える主人とはいかなる…そう考える時、あまりいい考えが浮かばないのは道理であろう。]
――……最上階ですか。
[他は自由にしていいが、ならぬといわれるのはそこのみ、なれば、この城の理由はそこにあることになる。]
許されてない場所には入りませんよ。ええ
[仕えるもの…セシルと名乗る青年に、そう言葉は返すが、もちろん、言葉のみ……。 丁寧に頭を下げた姿を見止めてから、足はゆっくりと階段を登り始める。]
(133) 2010/06/19(Sat) 01時頃
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……まあ。 では、あなたが記者さんですのね。
お兄さまをご存知ですの?
[聞きとがめるように呟く声に、>>129小さく首を傾ぎます。]
(134) 2010/06/19(Sat) 01時半頃
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花売り メアリーは、ランタン職人 ヴェスパタインの言葉に「え…」と、小さく声を上げた。
2010/06/19(Sat) 01時半頃
執事見習い ロビンは、己に填められた首輪を凝視するひとつの眼球を、一瞬だけじっと見つめた。
2010/06/19(Sat) 01時半頃
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[姿勢を正す隻眼の男の気配にちらと視線はそちらを向き]
ドナルドと言うのね。 私もローズマリーと言う名だけ。
[城の中しか知らない女はその名一つで問題なかった。 必要と感じた事が無かったから困ったように首を傾げて]
「紳士」なら大丈夫じゃないかしら。 ロビンに窘められてしまう「お嬢様」が居ても お兄様には怒られはしないし。
[悪戯っぽい口調でそう紡ぎ]
お城に迎えても良いでしょう? ね、ロビン。
[甘えと命じる音の入り混じる音色を奏でた]
(135) 2010/06/19(Sat) 01時半頃
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[ヴェスパタインとメアリー、両方から『知っているのか』と問われた。一度肩を竦めてから、知っている情報を口に出す。
手帳を見ずとも、覚えている範囲の事を]
ええ……まあ。この付近で起こった失踪事件の調査みたいなのを、一応させていただいてますから。 サイモン・トレメインさんも――確か、失踪者のうちの一人でしたよね。この付近で居なくなったみたいな話は、聞きましたよ。
[そして、メアリーに向き直り軽く頭を下げた]
お身内の方ですよね……ごめんなさい。俺の知っている事は、これぐらいです。
……俺は新聞社の者で、イアンと申します。
(136) 2010/06/19(Sat) 01時半頃
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[朽ちた草花の横を走り抜けて、扉の前に立ち、息を整える。わざとそういった雰囲気を作り出しているのか、ただ手入れをしていないだけなのか…… ちらりと見てから再び扉に視線を戻し――金具を持ち上げると、コツコツと扉をたたく]
あの、どなたかいらっしゃいませんか……?
(137) 2010/06/19(Sat) 01時半頃
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そっかぁ。ヘクターも私とおんなじなんだ……。
[仲間達とはぐれ、昏い森の中に一人で不安だったから。 流民ではないけれど自分と似たような境遇の、自分を苛めたりしないだろう人物に出会えたことが嬉しくて、口元が綻びそうになるが]
マズイ時ってどういうこと。 魔物の「宴」……?
[ヘクターの口から零れた言葉にぞくりと背筋が震えた。 冗談だよね?――と否定を求めようとするが、彼の口調は真剣で。 この森に迷い込んでから、ずっと感じていた不吉な予感が形になってしまったように思えて小さく息を呑んだ]
……でも、どうやってここから帰れば良いか分かんないし、 それに――森を出たって、行くところなんかない。
(138) 2010/06/19(Sat) 01時半頃
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>>128 …ああ、この手は俺に向けてか。 どうにも…いや、なんでもないです。すいませんね。 あ、貴方のお名前は?
[ありがたく手を借りることにして城へ向かう。 その前にローズマリー嬢に向き直り、城に向かうならエスコートしようと。 怪我をしていても男と言うのは女性をエスコートすべきである。]
森に獣がいたとは。噂じゃあこの城にも獣がいるとか聞きましたが。 なんでも吸血鬼とか、ね。だから廃屋かと思ってたんすけど人いるんですね。 [独り言のように呟いた。内容は城の住人に対して失礼なものだったが。]
(139) 2010/06/19(Sat) 01時半頃
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…そんな。 いいえ、確かに兄であるはずですわ。
──ご城主さま。
[祈るように呼びかけます。>>132 自分が招き入れられたのならば、即ち兄はここに居るのでしょう。 胸の前で手を組み合わせ、紅玉の瞳を見上げました。]
(140) 2010/06/19(Sat) 01時半頃
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いいえ。 イアンさんの所為ではありませんもの。
……ごめんなさい。
[謝罪の声に返した謝罪は、迷い子のように頼りなく揺れました。]
(141) 2010/06/19(Sat) 01時半頃
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―城の階段―
[薬鞄を担いだまま、ゆっくりとゆっくりと上り始める。
いや、そうではない。
早く上ろうとするほど、足はゆっくりと、何かに引っ張られるように……。]
どうやら、 館の主には、因縁が多いようで……。
[見えぬはずの、視えるものに、足を止め、とりあえずは階段の一段に、腰をおろした。**]
(142) 2010/06/19(Sat) 01時半頃
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……… ……… 一緒に、来るか。
見つけた飯は半分こ。甘いモンはおまえに全部やる。酒はおれが全部もらう。 それでどうだ?
[冗談めかした声を低く下げる。]
正直、魔物と対峙したら、おまえさんの身を守ることまでは約束できん。
ただ、おれも“まだ”生身の人間だから、目と手と耳が余計にあるのは助かる。
(143) 2010/06/19(Sat) 01時半頃
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薬屋 サイラスは、メモを貼った。
2010/06/19(Sat) 01時半頃
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>>135 御意。お嬢様の命ずるままに。 ドナルド様をお客様としてお通ししましょう。 いずれ、旦那様にもお見知りおきいただかねば。
[恭しく一礼し、女の甘い囀りに小さな息を吐いて応えた。]
>>139 「ロビン」、と。そうお呼びください。 私にも姓などございません。呼ぶ名があれば、それで十分でございましょう。
[ドナルドの身体を起こす手伝いをすると、「紳士」らしくローズマリーのエスコートをする仕草を見守る姿勢に入った。]
吸血鬼、ですか。 [否定するでも肯定するでもなく、小さく呟く。]
……城には「獣」はおりません。 常より棲まうのは、紳士と淑女。そして2名の召使いだけ。 もっとも、これから「宴」が始まりますから、人は増えておりましょうが。
(144) 2010/06/19(Sat) 01時半頃
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幸いというか、運命の悪戯というか――招待状は2枚ある。
[尻ポケットからそれを取り出して見せた。
1枚は、かつて、ヘクターが吸血鬼の城の門を通ったときのもの。 あれから10年はたっているから、紙は黄ばんで古びた感じは否めない。
そして、もう1枚の招待状はそれよりさらに古いものだった。 それを挟んだ手帳同様。]
まあ、こっちは女名義なんだが――
[トーニャの痩せた躯を、首を捻って見やる。]
(145) 2010/06/19(Sat) 01時半頃
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甘い言葉ばかりね。 貴方は私に、何か勘違いさせたいの?
[お世辞だと思いつつも褒められてばかりというのは 心が落ち着かない。 ドナルドの片側の眸をじっと覗き込んだ]
――…言葉遣いはそのままで。 今の儘の方が愉しいと思うわ。
[ドナルドのエスコートを快く受け]
さあ、戻りましょう。 ロビン、貴方にドナルドの手当てを任せるわ。 貴方に任せれば獣に襲われる事もないでしょう?
[女が手当てをすればきっと味見をしてしまう。 自制出来るのも後僅か――。 ロビンに任せるのは初めて会う男のの為]
(146) 2010/06/19(Sat) 01時半頃
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[イアンの話をじっと聞きながら、瞳を伏せる。 思い当たるのは少し前に迷い込んできた一人の男。 怯えきった様子に、其の時は名を聞く事もせず捨て置いていたが、今頃何処でどうしていることか。 ふと思いつき、城主の薄い唇が弧を描いた]
メアリー・トレメイン。 サイモンと言う名を私は知らぬ。 が、この城には私の妹が招いた客人も居る。 ……私のローズに聞いてみるが良い。 若しかしたら、知っているやもしれぬ。
私は宴の客人をもてなさなくてはならんのでな。 その兄とやらを探すなら暫しの滞在許可をやろう。 ――…その代わり、そなたを宴の客人として招きたい。
[どうだと言う風に視線を投げる]
(147) 2010/06/19(Sat) 01時半頃
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[薬売りの足が階段へ向かう様には、 少しだけ心配そうな眼差しを向けてしまった。
――そして新たに響くノック音>>137 扉は自ずと開かれる、彼は変わらず礼を持って新たな客人を迎えた]
ようこそ、おいで下さいました。
――まだ宴までは刻がありますゆえ、 どうぞ中でゆるりとおくつろぎ下さいませ。
[人の不在を問う声は少し不安げにも感じた、 青年を安心させるように、穏やかな微笑を添えて誘う]
(148) 2010/06/19(Sat) 01時半頃
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>>146 ……畏まりました。
[女が、血を流す男の手当を拒む理由は承知している。 あの牙が――肉体の奥で煮えたぎるマグマのように執事が強く欲しているものが――彼女にとっては人に触れる上での「障壁」となるのだ。]
私は医者ではございませぬが、傷口の手当てくらいならばお安い御用です。
(149) 2010/06/19(Sat) 01時半頃
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>>135
お客さんになる第一条件は紳士であること、なんすね。 努力します。 [それ即ち、紳士でないと自分から言ったようなものだが。 甘い声音に目を細めた男は、それでも紳士然とした態度―男がそれが紳士っぽいと認識してるにすぎないが―を崩さぬようにと。]
>>144 了解、ロビンさん。 …ウタゲ、すか。吸血鬼がでてこないといいですね。 じゃあ宴が始まる前に城主様に挨拶しねーと。
(150) 2010/06/19(Sat) 01時半頃
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[『宴』。妹。――もう一人いるのか? ローズという名。主の部屋の場所と共に覚えておこうと思う。 心配そうな視線を、メアリーには向けたまま]
……俺も、しばらくこちらに滞在させていただく事になったんですよ。 何かありましたら、何でも協力させて下さい。
[謝罪に謝罪で返したメアリーに、取り繕うような笑みを浮かべる。そして、ちらとヴェスパタインを見やった]
――宴、か。 ……喰われちゃうかな。こりゃ。
[ぽつりとつぶやいた言葉は、無意識のうちにこぼれ出たもの]
(151) 2010/06/19(Sat) 01時半頃
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まあ、妹さまが…?
[ふ、と伏せられた紅い宝玉。 あやしい程に美しく青年が微笑むさまに、思わず目を奪われました。 ───まこと、この世ならざる美しさであるのです。]
ローズさま、ですのね。 分かりましたわ、ご城主さま。
あの…、不躾で申し訳ございません。
[きゅ、と組んだ手が急に恥ずかしくなって目を伏せました。 挨拶もそこそこに問い詰めるなど、なんとはしたない真似でしょう。]
(152) 2010/06/19(Sat) 01時半頃
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>>150 畏まりました。
[曖昧に笑って、告げる。]
「傷口を手当したら」、旦那様の所へお目通り願います。 くれぐれも「順番を間違えませぬよう」、お気をつけくださいませ、ドナルド様。
(153) 2010/06/19(Sat) 02時頃
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わたくしを、宴に──?
[思いもかけない申し出に、はしばみ色の瞳を見開きます。 視線を受けて、頬が紅潮するのを感じました。]
あ、あの…。 嬉しゅうございますわ、ご城主さま。 そんなにして頂くのは──申し訳ありませんのに。
[鼓動が耳にまで響くよう。 ですから、イアンの漏らした呟きは耳には届かなかったのですけれども。>>151]
(154) 2010/06/19(Sat) 02時頃
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>>148 あ、えっと……お邪魔、します?
[ウタゲ……?と首を傾げそうになるも、何かに紛れ込むことができるのならば丁度いいと、そのまま城内へ足を踏み入れる。]
(155) 2010/06/19(Sat) 02時頃
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>>146 勘違い、してくださるんすか?
[片方の世界をローズマリー嬢でいっぱいにして、向かい合う目の奥に映る自分を認識した。口の端を少し上げて、綺麗な人に会えたら口説けと教えられたもんで。と言い訳臭く口にした。]
ではこのまま、下町なまりの敬語をお楽しみください。 >>149 ああ、ありがとうございます、ロビンさん。
[慣れない扱いにくすぐったい思いをしながら、城の内部へと――歩き出す前に入口への向かい方を聞くという、紳士にしては情けない質問をロビンにしながら]
(156) 2010/06/19(Sat) 02時頃
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まあ……よかった。 ひとりでは、心配ですもの。
よろしくお願い致しますわ、イアンさま。 わたくしには、あまりお手伝いも出来ませんけれども…、
[そうして、無邪気に微笑んで首を傾ぎます。]
出来ることがあれば、仰って下さいませね。
[取り繕うような笑みの裏側に気付くことなく、>>151 少し安堵した様子で微笑みかけました。]
(157) 2010/06/19(Sat) 02時頃
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本屋 ベネットは、しばらくは城の中を*見て回ることにしたようだ*
2010/06/19(Sat) 02時頃
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>>156 ああ、そうですね。 ここはいつでも薄霧に包まれておりますから。 半月も住めば、感覚だけで歩けるようになりますけれども。
……では、私めが中までご案内いたしましょう。 どうぞ、こちらへ。
[そう告げて、ドナルドと名乗る客と城の主たる女を引き連れ、城の中へと案内した。]
(158) 2010/06/19(Sat) 02時頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2010/06/19(Sat) 02時頃
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―城門前―
[霧の立ち込める薄暗い森の中、一人の女が途方に暮れて佇んでいた。]
……どうしましょう。 道に、迷ってしまいました……。
[女は、近くの村で羊を飼って暮らしていた。 その日、女は友人に呼ばれて、近くの街まで出かけていたが、その帰り道、急いでいたために、この森を抜けようとした。 吸血鬼の話を知る女は、森に入ることを少し躊躇ったが、所詮ただのおとぎ話だという思いと、急いで帰らなくてはならないという焦燥が、彼女の歩みを支えた。 そして、その結果、霧によって道を見失った女は、森の中にそびえるこの城に辿り着いたのだった。]
(159) 2010/06/19(Sat) 02時頃
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―1F廊下― [呟く記者を赤い瞳で流し見ると、ちろりと舌なめずりをしてみせる。 其れから、からかうような艶やかな笑みを浮かべ また少女へと視線を戻す]
そう、気に病むな。 宴への招待は力になれぬ詫び代わりといった所だ。 嗚呼……私のことはヴェスパタインとでも呼ぶが良い。
[目を伏せた相手へ微笑を浮かべたまま告げ 白い手をつと二つに結んだ少女の髪へ伸ばした]
私のローズは、もう少し明るい亜麻色の髪をした美しい娘だ。 一目見れば判る。
[吸血鬼特有の人を惹きつける力は、己の血を分け与えた彼女にも備わっているはず。人間に其の違いが判るかどうかは別として、城主はローズマリーをそう紹介したのだった]
(160) 2010/06/19(Sat) 02時頃
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[ヘクターの言葉に>>143に瞠目し、数度瞬いた。 本当なら、出会ったばかりの人物――しかも屈強な男――にのこのこ付いていくなんて、愚か者のすることだろう。 けれど、ここで彼と別れたところで森から抜け出せる自信はなかったし、何よりも一人になるのは心細かったから]
――……いいの? ご飯を半分こしたら、きっと、ヘクターお腹すくよ。
[提案に頷いて見せた] 分かった。私はお手伝いをすればいいんだね。 ――うん、それならお互いすっきりするかな。
(161) 2010/06/19(Sat) 02時頃
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あ、『さま』は結構ですよ!ただのイアンです。 ……いいえ、むしろ俺がお手伝いをさせていただきたいぐらいです。サイモンさんが見つかれば、失踪事件の解決への大きな手掛かりになるかもしれませんし。
こちらこそ、宜しくお願いします。
[もう一度、頭を下げた。 今度は……さっきよりは晴れやかに微笑めたか]
(162) 2010/06/19(Sat) 02時頃
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>>155 [さて、詩人、薬売り、贄たる少女―― 今、出迎えた者の赴きはいずれともしれぬ受け答え]
――お客様は何ゆえこちらにいらしたのでしょう? いえ、ご用向きがなんであろうと、お客様が「お客様」であることに代わりはございませんので、ご安心を。
……ただ迷い人にしては、 余り困られている様子に見えませんでしたので。
[チーフのなくなった胸ポケットに、白薔薇を一厘挿す。 もっとも佇まいを整えたところで、銀の首輪がその調和を壊してはいるのだろうけれど]
(163) 2010/06/19(Sat) 02時頃
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宴の前に貴方の仕度も整えなくてはね。 傷の手当てをして――…合いそうな服はあったかしら。
[城の備品は従者たる二人に任せきりで ロビンの声に小さく頷きながら歩いていたが ふと下げた視線の先に土に汚れたドレスの裾が映る]
――…「宴」の仕度が必要なのは私もね。 こんな格好ではお兄様に笑われてしまう。
[ふるふると首を振り頭に過る光景を消そうとした]
(164) 2010/06/19(Sat) 02時頃
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[既に日は傾いているのだろうか。 それすらこの霧の中ではわからず。 ただ一つ言えることは、今から森を抜けるには、女一人の身では危ないということだった。]
……このお城、誰かいるのでしょうか……。 いるのでしたら、一晩の間泊めてもらえればいいのですが。
[しばらくの間、門の前で考え込んでいた女は、やがて、決心したように、鉄錆の臭いのする門の内側へと歩を進めた。]
(165) 2010/06/19(Sat) 02時頃
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─1F廊下─
[城主の──ヴェスパタインの白い手が、花を飾った栗色の髪へと伸ばされます。 その仕草を惹かれるように見つめ、羞じるように睫をつと伏せました。]
──はい。ローズさま、ですのね。 きっと……お綺麗なご兄妹でいらっしゃるのですわね。
ご城主…あ。 ヴェスパタインさまと、同じように。
[そうして、恥らうように僅かに頬を染めてあやしげな魅力をたたえた青年を見上げたのです。]
(166) 2010/06/19(Sat) 02時頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/06/19(Sat) 02時頃
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若いうちは容赦なく食え食え。 たくさん食わなきゃ、おれみたいにイイ男になれないぞ。
お近づきの印に―― 酒酌み交わすのもマズかろうから、これをもらってくれるか。
[トーニャに差し出したのは革ひもに結んだ獣の牙]
おれが倒した人狼の牙だ。 おまえさんの帽子とトータルコーディネートってやつだな。
城についたら、もうちょいマトモな魔除けの細工もしてやれると思うが――
(167) 2010/06/19(Sat) 02時頃
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>>164 私も「白薔薇」も、ドナルド様のような体躯はしておりませぬ故、我々の服をお貸しするのは不可能に近いですが。
[白薔薇――もうひとりの従者――の身体つきを思い出し、隻眼の客人に服を貸したらどうなるだろうかを想像して、小さく笑った。]
そういえば以前にあった「宴」にいらしていたお客様にお貸ししていた服があった…という話を聞いたことがあります。何やら、魔物を狩るとかいう稼業についていた方がいらしたとか。
服が虫に食われていなければ、それをお貸ししてもよろしゅうございましょう。
(168) 2010/06/19(Sat) 02時頃
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そろそろ行くか。 霧が濃くなってきたから、離れるなよ。
[袖なり手なり握れと左手を空けておく。]
おれと別の道を行っても、おまえが「選ばれた」なら、どのみち城に辿り着くだろうけどな。
[そして、城へと続く道を *歩き出した。*]
(169) 2010/06/19(Sat) 02時頃
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[>>145首を捻って自分を見遣る視線に] んん? どゆこと。
[怪訝な表情を向け]
あぁ、そっか。 やっぱ、そう思うかぁ……。
[名を問われたときに、本名の"アントニーナ"を告げなかったのは、ヘクターを警戒してのことで。トーニャという名から男と思われるのは有難いけれど、彼と組むことを決めた以上、誤解は解いておいた方が良いだろう]
招待状、女性名義で良かったじゃん。 本当に運命の悪戯だね。
[にんまりと笑って見せた]
(170) 2010/06/19(Sat) 02時頃
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[言葉も振る舞いも紳士たろうとするドナルドの問い掛け>>156に]
慣れていないから勘違いするかもしれないわ。 だから、思わせぶりはダメよ。
[言い訳に少しだけ困った風に吐息を零して 彼の眸に映る自分からすっと目を背けた]
――…やっぱり先に戻るわ。 咽喉が渇いて仕方ないの。
[飢えた獣ではありたくない。 其れは吸血鬼としての矜持。 けれど渇きは容赦なく女を苛む。 客人には知られぬように余裕のある微笑みを乗せて 猫のような気まぐれを装いトンと距離を取る]
(171) 2010/06/19(Sat) 02時頃
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…ま。ふふふっ。
[頬を紅潮させたまま、傍らのイアンに笑います。 少し緊張が解れた反動でしょう、小さな笑い声が零れました。]
では、わたくしのこともメアリーとお呼び下さいませ。
兄はきっと…、ええ、きっと。 ローズさまにお世話をかけて、お邪魔してしまったのに違いありませんもの。
───きっと、叱って差し上げなくては。
[そうして、共に家へと帰るのです。 見えた希望に縋るようにして、記者の青年の微笑みに笑みを向けたのでした。]
(172) 2010/06/19(Sat) 02時頃
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それじゃあ、俺はこれで。 適当な部屋、使わせていただきますね。
[残るメアリーとヴェスパタインに、声をかける。 この城の城主が、城の全てを見聞きできる事は未だ知らない。そろりと歩きだして、二人の影が見えなくなった所で、手帳に見聞きした事を全て走り書いた]
……本物だったら、俺は――
[もう一度首筋を抑える。ぞっとするような感触。 書けるだけ書いて、得れるだけの情報を得て、そして――]
まあ、いいか。 得られないで死ぬよりは、ずっとましだ……
[深く溜息を吐いてから、廊下の向こうをじっと睨みつけた**]
(173) 2010/06/19(Sat) 02時頃
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>>158
ありがとうございます。 …ああ、そっすね。城主サマにもお客サマにも、血ぃ垂らしたままじゃ失礼っすね。手当先にしなきゃ。 [ほっとした様子を隠すでもなく、ローズマリーの手を引き、ロビンの後を追い城の中へと。
>>164 頭を振るローズマリーに、ドレスが汚れたから悲しんだと思って、 「この傷がなければお姫様だっこでもおんぶでもするんすけどね」と笑いかけた。おんぶの発想自体があまり紳士らしくないのには気づかない。]
(174) 2010/06/19(Sat) 02時頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2010/06/19(Sat) 02時頃
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―玄関口―
[コンコン、と控えめに扉を叩くと、そっと開けて中の様子をうかがう。]
あ、あの、どなたかいらっしゃいませんかー?
[開いた扉の隙間から、身を乗り出すようにして、中へと声を張り上げた。]
(175) 2010/06/19(Sat) 02時頃
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[物見遊山にも見える青年を見送れば、 懐に忍ばせた懐中時計――それは詩人と同じ時を刻んでいる。 彼のそれはさして思いいれもない、役割が為に所持しているもの。
文字盤へ眼差しを落とす、 まだ刻は満ちていない――。
>>175 そしてノックの音に本日幾度目かの挨拶を告げる]
ようこそ、おいで下さいました、お客様。 ――…如何なさいましたか?
[張り上げられる声には、柔和な笑みを浮かべて]
(176) 2010/06/19(Sat) 02時半頃
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>>171 [離れたお嬢様ににこやかに、ひらりと手を振り。 ロビンに耳打ちする]
やっぱ、俺のせいすか? ちょっとお嬢さんに綺麗綺麗言い過ぎたかな。
[あー、しまった。とばかりに額をこすった。綺麗っていうのが礼儀だと思って生きてきたんだけどなーとごちながら、城へと。
その城に入った先で誰かの姿を見かけたとしても、ドーモと軽く会釈しただけで手当を受ける場所へと、またロビンの後ろを負う。] あ、手当なんて軽ーくでいいんで、ぱぱっとお願いします。 従者サンが2人しかいないのに俺にばっか構わせんのも。
(177) 2010/06/19(Sat) 02時半頃
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―1F廊下―
……さて、其れは会ってみての愉しみだ。
[頬を染めたメアリーに囁き、一房の髪をついと掬いとる。 記者との平穏な会話を>>162>>172聞き流しながら >>173此方へと話しかけるのにはっと意識を引き戻し そろりと二人から距離をとった]
嗚呼、城内で迷わぬようにな。
[去って行く記者の首元を見遣り、こくりと唾を呑む。 あの喉に、柔かな皮膚に牙を突きたて、血を吸えば 褥で味わう快楽など塵のように思えるほどの狂喜を 互いに味わう事が出来るのだけれど 今はまだ其の時では無い。 小さく吐息を洩らし、気を逸らした]
(178) 2010/06/19(Sat) 02時半頃
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―城の入り口―
>>177 いいえ、お気になさらぬよう。 今のところ、貴方様に落ち度らしい落ち度はございませんので、ご安心を。
[理由は告げぬまま、隻眼の男の言葉に応える。 とその時、城の内部を覗こうとする娘の姿が執事の視界に入った。>>175]
……おや?こんな所に迷い子がまた入られたのですか? 「白薔薇」、彼女のことを頼みます。 私は、こちらに迷い込まれたもうひとりのお客様の手当をしますので。
[もうひとりの執事>>176にそう告げて、ドナルドを奥の部屋へと連れて行くことにした。]
(179) 2010/06/19(Sat) 02時半頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/06/19(Sat) 02時半頃
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[>>167たくさん食べてイイ男になれと言い、獣の牙を差し出した彼が、自分の言葉>>170をどう捉えたかは些か疑問ではあるけれど]
人狼の牙? 本物?
[黒い瞳をぱちくりと瞬かせ、掌に乗せられた獣の牙を見つめた。 確かにそれは普通の狼の牙よりも大きく、鋭く、どこか禍々しい存在感を示している]
(……女の子への贈り物としてはどうかと思うけど、魔除けってことは私の事、心配してくれたんだよね) ――ありがと。
[笑顔で受け取り、早速、首にかける。 そして差し出された左の袖を握り、相棒と共に歩き出した]
(180) 2010/06/19(Sat) 02時半頃
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あ、ええと、その、このお城の御方、ですか?
[柔和な笑みを浮かべる青年>>176に、こちらも微笑み返して。]
その、よろしければ、今晩、泊めていただけないでしょうか?
[自分が森で迷ったことなどを説明して、最後にそう尋ねた。]
(181) 2010/06/19(Sat) 02時半頃
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―1F廊下―
…お戯れを。
[白い指先に髪を絡み取られ、思わず紅の瞳を見上げます。 整った容貌の中、酷く異質なそれは同時に──ひどく魅力的にも見えるのでした。]
(182) 2010/06/19(Sat) 02時半頃
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花売り メアリーは、ランタン職人 ヴェスパタインの指が離れるのに、小さく息をつき──
2010/06/19(Sat) 02時半頃
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そうね、お兄様にお借りする訳にもいかないし……
[ロビンの口許に宿る笑みに目を細め]
以前のお客様の服……嗚呼、そういえば……。 その服が虫にダメにされていないことを祈るわ。 宴の前に外につかいを出す訳にはいかないし。 貴方がいなくては困るもの。
[ドナルドの気遣い>>174に作り物でない笑みが零れる]
お姫様だっこもおんぶも恥ずかしいわ。 もう子供じゃ、ないんだから。
[軽くドレスの裾を摘み二人に会釈して]
また、後で――…
[消え入りそうな声を残して女はくるりと身を翻し駆け出し玄関とは別の――抜け出した部屋のある方へと向かう。 それは奇しくも裏口のある方向と同じで]
(183) 2010/06/19(Sat) 02時半頃
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はい、イアンさん。 それではまた…後ほど。
[少し慌てた様子で、立ち去る記者を見送ります。 みっともなく赤くはなっていなかったでしょうか。 頬に手をやり、誤魔化すように微笑んでみせたのでした。
息をついたのは、安堵したからか ──それとも、どこか惜しくも思えたようでもあるのです。]
(184) 2010/06/19(Sat) 02時半頃
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―1F廊下― [大人しい印象を持った少女を見遣る。 薔薇色の頬を隠すように手を当てる仕草 息をつく様子を血の色をした瞳で捕らえながら 其の顔が恐怖に怯え、やがて堕ちていく様を想い描いているなど、目前の彼女は知りもすまい]
……私は、そろそろ失礼しよう。 メアリー 宴までにそなたの兄が見つかったら、 その者も一緒に連れてくると良い。
[揺らぐ気配に気付いている。 人に聞こえぬ声で問いかけずとも この場に近づく同属の気配がローズマリーとわかる。 僅かに土のにおいが混じっている。 辞した方が良いだろうかとメアリーの返事を待たずに緩慢な仕草で踵を返す。 長い髪がさらさらと背で揺れた]
(185) 2010/06/19(Sat) 02時半頃
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[>>181 彼は柔和な笑み、されど銀の首輪は冷たく重く]
ああ、森に迷われた、それは―― ……いえ、今宵この城に訪れる方は皆お客様です。
どうぞ、ご遠慮なさらず中へお入り下さい。 客室は空いているところをご自由に――。
[客人への礼を持って誘えば、>>179同輩たる者の姿]
ええ、「お客様」がまたお一人。 ……皆様、刻を守って下さるようで何よりです。
[常に変わらぬ穏やかさで答える、 その声は彼女に届かぬように気を使われてはいなかった。 そして連れ立つ客人の姿には痛々しげに眉根を寄せる]
しかし「黒薔薇」姿が見えないと案じていれば、あなたの迎えられたお客人は――…ええ、どうぞ手当てを急いで差し上げてくださいね。
[今、血臭を厭うは、無論それだけの単純な理由ではなかったが]
(186) 2010/06/19(Sat) 02時半頃
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>>179
落ち度ないってことは、紳士としてはこんな感じの振舞いでいいっちゅうことか。紳士ってのも大変な商売すね。
[そしてちらりと迷子の方をみて会釈。お客様の多い城だこって。それならもうちょい庭の手入れをした方がいいんじゃないかと、迎え入れてくれたというのに失礼なことを心のうちで思った。
奥の部屋にて、手早く、しかし正確な治療を受けると、ロビンに礼をいって。城主サマのところに案内してもらうか、考えたが、数少ないらしい従者サンの手をわずらわすことはないと自分で探す事にした。]
(187) 2010/06/19(Sat) 03時頃
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[「白薔薇」の言葉>>186に無言で頷き、ドナルドを奥の部屋へと導く。こざっぱりとした部屋で、小さなテーブルと椅子がある他には何もない。
かつて使用人が大勢いた頃の名残であろう、小さな使用人控室。ここならば血の臭いが数時間残ったとしても、主達が歩みを進めない分まだマシだろうという判断だ。]
私など、「紳士」と呼ばれるには程遠い、無知な執事にございます。そのような者がお客様に意見するなどという無礼な真似をし、たいへん失礼いたしました。
[ドナルドの肩に開いた小さな穴に清潔な布を当て、包帯できつく縛り上げる。]
不自由さを感じられるやもしれませんが、傷口が塞がるまでは、しばしこれで我慢していただけますようお願い致します。
「血の臭い」は、貴方様の知らぬ何かを呼び寄せてしまうかもしれませぬ故。
(188) 2010/06/19(Sat) 03時頃
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どうもありがとうございます。
[快く受け入れられたことに、安堵しながら一礼する。 「お客様」という言葉には違和感を感じたが、明朝になればここを去る自分には関係の無いことかと思い、聞き流した。 空いている客室に入ると、ベッドに横になって一息をつく。 既に、自分が抜け出すことの出来ない処に足を踏み入れていることにも気付かずに――**]
(189) 2010/06/19(Sat) 03時頃
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[開け放たれた窓は玄関からの死角にある。 ドナルドから離れた事で血の甘い香りが薄れ安堵の息を漏らした。 その場でへたり込みそうになるのを堪えて 一階にある部屋にそっと猫が忍び込むようにして戻り]
――…は、ぁ。
[深く吐き出した呼気が切ない音を奏でた。 そのまま部屋の床にぺたりと座り込む。 心乱した事も兄と呼び慕う者に悟られているとも気づかない。 それほどに余裕なく我慢することで精一杯で]
ダメね。 お兄様ならもっと優雅に――…
[渇きを誤魔化そうと独り言ちてみるけれど まだ少し時間が掛かりそうだった。 ふっくらとした唇に指先を宛がう仕草は衝動を堪えようとする心の表れ]
(190) 2010/06/19(Sat) 03時頃
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─1F廊下─
…お引止めしましたわ。
ごきげんよう、ヴェスパタインさま。 ありがとう存じます。
[もの静かな青年が、どのような思いを抱いているか、 紅玉の瞳の奥を、見通せるはずもありません。
───宴。
その真なる意味も知らず、感謝の笑みを浮かべて再び深く腰を折りました。]
(191) 2010/06/19(Sat) 03時頃
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―城の一室― [ひらひらと手を振って、いろいろと世話を焼いてくれたロビンを送り出すと
椅子の上にどたりと身を投げた。傷に響いてうめき声を上げたが、それでも疲労の方が勝って仰向けに寝転がる。]
うあ゛ー しんどっ。 あの変な敬語ですっげえ疲れるんですけど。 あー酒飲みてぇ。やっすい酒場いきてぇ…。 [片目を覆って、男は考える。 >>183あの女の子いい笑顔だったな、とか >>186あの従者ぽい人、白薔薇…名前なのかよ、とか。**]
(192) 2010/06/19(Sat) 03時頃
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[手当てを終え、部屋を出ようとするドナルドを見る。 着替えの服を差し出しながら、或る注意事項を告げた。]
旦那様のお部屋に無許可にお入りになられませぬよう。 その点に関しましては、何があってもお守りいただきます。
[それだけ告げると、部屋を出て行くドナルドの背中を特に制止することなく、黙って*見守った*]
(193) 2010/06/19(Sat) 03時頃
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……サイモンお兄さま…。
[果たして彼は、このお城のどこかにいるのでしょうか。
ヴェスパタインの言う『ローズ』が、よもやかつて見知ったる年上の美しい人とは思いもよらず、その時はただ窓の向こうの霧を見つめて息を落とすだけであったのでございます。**]
(194) 2010/06/19(Sat) 03時頃
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牧人 リンダは、メモを貼った。
2010/06/19(Sat) 03時頃
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[腰を折る少女の姿を其の瞳は捉えて居なかったが 彼女の姿は「視えて」いた。 霧が覆う中で起こる全ては城主の手の内。
しかし稀に納まりきらぬものもある。 例えば宴から生還した一握りの者であったり 己の求愛を拒絶し、自ら死を選ぶ者であったり 人間というモノは、枠に納まらぬ事のほうが多いのかもしれず]
……あぁ…… 血の匂いがする
[色香を滲ませた吐息を落とし 城主は再び霧となって*姿を消した*]
(195) 2010/06/19(Sat) 03時頃
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――吸血鬼の城――
……ここがそうなんだね。
[影のような木立の重なる森を抜ければ、蔦の絡む高い壁が視界に入る。向こうに城門が見えれば、少女の横顔に緊張の色が走る]
……もう「宴」は始まってるのかな。 私達意外にも、ここに招かれた人っているのかな。
魔物ってどんな顔なんだろ。角とか、尻尾とか生えてるんだよね?
[ヘクターの袖を握る手にぎゅっと力が籠る。気を紛らわすための無駄口が止められない。ここが魔物の棲家だと分かっていても――いや、分かっているからこそ、怖いのだ]
(196) 2010/06/19(Sat) 03時頃
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(――ヘクターに付いて来て、本当に良かったの?)
[頭の中で誰かが問う。 でも、他に選択肢はなかったのだ]
『おれと別の道を行っても、おまえが「選ばれた」なら、どのみち城に辿り着くだろうけどな』
[ヘクターの言葉>>169が甦る。森の中、最奥へと引き摺られるように迷い込んだのは、帰り道を見失ったのは「選ばれた」からではないのか?
それならば――]
――……。
[辿り着いた城門は、二人のために禍々しい響きをあげて開くだろう。招かれた「宴」で待ち受けているものの事を少女は未だ何も知らない**]
(197) 2010/06/19(Sat) 03時頃
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靴磨き トニーは、メモを貼った。
2010/06/19(Sat) 03時半頃
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[客人が一人を迎えれば、玄関ホールを後にする。 嗚呼、あの客人の血臭は主らにさぞ芳しく香ったであろう――。]
―――……、
[銀の環、その下の薄い皮膚を指先でそっと撫でる。 オルガニストの指先、獣用の首輪に傷つけられぬようそっと触れれば――惚けたようなため息にうっすらとした熱が、篭った**]
(198) 2010/06/19(Sat) 03時半頃
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[血が欲しい。 渇きを癒したい。 けれど今は宴の前で客人たちも多い。 白薔薇のような彼の従者がその応対に 追われているのは想定の内。 宴の客人をもてなす従者の邪魔をするのは躊躇われ 女はそのままゆっくりと目を閉じる]
――…お兄様。
[ポツと呟き女はまどろみに誘われた**]
(199) 2010/06/19(Sat) 03時半頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/06/19(Sat) 04時頃
奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/06/19(Sat) 04時頃
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[胸の鼓動と同じ様に時を刻む懐中時計に深い思想の森への階段へ下りようとしたその時に手にチーフが宛がわれる感触に目を開けて、
――無理に引き上げられるその感触に不快なものを感じつつも、辛うじての笑みを浮かべた。]
これ位の傷などは、暫くの間を置けば止まると言うのに―…‥ 白いチーフを私の血で汚す必要などないのに。
――有難う御座います。
[白いチーフに咲いた紅い花をぼんやりと見つめて言うと、思想の森への階段を下る。]
(200) 2010/06/19(Sat) 10時半頃
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[トーニャが女だと暴露されれば、その躯を見下ろして]
さすがに女の子がおれみたいにデカくなったらドレス代が大変だろうが、身長にまわる分、他の部位が「大きく」なるのは眼福だと思うぜ。
飯があるときは食え食え。 おれはよく食う人間が好きだ。
こっちはすっかり面変わりしちまったが――
(201) 2010/06/19(Sat) 10時半頃
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[霧の紗幕の向うに見えてきた主塔のシルエットに眼を細める。]
なんて云うか、 10年くらい前には、周囲からは、おれもおまえみたいに華奢に見えたんだろうな、と思うと歯がゆいぜ。
[そして、自分の少年時代はあの城で終わったのだ。]
(202) 2010/06/19(Sat) 10時半頃
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― 森 城に近い畦道 ―
見事な古城ですのね。 どれぐらい昔のものなのかしら。
[湿っぽい霧と視界を損なう重苦しい雰囲気の森にただ伸びる緩やかに畦道を走る馬車。近づくにつれ木々よりも高く聳え立つ城を視界に入れると、...は少し浮かれたような声をあげていた]
ところで御者さん。この道でいいのかしら?
[馬を操る者に声をかけるが、かけられた相手は無言のまま。寡黙と呼ぶには些か非礼の域に達しているが、...は気にした素振りも無く再び、顔を僅かに覗かせる城へと目を向けた]
変なの。うふふ♪
(203) 2010/06/19(Sat) 11時頃
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― 城門前 ―
ふぅ…随分と遠回りしてしまったわね。
[何故か城門前には馬車で横付けすることはなく、徒歩で荷物の入った鞄と抜き身の猟銃を小脇に抱えながらよろよろとした足取りで城へと向かう]
随分近いと思ったのに、もうくたくただわ。 うふふ、でもこれも旅の思い出かしら。
[黒い衣服の一部と、白い肌には赤黒い液体が乾いてこびり付いていた。鼻が利けば抱える猟銃の銃口からは硝煙の匂い、火薬臭が漂ってくる事だろう]
(204) 2010/06/19(Sat) 11時頃
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あらあら、こちらも随分と寂れていらっしゃるのね。 お手入れする方はいらっしゃらないのかしら?
[門を叩き、応対に出る者を待つ間、興味深そうな眼を敷地にも向けるが荒れ果てたままの姿(>>4)に少し残念そうな表情を見せた]
旅の途中、この辺で起きているとかの失踪騒ぎに便乗した人攫いさんがいたみたいで……うふふ。 そこから必死で逃げ回ってたら泥が跳ねてしまったの。 着替えたいのだけれど、宜しいかしら?
[...は応対してくれた者に対してそう言うと、人懐っこい子供のような笑みを浮かべ――人によってはそれを愚かしい仕草と見る子供染みた笑顔で、宿借りを*強請った*]
(205) 2010/06/19(Sat) 11時頃
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[コチコチ―…‥、コチコチ―…‥。 コチコチ―…‥、コチコチ―…‥。
懐中時計の音は―…‥、胸の鼓動は―…‥、
―― 今一度、男を過去へ戻す。]
貴方は私を愛しては無いのよ、貴方が愛しているのは言葉、そして詩だけ―…‥、可哀そうな人だわ。 上辺っ面しか、見えて無いの、本質が見えて無いの―…‥ だから、私が教えてあげる。
(これは誰だ―…‥? この私の傍にいるのは誰だ―…‥?)
(206) 2010/06/19(Sat) 11時半頃
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[気付いた時には、鞄一つで暗い闇を中を走りだしていた。 覚えているのは――、]
ガタリ。
[不快な覚醒――、眠りと覚醒の曖昧な狭間。 周囲に誰もいない事を確認して、醜態を見られず済んだ事に小さく安堵の息を吐き。]
ああ、分かっていますとも――。 私に足りないもの、何故詩人になりえないのかを。
[胸の銀のロザリオが揺れる。]
気分が悪いですね。 夜風に当たらなければ――。
[己の内の潔癖な部分が夢とは言え、それを拒否する事に対して、苦笑いをしながら、夜風に当たろうと、大きな窓の方へ**]
(207) 2010/06/19(Sat) 11時半頃
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[左袖にかかるトーニャの重みに歩調を合わせつつ、城までの距離を詰めてゆく。]
そうそう、 確認されるかわからんが、招待状の名義は「ステラ・マッカーシー」になってる。 だが、愛称はトーニャだと云っておけば、それで呼んでくれるだろうよ。 来客の我が侭には慣れた連中だ。
…もっとも、あん時の執事がまだいるかはわかんねぇがな。
(208) 2010/06/19(Sat) 11時半頃
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[ステラ・マッカーシー――その名を聞いて、30年近くも前の「子爵令嬢拉致事件」を思い出すのは担当刑事か記者くらいだろうと思う。
なおかつ、森で発見された令嬢が発狂しており、誰の種ともしれない子を孕んでいたことは、子爵の圧力で握りつぶされたはずだ。 表向き、子爵令嬢は病死、ヘクターは時を同じくして遠縁からもらわれてきた養子、ということになっている。
その子爵も死んで、家は乗っ取られたとあっては極秘もガタついているかもしれないが。]
(209) 2010/06/19(Sat) 12時頃
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>>205 [漂う硝煙の香り、錆びた鉄の臭い。 それらが危険なものの象徴であるということは知りながらも、執事は漆黒のドレスを身に纏う女に一礼し、いつもの鉄仮面を崩さずに告げる。]
ようこそいらっしゃいました。 ここは霧も深い。旅の途中の骨休めに必要でしたら、どうぞ我が主人の城へ。今は「宴」に呼ばれたお客様も多い、ご一緒に滞在なさってはいかがでしょう。
それに、ここに居れば、そのうち霧も晴れましょう。
[勿論、霧が晴れることなど半永久的に無いことを、この執事は知っているのだが。]
湯浴みをなさりたいならば、ご案内いたしましょう。 生憎この屋敷には、女の召使いは居りませぬゆえ、その点につきましてはご容赦ください。
(210) 2010/06/19(Sat) 12時頃
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―― 城の前 ――
[血の滲みを思わせる湿った色合いの煉瓦をうずたかく積み上げた城壁。 日差しもないのに、いったい何を栄養に育っているのかわからない蔦は血脈のように城壁を這っている。]
おれが今の半分の体重のときには、あの蔦を切らずにのぼれたもんだ。
トーニャ、おまえの軽さなら、いざとなったら、蔦を足がかりに、壁つたって移動できるだろうよ。 飛び降りるよりはマシだから、何かのときには思い出すといいぞ。
(211) 2010/06/19(Sat) 12時頃
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[近づくにつれ濃くなる鉄錆の匂いは、体内を流れる血のそれと似ていた。 門扉が勝手に開く様を見れば、この城に血が通っているのもあながち見当違いではないかもしれないと思えてくる。]
ふうん、歓迎されてるようじゃないか。
(212) 2010/06/19(Sat) 12時頃
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―城主の部屋― [城主が姿を現したのは最上階の己の部屋。 すっと左腕を差し出すと、何処からともなく物言わぬ影が現れ、赤い液体の入ったグラスを其の手に持たせて消えた。 窓の外を見る表情に翳りがある]
猟銃?
[火薬の匂い。 こびり付いた赤よりも、其方の方が強く たかが鉛球など城主にとっては何の痛みも無いが――]
(213) 2010/06/19(Sat) 12時頃
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不愉快だな。 硝煙の臭いは美しく無い。
[ポツリ、呟く。 己の美意識に反するものが、城内に齎されるのは我慢ならぬ。 門を叩く彼女には薔薇のどちらが対応に出るのだろう。 ああ、先に忠告しておくべきだった。 もうアレらがこの城に住み着いて何年ほど経つのか 己の趣向は教え込んでいるつもりだが]
(214) 2010/06/19(Sat) 12時頃
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トーニャ、ここが魔窟ってヤツだ。 住んでる当人はそうは思ってないかもしれんが。
[魔物の姿を問うトーニャに]
尾とか角とか、そう簡単な奴ばかりでもないんだな、残念ながら。 外観だけで区別したら、“外つ民”を毛嫌いする街の連中と変わらんだろ。
(215) 2010/06/19(Sat) 12時頃
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異様な姿をしているから―― 優しくしてくれたから―― そこを根拠にして「裏切られた」って泣く奴が多いんだが。
相手を信じる、信じないってのの責任を相手に押し付けちゃいけない。
(216) 2010/06/19(Sat) 12時頃
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信じるっていうのは、コツイになら殺されても悪かねぇって意味だろ?
多分、おまえさんもここでそれを学ぶさ――
[門の内側に足を踏み入れる。]
(217) 2010/06/19(Sat) 12時頃
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― 玄関 ―
執事さん、でいいのかな? ありがとう。
[...は応対してくれた三十路ぐらいの従者、ロビンの勧め>>210に対してニコリと笑ってお礼を言上する]
それじゃあお言葉に甘えて、お湯を頂こうかしら。
[重かった荷物を渡すと気分も軽くなったのか口調も軽く、鼻歌でも歌いたそうなぐらいの上機嫌の素振りを隠そうともせず]
(218) 2010/06/19(Sat) 12時半頃
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― 城内→浴室 ―
[案内された部屋へ銃と荷物を無造作に置いたまま]
肌に纏わり付くような霧は嫌いじゃないけれど…… 苦手な仔もいるし……晴れるに越した事はないかも知れないわねえ。
[召使の性別などは気にせず、案内してもらう相手にそんなどうでもいい事を*口にしながら*]
(219) 2010/06/19(Sat) 12時半頃
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[漆黒のドレスを身に纏う女に、小さく告げる。]
……ああ、お客様。 それから……その銃は手からお離しくださいますようお願い申し上げます。
我が城主は、銃や火器のものを好みませぬ。 かの方は、殊更「におい」というものに敏感でございます故。
ええ、できれば城の外に置いていただければ、と。
[猟銃を城の外に置いてくるよう、言葉で促す。 さて、彼女が断ろうものならどうすべきか。そんなことを思案しながら。]
(220) 2010/06/19(Sat) 12時半頃
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[美しいものが好きだ。
だから、あの黒薔薇の刺青を持つ子を城に置いた。 雇ってほしい、そう告げた彼が食事の光景を見ていた事を知っている。 瞳に望む色を見ても、城主は彼の首に輪を嵌めてその血を吸う事はしない。度々食事の光景を見せ付ける事はあるけれど。
あの白薔薇を好む青年――当時は少年と言うべき年だったか――彼も城へ住み着くことを許した。 出会ったあの時、天国の青、セレスタインブルーの瞳が己に向けられた瞬間、目映さで灰と化してしまうかと思ったものだ。太陽の下では生きられぬ身が、触れられぬ色を傍に置く事が出来るのは、幸運な事だった。
そして何より、己が血を分け与えたローズ 過去を記憶の彼方に失くした原因は何処にあったか 血が巡る快楽を其の身に受け、人間だった彼女が吸血鬼へと変貌するあの姿は、ここ数十年のうちで一番城主を満足させた。
光差さぬ庭園の薔薇は朽ちようとも、 己は生きた薔薇に囲まれてすごしている]
(221) 2010/06/19(Sat) 12時半頃
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[預けられた荷物の重さに少々困惑しながら、首を傾げる。]
……ああ。如何いたしましょう。 銃は旦那様が最も嫌うものだといいますのに。
[風呂へと案内し、客の女が中に入ったのを確認して、ぽつりと呟いた。]
しかして、何故あのお客様は銃をお持ちなのでしょう?やんごとなきご身分の方とお見受けいたしますに、何故お手ずから銃把を握っておられる……?必要だというのなら、従者にでも持たせればよいものを。
ああ、ああ。まことに奇妙な話。
[気が狂った娘だという考えは、頭の中に浮かぶも、あえてそれを具現化することはなかった。]
(222) 2010/06/19(Sat) 12時半頃
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[窓を開け、小さなテラスに出ると、深い霧の為か、しっとりと湿気を含んだ風が、男の夢の中の生々しさを洗い流すかの様に吹きつける。 その風に心地よさげに目を細める。]
深霧の月傘に、 ――君想う。
……。
[感傷も何も無い声で呟く。 想う人もないのに、ただ言葉を繋げているだけの言葉。 懐中時計の上蓋をランプに翳すと反射した光の中には楽園の絵。]
楽園は何処か?
[ぽつりと呟く。]
(223) 2010/06/19(Sat) 12時半頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2010/06/19(Sat) 12時半頃
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―客室―
[何度か扉を開けて、寝台の置いてある部屋を見つける。 城主の許可は得ているというのに、きょろきょろとあたりを見回して滑り込むのだった。調度は行き届いており、嫌が応にもこの城には主が居るのだという事実を認識させられるか]
アレは、本物なんだろうなあ。
[一度対面しただけだが――それでもいきなりの対面であることには間違いはなかったが――どこかで確信していた。肌と唇の冷たさと、纏う異様な雰囲気のせいか。 寝台に腰掛け、手元の手帳をぺらぺらと捲った。少し休んだら、城内を見て回らねば。 とにかく、潜入には成功したのだから]
(224) 2010/06/19(Sat) 12時半頃
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[物思いに耽っているうちに、あの猟銃は宴の客諸共城内へ入ってきたようだ。 黒薔薇が失敗した事も、城主は「知っている」]
……後で、仕置きが必要か。
[不快さを隠さず、黒檀の窓枠に手をかけながらグラスを傾ける。 赤いワインは血の代わり。 僅かに渇きを癒し、緩く息を吐く。 門を潜る人影が二つ見える。 長身の男からは、少し懐かしい気配を感じた]
(225) 2010/06/19(Sat) 13時頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2010/06/19(Sat) 14時頃
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―客室―
[部屋の様子を一通り見聞する。いつの間にか口から溜息が漏れていた。整っているのだ。主のこだわりを、逐一感じさせられる程度に]
……血を啜る魔物って形容だけじゃ、予想つかないよなあ。何人も死んでるかもしれないって言ったら、尚更だ。
[寝台を見下ろしながら、呟く]
『本当に吸血鬼だったら』……生態諸々を取材させていただくのはもちろんだけど。 まず、聞いておくべきだったかもなあ。
失踪者を――消したのは、お前だったのかって。
[尋ねる機会はこれからいくらでもあるか。 口元を歪め、肩を回し立ち上がった]
(226) 2010/06/19(Sat) 14時頃
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[城の一室―手当てを受けた執務室とは違う部屋だった―から礼服に身を包んだ男が出てきた。 襟を引っ張り息苦しさを隠そうともしない表情であったが、街のチンピラ然とした風貌は薄れたようだ。良くてマフィアの下っ端と言ったところ。]
息苦しぃ…。紳士ってのが日常的にこんなん着なきゃいけねーなら 俺ぁ、今までの暮らしのままでいいぞ…。 飲食店でのバイトだって続けてやらぁ。 [そうボヤいて思い出すのはバイト先の店長。口うるさくてケンカっぱやい中年だったが、長いこと世話になった。男が喧嘩騒ぎを起こす度、拳骨が降ってきた。 まあ、あのおっさんのおかげで料理は上手くなった。]
さってぇと、城の中ぁ探索させてもらいますか。ジョーシュサマにご挨拶、と。 [ついでに酒蔵でもあれば飲んでしまおうかと。]
(227) 2010/06/19(Sat) 14時半頃
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記者 イアンは、客室のドアを開いて、周囲を見回しつつ廊下へ。
2010/06/19(Sat) 14時半頃
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[襟を緩めたばかりでなくいっそのこと着崩してしまおうかと思ったが、城主サマに会うまでの我慢だと耐えることにした]
こんな城にくるような知り合いがいねぇのが救いだな。絶対笑われるぜ。
[男はくるりと見渡した。城の内部は凝った作りのようで
視界に入った、友人の姿をひどく浮きだたせていた―それは普段の姿を知っているからの効果だが。] …イアン。お前ん家って、もっと街に近いと思ったんだが 引っ越しでもしたのか?こんな霧の中に。
(228) 2010/06/19(Sat) 14時半頃
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―客室―
[ふ、と目を覚ます。いつの間にか寝ていたらしい。 視界に映った、いつもとは違う天井に、自分の置かれた状況を思い出した。 ふるふると頭を振り、未だ残る眠気を振り払うと、ベッドから身を起こした。]
……ん、んんー……。
[ぐっと、体を伸ばし、乱れた衣服を整える。]
少し、臭いますかね……?
[べとつく寝汗の感触に顔をしかめながら、ふとつぶやく。 衣服の乱れが無くなったことを確認すると、広間へ向かおうと客室を出た。]
(229) 2010/06/19(Sat) 14時半頃
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牧人 リンダは、メモを貼った。
2010/06/19(Sat) 14時半頃
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[人の気配を感じ、振り向く。そこに居たのは見慣れない例服を着た――見慣れた男だった]
ドナルド? ――へ、ドナルド!?
[ここにいる事への驚きよりも、彼の服装に関しての驚きの方が若干大きかったのは否めない。声を聞いてようやく己の知るドナルドだと確信し、そして肩を竦めた]
俺の家は街の中だよ。こんな立派な城なんて一生かかっても買えないさ。取材に来てるだけだ。
……お前こそどうしたんだ、似合わない服なんぞ着ちゃって。……まさか、『宴』とやらにお招きされたとか言うなよ?
[先程耳にはさんだ城主とメアリーの会話を思い出しつつ。彼がここに居る事への驚きは、まだ消えない]
(230) 2010/06/19(Sat) 14時半頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2010/06/19(Sat) 14時半頃
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―廊下―
[客室を出ると、廊下で立ち話をしている男達>>228>>230に気づいた。]
あ、どうも……。
[横を通りすぎる時に、ぺこりと頭を下げると、そのまま広間へと向かった。]
(231) 2010/06/19(Sat) 15時頃
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[トクリトクリ。 自らの緩やかな鼓動を感じ女の伏せられた睫毛が震える。 ヒトよりも少しだけ遅い鼓動。 生きる時間の違いを示すかのような差異。]
…………ン。
[目覚めて直ぐ女は右手を頭部に宛がった。 羽を模した銀細工の髪飾りが其処にあるのを確かめ ほ、と安堵の息を吐く。 この髪飾りは女がヒトだった頃からの唯一の所持品。 女は此処の城主と同じく銀に肌が触れる程度なら何ら問題は無く 肌の白さと口腔に潜む牙を除けば一見人間とは変わらない。]
―― 一、二、三…………。
[城に集まる従者以外の人間の気配を数え薄らと唇が弧を描く]
(232) 2010/06/19(Sat) 15時頃
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>>230 [声を上げて驚くイアンに、お前がいて驚いてんのはこっちだっての。と男は苦笑を浮かべた。]
取材ぃ?なんだよ、城だなんてデカいヤマ任せられるようになったんなら言えよな。エールぐらいなら奢るぜ? んで何、ゴシップ?綺麗なネーチャン見かけたけど、それか?
おう、似合わねーとは失敬だな。自分でもわかってら。 話せば長くなるんだけどな、ざっと2時間くらいはかかる。…な、もう聞きたくなくなってきたろ? まあお呼ばれした訳じゃねーのは当たってるぜ。 [話すのが面倒臭くなったから誤魔化そうとしている、というのは目の前の友人にはすぐ分かることだろうが。]
(233) 2010/06/19(Sat) 15時頃
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これだけお客様が居るのだから 一人二人、味見しても許して呉れるかしら。 お兄様におねだりしてみましょう。
[くすくすと愉しげに女は目を細める]
先ずは湯浴み――それから代わりのドレスを。 黒はダメにしてしまったから瑠璃色のものにしましょう。 嗚呼、けれど……あれは胸元が寂しいから……
[ほほに繊手を宛がい思案げな面持ち]
そうね、見栄えのする首飾りがあれば “お嬢様”らしく見えるかしら。
[客人用とは別の浴室へ向かい女は付き従う影に全てを委ねた]
(234) 2010/06/19(Sat) 15時頃
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>>231 [通り過ぎる女に軽く会釈。その動作が終わってから、先ほど見かけた女性だと気付いた。
その後ろ姿を追うように顔を動かすが、すぐに止めた。]
(235) 2010/06/19(Sat) 15時頃
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いやー、任せられたっつーか、勝手にやってるっつーか。とにかく、デカいヤマを引き当てんの。これから。 ほら、この付近さ、失踪事件多発してるだろ?吸血鬼伝説なんてのもあるし、ここは一つどどんとその真相を確かめてだな…… で、まあ、親切な城主さんに滞在と取材許可、頂いたの。
[自分がここに居る事をまるで正当化させようとするかのように、ぺらぺら御託を並べたてた。目の前の相手がここに居る事を驚いているのは、どうやら青年自身だけではないようだ]
……わかってるよ。どーせ碌な事してないんだろ? 招かれてないってなら、あれか。勝手に入って来たってやつか。いけないんだぞー、そういうの。
[説明を面倒臭がっている様子は一発で分かった。自分の事はすっかり棚に上げて、半眼になって非難し――息を吐いて、僅かに真剣味を帯びた眼差しで、尋ねた]
……まだ会ってないのか?城主さんには。
(236) 2010/06/19(Sat) 15時頃
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――どうも。
[会釈して通り過ぎる女。 呼び止めるべきだったかと後悔した頃にはもう彼女は向こうへと行ってしまっていたか]
雰囲気が違うか。
[ローズ、ではないだろうと何とはなしに判断し]
(237) 2010/06/19(Sat) 15時半頃
|
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─城内・客室─
────……。
[窓辺の椅子に腰掛け、外へと視線を彷徨わせます。 部屋の中は綺麗に整えられ、手入れの行き届いて居るように見受けられるのですけれども、不思議と人の気配の薄いようでした。]
……、薔薇が。
[随所に飾られた白の薔薇が、古い思い出を呼び起こします。
───おさない日に見た、遠い面影を。]
(238) 2010/06/19(Sat) 15時半頃
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『綺麗ね。』
[青い空の下][薔薇の園]
『わたしは、白い薔薇が一番すきなの。』
[亜麻色の髪の乙女が、微笑む。]
『…ねえ、メアリー?』
[───銀の羽根飾りが、陽に煌いた。]
(239) 2010/06/19(Sat) 15時半頃
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|
…マリー、ねえさま…。
[ぽつ。と漏れた自らの呟きに、ハッとして過去から引き戻されました。 ふるりと頭を振って、両掌で頬を包み込みます。]
…どうしたのかしら。 急にあんな──昔のことを。
[遠い過去の思い出は夢幻にも似て。 ただ、薔薇の香りが過去と現在(いま)を繋ぐのですけど。]
(240) 2010/06/19(Sat) 15時半頃
|
|
[飲み干したグラスを黒塗りのテーブルに置く。 放っておけば影が片付けて行くだろう。 ゆったりとしたローブを身に纏った城主は 窓辺から離れ、戸口へと足を向けた]
随分と集った…… ……仕置きよりも先に、幾らか見分でもしておくか。 挨拶には未だ 早いだろうが、な
[丁寧な細工の施された扉を開き、自らの足で広間の方へと向かう。 黒衣を引き摺り、燭台の明かりに宝石のように光る長髪を靡かせる城主は、ただ歩く其の姿でさえ決して人間には持ち得ぬ妖しさを醸していた]
(241) 2010/06/19(Sat) 15時半頃
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|
どこで、どうしておいでなのかしら。 どこかで…幸せにしておいでなの?
[突如として姿を消した彼女が、あとに残したのは一面の薔薇の園。 幼いこどもに事態を理解することは出来ずに、失踪したのだと聞かされたのは、随分後になってからのことでした。]
(242) 2010/06/19(Sat) 15時半頃
|
花売り メアリーは、つと、暖炉の上の棚に歩み寄り──
2010/06/19(Sat) 15時半頃
|
…白い薔薇。教えて欲しいの。 お兄さまも、きっときっと…戻ってらっしゃるわよね?
[花は沈黙を返すばかり。 ほうっと溜息を落とし、首を振ります。
やがて、自らを力づけるように、きゅ。と指を握り締めました。]
(243) 2010/06/19(Sat) 15時半頃
|
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ご城主さまも、ああ仰ったのですもの。 妹君にお会いすれば、───きっと。
[自らに頷き、紅のドレスを翻して扉へと向かいます。 はしばみ色の瞳には、決意にも似た色が浮かんでいました。]
(244) 2010/06/19(Sat) 15時半頃
|
|
>>236
[友人の饒舌さを記者としての熱意だと勘違いし、男は少しばかり呆れた顔を見せた]
おっまえねー。 失踪事件なんてのは警察の仕事だろ。変に首突っ込んで危ない目にあっても知んねえぞ。 吸血鬼だって御伽噺のまんまがいいだろ?だってよー
[友人のほうへ近寄り耳打ちを落とす] 女の子引っ掛ける手管が減っちまう。 いるわきゃないけど、女の子ぁファンタジーが好きだからなぁ。
[不法侵入を軽く咎められれば、少し後退りして。] …まだ会ってねーけど。これから会いにいくんですー。アホ面した誰かさんに会ったからまだなんだよ。 あ、イアンはもう会ったんだよな。ジョーシュサマってのはどんな人?泣き落とし通用しそうか?
(245) 2010/06/19(Sat) 15時半頃
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[瑠璃のドレスに首もとを彩る透明な輝き。 高価な石だと聞いたけれど綺麗だと思っただけで 他には何の感慨もなく着飾る為の品の一つに他ならない。 石鹸の香りを漂わせ女は廊下に出る]
――広間に行くにはまだ早い。 それなら……、暇でも潰しましょう。
[宴の前に迷い込んだ男が一人、居た。 庭先を散歩している時に門の向こうから『ローズ』と親しげに 呼びかけていた知らない男。 ――名をサイモンと言った。 吸血鬼に怯えながらも逃げられない男。 閉じ込めているわけでもないのに、逃げない]
私はヒトではないのだと―― その身に刻んであげたのに、ね。
[従者と同じようにサイモンにも血を差し出させた。 名を呼び思い出せと言う不思議な男に会うべく廊下を進む]
(246) 2010/06/19(Sat) 16時頃
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警察、ねえ?すぐに迷宮だ未解決だファンタジーだ妄想だ――って言ってる奴等なんか、正直信用できないんだよ。
実際ファンタジーな事件に巻き込まれて、ファンタジーとして片付けられてる女の子達の身にもなってみろって。……流石に浮かばれねえだろう?
[御託ではあるが、熱意が無いと言えば嘘になる。そうでなければ、そもそもこんな城になど乗り込むものか。 落とされた耳打ちには、舌打ちを持って返し]
おうよ。マヌケ面した誰かさんに会う前に、ばっちり会わせていただきましたぁ。 泣き落とし?
[ぽかんと口を開いた後、小さく笑って]
――いや、流石に通用しないだろ。泣き落すとかじゃなくて、素直に謝れば……どうなんかなあ。「招く」とか「招かない」とか言ってたし。 怒られんのが嫌なら、会う前に帰るのも一つの手だと思うけど……帰る気はなさそうだな、お前。
(247) 2010/06/19(Sat) 16時頃
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─廊下─
[辺りに漂うのは、石と風と苔と──薔薇の香り。 血腥い匂いは、未だ人たる身には届きませんでした。]
どちらかしら──…
[途方に暮れたように、廊下を左右に見渡します。 召使いに部屋を聞こうにも、時折見えるのは影のような人影ばかり。見ようとすると、すぐに消えてしまう影なのです。]
…うえ、なの?
[仕方なく、当てを決めずに歩き出します。 しんと静かな城内に、心細さが募るようでした。]
(248) 2010/06/19(Sat) 16時頃
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>>247
…まさか、彼女さんの事件ってここらへんでか?
[それならすまなかった、と男にしては珍しい謝罪の言葉を口にした。] 犯人探しに、独力で、か? 思い詰めてんなら止めねえけどよ、…死ぬなよ。
[イアンは化けてでそうだ、貸した金返せって。と笑った。
城主サマへの対処方法をふむふむ、と聞いて] って、この格好いい男を捕まえてマヌケ面たぁ言うじゃねーか。酒奢りの話は無しだな。
…まあ帰れない訳があるっちゅうかなんちゅうか。城の外で熱心な俺のファンがナイフ片手に出待ちしてるかもー……なんちて。 [言い辛そうに頬を掻きながら、出ていけない理由を話す。話すことに躊躇はあっても追われる立場になった後悔など感じさせない喋りで。**]
(249) 2010/06/19(Sat) 16時頃
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― 廊下 ―
[高いヒールが廊下に音を響かせる。 足音を消す事も出来たが今はその必要性を感じない。 階上のサイモンの部屋へと向かう途中見覚えのない後ろ姿が見えた。 歩みをはやめて真紅のドレスの少女に追いつき]
――…其方には何も無いわよ。 宴の為の席はこっちじゃないわ。
[宴の客なのだろうから広間へと案内しようと思い声を掛けた。 ――彼女がサイモンの縁者で自分の過去を知る者とは知らずに]
(250) 2010/06/19(Sat) 16時頃
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―広間―
[城に来る客の数を考慮すれば、もう増えることは無いだろう――…そう考えたロビンは、広間を整える仕事に移った。
いくら便利な「影」があるとはいえ、彼らには行き届かない部分がある。例えば、調度品の微かなズレや、飾られた花の角度など。
元はといえば薄汚れた街の出身であるロビンにとってもそんなに得意分野ではないのだが、「人間」である以上、「影」よりは無粋ではないと己に言い聞かせて仕事を続ける。]
(……それにしても。 私も随分と呆けていたものだな。
というよりかは、単純な興味かもしれない。 「何故、猟銃を自ら持ち歩く令嬢がいるのか」。 ああいう手合いの女性にお目に掛かったのは生涯で初めてだ……できれば生涯最後であって欲しいとも思うが。)
(まあ、危険物を屋敷に持ち込ませた時点で、執事失格の烙印を押されるかもしれない。せめて、あの猟銃好きなお嬢様への監視はきちんとせねばなるまい。「影」の配置も厳重に……)
(251) 2010/06/19(Sat) 16時頃
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―広間― [城主の姿が其処にあったのは何時の間にか。 白い手がロビンの背後から其の首輪へと伸ばされる]
見ていたぞ、黒薔薇 手折って欲しいのか……?
[咎めるのは底冷えするような声音]
(252) 2010/06/19(Sat) 16時半頃
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─廊下─
きゃ…えっ?
[高いヒールの音が、廊下に響いていたのでしょう。 けれどもすっかり自分の考えの中に沈みこんでいたものですから、物音にも気付かず、気かられた声に漸くびくりとして振向いたのです。
振向いた先、そこに居たのは瑠璃を纏った翡翠の眸の乙女の姿。]
(253) 2010/06/19(Sat) 16時半頃
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宴の席?いいえ、わたくしは──…
[奇しくも城主に出会ったときと同じような言葉が、途中で途切れます。 緩やかなウェーブを描く亜麻色の髪、翡翠の瞳は確かに──]
マリー、おねえさま…?
[───遠い記憶が蘇る。 口元を手で押さえ、はしばみの眸を見開いて目前の女性を見つめたのです。]
(254) 2010/06/19(Sat) 16時半頃
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ごめんなさい。 驚かせてしまったわね。
[申し訳無さそうに眉尻を下げて びくりと肩を揺らしたに客人だろう少女に謝罪の言葉を向ける]
あら、宴に招かれたのではないの……?
[少女の言葉に意外そうに目を丸くして。 名乗る前に呼ばれたその名に既視感を感じる。 これから会おうとしていた男にも似たような態度を――]
……人違いではないかしら。 確かに私は……ローズマリーという名だけれど 貴女とは初めて会うはず、で……。
[過去はそう容易く思いだせずゆるゆると首を振るう]
(255) 2010/06/19(Sat) 16時半頃
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>>252 ……いえ……、そんなことは………っ!
[銀の首輪に掛けられた力が、「黒薔薇」と呼ばれる執事の首を常よりも強く拘束する。]
ござ、い、ませっ……ん
[小さく漏れる吐息。 底冷えする声に背筋を震わせながら、喉の奥が何かに乾いてゆくような心地を感じている。目眩と頭痛が襲ってくる瞬間。
肉体の奥に眠らせていた欲望が、ごぽりと音を立ててうねるのを、息を詰まらせながら感じる。
――…嗜虐の鼓動。 あの「昂ぶる瞬間」が己の内から襲ってくる。]
(256) 2010/06/19(Sat) 16時半頃
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……ここらへんしか、考えられないからな。
[言い淀む事はしない。きっぱり口に出し、頷いた]
犯人探し……って言うと、ちょっと違うんだが。 大丈夫さ。やる事やるまで――死ぬつもりはねえよ。
[もちろん死んでも取り立ててやるぜ、と小さく笑う。 帰れない相手の事情は、何となく察する事が出来た。それでも後悔を感じさせないそぶりは――彼特有のものなのかもしれない]
そっちも、ドジ踏むなよ。飲む時にたった一人とかやってらんねえし。
[ひらと手を軽く降って、廊下の先へと進んだ。 記憶にとどめておかねばならぬものは、まだ沢山あるのだ**]
(257) 2010/06/19(Sat) 16時半頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2010/06/19(Sat) 16時半頃
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マリーねえさま、ではない…の…?
[遠い面影を探すように、翡翠の眸を見つめます。 けれど、記憶の中の彼女と目の前の彼女は瓜二つのようで───ふ、と気付いたように口元を押さえました。]
ローズマリー、さま。 同じなまえ、だけれども……。
そうね、そうだわ。 ねえさまと…「同じ」すぎるもの。
[呟くようにして、ゆるゆると首を振ります。 かつて随分年上だった彼女は、もう随分年を取っているはずでした。
──このように、変わらず若いはずがないのです。]
(258) 2010/06/19(Sat) 17時頃
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花売り メアリーは、水商売 ローズマリーの姿をもう一度見つめなおして
2010/06/19(Sat) 17時頃
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あ…っ
[ハッと目を見開きます。 美しい亜麻色の髪のローズ、そうヴェスパタイン卿は口にしていたのではないでしょうか。 目前の彼女そのままの姿に、頬が羞恥に紅潮しました。
ドレスの端を摘まみ、丁寧に腰を折ります。]
申し訳、ございません──! わたくしは、メアリー・トレメインと申します。
ヴェスパタイン様の妹君さま、ローズ様でいらっしゃいますか? わたくしは、兄を探してお城に参ったのです。
───サイモン・トレメインをご存知ありませんか…?
[最後、縋るようにはしばみ色の瞳が翡翠を見上げました。]
(259) 2010/06/19(Sat) 17時頃
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ならば何故あの無粋な銃を取り上げぬ……? もし女が猟銃で私を狩りに来た者だとしたら、どうする。 ……尤も、私に銃は効かんが。
[謝罪する彼の首へ手をかけたまま拘束を強め、城主は問う。 縊り殺してしまうギリギリの所で、突き放すように解放した]
まあ……良い。 宴には何時でも予想外の出来事が付き物だ。 あれを私の前に持ち出さぬよう お前が監視するのだな。
[未だこの城に来て程無い従者を血の色をした瞳で睨みつける。 彼の態度は、恐怖に怯える他の人間とは少し違っていた。 其の先を知る心算は今は無く、中途半端に手を出しては止めるのが日課。まるで全て解っていて意地悪く弄んでいるかのよう]
(260) 2010/06/19(Sat) 17時頃
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――…ええ、違うの。
[マリーねえさま、と呼ぶ少女の眼差しを感じ翡翠が揺れる。 自らも知らぬ過去を暴かれてしまいそうで落ち着かない]
貴女の知り合いに同じ名の似た人が居たのね。 そういえばもう一人そんな人を知っているわ。 貴女と違って……何度「違う」と言っても 同じだと言い張る困った人だけれど。
[少女の紡ぐ声は聞き覚えのあるような懐かしさを感じる。 けれどそれは錯覚なのだと自らに言い聞かせ 別の困った客人の話へとすりかえた。]
(261) 2010/06/19(Sat) 17時頃
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メアリー・トレメイン………。 そう、メアリーと言うのね。
[彼女の名字には覚えがあった。 羞恥の色を浮かべ腰を折る少女を制するように 彼女の方へと柔らかな仕草で手を向けて]
謝る必要はないわ。 ローズでもマリーでも…… 貴女の呼びやすいように。
[人の良さそうな笑みを浮かべた]
――…偶然かしら、それとも必然なのかしら。 さっき言った困った人もサイモン・トレメインといったわ。
(262) 2010/06/19(Sat) 17時頃
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……っ、は……! もうしわけ、ござい、ません……
[息が詰まり、額から頭頂部にかけてかぁっと血が上るのを感じる。酸欠状態に程近くなり、頭の中はぼんやりとした感覚に襲われる。ここに来た客ならばそれを「恐怖」としてのみ感じるのであろうが、この男の身には、その上に下卑た「性欲」が積み重なるのだ。
震える声――それは畏怖故か、悦楽故か――で応える男の唇は、白く変色しながらも、歪んだ形の笑みが乗っていた。]
はい……っ、こころえ、ました。 かのご令嬢、の、銃口が、旦那様に向かぬよう……このわたくし、めが、……注視して、おきます
(263) 2010/06/19(Sat) 17時頃
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薬屋 サイラスは、メモを貼った。
2010/06/19(Sat) 17時頃
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[広間の床に跪き、荒い息を整える。 彼の主人は、いつも「その先」を与えてはくれない。
身体の底から叫び出したくなるような痛みも。 死を感じる程の恐怖も。 そして、「白薔薇」とは異なり――主人は己の首筋に牙を立てることも無いのだ。]
……あ、あ……
[床に染みついた、年季ものの染みを指でそっとなぞった**]
(まだ……ああ、まだ……足りない。)
(264) 2010/06/19(Sat) 17時頃
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………。
[揺れる翡翠に懐かしさを感じて、僅かに唇が開きます。 けれども理性が、時の流れを容赦なく教えて口を閉じさせるのです。
ですから、代わりに黙ってこくりと頷きました。]
随分──昔のことなのですけど。 同じように、綺麗な方だったのですわ。
……ローズマリーさま。
[違いを自らに言い聞かせるように、名を呼びました。 その時はまだ、ささやかな銀の髪飾りに気付く余裕もなかったのです。]
(265) 2010/06/19(Sat) 17時頃
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花売り メアリーは、水商売 ローズマリーの口にした名前に小さく声をあげ
2010/06/19(Sat) 17時頃
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サイモン? サイモン・トレメインですの?
サイモン兄さま……!!
[ローズマリーの柔らかな仕草、穏やかな態度にほっと息が漏れます。 ようやく微笑みが零れ、優しい城主の妹君を見上げました。]
きっと、きっとわたくしの兄ですわ。 ああ、ヴェスパタイン様の仰られた通り…!
ローズマリーさま、お兄さまに会わせては頂けませんか? ああ、ご迷惑をおかけしていたなんて悪い兄さま…!
(266) 2010/06/19(Sat) 17時頃
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―広間―
[恐怖の色とは異なる従者の態度。 薄々察しては居るのだけれど、彼が望むモノを いまだ城主から与えた事は無い。 床へと崩れ落ちる従者の姿を一瞥し、踵を返す。 黒衣が揺れ薄紫に染まった銀糸がさらさらと流れた]
良い働きを期待している。 ……私を満足させられたなら、 褒美も考えてやらなくも無いぞ?
[一連の光景を見ていたものが居たとしても、今はまだ気に留める事は無い。 宴の舞台となる広間の見分を済ませ、城主はまた霧に変じ姿を消した**]
(267) 2010/06/19(Sat) 17時半頃
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随分昔――…そう。
[記憶が無い事はメアリーには伝えない。 それを言えば時の流れが止まっている事も伝えなければ 話がおかしくなってしまうから。]
その方ともまた会えると良いわね。
[親しみの籠もった呼び名とは違う、その名を受け入れるように ゆるく頷けば柔らかな髪がさらと肩に流れた。]
――…メアリーのお兄様? ああ、私の兄にも会ったのね。 やはり貴女は「宴」に招かれたお客様。
[少しだけ愉しげに紡いで]
これからサイモンに会いに行こうと思っていたの。 案内するから、貴女のお兄様を諭して呉れるかしら。 私が何を言っても、聞いては呉れないのよ。
(268) 2010/06/19(Sat) 17時半頃
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水商売 ローズマリーは、花売り メアリーを促し階段を上った先にあるサイモンの部屋へ向かう。
2010/06/19(Sat) 17時半頃
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駄目ですね―…‥
[『楽園は何処か?』との最後の語句の繋がりに対して、内なる所でそう呟く。]
ここまで言葉が繋がらないのは、益々悪化しているようですね。 多少眠れれば、良いのですけど、睡眠の薬を頂くのは少々厚かましい行為。 チーフまで借りてしまいましたし。
[チーフを結んだ手で持った懐中時計の上蓋を閉じて、目の高さにして。]
気分も良くなりましたし、眠れないにしても、横になれば多少楽ですかね。
[再び、白薔薇の飾られるエントランスに戻る。]
(269) 2010/06/19(Sat) 17時半頃
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[メアリーを連れて向かった先にあるのは 彼女が通された部屋と変わらぬ客室の一つ。 鍵も掛けられてはいない。
サイモンの妹と名乗る彼女の手前、扉をノックして 男の返事が返るのを待ち扉を開けた]
――…サイモン、お客様を連れてきたわ。 貴方、こんなに可愛いらしい妹に心配を掛けて…… 本当に、いけない人ね。
[襟に隠れ気味ではあるが首筋に小さな傷跡の残るサイモンを 窘めるように言葉を掛けてからメアリーに向き直る]
二人きりにした方が良いかしら? 積もる話もあるでしょう、……ねぇ。
[メアリーの前でサイモンの味見をしようとは思わない。 此処に留まる意味はないとサイモンに対してそっけない態度]
(270) 2010/06/19(Sat) 17時半頃
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…はい。ありがとうございます。
[ローズマリーの言葉に、小さく微笑みます。
懐かしい声、懐かしい面影。 違うと理性が幾ら告げても、懐かしい面差しの彼女と対すると、ひどく慕わしい気持ちになるようでした。
頷きを返すと、栗色の髪に飾った花が揺れます。 思えば、髪に花を飾り始めたのも──かのひとが、昔髪に挿してくれた薔薇の花が始まりではあったのです。]
(271) 2010/06/19(Sat) 17時半頃
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あ、宴…。 ええ、そうでしたわ。
ご城主さまに、お客として招くと仰って頂いて、 ──その、兄も見つかったなら一緒にと。
[愉しげな様子に、ちいさく小鳥のように首を傾ぎます。 そうして、彼女の言葉に申し訳なさそうに頷きました。]
分かりましたわ。 本当に──申し訳ございません。
[恐縮し、優しく微笑む城主の妹君のあとに従って階段を上がるのでした。]
(272) 2010/06/19(Sat) 17時半頃
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[階段を上がるうちにも、不安と期待は募ります。 高いヒールの音と、さらさらというドレスの衣擦れの音が、冷たい石のお城の中に響いていました。]
サイモン……お兄さまっ!?
[開かれた扉の先にいたのは、紛れもない兄の姿。 陰鬱に沈んだ様子の兄が、驚いたように目を見開いて両の掌を顔に当てる様子に構わず室内へと駆け込みました。]
お兄さま、どうして…お兄さま?
[怯えたような問い詰めるような兄の視線は、扉へと、 ──ローズマリーへと向かいます。
彼女が紡ぐ言葉に、申し訳なく眉が下がりました。]
(273) 2010/06/19(Sat) 18時頃
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[笑みを浮かべたメアリーは素直に可愛らしいと思う。 彼女への親切心は過去からくるものか如何か 当人も知る由はないが―― 彼女が困っていればまた声を掛けてしまうだろう予感がある]
城主様に誘われたのなら宴が終わるまで 此処から帰れないかもしれないわね。 それなら、貴女と、貴女のお兄様と、 一緒に宴を楽しむと良いわ。
[無事に帰れるか如何かまでは言わずに 少しばかりの困惑の表情を浮かべ小さく息を吐く]
(274) 2010/06/19(Sat) 18時頃
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― 1F通路 ―
いいお湯でした。
[古城と寂れた庭を見れば、室内の造りにも不安を覚えていたが、そんな事は無く]
ここは人の住む城なのですね。 それにしては――?
[華美とも豪奢とも安直には評しかねる部屋模様と設え、装飾を目で楽しみつつ微かに火照った温度の高い身を、霧がかった湿度の高い風に当てながら、どこか面白がる表情で過ごしていた]
(275) 2010/06/19(Sat) 18時頃
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本当に…ローズマリーさま。 申し訳がありませんの。 兄も、このようなことないのですけど……。
ねえ。兄さま? ローズマリーさまに、お世話になったのでしょう?
…ね?
[何か言いたげな兄の姿に首を振り、ローズマリーへと向きなおりました。 提案に頷きかけ、返る言葉と困惑の表情に僅かに首を傾けます。]
(276) 2010/06/19(Sat) 18時頃
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麓の村だったかしら。 随分と物騒な森のお城と聞いていたけれど……
[外から見ればこの古城は恐怖の対象と見られるのも道理であると納得していた]
それにしても……
[先ほどの、それにしては?と同じ声の色。微かな疑問、不審。銃器を執拗に手放させようとしていた執事>>220。その理由が臭いを厭うというのが不思議である。銃器を厭うならばまだ理解もできるが。いつしか、このような女の身で――と罵声を浴びた事もあったような]
(277) 2010/06/19(Sat) 18時頃
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なかったような――?
[そこで首を傾げた。関心の低い過去は遠くへと消える。心の奥――この胸に抱えるは赤。赤。赤]
あかい、いろ。
[どう話したのか覚えていないが、部屋に置きっぱなしにすることで話をつけていた気がする。護符の類と言い張るには些か物騒なものではあるが]
(278) 2010/06/19(Sat) 18時頃
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そう言えば宴と聞きました。
[飛ぶ思考。執事に主人へ宿泊のお礼を言上せねばなるまいが、不興を買っているかも知れない。客人が他にもいるとの事なので、そこでついでに混ざるとしようとそこまで考えたところで]
あは♪
[何かを見て、楽しげに*笑った*]
(279) 2010/06/19(Sat) 18時頃
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ええ、本当に──… 紛れてきたのに、申し訳ないとご城主さまにも申し上げたのですけれども。
[困惑の表情をそう捉え、申し訳なさそうに眉を下げます。 懐かしい面影の懐かしい声、どこか温かみを感じさせるその声に、自然とふわり、笑みが浮かぶのでした。]
ありがとうございます。 ローズマリー…さま。
[おねえさま、と心のうちに呼びかけて口を噤みます。 その様子を、物言いたげなサイモンがじっと黙って見つめていました。]
(280) 2010/06/19(Sat) 18時頃
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[申し訳なさそうなメアリーの表情に 気にするなと言うように首を振るう]
……サイモン、妹さんの言う事を聞いた方が良くてよ。
[怯えた男の眼差しにすっと目を細め唇に笑みをひいた]
何度思い出せと言われても―― 私はこの城の主の、妹なのだとしか言えないのだから。
[想いを抱きながらもその女に怯えるサイモン。 過去から逃げられずにいる男を窘めてメアリーを見遣る]
お世話……そうね、彼は一応私のお客様、だから…… ああ、気にしないで。それではまたね。
[女は兄妹の再会に水をさすような無粋な真似はしない。 サイモンは何を妹に話すだろう。 興味がないわけではないが此処に居なくとも知れる事。 ごゆっくり、と言い残して女はくるりと踵を返し部屋を辞した**]
(281) 2010/06/19(Sat) 18時頃
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ローズマリーさま。
少しの間…兄と2人にして頂けたら、嬉しいですわ。 後ほどサロンへ参りますので…、ご案内させてしまってすみませんの。
[先の彼女の申し出を受けて、丁寧に礼をします。 スカートの端を摘んで膝を折りますと、ふわりと真紅のドレスが花のように広がりました。]
(282) 2010/06/19(Sat) 18時頃
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[今度は棘で指を痛めない様に気を付けて、香りを楽しむ様にゆっくりと慈しむように薔薇に触れる。]
貴方の棘が私の指を刺したのは、忘れて欲しくないから? それとも自分が傷つきたくないから?
[有名な偉大なる詩人の詩の一小節をなぞらえながら呟く。]
我が家の薔薇も今頃は咲き誇っている頃か。
[滅多に来ぬ男の為に、薔薇を手入れする母の姿をふと思い、そしてすぐさまかき消す様に、懐中時計を握る。 懐中時計の金の鎖は、痛みを表すかの様にシャリンと鳴る。]
(283) 2010/06/19(Sat) 18時頃
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―館内、どこかの階段―
――……さて……。
[とりあえずは、異様な妖気にしばし足を止め、腰を下ろし、周りを窺ってはいたが、 離さなかった薬鞄を背負い直し立ち上がる。]
(284) 2010/06/19(Sat) 18時頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/06/19(Sat) 18時半頃
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―客室前・廊下― [客室前をゆっくりと通り過ぎていく。 扉の前の燭台は全てゆらめく炎を燈している。
それは招かれるべき客人が、全員城の中へ足を踏み入れた証。 文字盤に眼差しを落とす、いまだ刻は至らず。 潜む影に彼の声は柔らかに語りかける――]
お客様への晩餐は如何しましょうか。 ――トゥルナバでしたら白がよいと思うのですが、やはり今宵お出しするワインは……赤が相応しいのでしょうね。
[ふと、一部屋の前で足を止まった。 宴を前に気が昂ぶっていたのは、主らだけではなかったのか。 呼ばれずして久しい、「名」を名乗ってしまった。
……かつての神に与えられた「名」を]
(285) 2010/06/19(Sat) 18時半頃
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[――かつての霧の夜。
信仰と祈りは――善美はあえなく打ち砕かれた。 血の饗宴は畏ろしく、祈りの言葉は競り上がる悲鳴に掻き消えて、 けれどそれは美しかったのだ。
見開いた青の瞳に映りこんだのは優美なる魔性。 ――鮮烈な血色。
首筋に埋められた牙のもたらすは、 人たる身では、決して味わうことのない快楽。 タナトスに最も近い苦痛にも似たそれは――節制の生活で時折、理不尽に振り下ろされる暴力的な行為よりも、ずっと ずっと――…
そして、抗いえぬ誘惑に少年は名を捨てて、 ――されど手放しきれぬ、罪の意識が残った]
(286) 2010/06/19(Sat) 18時半頃
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[城主の妹君を見送り、兄へと向きなおります。
ローズマリーを引き止めたいかのように、安堵するかのように、 複雑な色を浮かべて彼女を見送る兄の様子に、小さく首を傾けました。]
変なお兄さま…。
[漆黒の瞳に浮かぶのは、惹かれ逃れられぬ男の情。 首筋を押さえ、苦しげに俯く兄に酷く胸騒ぎがするのでした。
ぽつり、ぽつりと兄は妹に語るのでしょう。 自分が見聞きしてきた、この城の有様を。
そして言うのです。───自分は、まだ帰れないのだと。 小さな部屋に、暫し兄妹の声が響いて*いました。*]
(287) 2010/06/19(Sat) 18時半頃
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[そして、階段を尚、上ろうとするが、何か圧力的なものを感じ、立ち止まる。]
――…この先は、このままで行くと、 飲み込まれるかもしれませんね。
[ぽつりと独り言をつぶやき。仕方なく、その階の部屋を巡る。 途中、声がして、足を止め、そのまま、声だけをやり過ごす…。 女の声、それが二人、そして、いずこかの部屋に入っていった。(それがローズマリー、メアリーでサイモンの部屋に入ったという詳細までは知らず)]
――…なにやら、思うより、騒がしいようで…。
[じっと考え込み、また足を進める。]
(288) 2010/06/19(Sat) 18時半頃
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――…そういえば、あの時、 あの子は、どうなったのでしょうね。
[共に逃げよう と、己が手を差し述べた少年は、 自分が堕ちた時に果たして何を見ていたのだろう]
[燭台を一つ一つ、確かめるように青年は歩みを進める]
(289) 2010/06/19(Sat) 18時半頃
|
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[足を進めると、とうとう突き当たりになってしまった。 たくさんの扉はあれど、どれも開ける気はしなかったのだが…。
その扉にだけは、とってにターコイズの石が埋め込まれている。 まるで、晴れの日の水の色のようだ。 ふと、眼について、それに手をかける。
なにやら、罠もあるまいかと、用心しながらそおっと、そして、開く時には、確かにキィ…と音が鳴ったが…そのまま、中に入り込む。]
――……ほお、これは、 何か呼び出したかったのしょうか?
[その部屋は……。]
(290) 2010/06/19(Sat) 18時半頃
|
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―合わせ鏡の間―
[>>290 ターコイズの取っ手の部屋の中には、大きな鏡が壁に並んで貼られている。 それは、三方の壁すべてを埋め尽くすもので、中に入れば、幾人もの自分がそこに現れた。
その姿は、金糸の紙に少し東方めいたアイボリーの服。深い泉の青色の眼。少し猫背に凝った模様の薬鞄。 さまざまな角度の己が映し出される。]
――…なんの酔狂ですかな。 いずれにしろ、これは………。
映すためにあるのか、それとも……。
[ふと、頭に過ぎるのは、 ここまで、自分の姿をあらゆる角度から見つめることのできる空間。これは、何のためなのか。]
――………それとも、映らぬ自分を探すためにここまで張り合わせたのでしょうかね。
[そして、考えるは、鏡に映らぬ魔物たちのこと…。]
(291) 2010/06/19(Sat) 18時半頃
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薬屋 サイラスは、メモを貼った。
2010/06/19(Sat) 19時頃
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――少し前・森の中――
他の部分って……おっぱいとか、お尻とか?
[ヘクターの言葉>>201に、うーん と首を捻る]
……そんなのより、おっきくなれるんなら、やっぱり、ヘクターみたいになりたいよ。 そうすれば、もう誰も私を苛めることなんてできなくなるに違いないんだ。 (――それに、ドレスが似合うようになったって、良いことなんてないよ)
[外つ民の年頃の娘達に向けられた、街の男の好色な笑みを思い出す。あいつらはいつだって、にやにやと哂いながら弱い娘達に酷いことをするのだ。 女性らしく成長してそんな目に遭うくらいなら、自分は小さいままで構わない]
(292) 2010/06/19(Sat) 19時頃
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[>>208城へと向かう道すがら、招待状の宛名のことを聞かされて] ステラ・マッカーシー。……うん。わかった。 [教えられた名前を確認するように、口の中で何度も呟きながら昏い森の中を抜ける。 その女性が「宴」の犠牲者であることも、ましてやヘクターの母であることなど知る余地もない]
(293) 2010/06/19(Sat) 19時頃
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やがて城壁にたどり着けばヘクターの言葉>>211に従って、ぎゅっと蔦を引っ張ってみる。確かに自分の体重くらいなら容易に支えてくれそうだ]
覚えておくけど、こんなの使う事態になってほしくないよなぁ……。
[「宴」の招待状を持ち、魔物と対峙した経験のある人と一緒だから、きっと大丈夫。そう自分に言い聞かせ、城門の向こうへと視線を凝らした]
―― →現在軸――
(294) 2010/06/19(Sat) 19時頃
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――城の前――
お話とは違うんだ……。
[魔物は外観だけで区別はできない――そんな言葉>>215に眉が下がる。幼い頃に聞かされたフォークロアとは違って、それほど単純ではないようだ。
けれど少女から見れば「理不尽に自分達を傷付ける」という意味では、街の人々と魔物に大した違いはない。
それならば踏み躙られるにしても、優しくしてくれる分だけ魔物の方が余程ましに思えたけれど、そんなことは口に出せない]
――……仲間はみんないなくなっちゃったから、信じられる人なんて、もういないよ。……それにヘクターみたいな物好きも、そうそういないだろうしね。
だから、大丈夫だよ。
……それよりも、魔物を見分ける方法ってあるの? それが分からないと、手伝えないんじゃないかな。
(295) 2010/06/19(Sat) 19時頃
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靴磨き トニーは、メモを貼った。
2010/06/19(Sat) 19時頃
薬屋 サイラスは、メモを貼った。
2010/06/19(Sat) 20時頃
靴磨き トニーは、門の向こうに広がる、打ち捨てられ、朽ちた庭園に歩を進めた**
2010/06/19(Sat) 20時頃
靴磨き トニーは、メモを貼った。
2010/06/19(Sat) 20時頃
薬屋 サイラスは、メモを貼った。
2010/06/19(Sat) 20時頃
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魔物の見分け方か… おれには肉体的に教えてくれるモンがある。
おまえにも、一時的にならその手段を与えられるんだが―― ちょーっと恥ずかしいメに合う覚悟が必要だぞ。
[胸元に覗く紋様を示した。]
(296) 2010/06/19(Sat) 20時頃
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[そんな会話をしていると、背後で門が閉じ、重々しい地響きを轟かせる。]
おや、おれたちが最後の客だったのか。
[森の中、招かれなかった者たちを襲いにかかった狼の遠吠えを聞く。]
(297) 2010/06/19(Sat) 20時頃
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薬屋 サイラスは、狼の遠吠えを聴く。
2010/06/19(Sat) 20時頃
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―合わせ鏡の間―
[そしてふと窓を見る。開くか開かないかと弄ると、窓は開き、城の外から狼が鳴くのを聴いた。 それは、そのあと唸り声に変わり、何か不穏な喧騒に変わり…。
そのうち、命が事切れる悲鳴が……いつのまにか暗くなった空に響いた。]
――……外にはもう、出れませんか。
[暗い泉の青の眼がすうっと薄まった。]
(298) 2010/06/19(Sat) 20時頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2010/06/19(Sat) 20時半頃
薬屋 サイラスは、部屋を出て、館内を散策しはじめる。
2010/06/19(Sat) 20時半頃
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それにしても、物好きって何だよ。
[苦笑まじりの声を投げ、先へ進むトーニャに聞こえぬよう小さなため息。]
…苛められないようになりたい、か。 やっぱり、昔のおれを見てるようだぜ。
(299) 2010/06/19(Sat) 20時半頃
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[ふと視線を上げて、高い窓を見やる。 黒檀の窓枠を額縁代わりに、逆光の面差しが見えた。]
――デジャ・ヴ、だねぇ。
(300) 2010/06/19(Sat) 21時頃
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― 白薔薇のある広間 ―
[獣の遠吠えが微かに届いて。
ふ…と眸を伏せる。
帽子は取らぬまま。 ヴェールも外さぬまま。
影のように 薔薇の香り漂う広間へと足を踏み入れる。]
(301) 2010/06/19(Sat) 21時頃
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[深い眠りはもう期待出来ず。 薔薇を見るばかりでは、暇を持て余し―…‥ ――要らぬ事を考える。]
ふぅ……。 今宵の霧の月を共にして、朝までまどろみましょうか。
[一夜の宿、路銀は幾場はあり。 これを残せば良いだろうと思い、ゆっくりと窓の外を眺める。]
中庭ですか。
[深い霧の中に埋もれる様に微かに見える草木と花々に目を細めて、そちらの方に続くであろう廊下へと踵を返して歩く。]
(302) 2010/06/19(Sat) 21時頃
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薬屋 サイラスは、メモを貼った。
2010/06/19(Sat) 21時頃
本屋 ベネットは、メモを貼った。
2010/06/19(Sat) 21時頃
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さてと。 屋敷の中に入ったら、おれは書斎に野暮用がある。
トーニャに施術するなら、風呂が先だな。 ハーブがあるとなおいいが、この閑散とした庭にはないだろうし。
[城の裏手、墓所のある方へちらりと顔を向ける。]
――ま、本も墓も逃げんから急ぐことはない。
(303) 2010/06/19(Sat) 21時頃
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― 合わせ鏡の間 ―
あは♪
[...は階段を上り、一際変わった装飾の扉を見つけ、はしゃいだ声(>>279)と共に足を止めていた]
取っ手のこの石は土耳古石かしら……随分と変わった扉ね。 そしてこの鏡……
[そう声をかけたのは]
貴方はこのお城に招かれたお客様ですか。
[鏡に映る沢山の人物。ただ一人の室内の人物――サイラスの背>>291にそう声をかけた]
(304) 2010/06/19(Sat) 21時頃
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>>304
[そして、部屋から出ようとしたとき、
気配、一つ
ほのかな狂気を纏った…]
――……どうも、 どうやら、そのようで……。
[鏡に映る人影が二人のものに変わる。]
(305) 2010/06/19(Sat) 21時頃
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[広間を抜けようとする男に、>>301のすれ違うベールの少女。 その様子に少し傾げると、驚かさぬ様に優しく声を掛ける。]
お嬢さん、こちらでは今宵は宴が開かれると聞いているのだが―…‥ ――その様子ではまるで弔いの場に行く様では無いですか?
(306) 2010/06/19(Sat) 21時頃
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― 合わせ鏡の間 ―
私は招かれた客人ではないのですけれど……
[鏡に映る人間は二人。鏡の中で蠢く姿は幾人ものものか。...はサイラス>>305にそう話しかけようとして、不意に口篭る]
えっと。
[そして思い当たったとばかりに、芝居がかった手つきでぽんと拳を掌で打った]
貴方様はいつぞやの薬屋さん……かしら? 間違っていたら御免なさい。
[そう話しかけるのは昔話。旅先で知り合った知人が急な腹痛で苦しんでいる時に今と変わらぬアイボリーの服、そして特徴的な背中の薬鞄。すぐに別れた短い出会いだったが、彼のそのどちらにも見覚えがあった]
(307) 2010/06/19(Sat) 21時頃
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― 白薔薇のある広間 ―
[声を掛けられて、足を止めた]
―― はい。
宴が、今宵より。
[自らの服装を指摘されれば、すこし、首を傾げた]
これが、わたくしたちが城主様にお会いする正装なのです。 あのお方は、"死"の側に立っておられますゆえに。
(308) 2010/06/19(Sat) 21時頃
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―あわせ鏡の間―
[鏡に絢爛な女性が映りこむ。 その姿たるや、と思いつつ、 鏡に映りこむものに、ふと微かに眼を見開いた。]
――…これは物騒なものも、お持ちで……。
[小振りの猟銃にそんな感想を述べたあと、 かけられた言葉に>>307考え込む。]
――…いつぞや、ですか。ああ、お連れの方ですか………。
[じっと見て、その絢爛さが印象に残るものであったことを思い出す。]
あの時は、あれでおさまったかと思いますが…その後ご友人殿は医者にはかかられましたかな?
でなければ、今、ご存命かどうか…と思っておりますが……。
[そのときに、短く見たてたことも思い出す。]
(309) 2010/06/19(Sat) 21時半頃
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薬屋 サイラスは、メモを貼った。
2010/06/19(Sat) 21時半頃
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正装、死―…‥?
[少女の>>308の言葉を反芻して、白い薔薇へと目を向けて、]
一体何が行われるのだ、ここは?
[今一度、立ち寄った場所の宴の内容に疑問に声が出る。 そして扉に書かれた銘が男の脳裏に浮かぶ
『ここ過ぎて曲節(メロデア)の悩みのむれに、 ここ過ぎて官能の愉楽のそのに、 ここ過ぎて神経のにがき魔睡に。』
人間としての本能が、ここに居てはならないと警鐘を鳴らし始め、胸の銀のロザリオを握りしめる。]
ここを出なければ―…‥
[呼び掛けた少女を置いて、自らが入って来た扉の方へ。 胸の鼓動が、懐中時計の規則正しい音とずれゆく。]
(310) 2010/06/19(Sat) 21時半頃
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ええと、サイラスさんだったかしら。 お陰さまで、お久しぶり。
[歳不相応な無邪気な笑顔を見せ、病院で無事に治療を終えたらしいと伝える。自分も伝聞でしか顛末を聞いていないという部分も沿えて。行きずりの知人だった]
あら、これ? いけないいけない……置いておくように言われていたのに、つい、ね。 また置いておかないと……眼鏡の執事さんに叱られてしまうわね。
[一度部屋に置いておいたままだった猟銃に目を向けられる>>309と、驚いたような顔を作って見せた]
ところで、随分と面白いお部屋だけれども…… サイラスさんは、ここは長いのかしら?
[話を変え滞在の長さを聞いて、自分は先ほどたまたまここを訪れたばかりだという打ち明け話を披露する。手元の物騒な銃器に関するやり取りも混ぜながら]
(311) 2010/06/19(Sat) 21時半頃
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―客室前― [狼の遠吠えは幾度も響いていた。 身震いするのは刻の訪れへの畏怖か昂揚か、 ――きっと恐らくはどちらもなのだろう]
……客室に寄らぬお客人があるようですね、 さて、不届きな方でなければよろしいのですが。
[主の機嫌を損ねれば、 その者が果たしてどのような末路を辿るか。 ――それを憐れとも思う心はいまだ残っている。
客室の灯火を全て確かめれば、 ゆっくりと広間へと足を進める]
(312) 2010/06/19(Sat) 21時半頃
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薬屋 サイラスは、メモを貼った。
2010/06/19(Sat) 21時半頃
奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/06/19(Sat) 21時半頃
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― 白薔薇のある広間 ―
いけません。
[離れようとする男を、呼び止める。]
――宴の間、森へは入る事も
……おそらく、出る事も叶いませぬ故。
[ヴェールの奥から、凝っと男を見つめる。]
私共は、あのお方の贄。 獅子の宴に招かれた、子羊にすぎません。
――運命に、従うばかりでございましょう。
(313) 2010/06/19(Sat) 21時半頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2010/06/19(Sat) 21時半頃
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―最上階― [主の私室から続きの間には、大理石の床の上に豪奢なバスタブが鎮座している。 何時の間にか湯に浸かっていた城主は、アーチ型の窓の外から聞こえる獣の遠吠えに薄く笑みを敷いた]
狼……喰らいに来たか。
[嘗てはこの森にも人狼と呼ばれる種族が居たが あれらは魔物狩にあったと聞く。 人外のものに出会った記憶は、数百年来途絶えて久しい。 気の遠くなりそうな時を過ごす中で 戯れに人間と交わった事もある 人狼と共に生きた事もある どれも遠く記憶の彼方、思い出す事ももう僅か 圧倒的に一人で居た時間の方が長く 孤独と虚無から逃れる為、此処に移り住んだ時に宴を催す事にしたのだが]
(314) 2010/06/19(Sat) 21時半頃
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― 白薔薇のある広間 ―
[この城に来て十二年が経とうとしていた。 其れは城主の傍で過ごした年数。 其れは吸血鬼として人の血を欲した年数。
サイモンとメアリーの二人を部屋に残して 女は宴の為に広間を訪れた。 ベールの少女と男が話しているのが見えた。 男の視線を追えば白薔薇が凛と其処にある]
――…綺麗ね。 セシルが用意したのかしら。
[呟いてその従者の姿を探し視線が彷徨う。 ふ、とノイズ塗れの記憶の欠片が脳裏に過った。
白薔薇の園、女の子――その容貌までは辿れない。 こめかみを押さえ、女は広間の片隅で足を止める]
(315) 2010/06/19(Sat) 21時半頃
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― 白薔薇のある広間 ―
[広場へと、歩み入る華が一輪、視界を過ぎる。
瑠璃色のドレスを身に纏い、 亜麻色の髪を遊ばせたその女性に、 小さく会釈した。]
(316) 2010/06/19(Sat) 21時半頃
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>>311
――…いえ、私も来たばかりですね。 ええと、
[そこで、相手の名前を思い出そうと、しばらく思案する。そして…。]
ミス・バイルシュミット
[そう、思い出すと、目を細める。]
この部屋は、幾人もの自分を視る部屋なのかもしれませんね。
[意味を含ませる、そんな答え]
(317) 2010/06/19(Sat) 21時半頃
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[>>313の声に足は一時止まり、]
獅子の宴に招かれた子羊? ―運命に従う?
[少女の言葉の意を読み、顔を曇らせる。]
確かに私は今、言葉を紡げぬ詩人。 詩人としては死んでいるが、ただ立ち寄っただけの場で、その様な運命に従わなければならない。 まだ私は言葉を紡ぐ意味を見つけていないのに―…‥。
[銀のロザリオを強く握りしめる。 白いチーフの紅い花は、広がる事を止めていたが、再び大輪の花を咲かそうとゆっくりとその花弁を広げる。]
(318) 2010/06/19(Sat) 21時半頃
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―白薔薇のある広間― [広間へと足を踏み入れれる。 視覚で捉えるよりも早く存在に惹きよせられる。 それは闇の眷属の魔性であったか、ヴェールの少女と詩人、2人の存在も見失うほど]
お嬢様、こちらにいらっしゃったのですね。
[かつては、己よりも年上のように見えた彼女は、 その姿を時に朽ちさせることはなく、いまだ少女のよう。 ――先だって漂った血臭を慮れば、声は小さく潜められる]
喉のお加減は……、 ――……如何なさいました。
[しかしこめかみを押さえる様子、 血の渇きとも異なる様子にいぶかしむように白手袋の手を差し伸べた。]
(319) 2010/06/19(Sat) 21時半頃
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―廊下―
……?
[遠くから聞こえた獣の遠吠えに、窓の外へと目をやる。 外は未だに霧に満ちており、霞んだ月明かりが、うっすらと森を照らしていた。]
今の……狼の声、だよね……。
[狼の声は何度か聞いたことがある。 女にとって、それは羊を殺す不吉の象徴。 ふるりと身を震わせて、逃げるように広間へと向かった。]
(320) 2010/06/19(Sat) 21時半頃
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―客室の一室― [荷物をベットの上に放り出してはあ、とため息をつく。不意に聞こえた狼の遠吠えにびくりと体をすくませる。]
……狼……?
[なんだか一人で居るのが不安になってきてしまった。]
そういえば出迎えてくれた、白い……執事さんかな。 ――宴、って言ってたよね。 ……多分、僕のほかにも人が居るんだ。
[そっと扉を開けて誰かに会えればと部屋を出る]
(321) 2010/06/19(Sat) 22時頃
|
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幾人もの……
[サイラスの答え>>317に...は鏡に映った自分達を動かして見せる。自らが動く事によって]
うふふ。逆様の私がいるだけですわね。
[まるで一人ぐらい、違う動きをする者がいないかとそんな楽しげな声と共に鏡を見つめていた]
ここで視るあちらの私達は、みな、さかしまであるならば……
[どうなのかしら、と語尾は濁らせて口を閉じ、動きも止めた]
(322) 2010/06/19(Sat) 22時頃
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>>322
まぁ、そうですね。
[己であって己でない鏡の姿。]
ですが、そっと数えると、一人多いかもしれませんな。 まぁ、貴女のような、こう、
艶やかな方ならば、それも問題はなさげですが…。
[そして、褒め言葉なのか、それとも世辞なのかわからぬことを笑みとともに言った…。その後、グロリアがいいかけたことには深い泉の青色を一度閉じて…。]
ところで、猟銃は、何のために? 護身であれば、持ち歩くのがよろしいかと…。
[そして、もう一度猟銃を見ると、そう告げる。 己も腰に、ささやかな護身武具をもっているがゆえ……。]
(323) 2010/06/19(Sat) 22時頃
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― 白薔薇のある広間 ―
――…、…。 ………主の、お導きあらば。 宴より還ることもあるやもしれません。
[赤に染まりゆく白いチーフに目を留め それを包み隠そうとするかのように、両手を伸ばす。 あるいは手を包み、励まそうとするかのように]
――どうか、お祈りください。
わたくしが、できるだけ早く、勤めを果たせますよう……
(324) 2010/06/19(Sat) 22時頃
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―白薔薇の広間―
[広間と思しき扉の前に立つ。 中からは数人の人の気配。 そっと扉を開いて中へと入る。]
あ、あのー……。
[恐る恐るといった様子で、中へと声をかけた。]
(325) 2010/06/19(Sat) 22時頃
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[軽く首を振るのは失ったはずの記憶の残滓を振り払う為。 物憂げな表情は一瞬のもの。 次の瞬間には城主の妹として薄い笑みを刷いていた]
ようこそ、お客様方。 どうぞゆるりとお過ごし下さいな。
[会釈する少女に同じように会釈を返して]
――…私はローズマリーと申します。 以後、お見知りおきを。
[二人の客人に名乗りを済ませてから お嬢様、と呼ぶ白薔薇の従者の方に顔を向けて]
ちゃんと私の事を覚えていて呉れたのね。 お客様のお相手が忙しくて忘れられたのかと思ったわ。
[拗ねた口調には彼になら許されるという甘えがあったから。 小さな尋ねに僅かに眉尻が下がる]
(326) 2010/06/19(Sat) 22時頃
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――…如何もしないわ。 いいえ、如何にも出来なかったと言った方が良いかしら。
口に合うワインが無くて――… やはり貴方に選んで貰ったものが一番ね。
[宴の客人の手前、言葉を選びながら―― それでもセシルには伝わるように返事をし]
この薔薇は貴方の見立てね。 とても綺麗だわ。
[翡翠の眸がセシルから白薔薇へと向けられた]
(327) 2010/06/19(Sat) 22時頃
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|
有難う、サイラスさん♪
[世辞であろうと褒められれば、童女のように単純に喜んでみせた。言葉だけを拾い、其れを以って自分の反応へと繋ぎ合わせる]
これはただの御守りですわ。 枕元に置いておくと、良く眠れますのよ。 ただあまり見せびらかして歩くと、叱られてしまうみたいですの。 あはは、叱られるのは嫌ですものね。
[そう言いながらも、猟銃を弄る手つきは何度も何度も続けてきた熟練したものに素人目でもわかる。腕前自体はわからずとも、弄る事は慣れているようだった]
(328) 2010/06/19(Sat) 22時頃
|
|
[影に身支度を手伝わせ、テールコートにシルクハットを被り 襟の立った表地が黒で裏地が赤のマントを羽織る。 長い髪は後ろで一つに結わえさせた。 何処かの貴族を思わせる高貴な衣装は、宴の正装]
そろそろか。 広間へ客人を集めよ。 ……宴には主人の挨拶が必要であろう?
[告げられた影は従者達に伝えに行った。 全ての身支度が整うと、城主はマントを翻して部屋を出る]
(329) 2010/06/19(Sat) 22時頃
|
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そんなあやふやなものは信じられない。
幻にうつつをぬかして、現を疎かにしていた罪を清算しなさいという天の神の導きかのかもしれないけど―…‥
[そう呟く男に>>324で添えられる手に、戸惑ったような表情を浮かべて、白薔薇の蕾を花瓶から一本抜き出して、棘を落とし、少女の手に代わりに握らせて、]
私の血で手を汚してはいけない。 君には、私の紅い花より、白薔薇の蕾の方が良く似合う。
[少し表情を緩めて、笑みを浮かべる。]
(330) 2010/06/19(Sat) 22時頃
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|
――…あら、今回は可愛らしいお客様が多いのね。
[恐る恐る声を発した女性を認めると 驚いたように瞬きをして]
ようこそ、お嬢さん。 貴女もお客様なのよね。
[確かめるように声を掛けた。 迷い込んだ自称紳士を拾った前例があるから 彼女の態度もあって 迷子の可能性も否定しきれないようだ。]
(331) 2010/06/19(Sat) 22時頃
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|
― 白薔薇のある広間 ―
[広間の扉が開いて 女性がひとり、入ってくる。 素朴な衣装は、牧人のものと見えた。
小さく会釈してから、周囲を見れば 使用人とおぼしき白い服の男性は、 瑠璃色のドレスの女性と話している。
注意を引くべきかと、首を傾けた。]
(332) 2010/06/19(Sat) 22時頃
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[どこかで雷鳴が聞こえた。]
こりゃあ、一雨くるかもしれねぇな。 トーニャ、屋敷に入ろう。
(333) 2010/06/19(Sat) 22時頃
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― 白薔薇のある広間 ―
最後にお縋り申し上げられるのは、 主、以外にあらせられません、よ…?
[控えめに言って。 ゆるりと首を傾け。]
… …ありがとう、ございます。
[白薔薇の蕾をうけとって、ほのりと俯く。]
――あなた様の言の葉に 天恵が降されますよう――
[ヴェール越し、蕾にそっと口付けた。]
(334) 2010/06/19(Sat) 22時頃
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|
――…嗚呼、そろそろお兄様がいらっしゃるかしら。
[城主の気配を薄ら感じ取り女は嬉しげな笑みを湛える。 城主が隠そうとしれば女にはその気配は感じ取れないが 影に知らせた今はその時ではない。]
(335) 2010/06/19(Sat) 22時半頃
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―白薔薇の広間―
[ドレスを纏った女性に声をかけられ、そのあまりの美しさに目を奪われる。]
……あ、いえ、私は、宿を借りているだけで……。
[人間とはかけ離れたその美貌に畏怖を覚え、声を出すことすら躊躇われたが、どうにか声を搾り出す。]
(336) 2010/06/19(Sat) 22時半頃
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|
いくら人に与えられた時が短いとはいえ、 一晩程度で、お嬢様を忘れるはずなどございません。
[>>326 甘えたような声の響きには、小さな微笑みを浮かばせる。 返す言葉はそれを踏まえて、真摯な謝罪では無論なく]
――…ああ、それは。 さぞ、耐えがたきことだったでしょう。
しかし、宴が始まるまではあとしばし。 今しばらくのご辛抱を――。
[面を伏せれば、銀環は重く。 流れた襟足の髪は、その首筋を一度露にする。
薔薇への賛美の言葉には、やはりゆるやかに微笑んで肯定の医を示せば、詩人の手で棘を払われる薔薇を、見つめた。]
(337) 2010/06/19(Sat) 22時半頃
|
記者 イアンは、メモを貼った。
2010/06/19(Sat) 22時半頃
|
― 白薔薇のある広間 ― (ほんの少し、回想――)
[瑠璃色の女性に、お客様と呼びかけられ 僅か、目を見開いてから、名乗りを返す。]
マーゴット・キャンベルと申します。 今宵はお招きに預かり、光栄と存じております。
[ローズマリー様、と口の中で繰り返して、 もう一度、頭を下げた。]
(回想――了)
(338) 2010/06/19(Sat) 22時半頃
|
|
>>328 ――…いいえ
[微笑みが童女のようなものには、何度か瞬いて、 猟銃を辿る指は、しばらく見止めた。]
御守りですか。ああ、よく効きそうです。 しかし、しかられるのですか。 はて、しかる…。
[まだこの城の者には、白薔薇と呼ばれる青年しか会っていない。 彼が何かを諌めるというイメージはわかなかった。]
ところで、ここは、段々と酔いませんか?貴女の姿はよいけれど、
己の姿がいくつも重なるのは、どうかと……。
[鏡には結局何人映っているのか。 そして、グロリアに部屋から出るように促す。]
(339) 2010/06/19(Sat) 22時半頃
|
|
……なんか、静かすぎて不気味……
[こういう広い城や屋敷には多くの使用人が居るのが普通だろう。が、ふらふら動き回ってみても人とすれ違うことがない。使用人らしき人で見たのは、入り口で出迎えてくれたあの白い人だけだ。動くもののない城の中を、少しだけ聞こえる人の声のするほうへ。広間の扉をそっと押す。]
……こんばんわ……? ええと、こんにちわなのかな。
[窓の方を見るも窓から見えたのは相変わらずの薄暮で]
(340) 2010/06/19(Sat) 22時半頃
|
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そうだったの。 けれどこれから宴が始めるのだから…… 折角だから貴女もゆっくりと楽しんで欲しいわ。
[宿を借りているだけ、と応えた女性に 当たり障りのない言葉を返し嫣然と微笑んだ。 彼女の抱く畏怖を女は感じ取れずあるがままの姿]
(341) 2010/06/19(Sat) 22時半頃
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―広間―
此処に居る、私のローズ。
[>>335彼女の声に応えるかのよう 気配を隠す事なく、霧と共に正装の城主が現れる。 城主と彼女が揃うと、広間の空気が一変したように思えた]
早かったな。 さては、喉が渇いたか?
[からかう風合いの声音にも、何処か吐息に色香が混じる。 つと視線を逸らせば>>318白布を染める朱が目に入った]
(342) 2010/06/19(Sat) 22時半頃
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[蠢く影が城主の声を伝える]
嗚呼、しばし失礼致します。 お客様方をご案内せねばなりませぬので。
――…お嬢様、どうぞ今しばらくのご辛抱、ですよ?
[そして執事は客室へと赴き、客人たちを広間へと促す仕事へと向かう。さて、不在の間は幾部屋だろうか]
(343) 2010/06/19(Sat) 22時半頃
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そうねえ…。 そろそろ宴とやらの案内もあるでしょうし、 私も一度部屋に戻りませんと。
[砕けた言い回しを続けた後、>>339と促されれば素直に頷いて先に部屋を出る。そしてそのまま宛がわれた自分の部屋へ荷物を置き、然るべき時間に然るべき場所へと向かうだろう]
(344) 2010/06/19(Sat) 22時半頃
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[自分の問い>>295にヘクターが胸元の紋様を示せば、その意味を理解して思わず自分の薄い胸元を押さえる]
恥ずかしい目って……。 うぅ……。他に方法はないの?
[これまで男に肌を見せたことなどないから、羞恥に頬が染まる。 だが他に方法がないのであれば、彼と組むことを決めた以上、恨みがましい視線を向けつつも従わざるを得ない]
(345) 2010/06/19(Sat) 22時半頃
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―1F廊下―
[それから、適当に城内をぶらぶらと歩いていた。 冷えた壁、閉じた窓、窓の外から見える霧。周囲に誰も居なければ、手元の手帳に様子を記して行く。どんな部屋があるのか――最終的には、地図を作りたかった]
……
[居なくなってしまった彼女。 彼女を、消えたものだと断じてしまった街の人間達。警察。そして、彼女のほかにも――何人か、女たちが消えていたのを青年は知っている。
城主の顔を思い出した。低く舌を打って、広間へと向かった]
― →広間―
(346) 2010/06/19(Sat) 22時半頃
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記者 イアンは、本屋 ベネットの姿を広間への扉の前に見かけて、軽く絶句。
2010/06/19(Sat) 22時半頃
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[口の中だけでごにょごにょと文句を言ううちに、背後で重々しい音を轟かせ門扉が閉まった。 呼応するかのように遠くで狼の遠吠えが重なり、少女は不吉さに身を竦ませる]
……あんなにたくさんの狼の声なんか、初めて聞いたよ。
[ヘクターの一雨来るかもしれないとの言葉>>333にこくこくと頷き、小走りで屋敷へと向かった]
(347) 2010/06/19(Sat) 22時半頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2010/06/19(Sat) 22時半頃
記者 イアンは、メモを貼った。
2010/06/19(Sat) 22時半頃
靴磨き トニーは、メモを貼った。
2010/06/19(Sat) 22時半頃
記者 イアンは、メモを貼った。
2010/06/19(Sat) 22時半頃
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……ええ。 貴方の記憶力を疑っている訳ではないのよ。 たった一晩程度、されど私には長くて……
[切なく甘える言葉はセシルに向けて囁かれ]
ふふ、貴方は良く私の事を分かっているわね。 耐えがたきを耐え忍んだのだから 後でご褒美が頂けるかしら。
[セシルの言う通り宴はもうすぐ――。 我慢を要するのもあと暫くのこと。 垣間見えた男の首筋に視線を奪われながらも ふるりと首を振り何でもない風を装う]
(348) 2010/06/19(Sat) 22時半頃
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>>344
――…宴の案内ですか。
さて、どのような趣旨なのか。 聴くまでもないことでないことを……。
[そう、これは、日の当たる宴ではないこと、 それは感じ取れていた。]
部屋ですか、いずれでもいい具合でしょうか。
[グロリアが部屋に荷物を置きにいくのをそのまま見る。 彼女の部屋がどこか確かめてから、自身も、適当に扉を開く。]
[扉を閉めると、それからしばし、薬鞄の中身を確かめはじめる。 部屋のうちには、薬としてもつ、沈香や乾燥させた香草などの匂いが立ち込める。]
(349) 2010/06/19(Sat) 22時半頃
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よし、行くか。
[重厚な扉を押し開けば、城の外の死んだ庭園とは一転してあでやかな世界が展開する。
同時に、経絡を結んだ護りの紋様がざわめいて色を濃くし、この場に魔性の者がいることを伝えてきた。]
こいつぁ…ケタ違いだわ。
(350) 2010/06/19(Sat) 22時半頃
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薬屋 サイラスは、自室にした部屋で、しばし、瞑想に耽る。
2010/06/19(Sat) 22時半頃
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……。
[>>334の様子に思う所はあったのだけど、その清らかな魂を揺らす事をするのは憚れて、何も答えず。 ただ蕾に口づけをする少女の姿が美しく、それを言葉に紡ごうとして、何も浮かばない自分に絶望して、沈黙の中に沈む。 そして本能的な人間とは違う気配に背後を振り向く。]
あれが―…‥
[銀のロザリオを握る手は汗ばみ、いつもは懐中時計と同調するように規則正しい鼓動は、乱れ切っていた。]
(351) 2010/06/19(Sat) 22時半頃
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― 白薔薇のある広間 ―
[
空気が ――… 変わった。
背が一度、びくりと跳ね。 溺れているかのように、数度、せわしく息を吸う。
視線を移せば、瑠璃色の女性の隣に、黒衣の男性。 紅い瞳がこちらの方を向いている気がして。
きつく、胸の上で手を組む。]
(352) 2010/06/19(Sat) 22時半頃
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良家の娘 グロリアは、自室で猟銃を分解し、上機嫌で手入れを始める。
2010/06/19(Sat) 22時半頃
奏者 セシルは、背に主が眼差しを感じれば、身を震わすため息は深く。
2010/06/19(Sat) 22時半頃
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[イアンやグロリアの姿を見れば、そのまま言伝を伝えて。 サイモン……宴より以前からの逗留者のもとへとノックと共に声をかける。
そしてやはり未だ客室に 足を踏み入れた気配のないあと2人]
――…困りましたね。
[無論、困惑はあれど、真実困っているわけでもなく。 どの道客人は城内にいる、必要であれば主は2人の居場所を知らしめるであろう]
(353) 2010/06/19(Sat) 22時半頃
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>>257
犯人捜しだろうがなんだろうが まあ死なねーなら、いいんじゃねーの。 [男は、死なねーなら、と繰り返す。自分に言い聞かすにでも似た言葉の紬。]
安心しろ。たとえ死んでも奢りなら酒飲みに蘇ってやんぜ。上等な奴頼む。 [去りゆく背中に投げかけた声は、城の廊下で反響する。
―つがいの金魚が、片方が死んでもう片方も後を追うように死ぬ。そんな話を思い出した。 イアンの心境の如何は男の知る由もない。ただ、酒をたかる先が一人減るのは寂しいものだと、思った。]
…城主サマ探さねーと。 [ジョーシュ・サ・マ♪ジョーシュサマ♪ へたくそな歌を口ずさみながら歩き出す。当てがないので会えるかわからないが、会えなかったら会えなかったでいいだろう。人生はきっとそんなもんだ。]
(354) 2010/06/19(Sat) 22時半頃
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[影の伝えを受けたセシルの言葉にこくと頷き]
いってらっしゃい、セシル。 ちゃんと分かっているわ。 つまみ食いなんてしないから安心なさい。
[宴の前に騒ぎなど起こす心算はないと ひらりと手を振り執事たる男を見送る]
――……嗚呼。
[咽喉が渇いた。 広間へと近付く記者の気配を感じ小さく声を漏らした]
(355) 2010/06/19(Sat) 22時半頃
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―広間―
[見覚えのある背中が、扉の中に入る。 まさか、と思う。思いながら、その後を追った。名前は呼んでいない]
……ここは、広間?
[開けた空間。集う人数に息を呑んだ。もちろんその中には城主の姿もある。だが、全員が全員城主の従者であるはずはないだろう]
『宴』…… 何をするつもりなんだ……
[広場の隅の壁に身を寄せながら、半ば意図せずに、低く呻いた。 視線は城主、見慣れない女――そして、ベネットへと動く]
(356) 2010/06/19(Sat) 22時半頃
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――ホール―― ――……うわ。
[城内に入り込んで、その設えの見事さに唖然とする。 荒れ果てた庭園との違いは一体何事だろうか]
そうだね。 お城の中身も外みたいにぼろぼろかと思ったのになぁ……。 [ヘクターのケタ違い、という言葉を勘違いする]
まずは執事、だっけ? その人に招待状を見せればいいんだよね。
[誰か出迎えは来ないのだろうかと、緊張しつつ頭を巡らせた]
(357) 2010/06/19(Sat) 23時頃
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>>342 [広間に入ってすぐに、空気がかわる。人が増えたというのに客室よりも寒く感じたのは、その所為だろうか。 現れた長い髪の黒衣を纏う男性。もしかしたら、彼が――恐怖からか、それとも男性だというのにその美しさからか。思わず目が離せなくなってしまう]
(358) 2010/06/19(Sat) 23時頃
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―白薔薇の広間―
[霧と共に、その黒衣の男は現れた。 視界に入った瞬間、ぞわりと女の背筋を冷たいものが駆け抜ける。]
……あ……ッ!
[喉から出かかった悲鳴をどうにか堪える。 膝が抜け、その場に崩れそうになるのを懸命に支え、黒衣の男をじっと見据える。 否、目を離す事が出来なかった。それほどの存在感。 ドレスを纏った女性に感じたよりも、遥かに大きな畏怖の感情が女の胸の内に湧き上がった。]
(359) 2010/06/19(Sat) 23時頃
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招待状なんぞ、出せと云われたらでいいさ。 さあ、乗り込むぜ。
[無遠慮に広間に歩を進める。]
(360) 2010/06/19(Sat) 23時頃
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― 広間 ―
[待ち望んだ声が聞こえ女は振り返る]
お兄様……っ。
[弾む声音が女の素直な喜びを示していた。 貴族然とした正装の城主へと駆け寄り]
お兄様には何もかもお見通しなのね。 少しだけ、少しだけよ。 未だ、つまみ食いもしていないし。
[からかう兄に子供のような言い訳をするけれど 吐息に混じる色香に女の眼差しが蕩ける]
(361) 2010/06/19(Sat) 23時頃
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[気配が過ぎ去った事を確認すると大きなため息と共に、懐中時計の秒針の音に耳を澄ませる。
カチカチ……、カチカチ……。 カチカチ……、カチカチ……。
その音は1分60回――。]
(362) 2010/06/19(Sat) 23時頃
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―客室前・廊下― [全ての部屋を周り、室内にある客人には、広間へお集まりくださるよう、そのように言伝を伝えた。けれどいずこか。 ――ふと、過ぎる太陽と土ぼこりに似た硝煙の匂い]
……失礼、お客様。
[あらためて、扉にノックを二つ。 かける言葉は、至極常識的なもの――本来、言葉にするでもないだろう言葉。それをあえて口にするのは己とて不自然とは思うのだが]
広間への火器のお持込は、どうぞご容赦くださいませ。
[グロリアの部屋の前、声を残して足音は去る]
(363) 2010/06/19(Sat) 23時頃
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―広間― [ローズマリーの蕩けた視線を受け、象牙色をした細い指を彼女の亜麻色の髪を梳くように滑らせる]
嗚呼、私のローズ 解っているよ、お前がそんなはしたない事をするとは思わない。
[窓の外、雨の気配がする。 城に最後の来客が訪れたのを確認してついと視線を流した。 ロザリオを握る男の手から、黒いヴェールの少女へ。 其れから、広間へ入ってきた男の胸元に光る銀細工の翼を見遣り、僅かに眉を顰めた。 記者の視線に気付き、僅かに首を振って誤魔化し]
……頃合か?
[僅かな悲鳴を零した女を振り返り、口の端を持ち上げた]
(364) 2010/06/19(Sat) 23時頃
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しかしつまみ食い、とは、 ――令嬢らしからぬ言葉ですね。
[思い出せば笑みは零れて、 それは彼女の人であった名残を示すものなのか―― 彼には何も知りようなどなかったけれど]
(365) 2010/06/19(Sat) 23時頃
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―自室―
――……さて
[しばし瞑想したのち、薬鞄に荷を詰めなおして、部屋を出る。]
宴はどちらかな…。 ああ、薔薇の匂いのするほうですか……。 薔薇の匂いは、棘の隠れ蓑。 棘は、呼び寄せる。
薄い皮膜。破れば、紅……。
(366) 2010/06/19(Sat) 23時頃
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