25 花祭 ― 夢と現の狭間で ―
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変わりたかった?
[僅かに、首を傾ぐ。 レンズ無くとも、瞳は焦点を定めて]
(+56) 2010/08/07(Sat) 16時半頃
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死してなお? 己とは存外にあやふやなものだよ。 ……死者の先輩として言っておくけど。
[硬質な声音。 冬の蕾は咲かぬまま、一夜先に此処にあり]
ふたつ心生まれれば 身はひとつ 引き裂かれ
望み叶わず、破れ散る
[散った花が詠う]
(+58) 2010/08/07(Sat) 17時頃
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否 ひとつ、身に 二つこころは いれられぬ
駒鳥は落ち、花が咲いた 其れが私
[花が謂う]
ボクを殺したのは、噂だよ。 多芸は多才じゃない それなのに あの時は、未だ花は選ばれていなかった それなのに
[臥せっていたあの日 微かな期待打ち砕かれて、冬の蕾は行き場をなくしたと]
(+61) 2010/08/07(Sat) 17時半頃
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[ぽつり。 首を振って、傍らの主に身を寄せる]
……いまは、二人でひとり 寂しさは此処に 淋しさは此処に 埋めてくれるのは、主さま それから 新たな私が、現世に。
[冷たい色の瞳は、ゆっくりと閉じる。 応接の間に、 手を伸ばせば鍵盤が触れる それでも、生者に音は届かない]
(+62) 2010/08/07(Sat) 18時頃
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[奏でる音は、哀愁綴る物語**]
(+63) 2010/08/07(Sat) 18時頃
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[諌められれば、やがて洋琴の音はぷつり途切れる]
……主さま。
[困ったように見上げて**]
(+64) 2010/08/07(Sat) 18時頃
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[狭間に呼びかけるこえ 主の傍から、そちらへ 意識を向ければ気配は傍に]
……嗚呼、思い出した 昨年喰われた……明の
[そう聞いたのは霞の月に。 今時の幽霊はあれほど存在感あるものかと謂ったのを覚えている。 ふ、と自らの手に視線を落とした]
(+65) 2010/08/07(Sat) 19時半頃
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[呟きは揺らぐ。 狭間からうつしよへ 届くとも解らず。
まどろむように、意識はまた 温もり求め、主の傍**]
(+66) 2010/08/07(Sat) 19時半頃
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私の声が……聴こえるのなら 其れは生者としてはおかしな事
[白い鳥の視線はあちらへ。 答えが無くとも冬も花も気に留めず 現世留まる亡者を見る。 己の投げかけた言の葉は、 思うよりも随分広がったようだった。 主の傍にありながら、彼らの様子が手にとるように見える ここは、狭間]
黄泉が手折りた 花ひとつ うつつの月に 迷い染まる
(+69) 2010/08/07(Sat) 21時頃
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あちらの虎鉄と謂う花も ……同じ?
[呟きはあやふや 彼については、人食いの花は聞いて居らず]
(+70) 2010/08/07(Sat) 21時頃
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簡単なことじゃないか。
[素っ気無い少年の硬質な声]
彼は…… 多分もう一人も 生者に非ず
……そう謂う事。
(+73) 2010/08/07(Sat) 21時半頃
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嗚呼、この声も届いてしまうかな。 ボクは少し喋りすぎだ。
(+74) 2010/08/07(Sat) 21時半頃
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[吐息混じる声 答える硬質な音に艶混じり]
迷い迷うて ゆく先は 秋の心 のみぞ知る
愁い帯びて 誰ぞ元へ 迷い込み
降るは いくよの 涙あめ
[節つけて、囁きうたう]
(+76) 2010/08/07(Sat) 22時頃
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――そう謂えば 主さまを、引き裂きはしたものの 喰らって居らぬ。 私も、彼らも どれ程、腹が減って居るやら…… 私はもう 感じぬけれど
(+77) 2010/08/07(Sat) 22時頃
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此処に居るよ。
[冬を呼ぶ声聞こえれば 冷たくも、何処か柔かな声はセシルの傍で囁く]
何時でも、キミの傍(なか)に。
(+78) 2010/08/07(Sat) 23時頃
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ボクは煙じゃないし馬鹿でもないけど 付き合うよ。
[セシルの傍で微かな苦笑い それから、仕方ないなと溜息。 触るなと釘刺す言葉は無く、 彼の内に宿るは、獣の血 彼の内に宿るは、冬の魂]
もし、出来るなら ……屋根をつたって、逃げられたら良いのに
孕んだなど、人間に知れたら どうなるか
(+79) 2010/08/08(Sun) 00時頃
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[姿見えぬ少年は、変わらず応接の間に。 主の傍に寄り添っている。 ここは狭間
宿る種が囁く声は、彼の内に]
(+80) 2010/08/08(Sun) 00時頃
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[登る煙が、浄土への道しるべのよう。 穏やかに、哀愁帯びて伸びていく]
……
[物言わぬ気配はただ、傍にあるだけ。 無邪気に話すはセシルに任せ、空を見ていた あの頃のように]
(+81) 2010/08/08(Sun) 00時半頃
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主さま……?
[傍ら佇む花は、主を見上げ首を傾ぐ]
(+83) 2010/08/08(Sun) 01時頃
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……それは、ボクの? 彼岸へたどり着いてしまったら、 叶わない望みかもしれませんね。
[冬色の瞳が瞬いて 傍らの主を見上げる。
其の向こう 櫻に植えた種は、冬の気配帯びて 変わらず彼の傍に有りもする]
(+85) 2010/08/08(Sun) 01時頃
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[熱はあるのかどうかわからない。 しなだれかかる身が 刳り貫き損ねた心の臓を胸の上から押さえる]
この身も、この身が覚えた芸も総て 主さまのもの。 如何様にも、好きに愛でて良いんですよ。 それが花の幸せ。 ボクも……多分。
ただ ……私は浄土へ行けぬ身 数珠落ちても 主さまは、ひとで 私は、獣
[冷たい雰囲気纏う幾らか幼い相貌に浮かぶ愁い。 手を引かれれば、少し驚きながらも後へ続く]
(+87) 2010/08/08(Sun) 01時半頃
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私の病は、受け継がれるもの この世のありさまを、壊す そのために……酷いことを山ほど。 業を返すどころか、増やし続けて ……主さまもおなじ?
[半歩後を手引かれながら ふわり、雲の上を歩くような心地 柔かで それで居て物足りないと思うのは 死しても欲が出るものなのか]
一緒に逝けるなら、どれほど良いか 今このように、手を繋いで 何処までも
(+89) 2010/08/08(Sun) 01時半頃
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……私はイビセラの花 言ってしまえば病そのもの 今は 人を喰らう力こそ無くとも
[同じ場所、同じ道を通る。 されど現世のひとには見えず]
逝けるでしょうか。 人でなくとも 其の手が私を離さぬなら
(+92) 2010/08/08(Sun) 02時頃
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[桜の傍らに、ざわめく気配。 冬の色は彼の内]
――
[櫻は 要らぬかどうか答えは無く。 ただ、現世で告げた言葉 彼に届いていなかったのかと、愁い混じる]
(+93) 2010/08/08(Sun) 02時頃
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[駒鳥と、センターの人間がやってくれば 彼の傍にあった気配はなりを潜め息を殺した]
(+94) 2010/08/08(Sun) 02時頃
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――…ボクの為に、染めた髪
[小さく呟く声、僅か。 これは聞こえぬ方が良い きっと、彼にとっては]
(+97) 2010/08/08(Sun) 02時頃
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[鈴の音に、主が声かけるを花は傍で控えている。 主が話すに口を挟むのは―― そう雛鳥に告げたのは、未だ昨夜の事。 足を止めた彼を見ている]
ボクも……法泉さまの花 ずっと 切り捨てられる事は、無い?
[不意に視界が覆われて、腕に擁かれたのだと知る。 頬を胸に摺り寄せて、鍵爪の無い手が背に回る]
厭などと、誰が謂うでしょう 私は主さまの花 人食でも良いと、選んでくださったのは主さま お傍に置いてください。 共になら、奈落に堕ちても構わない
(+98) 2010/08/08(Sun) 02時半頃
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[幾人も、花を囲うなら 気に入りが変われば切り捨てられる 習ったこの世の有様は、恐ろしいもの。 なれど]
うたを ……詠いましょう、主さまのために
[頬に触れる手に僅か震えて 冷たい冬色は嬉しそうに細まる]
奏でる曲はお任せします 穏やかな春でも 熱さ溢れる夏でも 実り多き秋も 身引き裂く寒い冬でも [そっと瞳を閉じる。遠くで鳴る鈴の音も 流れる血の鮮やかさも、今は意識の外に追いやって]
(+102) 2010/08/08(Sun) 03時頃
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ロビンは、駒鳥の名ですから。
[温もりに擁かれ、背伸びをして唇啄ばむ戯れひとつ。 喧騒はそこかしこ 腹に残した種は思うところあれど、花は主の為に咲く]
月の下で……嗚呼 狭間にあっても風流な
[くすくすと、毀れる笑み。 薄灰の、洋装でなく着物を纏うて 耳元囁く言葉に震える]
――思いは、為らぬのですか
[柔かな肌を慈しむ指に、唇に 短く、切ない吐息を漏らした]
(+105) 2010/08/08(Sun) 03時頃
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[欠けた月のした 人は二人を見ること能ず]
それでは、あきさめのうたを 主さまが望むままに
[膝の上に乗れば、見上げずとも唇が触れる距離 薄灰の、着物の上でなく直に触れた指 感触は確かにあって、思わず息を呑む。 身じろぎ、両の手が縋るように着物の両袖を引いた]
(+107) 2010/08/08(Sun) 03時半頃
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