97 せかいがおわるひに。
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―― 一ヶ月と少し前に ――
[後に、研究員達は語る。
あの男があれほど笑った日は、なかっただろうと――]
(5) oranje 2012/07/23(Mon) 23時頃
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く、……く、く…… ふ……ふはッ、くく……
[大柄な男が身を屈め、口元を覆うその姿は酷く滑稽なものに映るだろう。だがそんなことも気にせずに、漏れ続ける低い笑声。その鉄色が見据える先は、屋上。ショートムービーを撮影するからと、学生が幾人かそれぞれの衣装を纏い、フィルムの中に納まってしまう小さな小さな物語を繰り広げていた。 それだけならば、男は全く興味を持たなかっただろう。 だが――]
……ま、た、貧血……ふ……
[ヒロインらしき令嬢が、何度も何度も貧血で倒れる。その様は貧血と言うよりも瀕死にすら見えた。何度も抱き起こされるその様と、“超お嬢様”風の衣装も相まって、おきあがりこぼしのようだと思ってしまったのが最後、男は笑いの地獄に落とされた。 盛り上がるはずのクライマックスシーンは、職員の漏らす抑えた笑い声が微かなBGMとなり幕を下ろす。だが最も笑っていたのは、紛れもなく鉄色の持ち主だったに違いない。]
(6) oranje 2012/07/23(Mon) 23時頃
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ああ、ヒロインの君か…… くく……素晴らしい、演技じゃねえか、ふ……
[休憩中のヒロインに睨まれても、笑いはしばらく収まらぬまま。 音を立てずに拍手を贈ったけれど、彼女の反応は如何だっただろうか**]
(7) oranje 2012/07/23(Mon) 23時頃
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―― 一ヶ月より遥か前に ――
なぁお前、いつになったらそのミスなくしてくれるわけ?
[異常な数のあんぱんが売店に発注されること、三度目。三回ともに、最近雇ったばかりのセレストという高校生が発注ミスをしたのが原因だった。
声をあげるわけでも、感情をむき出しにするわけでもなく、ただただ無表情で鉄色を彼女に向けていた。壁に寄りかかり腕を組む姿は威圧的と言っても過言ではなく、只でさえ大柄であるのにその横柄な態度で更に輪をかけていた。]
適当にやりゃいいし、金とか物パクったりしなきゃいいんだけどよ。……いいんだけど、な。
(8) oranje 2012/07/24(Tue) 01時頃
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この発注ミスの度に俺達研究員の飯が毎度毎度あんぱんになってるってことは、わかってるよな。
[男の腕には、大量のあんぱんが入った袋が提げられている。これが今日の朝食であり昼食であり夕食であり夜食であり、ひょっとしたら明日の朝食にもなり得るのだ。甘いものは嫌いではないが、好んで食べるわけでもない。まさに苦行なのである。
謝罪の言葉を繰り返す彼女を手で制した。謝ってももうあんぱんが別のパンにすり替わるわけでもない。]
……ま、今後気をつけろ。 四度目は勘弁してくれ。
[溜息を一つと、優しさの欠片も無い慰めの言葉を零し。研究室へと戻っていった。]
(9) oranje 2012/07/24(Tue) 01時頃
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[朝食も昼食も、あんぱんを食べ続ける男に 他の研究員は密かに笑う。 発注ミスの分を全て買い取り、胃に納めているのは
――たった、一人だけ。]
「不器用だね」
黙れ、あんぱんぶちこむぞ。
[近くの席の上司の声に鉄色を鋭くして返した**]
(10) oranje 2012/07/24(Tue) 01時頃
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