82 謝肉祭の聖なる贄
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[それは清めなどというものではなく。 甘露湛えた血の泉が枯れると、深い笑み浮かべて顔を上げた。]
(0) 2012/03/18(Sun) 00時半頃
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[厚い胸板の手触り確かめるように手を添えて、茶の輩を見遣る。 血に染んだ唇がニィと弧を描き、 蠱惑湛えて瞳の銀が耀うた。]
(3) 2012/03/18(Sun) 01時頃
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>>4 [常態であれば、唇に触れるなぞ、怒りとともに撥ね付ける行為だ。
しかし、血に酔い、抑制の殻を外した今は違う。 引き寄せられた瞬間、自ら顔近づけて、深く唇を重ねた。]
(5) 2012/03/18(Sun) 01時半頃
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[舌を絡め、唾液を味わう深い深い口接けを二度三度。 あかい舌で唇舐めながら顔を離した時には、瞳はねっとりと粘度持った光湛えて、喜悦に蕩けていた。
一度輩の状態を確認するように顔をその身体を見下ろす。 そして、あでやかな笑みとともに再び身を摺り寄せて、睦言囁くよう耳孔に声を吹き込んだ。]
(15) 2012/03/18(Sun) 10時頃
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>>3:100>>3:102>>3:108 [ちらり、と傍らに控えた褐色の贄に流し目くれて、しどけなく身を起こす。 立ち上がり、若者の、内に燻るを孕んだ面をしげしげと眺めて、嫣然と嗤った。]
ふ、ふふ。 存分に慰めてやるがいい。
[艶めく笑い声残して背を向けた。]
(16) 2012/03/18(Sun) 10時半頃
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[足を運んだ先は、白金の側に侍していた娘のところ。 ゆらとその前に影落として立つ。]
――クラリッサ。
[ねっとりと重い芳香その身に漂わせ、低く呼ばわる。]
(18) 2012/03/18(Sun) 12時頃
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[名を呼ばれた時、娘はどうしただろうか。 恐れを感じたか、それとも。
娘が応えれば、差し招いて恋人にするように手を取り、少し離れた場所へと誘う。 たとえ怯え竦んでも……結果は同じ。 優しく、しかし強引に抱き取り、連れて行くだけだ。
終始浮かべた笑みは婉麗、しかし瞳に揺蕩うは重く輝く熱。 以前の心をも冷たく貫く眼差しと似て非なり、熱い思念の舌で娘の肉も心も嘗め尽くさんとするように。]
(20) 2012/03/18(Sun) 14時頃
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[離れた、と言っても祭壇の縁のほう、贄が喰われる時に登る架台の程近く。 そこに行けば、生きながら貪られた長髪の贄――ヨーランダのもはや残骸となった躯は厭でも目に入る。
祭壇の周囲に飾り付けられた幕を引き毟って敷くと、銀灰の大神は黒衣の裾を捌いて腰掛けた。 膝の上に座れと、娘に無言で促す。*]
(21) 2012/03/18(Sun) 14時半頃
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>>24 [娘の背に腕回し支え、壇上の骸を目で示す。]
あれが、これから汝に訪れる未来だ。 初日の贄のように、すぐさま殺してもらえる幸運は、汝には与えられない。 犯されつつ、生きながら喰われる――すぐさま殺して欲しいと希うほど痛苦に見舞われながら、な。
[笑み貼り付けたまま、耳朶に唇寄せ、やさしい声音で囁く。]
(25) 2012/03/18(Sun) 20時頃
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汝が味わうは、あれよりも惨い仕打ちかも知れぬ。
[娘が目を逸らすなら娘の顎に手を添え、骸の無残な有様を直視させ。 逃さぬよう腕の中に捕らえ、背を撫でてあやす。]
今一度、改めて問おう。 汝は我に喰われたいか。 それとも、苦痛無き死を選ぶか?
(26) 2012/03/18(Sun) 20時頃
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[娘の耳に注がれる囁きは、蜜。 甘く滴る毒の蜜。
そして、口を噤み腕の罠籠に捕らえた娘の答えを待った。]
(27) 2012/03/18(Sun) 20時半頃
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>>51
であれば。 汝をもう逃しはせぬ。
[渇望に濡れた声。 膝の上の娘を自分に背を預けるように深く抱え直すと、硬くきざしたものが布越しに娘の尻に当たる。 抱き取った手で娘の身に纏わりつく薄布を一気に引き裂き、育ち切らぬからだを露に外気に晒した。]
(55) 2012/03/19(Mon) 00時半頃
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