179 仮想現実人狼―Avalon―
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私は、シロガネと申します。
[そう言って、ついてきてくれると申し出てくれた>>1:219兎耳の女の子――カリュクスへと丁寧に会釈をする。 食糧の調達、といっても出来るかどうかと思えていたのでその護衛はとてもありがたかった。 クシャミさんの>>1:205言葉には、くすくすと笑いつつ。]
料理の方は、私に任せて下さい。
[と微笑んだ。]
(7) 2014/06/03(Tue) 00時頃
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[玄関ホールでは、チアキが舞いの練習を>>1:220していた。 その様子を見て声はかけずに、そのまま通り過ぎる。
先ほど>>1:195稽古――、と言っていたけれど。 きっと、毎日やり続ける日課なのだろう。 シロガネにとっての料理――とは違うけれど。 何となく、その邪魔をしたくはなかった。]
(9) 2014/06/03(Tue) 00時頃
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あの人は、チアキです。 とっても格好いい人ですよ。
[と、>>1:222カリュクスへと返した。 この世界について、一番最初に話した人。
何となく話しやすくて、つい頼りにしてしまっている自分がいる。 ……けれど、このクエストの内容としては、誰かに甘えることはできないと思う。チアキはチアキで、どちらかの陣営に属していて。 それが何かは、分からないのだ。
しっかりしなきゃ、と心ひそかに気合いを入れた。]
(12) 2014/06/03(Tue) 00時半頃
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はい、分かりました。
[と言って、カリュクスの実験を眺めつつ。 シロガネも荷物を点検する。 幸い、綺麗な水が出続ける魔法の水筒は持ったままだった。 これはとても便利なアイテムなので、シロガネにとっては武器より何よりも今は宝物とさえ言える大事なものだった。 他には通貨と、回復ポーションとナイフ、そして今着ている初期装備くらいだろうか。]
(13) 2014/06/03(Tue) 00時半頃
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あ。 ……すみません、ありがたく受け取らせて頂きます。
[そう言って、>>1:229その短剣を受け取った。 シロガネは、左手に初期ナイフを持ち、そして右手にその短剣を逆手に持って前を歩いている。 スキルなどは使ったことなどないし、現実でも短剣などを振り回したことはない。しかし、だからこそ自分なりに使いやすい持ち方で短剣を扱おうとしていた。
そうして歩き回りながら捜しているのは、何か食糧になりそうな動物だった。]
(15) 2014/06/03(Tue) 00時半頃
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[>>1:255カリュクスへと頷き、彼女に戦闘を任せた。 >>1:256その動きを観察して、兎の動きを追う。 あまり動きは現実と変わらないので、モンスター……というよりは動物と同じようなものだろうかと思った。
>>1:259そうして、死体となった首無しの兎を見れば。 特にシロガネは驚くこともなく、普通に兎へと近寄っていく。]
……もちろん、持ち帰ります。 でも、その前に。
(17) 2014/06/03(Tue) 00時半頃
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ちょっと、気持ち悪いかもしれないので。 見ないでくださいね。
[そう言いつつ、大きな兎の下腹部にシロガネはナイフを突き立てた。
魚も動物も、基本は一緒なのだ。臓物と胃を引きずりださないと、臭みで肉が駄目になってしまう。
そのまま喉元まで短剣で切り上げると、躊躇いなく内部へと手を突っ込んで胃と腸を外へと取り出した。]
(20) 2014/06/03(Tue) 00時半頃
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[内臓を取り出した兎の身体から、シロガネは続けて骨を引っこ抜いている。 いくつかの骨を水で洗い、袋に入れていく。 胃と臓物はそのまま外へと置いたまま、使わない骨を墓のように上に添えた。
臓物と骨の抜かれた大きな兎は、柔らかくて耳の生えた毛のボールのようになるだろう。]
これでよし、と。 ……すみません、お待たせしました。これだけ大きければ、後で毛皮を使えそうだなと思いまして。
[などと平然とした様子で言いつつ、血を拭ったり洗ってしている。]
(24) 2014/06/03(Tue) 00時半頃
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― 宿・広間 ― カリュクスさん、ありがとうございました。
[そう言って、お礼を言いつつ>>1:268カリュクスの後へとついていっている。 シロガネも、血腥い臭いをさせて所々血に濡れている。]
(27) 2014/06/03(Tue) 00時半頃
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兎の肉は、早速私が料理をしてきますね。
[と言って、>>1:284カリュクスから兎の肉を受け取った。 そのまま、シロガネは宿の調理室へと向かった。]
(28) 2014/06/03(Tue) 01時頃
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[ふと足を止めて、>>3リンダさんに微笑んだ。]
はい、ありがとうございます。 一応兎の肉を捌いたことはあるので、大丈夫ですよ。 鹿の肉などでしたら、ちょっと人手が必要になるので手伝ってもらうかもしれません。
(33) 2014/06/03(Tue) 01時頃
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― 宿屋・調理室 ―
[幸いにも、無銘とはいえ調理室には包丁があった。 シロガネはナイフでもある程度のことは出来るが、それでもナイフと包丁では用途が全然違う。
調理室には、他には調味料や植物油などが用意されていた。それはまるで、狩りをしてきたものはここで料理をして食べろと言わんばかりだ。
早速、皮と膜を丁寧に兎から引きはがしていく。 兎の肉は、本当なら少し熟成させて甘味をつけてからにしたいところだったけれど。予備があるわけでもないので、すぐに調理してしまうつもりだった。 幸い、調味料があるならばいくらでもやりようがある。このクエストの主催者は、たとえ料理が出来る人が誰もいなくても飢えさせるつもりはないのだろうと思えた。
切り放しては使い道を考えながら選り分けて置いていき、そうして暫くすれば。 ――トニーの声が、シロガネの耳に届いた。]
(39) 2014/06/03(Tue) 01時半頃
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[悲鳴のした方へと駆けていき、その様子を見れば。 そこにはリンダさんやトニー、ワンダさん達がいて。
――サイモンさんが、死んだのであろうことが分かった。]
(41) 2014/06/03(Tue) 01時半頃
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― サイモンさんの部屋の前 ―
[シロガネは、ワンダさんの隣を通り過ぎて、サイモンの部屋と入っていく。 その凄惨な光景を見やり――。 サイモンの死体の傍へと寄った。
手で死体に触り、その血の臭いを嗅いでいる。 そして、その手についた血を舌で味を確かめて――。]
……人の死体にまで、ちゃんと味を設定しているとは。
[などと、ぽつりと呟いた。 そう言いつつも、サイモンさんの死体へ近くの布を被せて見えないようにしていく。
そして、その見えなくなった死体へと手を合わせた。]
(42) 2014/06/03(Tue) 01時半頃
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[>>46その姿に、シロガネは首を傾げた。 知らない人だ、と思ったから。
動物の血に濡れたその姿は、スプラッタな部屋では逆に調和していたかもしれない。 料理のことになると見境がなくなるシロガネは、もし人間の死体にも味が設定されているならば、それはどんな味がするのだろうかと興味を持って近寄ったのだ。
――彼女にとって、そこはゲームの世界なのだ。 現実とは、ここは違うから。 人間の味って、どんな味がするのだろう――。
そう興味を持って、ヴァーチャルの世界を楽しんでいた。]
(47) 2014/06/03(Tue) 02時頃
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……あ。 すみません、つい。
[そう言って謝りつつ、彼女は口元を拭った。
ダミーの死体ということは、人間であることは確実だろう。 その味を覚えたシロガネは――、人狼ならば、それはどんな味がするのだろうと思いつつ。
散らばる臓物を見る限り、きっと人狼はダミーの身体をちゃんと料理をして食べる気にはならなかったのだろうな――、と思った。 流石にそれを食べる気は、無かったけれど。
目の前の、グレッグと名乗る人を見れば。]
はい、シロガネと申します。
[そう言って、いつものように。 丁寧に、頭を下げた。]
(54) 2014/06/03(Tue) 02時頃
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…はい、サイモンさんでした。
[と、その葛藤をしている姿>>58を不思議そうに見ながらシロガネは頷いた。
頭ももふもふのままの方が可愛いな――なんて、言ったら目の前の人はがっくりくるだろうか。などと、いつも通りにのほほんとした思考をしていて――。
――シロガネにとっては。 さっき、大きな兎が死んだのを見たソレと。 サイモンさんの死体を見る目は、同じだった。
人も兎も、食べる為に殺される。 その光景は残酷かもしれない。 だけど、生きる為なのだから仕方ない。 食べる為なのだから、仕方ない。
死んでいるのが兎か人か、それだけの違い――。 そう考えていて。……兎の死体を見た後に、人の死体を見ただけであると――。
ただ、平然としていた。]
(59) 2014/06/03(Tue) 02時半頃
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[ワンダさんのその言葉に、>>64兎とサイモンさんには、何の違いがあるのでしょうか?とでも言いたげな視線を送り――。
しかし、不快にさせたことはとても申し訳なく思い。 ――だが、その理由を理解してはいなかった。]
(69) 2014/06/03(Tue) 02時半頃
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[>>65グレッグさんの呟きに、頷いた。 果たして聞こえているのか分からなかったが。]
そうですね。
[そう、淡々としている。 殺すことには痛みが生じるのは、彼女にとって当たり前だ。 だからせめて、苦もなく死ねるようにと早くトドメを刺す。 そして、美味しく食べて――。
というわけではないのが、この部屋の惨状で。 もう少し上手くできなかったのだろうかと、シロガネは部屋を改めて見渡した。]
…いいえ、こちらこそ不快にさせてしまったようで。 すみません……。
[と、謝る声に謝った。 去りゆく背中は追わずに。]
(71) 2014/06/03(Tue) 02時半頃
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……少し、片づけておきましょうか。 腐るかどうかは分かりませんが。
[と、ぽいぽいと飛び散った死体を毛布の中へと集めだした。]
(72) 2014/06/03(Tue) 02時半頃
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[――シロガネは、処刑について考えていた。 今日、誰かを処刑しなければならない。 きっと、その役割はみんな嫌がるだろう。様子を見る限りでは、知り合いも多いようだったから。
……なら、せめて。
その役割は、私が担おうと。 嫌な役割なら、私がやろうと。 心ひそかに、その決意をしていた。
……人狼よりは、上手くやろうと――。]
(74) 2014/06/03(Tue) 03時頃
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……最初の相手は、誰にすればいいんだろう。
[そんなことを呟きつつ、彼女の掃除は一通り終わる。 そうして、調理室へと戻る為に歩き出した。
サイモンの部屋には、毛布にくるまった肉塊が部屋の隅に隠れるように置いてあるだろう。
考えることは、処刑の相手だった。 ルール上、今日誰かを処刑することになる。 占い師のうち、一人は偽物だろう。どちらかの結果で人狼と出ていれば、まずその判定を確かめる為に殺すつもりだった。
問題は、どちらの占い師も結果は人間と言った場合だ。 その時には、誰を殺せば良いだろうか。
そんな物騒な思考は、まるでゲームのようで。
――というよりは、ゲームとして考えていて。 誰を殺せば、良いのか。 シロガネは、淡々と考えていた――**。]
(75) 2014/06/03(Tue) 03時頃
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― 宿屋・調理室 ― [調理室へと戻れば、やりかけの作業をする前に少し血を洗う。
手についた人の血の味は、自分が出す血とはまた別の味がして――。 少し、甘めに設定してあることが驚きだった。
現実と同じように、ただの鉄の味だというなら人の死体を食べるのは難しいだろう。 ――しかし、もしかすると人狼が人の死体を食べることを想定して、味付けを食べ易くしてあるのではないか…?と思ったのだ。
そんなゲーム的な考察をシロガネはしながら、兎を解体する作業を再開した。幸い、もう少しで終わり料理へと取りかかれそうだった。
こんなにリアルな体験をすることが出来て、彼女は心なしか少し楽しげだった。]
(94) 2014/06/03(Tue) 12時半頃
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[ざく、ざくと作業を進めれば。 兎の皮と肉は、完璧に分けられた。
兎の肉はとても美味しいのだ。柔らかくて、少し甘くて、鴨肉のような味わいだ。それに、骨も調理すれば食べられる。この骨も甘くて、兎は外見と同じように味も優しい感じがするのだ。
兎の皮は、後で加工すれば帽子やフード、肩掛けなどに出来るかもしれない。 鞣す為の道具なんかが無いと流石に難しいが――、とそのことを考えるのも楽しくて。 血がつかないように丁寧に毛皮を端に置き、そして料理の為に調味料や器具を用意し始めた。]
(95) 2014/06/03(Tue) 12時半頃
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[兎のフィレ肉は、トニーに食べてもらおうか。 などと、シロガネは思う。 それは一番、おいしい部分だった。
さっきの様子を見れば、元気づける為にと言うことで他の人も納得してくれるのではないだろうか。 流石にこの量では、全員分にするのは難しい。 一羽からは彼女の拳の半分くらいの大きさしか取れないのだ。 美味しそうに刺し身を食べてくれた様子を思い出し、肉が嫌いでなければ良いけれど――。 などと考えつつ、フライパンの近くにフィレ肉を置いた。焼くのは簡単なので、調理するのは最後だ。 最初に焼いてしまうと、折角の肉も時間経過とともに固くなってしまう。]
(96) 2014/06/03(Tue) 13時頃
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[調味料はいくつかあったが、野菜が無いのが悩みどころだった。肉だけでは流石にバランスが悪い。 兎の肉は脂身が少なく、殆どが赤身だった。 部位によって味付けが変わると言うことは殆どなく、フィレ肉が少し取れる以外は大体同じなのだ。
そこで、まずシロガネは骨(ガラ)を利用して水で煮込み始めた。鶏がらと方法は一緒だ。 灰汁をすくいながら、じっくりと煮込む。 骨からスープを作るのだ。]
(97) 2014/06/03(Tue) 13時頃
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[その灰汁をとりながら、油を用意する。 から揚げも作るつもりだった。 それと焼いたものと、スープの3品。 スープを利用しての、煮込み肉も作れるだろうか。
材料があるならば、リゾットなども良いと思ったのだが。残念ながら、お米がない。 料理酒はあったので、ガラを使ったスープで煮込むことは出来そうだけれど。 肉と骨が単一では、やれることは流石に少なかった。]
(98) 2014/06/03(Tue) 13時半頃
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[灰汁をとりつつ、骨を一つ取り出した。 試しに一つ小さな破片を磨り潰して、味見する。 骨も、少し甘い。そして柔かい。 これならば、骨も調理すれば食べられそうだった。 骨の髄は結構栄養があって、こりこりとしていて美味しい。てきぱきと、シロガネは灰汁をとりながらお皿を用意したり、完成した料理を運ぶ為のワゴンを用意したり、調理室で忙しく駆け回っていた。]
(99) 2014/06/03(Tue) 13時半頃
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[灰汁を取る作業は、本気でやると約半日かかる。
……が、それはスープとして飲もうとするならだ。 味付けでスープを使い、そしてそのスープを飲むのは後回しにするということであれば短時間である程度は済ませられる。一品減ることになるが、その一品は後で出せれば十分だろう。
その途中のスープを使い、シロガネは料理酒と一緒に肉を煮込み始めた。これも灰汁が良く出るので、丁寧に灰汁を素早くぱっぱと取り出す。
スープと煮込みの間を忙しく作業をしていて、その作業の間は何かを考える余裕なんてなかった。 その灰汁とりこそが、後の味を決めるのだ。美味しさの為には、自分のお腹が減っていることさえも忘れて――。 じっと、その灰汁との戦いに励んだ。]
(100) 2014/06/03(Tue) 13時半頃
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[シロガネは、切り飛ばされた兎の頭も持ち帰っていた。 そこからは柔かい頬肉が獲れること、また加工を考えたら兎の耳は必須だと思うのだ。
耳も皮なので、皮として食べることは出来たが。 その頬肉は、ソテーにすることにした。]
(101) 2014/06/03(Tue) 14時頃
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[暫く灰汁と戦い続ければ、少し余裕が出来てくる。 フライパンに油を敷いて、シロガネは肉も焼き始めた。
その作業をしながらも、灰汁取りは続けなければならない。 さらに弱火にしてペースを落としながら、反復横跳びでもするような素早さで動き続けている。 焼き終わったお肉にはぱぱっと調味料で味付けを済ませて、最初の一つは料理をしながら口へと運ぶ。 味見である。 幸い、アヴァロンの調味料も現実世界と大体同じで。 その調子で、一つ一つを完成させていった。
シロガネは料理の完成時間を大方同じになるように作っていた為、多少盛り付けに時間がかかったけれど。]
(102) 2014/06/03(Tue) 14時頃
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[煮込んだお肉と、焼いたお肉と、から揚げと。 それに、軟骨のから揚げ。その四品が出来上がった。
スープからは一旦、ガラを引き上げて蓋を閉めておく。ガラも調理で使った為、薄味になってしまうだろうけれど。 それはそれとして、使い道があった。
そして、トニーの分だけはその焼いたお肉に隠れてフィレ肉がついていた。]
(103) 2014/06/03(Tue) 14時頃
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……。
[みんな、食べてくれるだろうか。と思いつつ、調理に使った器具を洗って元の場所へと戻した。包丁は武器になるかもしれないが、しかしシロガネは包丁を置いていった。 持っていってしまったらここで他の人が料理できなくなってしまうことを考えたのだ。
扱い慣れたその感触の方が、"その時"には扱いやすそうだったけれど。 ついでに砥ぎ棒なんかも扱いやすそうだと思った。**]
(104) 2014/06/03(Tue) 14時頃
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― 宿屋・食堂 ― [ワゴンから食器やお皿を並べ、そのお皿にはクロッシュをかけていく。銀色の半月型の丸いドームのことで、料理を冷めないようにする為のものだ。
食器はお皿もナイフやフォークといったシルバーも何故か沢山あったので、数には困らなかった。 あとは呼ぶだけ、なのだけれど。
朝食の時間とはいえ、みんなこちらへ来てくれるだろうか。 サイモンさんの部屋がああなっていたので、流石に食欲はないかもしれないと今更ながらに思った。**]
(111) 2014/06/03(Tue) 17時半頃
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マユミは、少し考え、アイテムボックスに余った何かを入れた。
2014/06/03(Tue) 17時半頃
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[>>125片づけを手伝ってくれる人に、声をかけられれば。]
お手伝い、ありがとうございます。 クシャミさん、でしたか?
[そう言いながら、死体の臓腑も手で掴んでは毛布の中へと片付けて。慣れている、と言われれば。]
だって、これ。 ……ただのデータ、でしょう?
[そう言って、くすくすと微笑んだ。 血に濡れた手の感触は、ぬるりとして。血生臭くて、とてもヴァーチャルとは思えない感覚を残していたが。]
お化け屋敷のようなものでしょう。 とても凄惨な光景ですが、ここに中の人なんていませんよ。
(126) 2014/06/03(Tue) 20時頃
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視えませんから。
[そう言って、シロガネは辺りを見渡した。]
(127) 2014/06/03(Tue) 20時頃
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― 宿屋・食堂 ―
[シロガネは、給仕用の手袋を外した。 お皿を配る際に、指紋がつかないようにと着けていたのだ。……この世界で指紋までデータの管理をしているかは分からないが、あるなら使うし、それは日常と同じく配慮をした為だった。]
……さて。 そろそろ、みなさんを呼びにいきましょうか。 占い結果で人狼と出ていれば良いのですが。
[そう言って、歩き出す。
――どちらも、人狼を見つけていなければ。 誰を処刑するか。 シロガネはそれを考えていて――。
ふと、アイテムボックスをいじろうとすれば。 投票、と言うシステムを発見する。]
(128) 2014/06/03(Tue) 20時頃
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―宿屋・広間―
[――録音アイテムの前には、他に誰かがいたろうか。
クシャミさんは、グレッグさんを人間と言い。>>122 フランシスカさんは、トルトニスさんを人間と言った。>>83]
……こうなっては、仕方がありませんね。 みなさん、食堂に食事が用意してあります。 よろしければ、お召し上がり下さい。
それと、食事が終わったら――。
[淡々と、彼女は宣言する。]
(129) 2014/06/03(Tue) 20時半頃
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投票システムを使って、一番票の多かった者を殺しましょうか。
(130) 2014/06/03(Tue) 20時半頃
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[そう、淡々と言い。 周りの反応を見ながら、シロガネは、続けた。]
クシャミさんと、フランシスカさんは対象から外しましょう。 お二人も、死に票となってしまうのでお互いを票の対象とはしないで下さい。仲間に入れるかは分かりませんが、その対象も情報となるでしょう?それに、今日はグレッグさんとトルニトスさんも外しましょう。
……つまり。
[一人、一人の名前を挙げる。 その場にいるならば、その人の顔を見て。 いなければ、いるであろう方を見て。]
ワンダさん、トニー、リンダさん、カリュクスさん、……チアキ。
(133) 2014/06/03(Tue) 20時半頃
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この中から、一人処刑をしましょうか。
[そう言って、シロガネはにこりと微笑んだ。]
(135) 2014/06/03(Tue) 20時半頃
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そうですね……、
[>>124フランシスカさんからの質問に、シロガネは振り向いて。]
……私がそれを最初に言うのはなんなので、それは後にしましょう。
[それだけ言って、シロガネは食堂の方へと歩き出した。]
(137) 2014/06/03(Tue) 20時半頃
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― サイモンの部屋 ― 〜少し前〜 [さんは要らない、というクシャミさんの方を見て。 何となくチアキを思い出し、首を振る。]
……いえ。
[とだけ言って、話を続ける。]
そうですね、痛かったと思います。 死ぬほど、痛かったのだろうなと。 ……なのに、可哀そうに。
[そう言いながら、丁寧な手つきで臓物を片付け終わる。]
ありがとうございました。お疲れ様です。 …それでは。
[と言って、丁寧にお辞儀をしてから。 シロガネは、調理室へと去っていった。]
(138) 2014/06/03(Tue) 20時半頃
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― 宿屋・食堂 ― [誰かそれに、着いてきた人はいたろうか。 シロガネは、食堂につけば。
端の席に座り、クロッシュの前で掌を合わせた。]
……頂きます。
[そう言って、黙々と食事を始めた。]
(141) 2014/06/03(Tue) 21時頃
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[投票をした後、シロガネは多数決で殺すと宣言をした。 ……だから、みんなはこう思うだろう。 投票が済むまでは、処刑は始まらないと。
それが――シロガネが、投票システムを見て思ったことだった。 油断をしている所をやれば、一撃で殺せるかもしれないと。
そして――。フランシスカに問われた時、彼女の脳裏に浮かんだ"処刑先"は。
――第一発見者、というのは推理小説の定番だった。]
(155) 2014/06/03(Tue) 22時頃
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[>>147トニーの姿を見れば。 シロガネは、少し意外そうに微笑んだ。 一人で食べるその姿は、寂しそうだったが。 トニーの姿を見れば、心なしか少し明るい表情を見せただろう。]
ええ、こちらに。 トニーには特製のフィレ肉を用意しました。
[そう、微笑んで。半月型の銀色を開けば、芳醇な香りとともに兎肉の料理が姿を見せるだろう。 トニーの分だけには、兎肉のソテーの中心にフィレ肉が乗せられていて。]
(156) 2014/06/03(Tue) 22時頃
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とっても美味しい、兎肉です。 お気に召して頂けるか、分かりませんが――。
[そう言って、シロガネは微笑んだ。シロガネの位置は、トニーとテーブルを挟んだ向こう側にいた。]
(159) 2014/06/03(Tue) 22時頃
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……ええ、美味しいですよ。
[そう、言って微笑みながら。 シロガネは、テーブルを周り込むように。 トニーの椅子の後ろへと、歩いてくる。
――その足取りは、音を殺していた。]
(172) 2014/06/03(Tue) 22時頃
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[後ろ手には。カリュクスから受け取った短剣を逆手に握り。 そして左手は、初期ナイフを持っていて――。]
――。
[……足を、止めれば。 トニーの後ろで、その独白を聴いて。]
……どうして、戦わなかったのです。 現実と。
[そう、聴いた。]
(180) 2014/06/03(Tue) 22時半頃
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[死の宣告をする役割は、辛かった。 ゲームだからと。 ――楽しんでやっているわけでは、なかった。
ただ。……きっと、そんな役割は。 誰だって、イヤだ。 誰かが嫌がるなら、私がそれをやればいい。 飼育係だって、学級委員だって、生徒会長だって。
縛られてばかりのマユミは、いつだって自由の兄さんが羨ましかった。
――兄さんはいつも、勝手ばかり。 楽しそうにゲームをやる姿が、羨ましくて。
本当はシロガネだって、ゲームをやりたかった。 優秀である役割なんて、私はずっと嫌だった。 そう、羨んでいて――。]
(192) 2014/06/03(Tue) 23時頃
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[少し芝居がかった口調で、トニーへと。 こう、語りだした。]
……戦わなきゃ、勝つことは出来ねぇんだ。 いいかい。誰かが戦ったから、今はあるんだ。 明日を生きる為には、戦わなくちゃ。
その為の力を、君は既に持ってるよ――。
[そう、言ってから。 シロガネは、トニーの首を刎ねようとするだろう。 カリュクスが兎の国を刎ねたように。
その台詞は、幼い頃に演劇で聴いたセリフだった。]
(194) 2014/06/03(Tue) 23時頃
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……。
[吹き出る鮮血は、テーブルクロスを赤に染めた。 後ろから周りこむように切ったので、その血がシロガネを濡らすことはなかった。 トニーは、覚悟をしていたようだった。 その理由は、何故だろう。
そう思いながら、椅子から転がり落ちる少年を見下ろした。 一撃で、首を刎ね跳ばすつもりだった。 ……けれど、左手の初期ナイフが威力不足で。 苦しみながら死んでいく様子に、シロガネは申し訳なさそうにしている。]
……ごめんね。トニー。
[死の恐怖を前にする少年に、そう告げて。 血だまりに落ちた少年の前で、暫くシロガネは放心していた。]
(206) 2014/06/03(Tue) 23時頃
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[人を殺した感触は、ゲームと思えなかった。 こんなリアルは、求めてない。 嫌な感触だった。 手に残った赤の感触。 目の前で散る赤の飛沫。 鮮血の臭いが。 ただ、香る死の臭いが。 ヴァーチャルだとは、思えなくて。
――シロガネは、壊れたように微笑んだ。]
(208) 2014/06/03(Tue) 23時頃
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|
[>>210その声は、聞こえていても。 シロガネは、反応しなかった。 ただ虚ろな目で、トニーの死体を見ては微笑んでいた。
そして、手に持っていた短剣を両方ともカランと落とした。]
(213) 2014/06/03(Tue) 23時半頃
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|
[されるがまま、シロガネは椅子に座る。 放心していて、目の前の様子には目を向けてはいても心が死んでいた。]
(222) 2014/06/03(Tue) 23時半頃
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|
[虚ろな微笑みは、何も映していなかった。
>>223誰かが来ても、反応せず。 >>225抱き寄せられても、されるがままで。]
(227) 2014/06/03(Tue) 23時半頃
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[ワンダさんの悲痛な声が、どこか遠くで聴こえる。
この手に残る、命を奪う感触が。 じわりとマユミの心を蝕んだ。
強く抱きしめてくれる、カリュクスさんの暖かさに。 気づけばシロガネは、涙を流していた。]
……。
[>>235その言葉を聴いても、シロガネは無反応で。 目で追うことも、なかった。]
(236) 2014/06/04(Wed) 00時頃
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