233 逢魔時の喫茶店
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[それから、首の動きは獏よろしく、鈍い。
仕草で伝えられない分を補うべく 繋いだ指先を、手の甲を撫でる、繰り返し>>+151>>+153]
おれは、あんたと一緒に歩くから そう、決めてるから、あんたが行きたい場所に ………行く。 走るなよ。
[駆け出されたら、追い付けない。 釘を刺して、離す、視界の端 追い掛けるような指が見えて、眼鏡の奥が瞬いた。]
本当に腹が減ったら ちゃんと、食ってるから、大丈夫だ。
(+158) 2015/08/11(Tue) 00時頃
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[悪夢を探すのは専ら昼のはなしで くいっぱぐれも珍しくはないが、それはそれ。
リツの指の代わり、触れたグラスから手を離す。 すすすすすすす、彼の前に、黄金色を戻して まるでそれこそ苦虫を噛み潰したみたいな、面で。]
……… 苦手………
[心底、と言った響きだ。]
(+159) 2015/08/11(Tue) 00時頃
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[>>+155 ――あぁ、]
ん、あつい、な
[誤魔化すみたいで。 そっと、添うように、繰り返した。]
(+160) 2015/08/11(Tue) 00時頃
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[>>+158 撫でられるたび、じわじわ、 熱を共有するみたいだ。]
……、わかった。 はしらない。 あんた、置いていったり、しないから。
[安心しろ、と。 そう続けた。 獏は、のんびりやだから。]
――食ってるなら、いいけど。
(+161) 2015/08/11(Tue) 00時頃
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[>>+145確かに、耳が遠くなっているようだ ――と、思考の端で]
……… そう。 ケイの努力を 私は知らなかった。 私等を見守る年上にも 当然悩みは 有った筈なのにね
社員旅行 ……楽しかった?
[逸る恋情に相反した、穏やかさを漂う 酔い煽る酒より、己の身体を甘く麻痺させるのは、確かに彼で 暑い、とは その通りの感覚を、初めて抱いているのかもしれない
>>+148甘えたな猫を、寂しがりやな子供を 掌は、何度も 頭や背を撫でてやる]
(+162) 2015/08/11(Tue) 00時半頃
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[>>+159 心底苦手そうな様子に 笑い含み、ながら]
じゃあなんで飲んだ。
[へんなやつ、と。口直しにどうぞとばかりグラスを戻した。]
(+163) 2015/08/11(Tue) 00時半頃
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[東洋を愛しているとか、 欧州を敬遠しているとか 彼も重々承知しているだろう現実を無視して、>>+150
そう、漸く、生に充実を感じている きっと漸く、捕まえた>>3:31>>3:58
見付けた、私の幸福の象徴。 それは、腕の中で]
(+164) 2015/08/11(Tue) 00時半頃
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…良い子。
[>>+152子供として見ぬと宣言しながら まるで子ども扱いするのは 彼の反応を楽しむ目的と 紡がれる一言一言に 鼓動を急かされ、余裕が足りない反動
呉れた告白は、夢のようで居て夢では無い。 まして、ローブを着た魔法使いに 無理強いされ告げた想いでも無い
まぎれもない彼の言葉 だから、 ほら、こんなにも お前が愛おしい>>+156]
……、 だめって ………バーに行く事そのものが?
[散らした笑気が夜気に拡がり、腕力に任せて彼を引く。]
(+165) 2015/08/11(Tue) 00時半頃
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[フィールドを屋外から屋内に移しても 空調の行き届いた風に触れても カクテルを一口飲んでも、含んだ熱は晴れなかった。
リツ>>+160も、同じだと、応えてくれたから 伝染った感覚は、深く息を吐き出すことで如何にか。]
あんたも同じなら、良いか、良いな。
…… うん。
[良いのか、良くないのか 納得させるために頷いたくせに、自分の頬に指で触れた。]
(+166) 2015/08/11(Tue) 00時半頃
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困ったね。 私の数少ない愉しみが減る。その代わり …――勿論、お前が 私を愉しませて。
[目頭に熱が灯り、ジンと眼窩が焼けた。 充実に満ちた聲。 そして、笑み 傍に居て彼に手を伸ばす理由への 大義名分にでも、利用させてもらおうと心算
何を取って困ったと言うのか、まるで白々しい]
おや、食事まで…? 有難う。
[そうしてテーブルに並んだ、料理>>*3>>*6 彼の家族にも似た彼らのサプライズとご褒美を、目の当たり]
(+167) 2015/08/11(Tue) 00時半頃
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[暑い、と言った指は おれ自身の体温と、リツ>>+161の体温が混ざる。 暑い、熱い、と感じて、軽率に離したんだった。]
はは、 公園を走るのなら、良い。
……… それ以外は、歩いてくれるか、嬉しい。 置いて行くのは、いつかの話だねえ。
[過ぎったのは、ひとと、獏の寿命の差。 ぽろ、と漏れたのなんて、甘いカクテルの所為だ。 のんびりしていたって、こればかりは抗えない。]
食ってる、 ……なんだ、心配?
(+168) 2015/08/11(Tue) 00時半頃
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[すすすすす、戻されるカクテル>>+163 お口直しに、グラスを掬って、飲み干した。
甘くなった舌を、上から塗り替える濃い苦味。]
リツが飲んでるから。
[咽喉を過ぎる、濃いアルコールの味に 一心地ついたタイミングと一緒に、吐露して。]
(+169) 2015/08/11(Tue) 00時半頃
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豪華すぎない…か……… 愛されているな、トレイル。
[そう、目の当たりにし。呆然 されど、料理や酒に凝縮された愛情は、他人から居ても明瞭 新しい酒を注いだグラスを、お互いが持つと、重ねる]
…――乾杯。
今後から、この日が お互いの記念日になる事を祈って。
[一口、酒を含んで、喉を潤うアルコールを嚥下 日本料理も並んでいたら、箸は熟せるかも尋ねよう]
(+170) 2015/08/11(Tue) 00時半頃
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[>>+166 同じ。おなじ、か。]
――わるくない。な。
[――あつい、って。 原因は、こころのせいなのだ。 頬に触れるしぐさを、じっと見て。 自分も、真似して。]
(+171) 2015/08/11(Tue) 00時半頃
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ゆっくり味わいたい…――。 なかなか個性があるが、美味な物ばかりだ。
されど、食べ終わったら。家まで送る。 今のお前を一人外に出しては、あまりに危険だ
[悪魔にでも浚われてしまう、なんて 揶揄を混ぜ込み、声も傍で低く されど、酔いで色欲を纏う彼への、真の按配
食事に浸る彼の髪に、密会めいた音の無い口付けで 強引な契約*]
(+172) 2015/08/11(Tue) 00時半頃
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[>>+168 離された指を ゆるく握って、ゆるめて。]
――公園走るのは、日課だから。
もちろん、 そうするつもり―――
[置いていく。いつか。 ――初めて喫茶店に行ったとき。 ――追悼の話を、していて。
くらり、アルコールのせいだけじゃなく揺れる。 ぐ、と。思わず腕の服を、掴んだ。]
……――、…しんぱいだ。わるいか
[額をそのまま押し付ける。心配だが、獏はきっと、長生きだ。人間は、長くて100年生きられない]
(+173) 2015/08/11(Tue) 01時頃
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――、……
[>>+169 額を押し付けたのだって アルコールがちょっと、 箍を外したせいだ。]
無茶しやがって。
[誤魔化すみたいに、言った]
(+174) 2015/08/11(Tue) 01時頃
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[コーヒーの水面に、ミルクを投じたくらいの、渦。 その不思議な感覚に、ぐるり、と眩暈を覚え
こころが火照るから身体が火照る。
そんな簡単なことに、動揺する。 簡単なことで、未知だ。 二人>>+171して頬の熱さを確かめることも。]
あんたの顔色が変わるのも こんな感覚、なのか。
[感覚を、確かめる、ぽつり、と。]
(+175) 2015/08/11(Tue) 01時頃
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[体温を手放した指は その後は、飲み乾かしたグラスに触れた。
すこし冷えて、体温が逃げる。]
はは、 それを見るのが、おれの日課だねえ。
[片や駆け、片や寝ている、何時かの光景。 思い出して、笑み声を漏らしてから
唇が固まった。黙って、しまった>>+173
腕を、布を引く指先に 押し付けられた額から、体温を受け取って。 否応にも縮まることのない寿命の差を思い出して。]
……… リツ、
[名前を、絞り出して、それから、]
(+176) 2015/08/11(Tue) 01時頃
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[あの日――深夜の呼び出しにより始まった、>>1:*2 社員同士の戯れを披露する際はやや自慢げだったかもしれない。
誰も、彼も。 かけがえのない、仲間だから。
社員旅行についてはまだ未達成だが、>>+162 相談だけでもじゅうぶん楽しかったので笑顔で頷く。
トレイルが非番の日に、別の旅行計画が 持ち上がるのだがそれはまた後日のこと。>>48]
(+177) 2015/08/11(Tue) 01時頃
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あんた、いま、そういうのは、反則。
[悪くない。 悪くはないが、―――ずるい。
嬉しいような、苦いような、矢張り甘いような。 慣れない味を口にした、所為か。 いとおしい気持ちが込み上げた。
だから、顎を引き、押し付けられた額の上。 髪の上から、そっと唇を落とす。 子守唄と一緒に母親が送るような そういう慈しみとは、行動は似て、かけ離れて。]
(+178) 2015/08/11(Tue) 01時半頃
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[会話の隙間に、そっと聞こえた天邪鬼>>*8の声。
甘いものを苦いもので塞ぐような あるいはその逆か、彼にも覚えがあるものか。 ――― 同じ人ならざる者同士。
困ったなあ、みたく、そっと目を細めた。 アマノの感覚も、今なら僅かでも 獏でも理解出来るような気が、したから**]
(+179) 2015/08/11(Tue) 01時半頃
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だから、こども扱いすんなって
[正しい意味で、そう扱われてないことは解ってる。 これも、きっと甘えのひとつで。 ――すべて見透かし、一歩先を行く彼に。>>+165 正面から不服を申し立てることが、未熟の証。]
だめなのは店、じゃなくて休憩室
[損ねた機嫌も、腕を引かれれば抗うことなく凪いでいく。 『ファミリア』に行くことに異論があるわけじゃない。 トレイルだって今後も赴くつもりだ。 時にはひとりで。そして、ふたりで。]
(+180) 2015/08/11(Tue) 01時半頃
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[>>+175 俺はひとつ、瞬いて。 ゆるやかに目を伏せる。恥ずかしくて、目をあわせられなかった と いうか。]
……そ、そう、 なんじゃ、 ない、か。
こういうの、ええと、 あんまり、ない のか?
[獏は、のんびりやだし、――疎いのかもしれない。]
(+181) 2015/08/11(Tue) 01時半頃
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地下軌道 エフは、メモを貼った。
2015/08/11(Tue) 01時半頃
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["困った"の意味をやや湾曲して受け取り、 過去どれだけ愉しんだのやらと嘆息する。
不機嫌を露わにしたのに、何やら愉快な笑みと。 今後に期待を寄せられれば、勿論と即答。]
――…ていうか おれの部屋にだってベッドぐらいあるし
[根なし草の誰かさんとは、違うのだと。 良い子は、悪い大人の企みに知らず知らずに乗って、
細く、それでも確かな男の指先を揃えて掴み その先に素早くひとつ、くちづけと言う名の宣戦布告。]*
(+182) 2015/08/11(Tue) 01時半頃
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あー……ホール、コテツひとりだし 直接注文してくるから、待ってて
[白々しい挑発と計略に真っ向から挑んだ結果の、>>+167 己の行いに羞恥が戻ったのは直後のこと。 抱擁で崩れた後ろ髪をくしゃりとかき混ぜる。
少し、落ち着かなければ。舞い上がりすぎだし そろそろ少し離れなければ――このまま癒着しそうで。
名残惜し気に、身体を剥がし、席を立つ。 何なら一部、配膳も手伝おうか。]
(+183) 2015/08/11(Tue) 01時半頃
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[再びテーブルに戻る時も、やはり、隣。 食事のために多少、隙間を空けても交わす視線の熱は変わらず。]
ケイは、うちの自慢のシェフだし ――…兄貴、みたいなもんだから
[祝福の詰まった品々と軽い揶揄に、照れ臭そうに頷く。 コテツも同じく実年齢は上なのだか、 彼についてはどうしても、年下のように扱ってしまう。 素直じゃなくて、素直すぎて、微笑ましい同僚のひとり。
運ばれる料理は、どれもこれも食欲をそそる。 新たなグラスに注がれた酒に、目を細め。
乾杯の合図の後含むそれは、滑らかに舌を、喉を潤す。]
(+184) 2015/08/11(Tue) 02時頃
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[>>+176 日課。 毎日、毎日、それが続くならいい。 でも、どうしたって、俺が、いつか。
酔ってるせいだ。 何でもない顔できればいいのに。 ひどくさみしい。 くるしい。]
……エフ、……
[驚いたろう、あやまらないと。 でも、エフもわるい。 そんなこと、言うから。
なお、強く額を押し付ける。]
(+185) 2015/08/11(Tue) 02時頃
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―― 反則、って なに。
[ぎゅ、と服を掴んだまま。 目に水がにじむのを、 隠すようにしながら。]
……っ、…
[ふ、と。額の上に影ができた。 ついで、額にやわらかい触感。 なに、え――キス、され た――?]
…っ、 ―― 〜〜っ。!
[あたまが、まっしろになった。 ずるい、なんだよ、ずるい、ばか。]
(+186) 2015/08/11(Tue) 02時頃
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[それからしばらくは、 目の前に並ぶ料理や、これまでの思い出話など、 とりとめのない会話と共に食事を楽しむ。
箸を使い熟すにはまだまだ時間がかかりそうだ。 手を取り合い、じゃれ合いを繰り返し。]
あたりまえでしょー こんなに酔っ払ったの、 もとはといえば千冬の酒のせい、だし
[果たして、天使のような翼をもつ悪魔の囁きに。 返す返事はイエスしかもたない。 一度醒めた酔いは、祝杯に呼び戻されて。]
責任、とってくれるよね
[緩やかに跳ねる髪を擽る冷気が孕む夜気に へらりと笑う顔は、無邪気でも、 ――囁き返す声は熱を持ち、欲を孕んだ大人の、それ。]**
(+187) 2015/08/11(Tue) 02時頃
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