25 花祭 ― 夢と現の狭間で ―
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…―――――
[睨んでいた眼が、 一瞬、揺れた]
霞月夜 か
それは……―――
[りん、と鈴が鳴る]
(+41) 2010/08/07(Sat) 13時頃
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…えぇ。微力ながら。 [イアンへと畏まって頭下げつつ。]
因果なものです、わたしには…生きたものの見分けはつきませぬ。 私の力を使うときには、あやまちであろうと…もはや手遅れ。
天満月さまのものだけが、役立てばよいのですけれど…
(153) 2010/08/07(Sat) 13時頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2010/08/07(Sat) 13時頃
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[眉を寄せる。 ロビンはセシルに種を植えただろうか。
もし、それでセシルが懐妊していたのなら…。 彼は、センターからは保護対象に入る。
もちろん、この閉鎖空間が解かれた時に生きていればの話だが…。
そして、その身はセンターの対象施設に隔離され、生まれる子どもへの関与が始まる。 そもそも無事に生まれる可能性は低い。元が病原による妊娠出産になるのだから。そして、無事に生まれたとしても、そこでセンターからの管理が施される。 それがその子にいいことか悪いことか、もうわからぬ。それが嫌ならば、ただ、孕み主はセンターから逃亡するしかない。]
(154) 2010/08/07(Sat) 13時頃
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……うん。
[イアンの協力してくれるかとの問いには頷いて。ちらり、霞月夜を見る。]
(155) 2010/08/07(Sat) 13時頃
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何処に行ったんだろう。幸得……。
[思案するように扉の前に立ちつくしていると、 見かねた家人に、部屋の主が刷衛の元にいると教えて貰って]
刷衛さまの元に……? なぜ……。 ああそうか。彼も、もう。一人じゃないのですね。
[ありがとうございます、と家人にお礼を述べて。 そろそろ主も戻るころかと、一度鳥籠へと戻る]
(156) 2010/08/07(Sat) 13時頃
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……髪を同じに結えば良いと かの人に。
[鈴の音にそうと取れる答え]
ボクの、巣箱から 雛鳥を浚っていった月は 私の花開くを待っていてくれたひと
真意は知らぬが 彼も、彼も
望みは望んだ数だけ 願いは願った数だけ 手に入れる
(+42) 2010/08/07(Sat) 13時頃
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血など。 今の世にはさほど重要ではありはせぬ。
それに、どちらにしても残せなかったのですから。
[父はどうであろうか。 自分が亡くなれば、又新しい子を作るのかも知れずと]
元は花、霞の方か。 あの方は――。
[夢で契った相手。夢と思えばこそ。あれはただ一度だけのもの]
(+43) 2010/08/07(Sat) 13時頃
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…それと、もういくつか気がかりが……
[声潜めて囁くは、いつかの夜に見たものたち。]
闇夜に…、庭や屋根に潜んでいた者たちが居りました。 草の陰には夜光が、月差す屋根には桜色の髪の猫が如き子が…
彼らから、目を離さぬよう。
(157) 2010/08/07(Sat) 13時頃
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[うまく世間にまぎれ、美しく人を殺戮する狼になるのか。
それとも、センターで人工の手をいれられたおとなしい化け物になるのか。]
(158) 2010/08/07(Sat) 13時頃
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−深夜大広間−
…構わん。何か気になることでもあるならそちらへ行くといい。 取り敢えず事が事だ、私は一度部屋へ引き上げる。 高嶺、お前はどうする?
[夜光の望むにまかせながら己は席を立ち、高嶺に尋ねる。 一緒に戻ったのであれば、途中幾らか話もしただろう*]
(159) 2010/08/07(Sat) 13時頃
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わたくしは、夜光の先代と浅からぬ因縁もございます。 …ともすれば、命を狙われるかも。
(160) 2010/08/07(Sat) 13時頃
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[霞と邦夜二人の返事を聞けば また一つ、嬉しそうに笑んで]
……今のところ…邦夜殿のお力で 夜光が人ということだそうです ……それと、これは… ここだけの話にして欲しいのですが… ロビンが月瀬と床を共にしたとの情報も… ロビンが獣でしたので…獣は人から孕み、孕ませる。 そこから、月瀬も獣ではないと…なります。
[霞に”このように情報があれば主の力も他を生かす” と、真剣な面持ちでつげて]
……華月、迦陵、高嶺殿、本郷殿、 情報をあわせますとここまで絞れました
(161) 2010/08/07(Sat) 13時頃
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―日明けし朝・高嶺の部屋―
っ……―――
[飛び起きる。 耳に残る、鈴の音の残響。けれど、鵠の姿は見えず。 ざわりとした虫の予感に、頭を掻いた。
その次の瞬間に、本来の部屋の主が姿を見せた。]
すません。ちと、うとうとしとっ……え?
[高嶺が部屋へと戻ってくれたのは、おそらく姿見えぬ双璧の花の片割れに、事実を伝えんが為。 事の次第を聴いた華月の苔色は、一瞬見開かれる。 けれど、次には瞼が常まで落ちる。]
(162) 2010/08/07(Sat) 13時頃
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[まま、彼の人の遺言だとは知らぬまま、同じを淡々と告げる感想。 背を凛と伸ばすは、主の前では花であろうとするからか。
と、虚勢を張り切れなくなったのか、上がる両手。 表情を隠すように顔を覆った。]
もし、叶うんやったら……。 朧様の最初の花は、双璧だと未だ云って貰えるんやったら 鵠さんの形見に、鈴を、わてに譲ってもらえませんやろか。
[願いを震える声で紡いだ後、落とした手の下にあるかんばせは、息を呑むほどの微笑。 さて、願いは叶ったか、否か*]
(163) 2010/08/07(Sat) 13時頃
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手妻師 華月斎は、メモを貼った。
2010/08/07(Sat) 13時半頃
記者 イアンは、ランタン職人 ヴェスパタインの気がかりには、「その者達は大丈夫、かと」と
2010/08/07(Sat) 13時半頃
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嗚呼、そうだ ひとはもう 血を受け継ぐものでは、ありませんでしたね。
今の世ならばこそ 私の血は必ず、後へ残さねば
[霞の。 主の口から出た言葉に、淡い笑みを浮かべた。 冷たい色の瞳が見上げる]
……その霞の方が 良い体つきと、褒めていらっしゃいましたよ?
[そう謂って、視線を外す]
(+44) 2010/08/07(Sat) 13時半頃
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手妻師 華月斎は、メモを貼った。
2010/08/07(Sat) 13時半頃
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知って、いらしましたか。
褒めてくださったのならそれは嬉しいことでしょう。
花は花主だけのものですが、花主は、一人の花のものではなく。 けれど今は。
私にはお前しか映らぬと言うのに。
[はずされた視線を追う]
(+45) 2010/08/07(Sat) 13時半頃
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― 仏間 ―
[そして、また考え込むが、 使用人を呼ぶと、白鳥の花主になろうとしていた高嶺、そして、その双花になろうとして華月に来るように頼んだ。]
白鳥の伝言があると伝えよ。
[そして、そのまま、仏間に座り、今後を考える。]
(狼は、あざとい…。 発症したばかりの狼なれば、まだ、わかりやすくもあるが…。 それと自覚して生き続けてきたものは、
あざとい)
(164) 2010/08/07(Sat) 13時半頃
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[イアンが云っていた邦夜さんは情報を出したろうかとも考える。 いや、その邦夜も本来ならば疑うべきかもしれないが、閉鎖する以前から言い出したのは、信じられる部分だった。]
閉鎖されてから以後、それまでとは違う行動をするものは怪しまねばならない。
[それは、セオリーでもあった。 管理センターと知れて、そこにもってくる情報は吟味せねばならない。イアンも当然わかっているだろうと思っている。]
(165) 2010/08/07(Sat) 13時半頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2010/08/07(Sat) 13時半頃
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何故、…そんなことを。
[怪訝そうに ロビン、を、イビセラを、見た。 髪結いを叱られた、なのに]
もう 届かない
[唇を噛んで、俯いた。]
――――、朧様…
(+46) 2010/08/07(Sat) 13時半頃
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―A棟渡り廊下―
ありがとうございます。
[本郷に頭を下げ、高嶺も飲み終わったならまず茶器を片付けて。 友の姿を探していると刷衛の部屋に居るだろうとの話。 となると踏み込めはしなくて。本邸内は何かと慌しくて。
眠ることも出来ず。危険だと言われながら一人、本邸の見える廊下で時間を過ごした]
(166) 2010/08/07(Sat) 13時半頃
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― 鳥籠 ―
[南角の主の部屋へと戻り、鳥は窓辺へ身を寄せる。 窓から入る風はいつものように優しくて、 金色の柔らかい髪を撫でるままに]
僕も、ロビンも、幸得も……。 随分と皆、変わってしまった。
[友の死に水を取った指をぼんやりと見詰め、口接けを其処へ]
……もう、戻れない。 僕はあの方が傍にいてくれるのなら……。
[それが誰かの犠牲の上に在ったとしても構わない…と。 そう思ってしまうほどに、堕ちてしまったから]
(167) 2010/08/07(Sat) 13時半頃
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…かげつ…
[自分を抱くようにしながら、俯いた。]
(+47) 2010/08/07(Sat) 13時半頃
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手妻師 華月斎は、メモを貼った。
2010/08/07(Sat) 13時半頃
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ねえ、幸得。 君も、同じだったのでしょう……?
[死んだ駒鳥が主と同じく獣なのだとすれば、 彼がその種を残すのは若桜しかいない。 そこまでを考え、その口元が苦く笑む]
いとしいとしといふこころ それが転じてこひといふ……
[口ずさむのは恋の歌。 恋と謂う字が本当は戀であると教えてくれた友はもういない。
あの頃には帰れぬと、少しばかりの郷愁を添えて。
鳥のさえずりは風に乗り、 旅立ったとものいる空へと登っていった]
(168) 2010/08/07(Sat) 13時半頃
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誑かしてはと、煽ってくれたものですから。 ただ 私は未だ、人食いの花としては未熟もの すっかり主さまのもと根付いてしまいました。
……花主は一人の花のものでなく けれど今は、主さまには私だけ
[外した視線は白い鳥に]
もう、届かない? これまでも 届いていたとでも、思うの?
さあ……何故そんな事をしたのか 総てはあの方の手の内やも
(+48) 2010/08/07(Sat) 13時半頃
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門下生 一平太は、メモを貼った。
2010/08/07(Sat) 14時頃
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……霞殿に縁がある人物が多く 霞殿は辛いかと思いますが…… 故に霞殿には身の回り、 何かわかることがあったら連絡いただければ
では、私は昨晩から徹夜ですので 一度仮眠をいただきとうございます。 何かありましたら、自室や 屋敷の者を使って捕まえて下さい。
[そう言って青年は頭を下げると その場から立ち上がって]
[学び舎と聖職者の花主、そして今と狭い世界で たかが18の青年はただ咲き誇ることしかしらず あまりに世間に疎く諸々を信じたまま その場を後にし*部屋へと戻った*]
(169) 2010/08/07(Sat) 14時頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2010/08/07(Sat) 14時頃
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獣同士のつがいでは、子は生まれぬ…と? それでは…五匹居るならそれを全て…となるけれど、ほんとうに?
天満月様も、人の子。 情に流されては居ないと信じたくはありますが…。
高嶺はわたしと同じ血を引きますゆえ、彼がそうならばわたくしもおそらくは…。 かりょうは私の手元におりますが…彼でなければ無いと思ってしまう以上、わたしも情に流されてしまっているの…か。
(170) 2010/08/07(Sat) 14時頃
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華月、迦陵、高嶺さん、本郷さん……
[イアンが言った名前を繰り返す。]
あ。
[ポケットから先ほどの髪の毛を取り出し]
(171) 2010/08/07(Sat) 14時頃
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天満月様。
そなたの目が曇っておらぬことを、わたくしは信じとうございます。 どうか、たぶらかされず孤高にいてくださいませ。
[それだけを告げ、その場を去る。]
(172) 2010/08/07(Sat) 14時頃
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[風が運ぶ囀り]
ボクは、
[戀は糸と言うと心で出来ているのだと 柔らかくも切ないその言葉に 憧れていた遠い記憶]
失せもの探して 声を裂く いとしや、いとし 我が吾子は
――…そら、其処にいるよ。
[登る声は拾えども 冬の声は届かない]
(+49) 2010/08/07(Sat) 14時頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2010/08/07(Sat) 14時頃
記者 イアンは、メモを貼った。
2010/08/07(Sat) 14時頃
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―A棟渡り廊下―
[幼い頃に注ぎ込まれた恨み唄怨み唄。 他に縋るものなどなし、地に落ちた蛍は必ずしも優しかったばかりでない。このまま朽ちるよりと言ったその人が、身体を与え或いは貪らせることも教えたのだ]
「学院に居たという肩書きあれば同じように使えるよ」
[川辺の宿、主にそう言っていたのも聞こえてしまった。 それでも花になりたかった。誰かが望んでくれるものに]
けれど僕は。
[今となってもまだひとり。陽の下でも羽織離さず呟いた]
(173) 2010/08/07(Sat) 14時頃
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