276 ─五月、薔薇の木の下で。
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…………別に言わなくてもいいけど。 でも君も我慢ばかりしちゃだめだよ。
[ 気休め程度のものだろうが、言い残した。 そんな時、医務室の窓に気配>>+31を感じたような気がしたが、 衝撃的な言葉>>+39に体を硬直させた。 ]
(+50) 2018/05/23(Wed) 23時半頃
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んな聞こえもしない先輩の言葉より 自分を信じろって言って欲しかったよ俺は。
[なぜか固まったロビンにそう告げると 途中手当たり次第に掴める草木を千切りながら イアンを探しに向かうため足を動かす]
(96) 2018/05/23(Wed) 23時半頃
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[振り上げたままだった右腕を、不意に悠人の手に伸ばした。それはまるであたかも、咲く花の花弁を手に取って確かめる「花占い」のよう。 彼が言う通り本当に射干玉の黒がみえるかとか、本当に、見守り続けてきた「花」だったりするのかなとか、それくらいの意思だ。
マークの手は果たして、悠人の手に届いただろうか。届いたとしても、その匂いの「色」を辿るのはもう少し後のこと。 ――そして、この顛末がどうであれ、]
(97) 2018/05/23(Wed) 23時半頃
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…………へ、夢の中……?
[ どういう事なのだろう、と。 思い込みは恐ろしいもので、 夢の中である概念がすっぽ抜けた思考は 漠然と夢の中である感覚を否定していた。 ]
夢の中……ならどうして、 俺たちは話せているんだろう?
[ これさえも自分の夢なのだろうか。 戸惑うあまり首を傾げて思案顔。 戸惑うモリスの態度>>+44に親近感を 抱きながらも窓を覗き見るせんぱいに 思わずシーツを抱き寄せて肩を跳ねさせた。 ]*
(+51) 2018/05/23(Wed) 23時半頃
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[両手でしっかり握った手すりの向こうは、 明るくて、どこまでも続いているようだった。
あれから、また二人で屋上で話す機会はなかったけれど (当たり前だ。むしろ入学してひと月足らずで、沢山のことがあった) もし、また話せたら。 そうしたら、 何て言おう。 何を、話そう]
(+52) 2018/05/23(Wed) 23時半頃
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───いっちゃん。
[ 耐えて、堪えて、怯えるように震えている。 そんな《花》を一人にしておけるわけ、ないじゃないか。 殴られても罵られてもいい。 蹲るその体に、傷だらけの手をまた伸ばす── ]**
(98) 2018/05/23(Wed) 23時半頃
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オスカーが――… う、ウソだろ!?
[その話>>83には動揺した。何が彼をそうさせたかは、判らないまま]
……僕の所為、なのか。
(99) 2018/05/23(Wed) 23時半頃
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メアリーは、「僕の所為」と思わず零した低い声が悠人に届くかは知れなかったが、
2018/05/23(Wed) 23時半頃
メアリーは、とにかく、大集合との提案には頷いた。 共に向かい駆ける足は速く、右手で抑えた胸は、痛いくらいに鼓動を早めて**
2018/05/23(Wed) 23時半頃
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― 目覚め……というより寝言 ―
[現実の医務室が、また穏やかな寝息に満ちた頃。 巻き直された包帯を左手で撫ぜ、固く目を瞑ったまま、溜息を落とす]
……ありがとー
[先輩、と呼びかけそこねたとしても、そこにはもう目覚めている人はいなかったから。 ―――夢の囁きが聞こえる彼なら、夢も、現も。あるいは違いなどなかったかもしれない*]
(+53) 2018/05/23(Wed) 23時半頃
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……はあ。
[ため息をついた。 あっさりと手放される、友人との繋がり。 胸に重いものが沈む。
……何度も描いてくれたこと、本当は、かなり嬉しかったんだと、自覚して、
──やっぱり自分は、友人との距離感が下手で。]
(100) 2018/05/23(Wed) 23時半頃
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……もういいや。
[感情の乗らない声。
去るピスティオの手を取って。そこに唇を落とそうと。 暴れられてもいい、どこでもいいからと口づける。
薔薇の毒は、呪われた者の唇が触れた肌から感染する。 相手の唇だけは避けた。]
(101) 2018/05/23(Wed) 23時半頃
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メアリーは、ロビンの上着を掛けられたケヴィンをその場に残してしまったまま**
2018/05/24(Thu) 00時頃
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[何も見ようとしていなかったけれど 音は、聴こえた。>>98]
やめておきなよ 俺、汚いからさ。
[ぼんやりと見上げて 彼でもあの子でもオスカーでもない過去を見ていた。]
(102) 2018/05/24(Thu) 00時頃
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さようならって、言ったよね。 大丈夫、ひとりで寝るよ。
[立ち上がれもせず、苦しげに喘いでいるけれど。 無表情で、淡々と語った。 ずっと衝動の向く先だった男を前にしても尚。
この人の行く先が見たいなどと なんて、図々しかったのだろうか。 一歩分、座ったまま後ろに摺り下がる。]*
(103) 2018/05/24(Thu) 00時頃
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オスカーは、メアリーがまだ勘違いをしたままとは知らず、一人談話室で瞼を閉じた。**
2018/05/24(Thu) 00時頃
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― そして、夢の中 ―
[「おやすみ」を言ったのは、ここが夢の中だから。 だから、眠った彼らにおはようを言うのはおかしいような気がしたのだけれど、どうやら、それに気づいていたのは一人だけ。右手を見下ろせば、さもありなん]
うん、 夢だからほら
[と無事な右手をひらひらり]
ここなら、フェルゼ先輩も心配させずにすむ ……あ、勿論目覚めても、うん。 いい加減、早く治したいし
[包帯の下を、彼らは勿論知らないけれど 到底短期間で治るものではないのだ]
(+54) 2018/05/24(Thu) 00時頃
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[ 顛末がどうあれ、あと少し先でマークは知ることになる。 触れた汚い指先から、俺という色を。 それは何色に映るんだろう。 見られないのは残念だけど、この瞳の色なんかじゃなければいいのに。 ]*
(104) 2018/05/24(Thu) 00時頃
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[膝上にあった小さな細工をまたポケットにしまい込んで、ベッドを降りた。 何故か裸の足は、床の冷たさを心地よく踏みしめる。 明るい中庭に続く、大きな窓>>+36]
おはよう、 ……それともおやすみ? パン先輩
[細く開いて、小さく呼びかける。 あんまり大きな声だと、誰かを目覚めさせてしまうかもしれないから]
(+55) 2018/05/24(Thu) 00時頃
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[ロビンに背を向けていた為 簡単に手のひらの裏側に口付けは落ちる]
(105) 2018/05/24(Thu) 00時頃
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俺はさよならなんていってないよ。
[ 珍しく、その声は強く。 ]**
(106) 2018/05/24(Thu) 00時頃
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メアリーは、この夜の終焉を、程無く知ることとなる。**
2018/05/24(Thu) 00時頃
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…………!
[強い声に肩が大きく跳ね 怯えた目が、相手を映した。]**
(107) 2018/05/24(Thu) 00時頃
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[手を離せば、するりと抜けていく。]
…………。
[何も言わず、背を向けた。]
(108) 2018/05/24(Thu) 00時頃
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そうだ、怪我。
[>>+47していた、確かに。 今はどうだと後輩を見れば、ひらひらと振られる右手>>+54。 それはここが夢だと言う説得力を真っ直ぐぶつけてくる。]
そうか……
(+56) 2018/05/24(Thu) 00時頃
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