224 Cнег дьявол〜凍ったケツ村〜
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— 回想・ジリヤと —
[ご馳走、と言いかけて訂正したジリヤに小さく笑いかけて飲み込む。そして両手を上げて降参のポーズをしながら]
へっ、まあ可愛い女の子とお近づきになれりゃ最高だけどさ。それ以上にお祭りって奴が好きなんだって。 ……何時か、必ずさ。
[やがて、テーブルに戻ろうとする彼女からの不意打ち>>133に目を丸くする。押し付けられたそれをまともに、文字通り食らって。目を白黒させて味わっているうちに、彼女は手を振って行ってしまったのだった。*]
(142) 2015/05/26(Tue) 22時半頃
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[その時、重そうな音を立てながら階段から降りてきた人物に、 ふと視線を向け>>128 小さく息を呑んだ。]
……ぁ、
[喉の奥に声が張り付く。 違う、違う、あの人は他人だ。 だけど雰囲気だとか、その威圧感に似たものが 怪我を負わせて、ひどい乱暴をした人間に 似ている―――。]
(143) 2015/05/26(Tue) 22時半頃
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— 現在・宿屋 —
[スープを飲んでいると、大きな影が傍に立った。>>138 その姿は暫く見ていなかったものだが、直ぐに誰かは解った]
…アラン。あんたも戻ってたのか。久し振り。
[にっ、と笑って手を軽く振る。]
ああ。今はまだこの村にいるよ。そろそろ動き出そーかと思ってるトコさ。 あんたは…やっぱ祭りで戻ったのか?仕事の方はどんな感じよ?
[自分より遥か先を歩くように見える男の前でも、努めて飄々と振る舞う。 後ろめたさを圧し潰すように]
(144) 2015/05/26(Tue) 22時半頃
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― 回想/朝方、ドロテアの店 ―
[ドロテアの返事に淡い期待が急速に萎んでいく。>>125 聞こえて来た謝罪に直ぐに首を振り、慌てて笑顔を作った。]
そうですか…。いえ、お祭りに行くついでだった、ので。 お天気ばかりは、どうしようもないですもんね。
[着ていくお洋服がないとは言えない。 お気に入りの洋服だったから。それを着てお祭りに出掛けようと思っていた。金銭的な余裕がないせいもあり、持っている洋服の数も少なくて。 普段、服装なんて気にしない。久しぶりに幼馴染みとお祭りに行くだけだというのに。]
…ドロテアさんは、むかしのお祭り。…結婚される前は、お祭りにどんな風に参加してらしたんですか…?
[首を傾げるドロテアをじっと見つめる。彼女の若い頃が気になって、ちょっとだけ。話しを聞かせて欲しいとねだった。*]
(145) 2015/05/26(Tue) 22時半頃
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お針子 ジリヤは、メモを貼った。
2015/05/26(Tue) 22時半頃
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[ 読書は嫌いだ。
だが、一冊だけ、読み終わった本はある。
クリスマスの夜に、ある富豪家の元で起きる事件。 それを名探偵が解決するというオーソドックスなもの。
それだけなら在り来たりで気にも止めなかっただろうが、登場人物の名前に意識を奪われた。 ]
血より濃いものはないけど、 血で血を贖罪なんて、ね。
[探偵と、犯人と。 脚光を浴びるのは前者であろう。 だがそれよりも、後者でもなく自分は被害者について語ったものだ。]
(146) 2015/05/26(Tue) 22時半頃
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俺ならそんなヘマしないように立ち回るけど。
[せっかく同じ性別に生まれて同じ歳に生まれた者同士だ。]
なぁ、そうだろ。リー。
[ 俺たちは、将来大物になろう。
幼さ故の野望。 彼がどう答えたか。 記憶は薄れつつはあるけれど、宿屋への道中。 久方に見つけた顔と昔を思い出すのは、]
(147) 2015/05/26(Tue) 22時半頃
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雪鬼《スニェク・ディアボル》……
[ 火かき某片手に闘志を燃やしていたことを思い出したから。
また、懐かしい顔を見過ぎたからだろう。
オスカーほど適度な距離感を保てる人物ならば、 ドロテア程歳が離れていたのならば、まだ冷静に物事を判断出来るのに。
物事の始まりを目撃された>>127とは知らず宿屋の扉に手を掛けた。]*
(148) 2015/05/26(Tue) 22時半頃
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─宿屋(酒場)─
[外が冷え込んでいるせいか、一歩足を踏み入れると足の裏からじんわりとした痺れが走った。 どれほど自分が冷えていたかを改めて自覚すれば、急ぎ足でパルックの元へと向かう。
昨日会うことは出来なかった分も込めて挨拶すれば、子供の頃に気に入っていた野菜のスープを勧められたから丁重にお断りしてホットワインを手に辺りを見渡す。
そこで見かけた一人>>141に目元を綻ばせれば声をかけた。]
や。さっき振り。 連れの女の子とはもうお別れ?
[茶化すような言葉をそのままに許可もなく腰を下ろそうとする。 何気無く視線を目配せすれば、さっきの女の子>>143も見つけられたけれど、何かを見ているようだ。
自然、視線を移ろわせれば小太りの男>>128とその人物に声をかけるドロテアの姿>>129]
随分と村も賑わっているようで。 あの二人はどちら様?
(149) 2015/05/26(Tue) 22時半頃
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──朝方:店舗>>145──
乾かすには、どうしてもお日様がいるからねえ。
[こればかりは、技術でどうにかできるものでもない。 室内で出来る限りのことはしているが、 そのまま着用しては風邪を引いてしまうだろう。]
昔のお祭り? そうねえ、あたしの頃。 懐かしいわねえ、あの人と一緒になってからは、 子どもも生まれてそれどころじゃなくなったから……
[尋ねられれば、思い出す。 着飾って男性とおでかけ、なんてはしゃいだのは、 もう何十年も前のことだ。]
(150) 2015/05/26(Tue) 22時半頃
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[夫だった男性との、小さな待ち合わせの約束事のこと。 遅刻してしまったこと、着飾りに対して下手な褒め言葉をもらったこと。
軽く話す中で思い出すのは、しまい込んだままの当時のワンピース。 自分用に仕立て直してもらった、家にある服の中では一番華やかな一枚。]
そうねえ。 あたしが着てたやつ、ずうっと仕舞いっぱなしだったわ。 古いけど、いい生地や刺繍が使われてるのよ。
[いずれ娘に、と考えていたものだった。 娘は森で行方不明になって久しく、 ワンピースは行き場をなくしてしまっている。
そうだ、と、閃いた。]
(151) 2015/05/26(Tue) 22時半頃
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ヴェスパタインは、テーブルに突っ伏して、完全に寝入ってる。
2015/05/26(Tue) 23時頃
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ねえ、良ければ着てみない? お祭りに着ていくのだって、恥ずかしくないデザインだと思うのだけど。
[考えたのだ。 昨日預けられた洋服は、おばちゃんの視点からもとても可愛らしかった。 今日急いで引き取りに来たのは、もしかして、着たかったのでは、と。 もちろん、夕方頃であれば預かった洋服も乾く。 間に合わなかったわびの意味もある。 乾くまでのつなぎに、もしも嫌でなければ、と小首を傾げた。*]
(152) 2015/05/26(Tue) 23時頃
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…さっき振り。 お別れって、別にそんなんじゃないし。
[頬を赤く染めつつもごもごと言い返す。 誤魔化すようにシメオンの視線を追えば自然とメルヤの姿も目に入り。 更に彼女の視線を追えば丸々と太った男の姿が目に飛び込んで来た。]
あの二人って僕もあの男の人は知らないよ。 なんだろうね、なんか感じ悪い。
女の子はメルヤっていうんだ。 なんでこの村に来たのかは聞いてないけど、今は教会にお世話になってるって言ってた。
[ふう、とホットワインに息を吹きかけつつちびちびと口に含む。 身体の芯から温まっていくのを感じた。]
(153) 2015/05/26(Tue) 23時頃
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─祭りの雑踏─
……ばかみたい。 なによ、ケイト。ちゃんと大きい声、出るんじゃない。
[木の根元にしゃがみ込んで息を整える。顔を両手で覆ったまま他人事みたいに呟くと、なんだか色んな事がどうでも良くなって、雪の舞い落ちてくる空を見上げた。
この寒空の下、汗ばむくらい走ったのなんて久し振りだ。普段は刺すような冷気も、今は少しだけ心地良い。 さっきまで最低な気分だったのは間違い無いのに、なんだかスッキリしてしまった。
思えば、シメオンが自分に優しくないのはいつもの事だ。挨拶くらいに聞き流して、あんなに怒ることなかったかもしれない。]
(別に、…彼に褒めて欲しかった訳じゃないし。)
[寧ろ会いたくなかった程で。 見せたかったのは、慣れぬことで狼狽えている自分ではない。]
(154) 2015/05/26(Tue) 23時頃
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(……。 ジリヤに、会いたいな。)
[膝を抱えて、目を伏せる。 真っ先に浮かんだ、大好きな友人の顔。それが甘えだと分かっていたし、なにより彼女はシメオンと祭りを回ると話していた。 邪魔するつもりも、彼に会うつもりも、今のケイトには無い。
次に浮かんだのはアランの顔で、でもそれは今の彼ではなく、まだ若く、気のいい兄のようだった頃のものだ。 大人になった彼を思い描こうとして、昨日会った筈なのに、何故だかうまくいかなかった。]
『変わってなんて、ない』…か。
[ついさっき、自分が放った言葉を反芻する。嘘だ、と思った。 昔のケイトなら、あんな風に泣いた後は、きっとすぐに優しい友人たちに甘えてしまっていただろう。 それ以前に、シメオンの軽口に怒りを露わにしたりしなかったかもしれない。]
……。 あなたの言う通りだわ。 ────変わらないものなんて、
[ないもの。=n
(155) 2015/05/26(Tue) 23時頃
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……天気、悪くなってきた。 どこかに入った方が良さそう。
[ひゅう、と強く吹いた風に身震いを一つ。 立ち上がって歩き出した少女の瞳は、もう涙で濡れてはいなかった。]*
(156) 2015/05/26(Tue) 23時頃
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[にっ、と笑うリーに対して >>144]
いや、祭りではなく仕事なんだ。 雇用主の視察に同行してたまたま……
[ふと店内を見回すと、その雇用主 >>128 の姿があり驚く あとで、しばらく側を離れていたことを叱咤されるだろう]
ほう、動き出すところか。 どこへ行くつもりなんだ?モスクワ?それともサンクトペテルブルクか?
[過去にこの村の子どもたちの兄貴分という役割を担っていたからか 彼らの行路には純粋に興味があった。]
(157) 2015/05/26(Tue) 23時頃
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読書家 ケイトは、メモを貼った。
2015/05/26(Tue) 23時頃
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― 現在/祭りの広場 ―
[たかだか、数十メートルの距離。 此処から声をあげれば気が付いて貰えるだろう。だけど、そういう問題じゃないんだ。わたしは、そこには、いない。行き交う人々の影が邪魔してケイトの表情は見えなかった。立ち去るケイトが視界の端に捉える。シメオンはその場に残されて。 足が竦む。どちらに駆け寄るべきか、立ち尽くしてしまう。 約束を忘れた訳ではなかった。わたしは、またシメオンと一緒に祭りを回れるのを楽しみにしていて。]
(158) 2015/05/26(Tue) 23時頃
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[あの日も、村全体が幻想的な光に溢れていて、 誰もが外へ出て、わたしのあしも浮き足立っていたの。 手には、ランタン。花を象ったもの、鳥を象ったもの、丸いもの、四角いの。 装飾的な鉄の持ち手に、煌びやかな硝子に目をきらきらと輝かせて、 そばのシメオンにそっとささやいた。 「ね、きれいだね。」 くす、くす。くすぐったげな、笑い声。嬉しくって、しかたがない、という感じ。]
(159) 2015/05/26(Tue) 23時頃
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[ 黙って口角を上げる。 今、自分は物凄くだらしのない顔をしていることだろう。]
ふぅん…? オスカーも案外隅に置けない。
あのおっさんに雪でコーティングしたらそれこそ雪男になりそうだ。 脂で溶けちゃうかな。
[男性については少し邪気混じりの冗談を交えて、少女については視線をやるだけ。]
叔母さんが自慢にしてた。 今じゃ猟師してるって聞いたけど…メルヤだっけ。 上手くいくよう祈ってる。
[最後に少々揶揄るような笑みを浮かべて]
なんか嫌な予感するから何かあったら護ってやりなよ、オスカー。
[ ちょっとグラス返してくると空になった容器を掲げて席を立つ。]
(160) 2015/05/26(Tue) 23時頃
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[触れて、握って。引っ張って。ぐぃ、と手を引きながら歩いていく。 ランタンの光は、仄かに橙がかって、暖かみのあるひかり。 柔らかで、時々強まったり弱まったりする光は、わたしたちの夜道をあかるく指し示して。 「ね、たのしいね。あの子もつれて来れたらよかった。」 内緒話でもするみたいに、かおを突き合わせて。ランタンに照らされる、ふたりの顔。 くすり、くすり、「あのね、しめおん」――。]
(161) 2015/05/26(Tue) 23時頃
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[ふいに馴れ馴れしく年かさの女に声を掛けられ>>131振り返る。 対外的な笑顔を作ったのは政治家であるヨアヒムの習性だ。 所詮田舎の人間、自分の顔を知らない程度の低能な人間たちだと内心嘲りながらも自己紹介をする。]
――おお、お初にお目にかかる。連邦議員のヨアヒムと申します。 連邦政府からの匿名によりこの村の視察を―――あん?
[挨拶しようとしてアランの名が出たことにみるみる不機嫌な色を隠せなくなる。
この村に来てから特にそうだ。 自分は政治家でこんな村一つ自分の意思でどうとでもできるというのに、出会う人間はアランに親しげに声をかける。 自分がアランの雇主であるにもかかわらずだ。]
……アランはどこに行ったのか知らんかね。彼は私の「部下」でね。
[部下であることをことさらに主張して自分の地位を訴えようとするが、傍目に見ればそれはただの醜悪な行為であっただろう。]
(162) 2015/05/26(Tue) 23時頃
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[……子供の頃のように、ランタンを片手に一緒に夜道を歩けたならどれだけ楽しいだろう、と。 昔みたいに戻れるのではないか、と。
そんなの無理に決まってるのにね。 今と昔、変わらないものなんてない。]
[わたしは悩んだ末に走り出した、会場の外に向って。 吹雪が酷くなってしまう前にあの子を迎えにいけたなら。**]
(163) 2015/05/26(Tue) 23時半頃
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へえ、仕事。そりゃ何と言うか…不思議な偶然もあったもんだなー。 ま。でも。久し振りに会えて嬉しーぜ。
[どこへ行くか、と問われれば>>157目を閉じ、頭の後ろで手を組む。]
んーー。そだなあ。…学をもう少し身につけたいんだよね。 モスクワも、サンクトペテルブルクも、あるじゃん、デカい図書館。 とにかく、………村を出るとこから、だよな。
[後半はまるで自分に言い聞かせるように。それを実行に移せる度胸はまだない。瞼の下で眼球は泳ぐ]
(164) 2015/05/26(Tue) 23時半頃
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上手くもなにも、ほんとそんなんじゃなくて。 …て、嫌な予感? それは僕もしてる、森も変に静かで動物達がなんか怯えてる感じだった。 嵐が来るからだったのかもしれないけど…。
[護れとの言葉に頷きつつもそう返す。 一人だけなら護れるだろう、それくらいの力はあるつもりだ。 これでも一応男なのだから。]
シメオンは護りたい相手はいないの? ケイトさんとかジリヤさんとかさ。
[こちらだけ一方的に言われるのは癪で適当に思いついた名前を言ってみるが反応はどうだったか。 席を立つ彼を止める事はせずその背中を見送った。]
(165) 2015/05/26(Tue) 23時半頃
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[そして視界の端で包帯だらけの女>>143がこちらを驚愕の目で見ていることに気付いた。]
ん?―――
[彼の記憶の中には彼女の顔はない。 元より、愚民どもの顔はあまり覚える気のないヨアヒムだが、女だけは別だ。 若い女で好みであれば大抵記憶の隅にとどめておくのだが。
どこかで会っただろうか。それともこの村にも自分を知るほどの知的レベルの高い民がいたのか。 ヨアヒムには汚い女を抱く趣味はないが、それでも相手が何かと引き換えに身を差し出すならば考えなくもないと思った。]
(166) 2015/05/26(Tue) 23時半頃
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[そうして、酒場の中の一番上等そうな椅子にどっかりと座って店内を見渡す。 吹雪いてきたのか、何人かが暖炉で体を温めているようだった。
その中に酒場で何やら若者と談笑するアランを見つけたならば>>157ヒステリックに叫びながら肉と酒を手配するよう声高に命じるだろう。 どちらが上の地位にいるのかをこの場の人間にわからせないといけないのだ。
ヨアヒムにはそれが醜悪かつ下種な行動であると認識する能力はない。 自分は生まれ持った上流階級の民だと信じている彼には、本来庶民の理解などどうだっていいのだ。]**
(167) 2015/05/26(Tue) 23時半頃
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[真ん丸な男性は、連邦議員、らしい。 こんな田舎にそんな立場の人が来るなどと思わないから、 思わず目を男性のお腹みたいにまん丸くした。]
まあまあ、ご丁寧に。 あたしはドロテアといいます。しがない洗濯婦ですよ。 議員さんなんて、そんなお偉いさんが、 この村にご用事なんですねえ。
[そして、間違いでなければあの『アランくん』が、 この真ん丸議員の部下とな。 この村と議会なんてものはそう簡単に結びつかず、驚くばかりだ。
どうやら機嫌が悪いらしいのを察して、 しかしアランの場所はわからない。 すみませんねえ、と軽く謝罪を入れた。]
(168) 2015/05/26(Tue) 23時半頃
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お針子 ジリヤは、メモを貼った。
2015/05/26(Tue) 23時半頃
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視察って、一体どんなことをなさるんです。 ご覧のとおり、この村は大したものはありませんが。
[暮らしやすい村であることは自信があるが、 連邦議会なんて遠いものが関わるとも思えない。
見るからに態度はよろしくないゴムマリ議員氏は、 一体何を任されたのやらと、好奇心から探りを入れがてら、 怒りをそらそうと試みた。]
(169) 2015/05/26(Tue) 23時半頃
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学、か…。
[アランはまるでリーが弟であるかのように悩み]
リーさえよければ、この視察が終わったら一緒にモスクワに行ってみるか? モスクワ行ったことないだろう、案内するから。
[そう提案した。彼はどう答えただろうか。 軽くリーの肩を叩いて、その場を後にした]
(170) 2015/05/26(Tue) 23時半頃
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……ぅ。
[やたらとやかましいヒステリックな叫び声に、長い髪の頭をむくりと上げた。
寝起きの機嫌の凄まじさは、弟子ならきっと覚えているだろう。]
…うっせぇ。
[ふらりと立ち上がると、手近にあった水差しの中身を肉包子に向かってぶち撒けた。]
(171) 2015/05/26(Tue) 23時半頃
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