295 突然キャラソンを歌い出す村3
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[灰色の男の背中について歩く。 さっきまでの熱気が一歩毎に薄れていく。 いつも以上に鈍る思考。 できれば、この熱気が残っているうちにと思った。
腹に銃口があたる。
仕方ない。例外はないし。 最後に楽しい時間をもててよかった。
『諦めるな』と戸高が言った。 『がんばって』と宇津木も言ってくれている。 弾を身に受けて、吸血鬼をやめて、再び人として部活に戻れるかもしれない。可能性は0ではない。
――そうだったらいいな。]
(112) gekonra 2019/05/12(Sun) 04時半頃
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[攻芸は撃たれた衝撃で、後ろ向きに倒れながら、腹部に熱したこてを突き刺され、そのまま加熱され続けているかのような、強烈な熱を感じた。 取り除かなければ助からない、と咄嗟に思う。 銀色の小さな太陽が体の内側に残り、燃えている。
Y氏がいう。 『これからは眠りに堕ちる瞬間が 最上の幸福な人生です』
悲鳴をあげそうになるが(※怖すぎるヤマモト氏の物言いにではない。ここはキャラソン時空で神森市なのだから)、そも息すら出来なかった。 銀の弾丸を起点に血の中が燃えはじめている。 攻芸を最初に襲ったのは五感が狂うほどの痛み。]
……っ か ……、……っ
[目を見開いた。息が吸えない。大きく開いたくちから無意味に喉が鳴る音がする。
痛みには強いつもりだった。 攻芸は少し、甘くみていた。]
(114) gekonra 2019/05/12(Sun) 04時半頃
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[吸血鬼の体が銀という異物を拒否している。腹に感じた痛みが時間もかけずに全身に広がっていく。攻芸は喘ぐように口をぱくぱくさせて床で殆ど動けずにいた。体が自分のものではないようで、暴れることも出来ない。けれどじっとしていられる痛みでもない。
全身からいやな汗が噴き出している。 痛みに体を縮めたくて、膝だけたてる。 次第に体が痙攣してきて、痛みに思考を奪われていると、徐々に体が鉛のように重たくなってきていた。
耳鳴りすらぐにゃぐにゃと歪んで、心臓がめちゃくちゃに暴れまわっている。激痛に意識が吹っ飛ぶことに期待するも、今際の際まで吸血鬼殺しであるための精神力が悪く働いているのだろう。額に脂汗をかきながらも、攻芸は中々気絶さえさせてもらえなかった。]
(115) gekonra 2019/05/12(Sun) 04時半頃
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[戸高や宇津木が心配しているだろうことに、少しして気が付いた。不安にさせてしまってはいけない。 朦朧とする頭で考えた。 息の吸い方を思い出して、情けなく叫び出しそうになるのを飲み込み、泣くのも堪える。唸り声すらあげないようにして、ただ激痛を受け入れた。
唇に何か触れる。Y氏の指が口に入ってきていた。 血を吸いたくなる……と内心構えたが、そんな気は、とうにおこらなくなっていた。攻芸はY氏の親指を弱く噛んで咥えながら縮んだ牙を観察されていた。 指が口を離れる際に唾液が糸をひく。(※♪このあたりに「蜘蛛ならソコで顔に穴を開けて笑っているさ」)]
(116) gekonra 2019/05/12(Sun) 04時半頃
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[投げ出した腕が、手が、指が、ひくひくと震えるのが止まらない。立てた膝もまた、ユニフォームのパンツからむき出しになった腿も汗をかき、引き攣るように震えている。
Y氏に顎を掴まれた。 視界がゆれていいる。目の前にY氏がいる。 音が濁っているから、口の動きで拾い損ねた音を確かめようと、ひくつく瞼を瞬いて目をこらした。攻芸は、九生屋とおそろいだった己の瞳の色が変わっていることに、まだ気が付かない。
確認が終わり、攻芸はY氏によって抱き上げられた。 腰砕けになったように体に力が入らず、時に激痛にひくひく痙攣する体はぐったりとしている。ぶらんと手足が垂れた。(※♪このあたりに「腰が砕けて立てないんなら 抱き上げて運んであげる」)]
(117) gekonra 2019/05/12(Sun) 04時半頃
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[腕のなかでY氏の顔を見上げる。息と心臓がうるさい。言われていることを確かめるべくY氏の薄情そうな唇をぼやけた視界で眺めた。
『苦しいでしょう』 『恨んでいいですよ』 『やっぱりやめておけばよかったと 後悔したんじゃないですか』
なるほど、死にそうなほど苦しい。 けれど、さっきまで必死に押し込めていた誰か傷つけそうな渇きだけは小さくなっている。 こんなにいつ死んでもおかしくないもの、たしかに不死身の吸血鬼ではない。
攻芸は吸血鬼として死ぬつもりだったのだから。 ヒクつく瞼をどうにかあけようとしながら、攻芸は薄く唇を開いて、弱弱しく何か話そうと息を吐く。 五文字でお礼を伝える。ありがとう。
口元、吐息が漏れる。 *攻芸はかすかにわらっていた。*]
(118) gekonra 2019/05/12(Sun) 04時半頃
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― 神森病院、とある個室 ―
[意識が覚醒に近づくにつれ、夢の内容は次第に悪くなっていった。……のだとおもう。結局内容はわからなかった。 なにせ、起きてみれば夢なんか忘れてしまうほどの激痛が身を包んでいる。]
(119) gekonra 2019/05/12(Sun) 04時半頃
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[ひゅうひゅうと喉が鳴っている。 乾いた喉がはりついて息がまた詰まりかけ、僅かな唾液を飲み込んだ。びっしょりと汗をかいている。 寒いのか暑いのかもわからない。ひどい熱で皮膚感覚はおかしくなっていた。
攻芸は目をあけた。痛みに体を捩り、布団の上に汚れを見つけた。寝ながら吐いたらしいことを知る。顔に何かついている。吐いたものが顔にこびりついているのだろう。蝙蝠なんて食べたせいだ。
全身が痙攣している。 息が乱れ、体を起こそうとしても手足に力が入らない。 なにが起きたんだったかと経緯をたどる。
――ああそうだ。 好きなことが、もう出来なくなったんだった。
吸血鬼をやめただとかなんだとかは、その後思い出すことになった。目が回っている。……]
(120) gekonra 2019/05/12(Sun) 04時半頃
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[結論からいって、六合攻芸という高校二年生の男の子は、いうほど長くは耐えられなかった。]
(121) gekonra 2019/05/12(Sun) 04時半頃
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[攻芸は病室の天井をあわない焦点で見上げ、悟る。
職業柄病院には割と慣れている。力の入らない体を無理やり精神力だけで動かし、這った。歯の奥をかちかちと鳴らして震える手でナースコールを探した。
唸り声とも喘ぎ声ともただの息ともつかない、めちゃくちゃな息やや声、歯が鳴る音が耳にうるさい。]
(122) gekonra 2019/05/12(Sun) 04時半頃
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[・・・・・ なにもない。
かすむ目を顰めてベッドの傍に何か探した。 しかし見当たらない。 だから次に攻芸は来てくれた看護婦のその衣服のどこかに、『何かないか』を必死に探していた。 胸元にボールペン。
攻芸は腕を持ち上げようとした。 力の入らない腕がぶるぶると震える。関節が悲鳴をあげ、指先に感覚のない指が、のびる。
攻芸はボールペンを奪い取ろうとした。 その小さなお願い事は、どうにか叶った。 取り落とさないよう握ってそれを持ち上げ、皮膚にあてる。力が入らない。手を濡らす汗ですべる。 ボールペンが手からこぼれおちた。]
(123) gekonra 2019/05/12(Sun) 04時半頃
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[攻芸は理解した。
『これは、とても耐えられない。』
かのY氏の言った通り、痛くて苦しくて、やっぱりやめておけばよかったと後悔していたのだ。
だから終わらせようとした。 甘く見ていた。吸血鬼でなくなったのなら、人間程度いつでも殺せるだろうと考えていた。 そして今、『自分の力では簡単に死ねもしない』ということを思い知らされている。
攻芸は声も出せず喘ぎながら、頭のなかで何度も「殺してくれ」と助けを求めた。 ヤマモトのことを攻芸が恨むことはなかったけれど、あの日した約束のように、助けてほしいと思っていた。
再び意識がくらくなってきた。 『よかった、また眠れる。』と思った。
攻芸は再び麻酔で眠りにつくことになる。**]
(124) gekonra 2019/05/12(Sun) 04時半頃
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─ 神森病院/とある個室 ─
[あの一件以降、僕は暇を見つけては 六合の様子を見に来ていた。 今日もそう。 あれから何日経ったっけ。えーと…あれがGWの始めだったから… 六合はもう随分長く眠っていることになる。
看護師さんが言うには、時々目を覚ましたかと思えば ひどく苦しそうな様子ですぐに麻酔を打たれて眠りにつくらしい。 僕も実際には見てないからわからないけど、 そんな感じだ。
六合は今、戦ってる。
──…僕には何も出来ないんだろうか。]
(125) higesorry 2019/05/12(Sun) 04時半頃
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よ、六合。
[当然、声をかけても反応はない。 僕は意識のない年下の友人が白っぽい清潔な部屋の中で、ただ静かに眠る姿を少し眺める。 静かな寝息と、部屋の外を人が行き来する音、窓の外の道路を走る車の音。 退屈な場所だな、なんてありきたりな感想を持って、 僕は六合の放り出された手のひらを両手で握る。
…何かありそうで何もないこの部屋で長く過ごす六合が、 またどこか行っちゃうんじゃないかって不安だった。]
(126) higesorry 2019/05/12(Sun) 04時半頃
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[最後のバスケをした時。あの時の六合を思う。 きっといくら想像したって 僕には到底わけわかんねえことなんだろうけど、 六合がしたかったバスケはあんなんじゃ なかったはずなんだ。 僕だってそうだ。]
…………──。
[六合に話したいこと言いたいこと、 六合とやりたいことがたくさんあるはずなのに… なのに、この寝顔は何だ。
少しも笑わない、少しも話さない、動くかと思えばただ薄く息をするばかりで、僕に気づきもしない。 ……まただ。]
(127) higesorry 2019/05/12(Sun) 04時半頃
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[こんなのは、退部届を六合が歌い上げたあの日以来だ。]
(128) higesorry 2019/05/12(Sun) 04時半頃
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[バスケをしないってお前が言ったあの時、 僕はバカみたいに動揺してた。 楽しかったんだ、僕は。お前とバスケやるのが。 お前と居るのが。 お前がバスケを捨てるってことはさ、 僕を…それとチームのみんなも。 まるごといらねえ、って言われたみたいでさ。
大事にしてたんだ、僕。 そんなこととっくに自覚してるって思ってたけど。 本当にそう気付かされたのはあの時だった。]
(129) higesorry 2019/05/12(Sun) 04時半頃
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─ 神森病院/とある個室 ─ >>125
[戸高に握られた攻芸の手がひくりと動いたのは、その時である。短く息を吸い込む音。]
…………
[目が覚めてしまった。 また苦しいだけの時間の始まりだ。 今日は誰が側にいる。]
………
[もう誰でもよかった。]
………、
[攻芸は握られた手を力の入らない手でゆるく握る。痙攣のため震えながら、何事かいわんと口を動かしている。ぽそぽそと何やら音がしている。
耳を近づけてみれば 攻芸は「ころしてください」と懇願していた。]
(130) gekonra 2019/05/12(Sun) 04時半頃
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[そんな風に、僕が片思いの女の子みたいな 不安に捕まりかけていた時だった。>>129 僕の両手の中にある手のひらがひくり、と動く。]
……っ
[単調だった息遣いが乱れる。]
…六合?
[反応のなかった手のひらが、僕の手を弱々しく握り返す。 六合の手は、小さく震えている。 ……苦しいんだろう。 僕は僕の不甲斐なさに眉をひそめた。あんまりだ。 何も出来ないのが辛い。 六合の様子を見るほどに喉が締め付けられるみたいだ。]
(131) higesorry 2019/05/12(Sun) 05時頃
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……大丈夫か?誰か呼ぶか?
[六合は僕の方を見ることはしないし、返事はない。 僕のことをわかっていない。 でも、小さく開閉する唇を見れば、六合が何か言おうとしてるのだけはわかった。]
何? …うん…
[その声がどうしても聞こえづらくて、握った手はそのままで、六合の口元まで顔を寄せるために身を乗り出す。]
(132) higesorry 2019/05/12(Sun) 05時頃
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………
[ ──聞き間違いだと思った。
縋るように、懇願するように放たれた言葉は。 六合が今どれだけ苦しいかなんて 僕にはちっともわからなくて。 だって僕は今まで健康に、普通に生きてきたから 病院の世話になんてほとんどなったこともなくて。 身内だって元気だ。 だからこんな風に、人が苦しんでいる時の 寄り添い方を僕は知らない。 誰より知っていてやりたいのに。 六合が辛いってことがわかるはずなのに。 どうしても六合が僕たちを捨ててしまうことが、 そのことばかりが、こんなにも悲しい。]
(133) higesorry 2019/05/12(Sun) 05時頃
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(すぅ─────…)
[息を吸う。 頭の中に酸素が巡る。ほんの少しだけ、モヤが晴れる。 大丈夫だ。負けていない。 僕は僕の悲しみになんて負けていられないんだ。 だって、六合は今、戦っているんだから。]
(134) higesorry 2019/05/12(Sun) 05時頃
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(───………ゴッ!)
[頭突き。
僕の額が六合の額に勢いよくぶつかる。 痛いな、バカ野郎この石頭!]
……ッ!!!
六合お前また諦めるのか!? 勝手に諦めてんじゃねえ!!
負けんなよ!!! オレはまだ負けてねえぞ……!!!!
(135) higesorry 2019/05/12(Sun) 05時頃
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[おかしいな 僕は怒ってるはずなんだけど。]
いいか、絶対オレはお前を手放さねえからな! くだらねえこと言ってんじゃねえぞ!!!!
[おでこが痛い。 ぶつけた痛みがガンガン広がって頭の中に響いて、自分の頭じゃないみたいで。]
バスケするんだろ!? 言ったじゃねえか「バスケがやりたい」って! 泣くほどやりてえんだろうがよ!
(136) higesorry 2019/05/12(Sun) 05時頃
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しっかりしろよ六合攻芸!!!
[バカみたいに目から何かがこぼれて止まらないんだ。]
……────♪
(137) higesorry 2019/05/12(Sun) 05時頃
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暗い 一人で夜は眠れそう? Cry 涙溢れる日もあるだろ
つらい 長い夜を越えてよ Tonight 近くに居るからさ
もっともらしい苦難でも 決心した君には敵わない
明けない夜はないらしいから 決めてよ 不屈のDagger3
無理だなんて言うなよ 限界や恐怖なんてまぼろし 君ならきっと砕けるから
(138) higesorry 2019/05/12(Sun) 05時頃
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淡い 期待もいいじゃない Away なにも期待しないより
不安 あって当たり前だよ Fun みんな側に居るだろ
予定になかった壁だって 思い描いた未来には敵わない 欠けても月は満ちるから 決めてよ 不屈のDagger3
努力すれば報われる ジョーダンの受け売りだけど 君にも教えたことがあるだろ
Just play,Have fun,Enjoy the game.
明日はやっと笑えるんだ ♪
(139) higesorry 2019/05/12(Sun) 05時頃
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[ゴッッ。
目が回る頭に頭突きをされ、さらに揺れる視界。攻芸は目を見開いて混乱していた。]
??……、……?
[ぜいぜい胸をならして、わけがわからないといった様子で漸く相手が誰だかを確かめてみれば、それはバスケ部の先輩、戸高であった。]
…………
[攻芸は戸高にとても怒られていた。 『またあきらめるのか。』『オレはまだ負けていない。』『泣くほどやりたいんだろうが。』
歌が聞こえている。攻芸にもようやくわかった。 ――歌の力は暴力とは少し違う。
浅く息を途切れさせ、もらい泣きをしそうになる。 立ち上がりたい、諦めたくない、希望を持ちたいと、胸を動かすこと。それこそがきっと――]
(140) gekonra 2019/05/12(Sun) 05時頃
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[震える小さな声で返した。]
……俺、ひとりで、あるけないですよ。…… はしるなんて、もっとできない。 手、ちからはいんなくて、……
[短かったが、選手人生を終えたのだろうと攻芸は考えていた。故障で去る選手はこの世にいくらでもいて、一生スポーツで食うのはたったの一握り。単に自分にもその『諦める』時が来たのだと考えていた。]
なんで……そんなこというんだ。 俺、もう、前みたいにプレイできないです。
[ついに現実を口にした。 何故こんな死にたいだけの病人に、戸高はそんな事をいうのだろう。攻芸にはそれが疑問だった。]
(141) gekonra 2019/05/12(Sun) 05時頃
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